アプトノスに大量の荷物を抱えさせての遠征となった前回とは打って変わり、今回は必要最低限の荷物で赴く。ホルクやメルノスはアプトノスとは違って、あまり重すぎては飛べなくなってしまうからだ。現在俺が所持しているのは先日討伐したドスランポスの爪を用いて作った槍と、プラントXを刈り取るための斧、そして沼地に多い毒を持つ生物への対策としてにが虫から取れたエキスを瓶に入れた物がメインだ。あともう一つ、これがまた厄介なのだが、堆肥に使う糞を練って作ったこやし玉を持ってきている。動物が増えたおかげで原料の供給には困らなくなったのだ。と言っても、流石にポケットに直接は入れてない。木製のケースに入れて腰にぶら下げている。若干ではあるが、臭いが漏れており息をするのが億劫になる。宵越しの物資を持っていない故に、今回は可能な限り迅速に行動するよう心掛ける。まだ明け方で眠いがこればかりは仕方が無い。気を引き締める他ない。俺の肩に乗った光蟲に目を遣る。こやし玉も含めモンスターと遭遇した際には今回も大いに頼る事になるだろう。
今回の航路は海岸沿いに北へ進んでいく。マングローブの木が見えた所が沼地の入口の目印となるらしい。地上10メートル前後の低空を飛行中だ。落下する危険性を考慮してというのもあるが、あまり高度を上げ過ぎると、今度はその空域を縄張りとするモンスターに遭遇してしまう可能性があるからというのが大きな理由だ。そういったモンスターはメルノスやホルクよりも生態的に高い地位にいるため、今の俺たちでは立つ瀬がない。俺たちが住んでいる海岸はどうやらこの島でも一番安全な場所であるそうだ。基本的には草食の小型モンスターが平和に屯していられるという場所はこの島では珍しい。とは言っても、たまに森からランポスが現れたり、海からルドロスが襲ってきたり、果ては餌を求めたリオレイアなんかが飛来してくることもあるのだが。それでも沼地や内陸部の山岳地帯などに比べれば遥かにマシと言える環境であるらしい。
空の上から島を見るというのは新鮮だ。地上を歩いている時はどうしても視野が狭くなって自分の周りしか見えないが、こうして俯瞰すると意外とこの島は広いことが分かる。遥か彼方には火山の様な形をした山岳が目に入る。俺たちが向かっている方向の遥か遠方には緑の、第二のオベリスクが覗く。それに、多様な生物が見られるのも面白い。拠点の近くではアプトノスやケルビ、ガーグァ等のモンスターがほとんどで、なんとも和やかな光景が広がっている。その辺りから少し北へ進むと、海岸から離れ、生息する動物にも変化がみられる。先述した草食生物もちらほらといるのだが、それらに加えてリモセトスやケストドンに、ブルファンゴといった物々しい面子が増え始める。彼らが現れる辺りからランポスや川を遡上したルドロス等の肉食生物も現れるようになるのだ。そんな場所を徒歩で突き抜ける事を考えると背筋が凍りそうになる。今も下ではケストドンとランポスの群れどうしが鎬を削っている最中だ。少し目を放せば先程まで群れを守ろうと最前列に立っていた体格の大きなオスのケストドンが無残な姿に変わり果てていた。こういった事柄に巻き込まれずに済むだけでも、空を飛べるというのは本当に革新的と言う他ない。ホルクたちをテイム出来て心から良かったと思える。
飛行は順調に続いている。特に大きな危機も無く、翼竜たちのスタミナも安定している。出発当初はみんなガチガチに緊張していたが、今では雑談に花を咲かせる余裕すらある。沼地までの距離はもう半分を切った所だそうだ。ついに、沼地への初上陸が近づいてきた。その事実に心臓が高鳴るのを感じる。今まで海岸や森でばかり過ごしてきたので、新天地に赴くのは初めてだ。それに、まだ見ぬ地へ踏み込むというのは、自分たちの生活が一歩進んだことの証明にも思える。少し浮かれた心境になっていると、それを戒めるかの様にして俺たちの視界へ急に影が差した。それと同時に、俺の後ろを飛んでいた秀夫や隆翔のメルノスたちは狼狽え、それによって、二人は離される事こそ無いものの、大きく揺られてしまう。
