機動戦艦ナデシコ -Shoot it in the steel- 作:古鉄の夜
ユキヤは現在、アルトアイゼンが乗せられたトレーラーの助手席にて、腕を組みながらサセボ基地への到着を今か今かと待っていた。
マリオンがアルトアイゼンに持たせたいといった積み荷が今朝方、ラボに届いた。ユキヤは既にアルトアイゼンが積載されたトレーラーに積み荷を乗せると、マリオンに出立の挨拶をして、すぐさまサセボ基地へと向かうこととなった。……この一週間でもう充分、別れは済ませた。必ずアルトと共にラボに帰ってくる、と伝えた。トレーラーの運転手はマリオンご指名の人物でユキヤとも顔馴染みだ。
かくして弾丸直行でサセボに向かっている最中だったのだが、サセボ市に入った途端。トレーラーのカーナビ画面に映し出されたニュースが突如、緊急速報へと切り替わった。それは木星蜥蜴の襲撃を告げるものだった。しかし、車窓から見える住民たちの様子は爆音が遠方から響いてきてもまたか、といった体で緊張感の欠片もない。度重なる木星蜥蜴の攻撃に皆、すっかり慣れてしまっている。
しかし、ユキヤにとって気になっているのは木星蜥蜴が主に集結している場所だ。
「サセボ軍港……もしや木星蜥蜴のターゲットはナデシコか……?」
自分の中にある疑念を口に出した瞬間、ユキヤは足元のバッグから真新しいビニールで梱包されたパイロットスーツを急いで引きずり出すと、私服からさっさと着替え始めた。
訓練されたユキヤは窮屈な体勢からでも即座にパイロットスーツに着替える事ができた。
「運転手さん、アルトを出します! 俺、ここからは直接ナデシコに向かいます。道中の運転、ありがとうございました!」
「わかった。ユキヤ君の事だから大丈夫だと思うが……気を付けてな」
「はい、行ってきます!」
赤と黒のツートンカラー。アルトの加速Gからパイロットの体を守る為にやや、ゴツめに作られたパイロットスーツに身を包んだユキヤは最後にヘルメットを右手で掴むとトレーラー後部に積載された自分の愛機の元へと走った。
機体前面を覆ったシートを急ぎ、取り外しコックピットハッチを開けると即座に乗り込む。
右手をIFSスフィアボールに置くと、アルトアイゼンのシステムを立ち上げていく。コンディションオールグリーン。マリオンは調整を完璧に仕上げてくれていた。いつもよりスムーズに稼働する機体を手繰り、トレーラーの横に置かれた長方形のコンテナを遠隔操作で開く。
そこにはアルトの巨体に合わせたサイズの巨大な日本刀があった。
その名もシシオウブレード。マリオンがとある研究所で技術顧問をしているリシュウ・トウゴウから取り寄せた一振りだ。鍛造VG合金製の刀身を持ち、強度と柔軟性を兼ね備えている。
超一流の剣士でもあり、ユキヤも彼の流派である示現流を触りの域を出ていないが、会得していた。高加速で敵の間合いに踏み込むアルトアイゼンと二の太刀要らずの示現流は相性が良い。それを考慮してマリオンはなんとかシシオウブレードをユキヤが駆るアルトに持たせようと考えていた。それがギリギリ間に合った。
アルトアイゼンは木星蜥蜴の持つ不可視のバリア。ディストーション・フィールドに対抗する為に確実なダメージを与えられる実弾兵装で武装が固められている。
ただし弾切れを起こした場合、武装が頭部のヒートホーンのみになってしまう為、万が一の守り刀としてマリオンが持たせたのがこのシシオウブレードだ。
ディストーション・フィールドはレーザー等を空間歪曲させる事で捻じ曲げる事が出来る為、光学兵器との相性は最悪に近い。
超高熱兵器ならばフィールドが消滅する可能性があるとの事だが、まず、それ程の高火力兵器を用意する事が難しい。
だが、物理的な衝撃を受けると動力に負荷がかかり、突破を許してしまう。それ故、現状、木星蜥蜴に一番有効な兵器は実弾兵装なのだ。
ユキヤは左腰のマウントラッチにシシオウブレードの鞘を接続、固定すると、アルトを完全に立ち上がらせる。
そしてスラスターを焚きながらアルトを発進。サセボドッグにあるというナデシコに向けて急行するのだった。
――どうも、ホシノ・ルリです。この機動戦艦ナデシコのオペレーターやってます。
今、メインブリッジ正面の大型モニターには、木星蜥蜴の無人メカの大群から、必死こいて逃げてるピンク色のエステバリスの姿が映し出されています。
「くおらぁ、逃げずに戦え、この卑怯者!」
