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帝丹小学校に通うコナンと灰原は、授業が終わり下校している最中だった。
「灰原はよく小学校に通えるな?」
「江戸川君。どうしたの?小学校、結構楽しいわよ?」
「高校生の俺が小学校に通うのは、結構退屈なんだぜ。」
コナンの溜め息に、灰原が忠告する。
「溜め息してると、幸せ逃げるわよ。」
「わかったよ。」
「帰ったら、宿題するわよ。」
「さっさと終わらせるか。」
博士の家に帰ってくると、コナンは部屋に入り、ランドセルを置くと学校から宿題のプリントを持って出た。
「………眠い。」
「工藤君。終わったの?」
「終わったよ。後は、読書感想文だけ。」
プリントを片付けると、一旦部屋に戻るようだ。本を持ってくるのだろう。
「待って、工藤君。」
「どうしたんだよ。灰原?」
「どうせなら、図書館に行かない?」
「行くか?」
「行きましょ。」
その頃、安室は組織の保有するビルの地下にある射撃場で、銃を撃っていた。
「頑張ってるわね。バーボン。」
「ベルモット…珍しいですね。」
ベルモットはケーキの箱をバーボンに見せる。
「何の真似です?」
「差し入れよ。私の次いでだけど。」
「後で、紅茶の準備でも…」
「それよりもバーボン。先月の任務では、ルシアンを始末した時、妙に変だったけど…気まずいことでもあったかしら?」
安室は表情を変えずに、笑みを浮かべて、バーボンの仮面を被り答える。
「ノックリストを持ち出した奴ですよ。だから、ルシアンの行動が気になりまして。」
「………それもそうね。疑って悪かったわ。ケーキ置いておくから。」
ベルモットは射撃場を後にした。
真夜中、コナンは部屋でベルモットにメールを送る。
【バーボンは黒だ。それと、沖矢昴とバーボンはシェリーの味方をしている。】
暫くすると、ベルモットからメールが届く。
【バーボンはノックね。で、どうするのかしら?ブルーブラック。】
コナンは暫くすると、考えが決まり、メールを送る。
【バーボンを利用する。だから、誰にも言うな。ラムにもだ。】
【いいわよ。バーボンが尻尾を出さない限り、聞かなかったことにするわ。】
コナンはメールを終えると、組織用の携帯をしまい、別の携帯でとある人物にメールを送る。
【今のところ変化なしです。そちらの状況は?】
【パンドラは発見できていない。2代目と話が出来たら…楽しんであげてくれ。】
【わかりました。】
メールを終えて、携帯の電源を切る。
(明日は会いに行こうかな…)
コナンは灰原に用事があると言って家を出ると、工藤優作に変装したベルモットが待っていた。
「コナン。タクシーを待たせてるから行くぞ。」
「わかった。」
ベルモットとコナンはタクシーに乗ると、そのまま出発した。このタクシーは組織が偽装した偽タクシーである。運転手はラムの部下のため、コナンがNo.3であることは知っている。
「ベルモット、尾行されてないよな。」
「大丈夫のはずよ。シェリーが近くにいたら、危なかったわね。」
コナンが住んでいた高層ビルに到着すると、中に入り、最上階まで行く。
「今回は何だ?」
「貴方は老若認証システムは知ってるかしら?」
「知らない。任務と関係あるのか?」
「老若認証システムは、世界中の監視カメラ映像をリンクさせることで、その人物を特定出来る…だったかしら。」
「説明が曖昧だな。」
「ラムから聞いた話だから。話を続けるわ。」
老若認証システムがある場所は、八丈島から少し離れた、海洋施設にあるらしい。
「その施設に潜入するのか?」
「既に、ピンガが潜入してるわ。」
「その老若認証システムを利用するのが目的か?」
「確かに、利用するけど…最後は破壊するわよ。」
「老若認証システムは組織に、メリットにならないのか?」
「ボスの正体がバレたら、一溜まりもないわ。貴方にも、悪影響だわ。クールガイの任務は、ピンガのサポート。今回は実行部隊の幹部組も参加だから、気を付けなさい。」
「……仕方ないな。ピンガが誰に成り済ましているのか、教えてくれ。」
書類を受け取ると、素早く記憶して、破り捨てる。
「記憶したから大丈夫だ。俺は一眠りするから。」
コナンはベッドで眠った。