「秀夫、隆翔!大丈夫か?!」
幸いにして、俺のホルクはこの突然の出来事を前にしても至って冷静だ。飛行の感覚に得に変化した点は見受けられない。やはり、元の気質が獰猛なだけのことはある。余裕のある俺は、慌てふためくメルノスたちを落ち着けるため、無抵抗の笛を吹き続ける。メルノスの様な大人しいモンスターは大型モンスターが接近するとパニックを起こすことがしばしばある。それは野生下でも、テイム下でも変わらない事だ。ただ、この島のテイムされた動物には一つの法則があって、それは我を忘れた際には無抵抗笛を吹き続ければ、たちまち落ち着きを取り戻すという物だ。ちゃんとした理由はよく分からない。無抵抗の笛は何かこう諭すような音色なので、もしかするとそれで落ち着いているのではないかと俺は勝手に思っているが。ともあれ、10秒程度吹き続けるとメルノスたちは沈静化してくれた。
それから、俺は事の元凶を確認すべく上を見上げた。すると、そこにはメルノスやホルクを遥かに上回る体躯のワイバーンが俺たちよりも高い場所を並走する形で飛行していた。クルペッコと同じくらいかそれより少し小さい位の大きさだろうか。一見すると鳥に似ているように感じるが、全身は羽毛ではなくピンク色の甲殻に包まれている。ただ、ゴツい体格かと言われればそうではなく、むしろクルペッコやリオレイアなんかと比べると、むしろ華奢で小柄な印象を受ける。扇状に大きく開いた耳と思われる器官と、丸いシャベルの様な形をした大きな顎のバランスが妙に良く、その顔からは何か愛嬌を感じる。ワイバーンは一瞬こちらに視線を飛ばしてきたが、目線を反らすとそそくさと飛び去って行ってしまった。臆病な気質のモンスターなのかも知れない。いずれにせよ、最悪の事態になることは無かった。命拾いしたことを実感すると、頭に昇った血が一気に降りて来るのを感じる。俺それから、みんなの様子に目を向けた。
「オリバー、大丈夫か?」
今の一件があってから、どこか上の空というか、呆気にとられた様な、普段であれば絶対に見られない表情をしたオリバーに話しかける。反応が無かったので、今度は声のボリュームを上げて名前を呼んだ。すると、ハッと急激に我に返った様子でようやく口を開いた。
「あ、ああ大丈夫、ニャ。ちょっと考え事してただけだから心配いらないニャ。」
「それならいいけど、もし体調が悪かったりしたら言ってくれよ?今ならまだ拠点に引き返せるから。」
「ありがとうニャ。でも、ホントに身体の不調とかそういう類じゃないから気にしなくて平気ニャ。」
まだどこか心配な様子ではあるが、これ以上同じ話をしても不毛だ。ここはオリバーを信じる事にしょう。
「そういえばさ、さっきのモンスターは何なの?見た事が無いタイプのやつだったけど。」
なんとも言えない空気になったのを察してか、秀夫が話題を変えようと、先程のモンスターについて問いかけていた。。
「ああ、あれはイャンクックっていうモンスターだニャ。大型モンスターにしては大人しめで臆病なやつで、こっちから手を出さない限りは攻撃してこないから大丈夫ニャ。ただ、間違って手を出すとリオレイア程の威力は無いけど、大やけど必至な火球を吐いて反撃してくるから注意ニャ。もしもの時は、どうにかして高くて大きな音を出せば、耳が良いからビックリしてしばらく動けなくなるニャ。」
可愛らしい見た目をして、案外恐ろしい所があるモンスターだ。さっきのは大分運が良かったんだな。俺は、今もこうして無事であることに再度安堵した。
それからは特に何事も無くフライトは続いた。オリバーの調子も回復し一安心だ。そして、ついに沼地の目印である一面に広がるマングローブの木々が見えた。テレビなんかでは見た事があるが、こうして実物を生で目に入れるのは初めてだ。燦燦と照り付ける太陽の存在も相俟って、熱帯の情緒をこれでもかと感じさせる。沼地の内部に入る前に一度、簡単なミーティングを兼ねた休憩を挟みたい。一旦、翼竜たちに停止の口笛を吹き、この下に危険が無いかを確かめる。