今の声は、ヤマダ・ジロウさん。魂の名前はダイゴウジ・ガイだそうです。
……魂の名前って何? このナデシコに搭載されている汎用人型機動兵器、エステバリスのパイロット。なんだけど、現在、足を骨折中。戦闘負傷、じゃなくて格納庫でエステを勝手に乗り回して転倒した拍子に折っちゃった、という顛末。ホント、何やってんだか……
「無理よ、コックが戦えるわけないじゃない! 今すぐ対空砲火よ!」
……あ、この人は、女の人じゃありません。一応、このナデシコの副提督としてやってきた人で、名前はムネタケ・サダアキ。
男のクセに女言葉で喋る変な人です。髪型もキノコみたいだし。このブリッジにやって来た当初からああやってヒステリックに喚き散らしてます。正直、ウルサイです。
「彼はよくやってます」
「立派な囮ぶりだ」
プロスペクターさんとゴートさんがそう言ってモニターに映った逃走中のエステをホメてます。
今、あれを動かしてるのはこのナデシコにコックとして雇われたというテンカワ・アキトさん。プロスペクターさん……長いのでプロスさんと呼びましょう。本人もそう呼んで構わないと言ってましたし。
それで、そのコックさん、ついさっき雇ったとの事ですが、何故かエステのパイロットとして囮作戦を現在、遂行中。
……あれ? 戦場の端っこで壊滅寸前の連合軍と戦っていた無人メカがなんか凄い勢いで減っていってます。
これは……エステバリス? バッタやジョロを撃破して連合軍を援護しながら、ここ、ネルガルドッグに向かって真っすぐに進撃してきてます。
「ナデシコに向けて接近してくる機影、一機あり。エステバリスの様ですが……“アルトアイゼン”と識別コードが出ています」
「“彼”が来てくれましたか……ルリさん、そのアルトアイゼンに通信を繋げてもらえますか? その機体とパイロットは本日、ナデシコに配属される予定でしたので」
「ほえ? 彼って、誰のことですか? プロスさん」
「分かりました」
“彼”……? なんだかプロスさんが思わせぶりにそんな事言ってます。なんなんでしょう? そのアルトアイゼンとかいうロボット。
私は未だ、無人メカからこけつまろびつ、逃げ回っているテンカワさんの画面と二分する形でその機体を中央モニターに表示します。
……ちなみに最後に話してたのは我がナデシコ艦長のミスマル・ユリカ。長い黒髪。整った容姿の美人と呼んで差し支えない人です。
まるで女子大生みたいなノリの艦長です。一応、地球連合大学の戦略シミュレーションを主席で卒業しているので優秀なんでしょうけど。
なーんか、あのコックさんと知り合いみたいでさっきまで「アキトは私の王子様!」って大騒ぎしてました。
「……流石に数が多いな。これじゃ、弾薬がいくらあっても足りない。ん、通信? これは……ナデシコだと!?」
急ぎ、通信を繋ぐ。サブモニターに水色に近い銀髪をツインテールにした少女の姿が映し出された。瞳の色は
歳は自分より2、3歳程下だろうか? 制服を着用している事からナデシコのクルーの一人なのだろう。自分以外にも子供が戦艦のクルーとして乗っていたとは……
そして、ユキヤはもう一つの事実に気付いた。その金色の瞳にナノマシンの奔流による発光が生じている事に。間違いない。この少女も、遺伝子操作によってナノマシンを操り、機械とコンタクトを取る事に最適化された人間なのだと。
口さがない者が改造人間などと呼んでいる事もユキヤは良く知っていた。自分もまた、その内の一人なのだから……
「――誰か?」
『初めまして、パイロットさん。私はホシノ・ルリ。機動戦艦ナデシコのオペレーターです』
「こちらこそ初めまして。俺はミナヅキ・ユキヤ。そのナデシコに配属される予定のパイロットだ。早速ですまないが、そちらの状況を教えてもらえるか? 木星蜥蜴のターゲットがナデシコかもしれないと思って、トレーラーから直接、アルト――この機体でドッグまで向かっていたとこなんだが……」
『いやー、ユキヤ君。良く来てくださいました!』
「プロスペクターさん、一週間ぶりです。遅れてすみませんでした」
『いえ、そんな事はありませんよ。では、ウチの艦長から作戦の説明がありますので。
艦長、彼はミナヅキ・ユキヤ君。彼も言った通り、ナデシコに配属される予定のパイロットになります。腕前は保証済みですよ〜』
『へっ? ああ、そうなんですか。では、初めまして、ユキヤ君! 私は機動戦艦ナデシコ、艦長のミスマル・ユリカです!
