機動戦艦ナデシコ -Shoot it in the steel-   作:古鉄の夜

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前回から大分間が空いてしまいすみません。ぼちぼち執筆再開してまいります。


第六話 『新入りさん』いらっしゃい 前編

 と、ゆーわけで関係各所に多大なご迷惑を掛けて掛けられてナデシコは宇宙に脱出したワケ。

 恋あり友情あり熱血あり冷汗あり……波瀾万丈な地球脱出行。流石に私もチョット疲れました。

 

 ま、何はともあれ……パイロットの皆さん、お疲れ様でした。

 

 

 

 

 

 

 現在、宇宙に出たナデシコはL2のコロニーサツキミドリ2号に向けて進路を取っていた。

 コロニーで訓練を受けていたエステバリスのパイロット三人を新たに迎え、火星に向かう最後の補給を行う為である。また、エステバリスの宇宙空間での運用を想定した0G戦フレームも新たに補充されるらしく、仕様書を確認していたウリバタケが「スンバラシイッ!」と目を血走らせていた。

 ユキヤはというと、漸く落ち着いた時間を得られたのでこれ迄の実戦で得られたアルトアイゼンのデータ検証。運用における問題点、機体をさらに高性能にする為の改良案、調整点等を自室のノートパソコンで報告書として作成していた。

 ユキヤはアルトアイゼン──プロトタイプエステバリスMk-IIIカスタムのテストパイロットだ。当然、機体の運用データ、実戦における使用感を所属研究所であるラドムラボに提出する義務がある。

 これらの内容如何(いかん)によってアルトアイゼンがネルガル本社からどう評価されるのかが決まるのだ。

 ユキヤは真剣にデータを見返しながらIFSマウスでデータ入力しつつ、報告書作成に取り組んでいた。

 ……直にナデシコは火星へと向かう事になる。

 地球への重力波通信圏から出てしまえばラドムラボへ送信できるのはこの報告書で最後となるだろう、しばらくは。

 ユキヤは真剣に内容を確認。書き損じが無いかダブルチェック、問題無し。保存したデータをメモリースティックに移し替えた。

 

「ふー……」

 

 椅子をギッと鳴らして背中を反らせた。こめかみを押さえてマッサージする。集中しながら作業していたので目が疲れた。

 ちなみにユキヤの自室は一人部屋だ。アルトアイゼンはネルガル重工の機体ではあるが、所属自体はラドムラボだ。機体データ等は当然、守秘義務がある。

 相部屋にされてしまうと同居人は見たくなくても目に入ってしまう。それにユキヤも集中して作業が出来ない。守秘義務の為にマリオン共々、しっかりとプロスペクターに契約書の条件として入れてもらった。

 

「少し、外歩いて来るか……」

 

 そう呟くとユキヤは自室から外に出た。時間的にもそろそろサツキミドリコロニーへ到着してもいい頃だ――その時、ナデシコ全体にズシン、と衝撃が走った。

 まさか攻撃を受けたのか? ユキヤは急いでコミュニケでブリッジに連絡を入れた。

 

「ブリッジ! 今の衝撃は!? 艦体がどこかやられたんですか!?」

『あ、ユキヤ君……』

『サツキミドリ2号が……破壊されました。今のはコロニー方向からの衝撃波によるものです。フィールドジェネレータが一部破損。ディストーションフィールド展開不能です』

「ば、馬鹿な!! ホシノ、コロニーの映像を見せてくれ! あそこには何万という人が暮らしていたんだぞ!!?」

 

 コロニーが破壊された? どの程度の被害なんだ。今すぐ救助に向かえば救える人はいるだろうか……?

 ユキヤにどうやって伝えるべきか? と悩むユリカを差し置いて、ルリからもたらされた報告にユキヤの頭の中は疑問符で埋め尽くされた。

 ルリはユキヤの様子に一瞬、見せていいのか、と悩んだがどの道、遅いか早いかの違いでしかない。ユキヤのコミュニケにブリッジスクリーンに映し出された完全に破壊されたサツキミドリの様子が表示された。

 

「な……何人死んだ? ……今ので一体、何人死んだんだ……?」

 

 ユキヤはあの一瞬で莫大な命が失われたのだという現実をどう受け止めていいのか分からず、その場に立ち尽くしてしまった。

 

 

「さっきまで通信してたのに……お話してたのに……」

 

 

 ――画面の向こうでミナヅキさんが、先程までコロニーの人と通信していたメグミさんが、二人とも呆然としてしまっています。

 ……私は正直、見知らぬ人の死というものにまだそこまで関心が持てません。

 一瞬で大勢の人が死んだ、という事実を何処か他人事の様に感じてしまっている自分がいるんです。でも、目の前でショックを受けている人達を見るのは辛いです……。

 