どうやらここで降りる訳にはいかないらしい。地上を覗き込むと、川辺にルドロスの群れがおり、陸揚げされたエピオスと思われる生物の死骸を貪っている。更に問題なのは、ルドロスたちの横に彼、いや彼女らよりも二、三回り大きな体格の黄色いワニの様な生物が鎮座していた。俺は恐らく、ルドロスのオス個体にして、群れのリーダーでもある”ロアルドロス”だろう。首から背中にかけてを包んでいるスポンジの様な質感の、恐らく髭かたてがみと考えられる体毛をブルブルと震わせて、散水を行っている。ばら撒かれた水しぶきには、ルドロスたちが群がっており、どこか心地の良さそうな感じだ。
「なるほど、そうやって乾燥の対策を行っているのか。だから、乾燥から身を守る皮膚の構造じゃないんだな。社会性ありきでの進化を遂げたのは、天敵が多いこの島特有の事情があってのものか。一見、全ての個体が乾燥への耐性を持たないというのは、不合理だが、互いに生死を預け合うことで群れ内での結びつきを絶対の物にするという意味では理に適っているのか。中々に面白いな。」
隆翔が自分の世界に入ってしまわれた。
「おい、隆翔、考え中に申し訳ないのだが、仕事はしっかりしてもらうぞ。お前はパチンコを持ってるんだから、ロアルドロスにこやし玉を当てて追い払ってくれよ。」
俺がそう言うと、隆翔は我に返って、いそいそと自前のスリリングショットを構えた。このパチンコもエングラムにあった物で、試しに作ってみたのだ。一応石を弾として使えはするのだが、如何せん硬い皮膚やら甲殻やらを持つモンスター相手には豆鉄砲にすらならない。そのため、収納の肥やしになりかけたのだが、隆翔は気に入ったようで、お守り代わりに持ち歩きたいと言い出した。まさか、それがこんな所で役に立つとは。隆翔はこやし玉をセットして地上へ向けて狙いを澄ましている。臭いがこちらまで飛んでくる。メルノスに掴まれた状態だと上下や左右に揺れるので、狙いを澄ますのも一苦労なようだ。少しして、こやし玉は地面に向けて放たれた。見事、ロアルドロスの自慢のたてがみに命中した。
こちらから当てておいて灘だが、こやし玉がヒットしたロアルドロスは見るも無残な様相だ。身体を震わせて臭いを取ろうとしているが、残念ながら効果が無いようだ。それから、奴はこちらを恨めしそうな顔で見つめてきた。奴はこちらへ吠え、威嚇を行っている。サッカーボール大の水ブレスを放ってきたが、重力に勝てなかったのか、俺たちがいる高度までは届かなかった。そして、ロアルドロスはこちらを二度見、三度見とした後、心底悔しそうな面持ちで川へと潜り、泳ぎ去って行った。ルドロスたちもそんなボスを追って次々に川へ飛び込んでいった。奴らは俺たちが進みたい方向とは正反対の向きに泳いで行ったので、しばらくは遭遇しなくて済むだろう。一先ずの危機は回避できた。俺たちは翼竜に移動笛を吹いてついに久方振りの地上へと舞い降りた。
「結構木が生い茂っている感じだね。この様子じゃオリバー君の言う通り、飛びながら探すのは難しそうだね。」
実際秀夫の言う通りだ。実際こうして目の当たりにしてみると、よく分かるが、マングローブの木が所狭しと生い茂っており、到底空の上にいる状態で地上にある小さな植物の種を見つけられるとは思えない。一目で明らかにぬかるんでいると分かる泥土の上を歩くのは気が進まないが、ここまで来た以上はそんなことも言っていられない。俺たちは事前に決めていた通り、翼竜たちを上空に移動させた後、高度を保ったままで追従を行わせる。この動きは事前に何度も訓練をした。動物に芸を仕込む感触だった。ただ、普通の動物と違っていたのは、覚える速度が尋常じゃなく速いという事だ。俺たちが新しい音色の口笛を考えて、それを高度維持の命令とした。移動笛で飛ばせた後に、その笛を吹く。それを聞いて降りてきたら、また昇らせ、しばらく降りて来ずにずっとその場に残り続けることができれば、着陸させて餌を与える。このフローを数回繰り返したら、彼らはすっかり命令を覚えてしまった。こうした積み重ねもあって、俺たちはこうして探索を行える体制を整えられたのだ。取り敢えず、探索中は高高度で追従させつつ、プラントXの種を発見する、もしくは何か危ない状況になったら木々の切れ目を見つけてすぐに沼地から退散する算段だ。