現在、本艦は敵、木星蜥蜴を殲滅する為に発進準備中です。今、アキトが囮になって敵を引きつけてくれているのでユキヤ君はその援護に向かってくれますか?』
「アキト……?」
『今、囮となって逃げてるエステバリスの、自称コックのパイロットさんです。位置座標マーカー、送ります』
「コックがパイロット? そうか、そちらでも何かトラブルがあったんだな。ともあれ、了解した。これよりミッションを開始する」
ユキヤはアルトを加速させると三機で団子状に密集していたバッタにステークを叩き込み、撃発。
一瞬で三機纏めてスクラップに変える。右腕の薬莢が装填された六連装シリンダーを横にスイングアウト。空になった弾が排莢され、地面に落下する。左手でリアスカートアーマーに据え付けられたスピードローダーを握ると即座に装填。
ルリが表示してくれたエステバリスのマーカー目掛けて更に機体を増速させていった。
――二分割された画面にミナヅキさんの乗ったエステバリス、アルトアイゼンが三機のバッタを一瞬で破壊した姿が映し出されています。
テンカワ機と違った実戦慣れした動き。……確かにプロスさんが言う通り、腕は良いみたいですね。それにしても、変わった外観のロボットです。
赤くてゴツい、機体全高もノーマルエステバリスよりチョット高め。額から伸びた一本の角。やたら張り出した両肩。両腕には物々しい武器が付けられてます。パッと見ただけではエステバリスとは思えないです。
さて、もう片方の画面のテンカワさんはというと……
「な、なんだ、俺って結構やれんじゃん。で、でも今更……」
なんかテンカワさん、木星蜥蜴に攻撃して、勝手に調子に乗って、勝手に自虐してます。そんな事してる場合じゃないと思うんだけどな。
あ、バッタからミサイルがテンカワ機に向けて一斉発射されました。あわや、命中と思ったその時、下方から伸びてくる火線がミサイルを撃墜しました。
「え? な、なんで……」
テンカワさん驚いてるけど、そんなヒマありません。テンカワ機の後方から、バッタが体当たりを仕掛けようと迫っています。
「射程に入った……行けぇっ!」
体当たりしようとしてたバッタが突進してきたミナヅキ機の右腕に付いた杭打ち機(リボルビングステークと言うそうです。オモイカネが教えてくれました)で一瞬で撃ち抜かれたかと思うと、ドカンという衝撃と共にバラバラになっちゃいました。
「そこのエステバリスの人!」
「えっ? あ、あんた、誰だ!?」
「俺はミナヅキ・ユキヤ。ナデシコのパイロットです。敵機は俺が引き付けますから貴方はこのまま、海岸まで走って下さい! ナデシコはそこから浮上してきます!」
「わ、分かった……」
開放回線で呼びかけるミナヅキさんの指示にテンカワさんは目を白黒させてましたが、その真剣な声音に納得したのか、踵を返すとそのまま、海岸に向けてエステバリスを走らせていきました。
その間、ミナヅキ機は左腕に三つの銃口が付いた機銃(これは三連マシンキャノンと言うそうです)を無人兵器に浴びせてテンカワ機を追わせないように牽制してました。
でも、そのせいで無人兵器の大半に目標として設定されちゃったみたいです。