マングローブの枝を掻き分け、沼地の内部に進入する。膝下ぐらいまで水位がある。水面には藻が大量に浮いており、水を吸ったズボンに纏わり付いてきて気持ちが悪い。水の中にはピラニアに似た魚類である”キガニアが”今か今かとこちらを狙っている。奴らは血肉の匂いを好み、それに群がってくる。その性質を利用して、予め生の肉を俺たちが通るルートから遠い場所に投げておき、奴らがそれに気を取られている間に、迅速に陸地へと上がった。ちなみに、このキガニアという生物は例え大型モンスターが相手でも手負いであれば、容赦なく群れで噛み付きに行くらしい。俺たちにとっては非常に恐ろしい生態ではあるが、逆手に取ればモンスターを削る手段としても利用可能なのだ。もし、今後ロアルドロスなど水辺のモンスターと接敵した場合に有用な戦略の一つになるだろう。
陸地に上がれて一つ肩の荷が下りたのも束の間、次の瞬間には、俺たちは新たなる刺客に包囲されてしまった。俺がこの島で初めて出会ったモンスターにして、初めて殺されたモンスターでもあるブナハブラがざっと10匹程、俺たちの周りを不規則な軌道を描きながら飛行している。その中の幾つかは既に尻尾に付いた毒針を展開して臨戦態勢となっている。その様子に思わず腰が引けてしまう。あれを喰らえば動けなくなり、意識のある状態で全身を貪られ続ける。その時の痛みは今でもトラウマとして刻み込まれている。奴らが攻撃に移る前にこちらから動き出さなければならない。ゆっくりなんてしていられないんだ。
「みんな、目を庇え!」
俺は叫ぶと、すぐに左肩の前に両手をやり、手拍子をした。光蟲の閃光を放つための合図だ。閃光が収まった後には、もう空を舞うブナハブラはいなかった。奴らは須らく地上に逆さまになって落下している。あれだけ怖ろしく感じていたのが噓のように呆気ない。弱肉強食の怖い部分が見えた気がする。ともあれ、このチャンスを逃してはならない。俺たちはすぐさま、槍でブナハブラの頭を突き刺す。すると、面白い様に穂先が食い込み、一瞬で絶命させることが出来た。以前まで使用していた石槍であれば、ここまで簡単にはいかなかっただろう。全体重を押し付けて槍の柄を犠牲にしながらようやくと言った所だろう。穂先に使用したドスランポスの爪の鋭さを嫌という程に実感させられた。それから、俺たちは流れ作業を行う様に淡々と落下したブナハブラたちを一匹一匹と処理していった。
「少しだけ待ってくれないか?」
隆翔はそう言うと、手早くブナハブラの死体の尻尾に槍を喰い込ませた後、そうして出来た亀裂に斧をあてがい、尻尾を切断した。それから、隆翔はおずおずと石ころとネンチャク草を採集し、石ころにブナハブラの尻尾を直接触らないよう布切れで保持しながらくっ付けた。そして、それを自身の腰にぶら下げたパチンコにセットした。
「隆翔、それは?」
「ああ、ちょっと考えたんだが、ブナハブラの毒が痙攣を引き起こす物なら、モンスターに当てても効果がありそうかなと思って。」
なるほど、言われてみればそうかも知れない。今回は収納の都合上一発しか持ち歩けないので、大型モンスター相手には心許ないが、ランポスやジャグラス程度の相手なら十分に通用しそうだ。思わぬアクシデントではあったが、全員無事に乗り越える事が出来た。この調子でプラントXを探そう。
「あったニャ。」