わらわらとミナヅキ機に殺到していく虫型兵器の群れ。このままじゃ……
「距離が近すぎる。クレイモアでは跳弾の危険があるし、ステークじゃ単機しか倒せない。仕方ない……ラドム博士、早速使わせてもらいます」
「――ブレード、アクティブ」
ミナヅキ機に前脚をドリル状に展開して飛びかかるバッタ三機。それが斜め横に両断されました。
ミナヅキ機の右手に日本刀が握られています。左手は腰の鞘に添えられています。鞘から抜き放つと同時にバッタを斬り裂いたようですが……
「せぇいっ!」
更に、敵集団の外周付近に位置していたバッタに向けて刀を八相に構えながら突進。今度は縦に両断。ミナヅキ機はそのまま、機体を回頭させ敵機に向き直り、仁王立ちとなりました。
「飛び散れ!!」
ミナヅキ機――アルトアイゼンの張り出した両肩部の白いハッチが上下に展開されたと同時、もの凄い勢いで鋼球弾が放射されました。無人兵器が次々と撃破されていきます。
スクエアクレイモア。指向性を持った散弾地雷でアルトアイゼンの生命線ともいえる武装だと、後でミナヅキさんから聞きました。
「クレイモア。無駄に射角が広すぎて、市街地で無闇に使うと周囲への被害が馬鹿にならないな……とはいえ、こっちもやられるわけにはいかないし、状況を見て使っていかないとな」
ミナヅキさん、渋い顔しています。確かにあちこちの建物やら街路樹やらがぼろぼろになっちゃってますね。プロスさんも後ろで「ああっ、周囲への被害損失が……」と計算機を叩いてます。一応、アルトアイゼンはネルガル社製の機体ですから周辺への被害は弁償しなきゃならないワケね。世知辛いですけど。
「アキト! そのまま、海に飛び込んで!!」
「はぁっ!? 何言ってんだお前そんな事したら沈むだけだろーが!?」
「大丈夫、大丈夫♪ ユリカに任せておけば、オールオッケー!」
「……ああっ、ったく、もう!!」
艦長の言葉を信じたわけじゃないけど、今はそうするしか無いと思ったのか、テンカワさんはエステバリスを海岸からジャンプさせました。テンカワ機の脚部が着水。そのまま沈むと思いきや、足元から迫り上がってくる巨大な艦影。海底ドッグからようやくここまで上がってこれました。機動戦艦ナデシコが朝日を浴びながら、浮上していきます。
「はぁ〜〜〜」
「お待たせ、アキト!」
「お待たせって、まだ十分経ってないぞ!?」
「貴方の為に急いで来たの♪」
艦長とテンカワさんのやり取りを他所に、私はナデシコの艦首主砲、グラビティブラストの有効射程内に敵機を収めるように艦の挙動を微調整。
「敵残存兵器、ほとんど有効射程内に入ってる」
「ユキヤ君! ナデシコの主砲を発射します。今すぐ射程範囲外に退避して下さい!!」
「了解」
言うが早いか、ミナヅキ機はその場でスラスターを焚きながら垂直上昇。ある程度、高度を取った所で方向転換すると……
「アフターバーナー全開!」
ものすごい勢いですっ飛んでいっちゃいました。グラビティブラストの射程範囲外まで、あっという間。
「ミナヅキ機、主砲射程範囲内から離脱しました」
「目標、敵まとめてぜぇ~んぶ!