しばらく腰を屈めながら歩き回っていると、背後から声が聴こえた。オリバーの下へゆくと、茂みの中に赤い蕾だろうか?球根なのだろうか?とにかく、一目で特徴的だと分かる草が生育しているのが確認できた。どうやらこれこそが噂のプラントXらしい。この見た目からだと、モンスターを自動で迎撃するビジョンなど全くもって想像できない。俺たちが訝し気な表情を浮かべていると、オリバーが補足するように言った。
「これは種だからまだ前に言ったような能力は無いニャ。地面に植えて育てればもっと大きくなるニャ。」
その言葉を聞いて俺たちはほっと胸を撫で下ろした。見渡せば、周囲に5,6株ほど自生している。取り敢えず、今見える分は全て回収していく。目当ての物は手に入ったが、数が多くて困る事も無いので、もう少しばかり探したい。そう思い、脚を進めようとした時だった。
「うっっ!」
俺の後ろを歩いていた秀夫が突然呻き声を上げた。何事かと思い振り返ると、秀夫のふくらはぎ辺りに刃渡りの長い刃物で思い切り切り付けられた様な惨たらしい切り傷が出来ていた。さらに患部には紫がかった液体が付着しているのが見て取れる。これは間違いなく、出血性の毒を当てられている。俺自身がリオレイアにお見舞いされたから分かる。俺は急いで、蹲る秀夫の下へ駆け寄り、患部ににが虫のエキスを掛ける。どれくらいが適量なのかは分からないので、全部一気に消費する。エキスが注がれると、秀夫は大きく顔を歪め、苦悶の表情を浮かべる。
「滲みるだろうが、我慢してくれ。取り敢えず毒だけならすぐ治ると思うから。」
にが虫のエキスはミツムシのそれと違って、色んな種類の毒を瞬時に解毒するという魔法の様な効果を持つが、その反面、外傷に対しては効果が無い。秀夫の脚は相当深くまでやられており、出血がひどい。この状況だと、あまり強く圧迫するのは良くないかも知れない。俺は自分の服の袖を引き千切り、患部に優しく当てた。これで気持ち程度でもマシになってくれれば良いが。
「二人とも大丈夫か?こっちは何とか片付いたぞ。」
どうやら隆翔とオリバーの二人は元凶を倒せたようだ。俺は秀夫を介抱しつつ戦闘があった方を見つめる。そこには、全高が1.5 [m]はある青い甲殻に包まれた巨大なヤドカリの様な生物の死体が転がっていた。どうやら隆翔が先程作ったブナハブラの尻尾の弾であのモンスター、ガミザミを麻痺させて動きを止めた隙にオリバーが止めを刺してくれたそうだ。全く音も無く近づいて来られるから質が悪い。あんなのに奇襲されたら誰でも対応は出来ないだろう。俺はメルノスを呼び寄せ、秀夫を掴ませ、安全な空中へと避難させた。
「さて、目的の物は手に入ったし、俺たちも、」
言いかけた時だった。
「ユータさん!!よけるニャ!!」
オリバーの叫び声が響いた。その音を知覚する間もなく、俺は地面から数メートルの高さにまで一気に突き上げられた。そして、その次の瞬間には俺の視界を赤い飛沫が覆い尽くしていた。視点は上から下へと落ちてゆく。そんな俺の目に映ったのは彼方へと飛び去る俺の下半身だった。かつてない量の血液が体外へと出て行っているのを感じる。ああ、思い出した。みんなと出会ってから忘れていた感覚。この島では一瞬の油断が命取りだったという事実も。少しずつ身体から力が抜けていく。そんな俺の下に最期に入ってきた音は鋭い金属音を思わせる甲高い音とくぐもったノイズ混じりの鳴き声だった。
今回初登場したモンスターはイャンクック、ロアルドロス、ガミザミ、ショウグンギザミです。いずれも古くからいる由緒ある中堅どころのモンスターです。特にショウグンギザミは過去作プレイヤーであれば、かなり装備関係でお世話になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そういえば、モンハンストーリーズのリメイクが発表されましたね。過去作が現行のハードでも遊べるようになるというのは非常に良い事だと思います。個人的には3DS時代のメインシリーズもどうかリメイクして欲しいであります!何分私の3DSはLRボタンが両方お亡くなりになってしまっているので…