つまり、射程内の敵全部倒せって事ね。私はオモイカネに指示を出してナデシコの主砲である重力波砲、グラビティブラストを発射しました。発射口から伸びる黒い光条が無人兵器の群れを悉く飲み込んでいき、空に無数の爆発光が乱舞する。
「スッゲェ〜〜」
「アキト、スゴイスゴイ! さっすがぁ!!」
「何言ってんだ。違うだろ、ユリカ。俺が無事だったのはあの、ミナヅキ・ユキヤ君……って子が逃がしてくれたからだ。そ、そうだ! あの子は、ユキヤ君は無事なのか!?」
「ホシノ君、ミナヅキ君に通信を繋いでくれたまえ」
「ハイ」
フクベ・ジン提督が私にそう言ってくる。地球連合屈指の軍略家で、このナデシコの戦術オブザーバーとして乗艦している七十過ぎのおじいちゃんです。ただし、第一次火星会戦の敗戦を理由に軍を退役したそうですが……
ひとまず、ミナヅキ機に通信を繋ぐ。
「機体コンディションチェック。装甲表面、結構やられたな。うぅーん、アルトの性能に大分、頼った緒戦になっちまったな。こんな戦い方してたらすぐに限界が来てしまう。後で実戦データ見直して無駄をなくしてかないとダメだな、こりゃ。初の実戦で力みすぎたか……
しかし、このシシオウブレード。凄まじい切れ味してるな。蜥蜴のフィールド、ほとんど手応えなしで斬り裂いちまった。流石はリシュウ先生の業物。ラドム博士がなんとしても持っていけというだけのコトはある。大切に使っていかないと――って、コレ通信繋がってる!? は、はい、ナデシコ! こちら、ミナヅキ。なんでしょうか?」
どうも、ミナヅキさん、この戦闘の自己評価をしてる真っ最中だったみたいですね。ヘルメットにグレーのシェードが入ったバイザーを上げたその顔。黒髪黒目の少年。その焦った顔がモニターに映し出されています。歳は私より1、2歳上といったトコロでしょうか。なんで、こんな子供がエステバリスの改造機のパイロットしてるんでしょう? ま、そんなこと言ったら私もか。最新鋭戦艦のオペレーターなんてやってる11歳の少女なんて私くらいなんだろうな。
「ああ、私はフクベ・ジン。このナデシコに提督として一応、乗艦している。ナデシコの危機に自己の判断で駆けつけてくれたそうだね。君のお陰でコックであったテンカワ君も無事だったよ。急な任務でありながら君が即応してくれたからナデシコも作戦を完遂する事が出来た。礼を言わせてほしい。ありがとう……艦長もテンカワ君もミナヅキ君も良くやってくれたよ」
「ホントだよ、ユキヤ君。俺の事、助けてくれてありがとう」
「アキトを助けてくれてありがとね。ユキヤ君」
「そんな! 偶然よ! 偶然だわ!」
「まさに逸材!」
「ねぇねぇ、ボク? ユキヤ君って言ったっけ? へぇ~、結構可愛い子じゃない。早くブリッジに来てみんなに顔見せてよ?」
「凄かったよ、ユキヤ君!」
「おい、コックゥ! 早くゲキガンガー返せよなっ! それとソッチのボーズ! 今回は見せ場譲ってやったが次はそうはいかねぇーからな、覚えとけ!!」
上からフクベ提督、テンカワさん、艦長、キノ、違った副提督、プロスペクターさん、操舵手のハルカ・ミナトさん、通信士のメグミ・レイナードさん、ヤマダさんの順番です。みんな、一辺に喋るもんだからミナヅキさん「は、はぁ……」と困惑しちゃってます。大人が揃って子供弱らせてどうすんだか。
ふう。
……でも、ミナヅキさん程のパイロットがいてくれるなら『バカばっか』のナデシコも少し安心かな。本人はああ言ってたけど、初の実戦とは思えない活躍っぷりだったと思うし。
ちょっと、興味が湧いてきました。自分でも珍しいです。他人の事が気になるなんて。
そんなこんなで機動戦艦ナデシコは出航の時を迎えた。
三人称視点と一人称視点の切り替え。はっきりいって実験的な試みですがまぁ、上手くやっていきます。ナデシコにおいて、彼女はやはりキーマンの一人(と、私が思っている)になりますので……