「メグちゃん、生存者いないか確認して! ユキヤ君、しっかりして。今、この状況で敵襲があったらナデシコは無防備なまま攻撃を受けちゃう!!」

「ッッ……! は、はい。アルトのコックピットで待機して敵襲に備えます!」

「お願い!」

 

 あの破壊されたコロニーを見て、思考停止してしまったメグミとユキヤに素早く指示を下すユリカ。メグミは戸惑いながらヘッドセットを装着して、コロニーに再度、通信を試みる。

 ユキヤもユリカの指示を受け、頭を振ってなんとか思考を切り替えると格納庫へ駆けていった。

 メグミはまだ、人の死の衝撃から立ち直りきれておらず、通信の手つきはまごついたままだが、ユキヤは今のナデシコが危うい状態だと即座に理解して、現場のパイロットとして最善を尽くそうとしてくれている。

 ……強い子だ。いや、無理をさせてしまっているだけか。情けない。

 どれほどパイロットとして大人顔負けの腕前と歳に見合わぬ判断力を兼ね備えているとしても、ユキヤはまだ13歳の少年なのだ。先程の動揺する姿を見てユリカは改めて理解した。

 しかし、それでもユキヤにはすぐ立ち直ってもらう必要があった。現状、ナデシコ、エステバリス隊のエースパイロットは……ユキヤなのだ。

 エースが動揺したままだとクルーの士気に影響が出てしまう。彼がどこまで自覚しているかはまだ分からないが。

 ユリカはアキトのコミュニケに通信を入れる。

 

「アキト、今すぐ格納庫に向かって。エステバリスで待機をお願い。ユキヤ君はもう行ってくれてるから」

「ユ、ユリカ……わ、分かった。すぐに行く!」

 

 アキトは一瞬、ユリカに窺う様な目を向けてしまう。しかし、今はそのような時と場合ではないと急ぎ、格納庫へと駆け出した。

 

「ジュン君、整備班、保安部を連れて損傷箇所のチェックお願い。

 ルリちゃん、今、ナデシコは無防備だからレーダー監視、異常が発生したらすぐに報告を!」

「分かったよ、ユリカ。じゃあ、行ってくる!」

「了解です。オモイカネ、各種観測機器、警戒レベルを最大まで引き上げて。私も見てるけど、何かあったら教えて」

『了解!』

『承認!』

『任せとき!』

『大船に乗ったつもりでいて!』

 

 ジュンがブリッジから即座に駆け出していった。ルリはオモイカネに指示を出しつつ、IFSを駆使して探査範囲内のあらゆる異常に目を光らせる。オモイカネからの返答ウィンドウが次々と開いては消えていく。

 ユリカは頭をフル回転させつつ、この事態に対処する為の指示を各部署に矢継ぎ早に伝達していった。連合宇宙大学主席卒業の才媛。その実力が如何なく発揮されていた。

 

 

 

 

「クッ……0G戦フレームが搬入される前に敵襲されるとは! アルトはともかく、他のエステは空戦フレームを使わざるを得ない、か」

 

 アルトならば宇宙空間に対応するOSを起動する事で戦闘可能だ。

 しかし、重力下での空中戦を想定した設計の空戦フレームでは各部アポジモーターの数が足りず、慣性制御が上手く効かない。無防備になった艦の防衛戦において一番重要なのは、機体の機動性だというのに!

 

『ユキヤ君! 俺もいつでも出れるよ』

「テンカワさん、宇宙空間での空戦フレームの運用は正直言って、無理があります。

 もし戦闘になったら、弾を当てるよりも弾幕張って敵機をナデシコから追い払うのに専念して下さい。

 敵の数はアルトが減らします。ロックオンもままならないと思うので……」

『分かったよ。……その、君は大丈夫かい? いきなりあんな場面見てしまって……ユリカは、全然、平気そうだったな……』

 

 ユキヤが激しく動揺していたのはアキトも感じていた。自分もそうだ。沢山の人の死。かつて自分がユートピアコロニーで味わった悲劇がまた起きたのだ。平気ではいられない。

 どうしてアイツは、ユリカはあんなにも冷静でいられるんだろう……?

 アキトの心にある幼馴染の少女であったユリカと艦長となった今のユリカの姿。そのギャップが理解出来なかった。ユリカも大人になったって事なのか? いや、でも……。

 アキトの心にユリカへの不信感が芽生えそうになったその時――

 

「俺は大丈夫です。今はナデシコの防衛に全神経を注ぎます。

 艦長は……平気、ではないと思います。ただ、耐えてくれているだけです。あの人はナデシコの艦長ですから」

『え……?』

「艦長は連合大学で指揮官教育を受けています。だから非常事態が起きた時のマインドセットが完璧なんです。

『指揮官たるもの、常に冷静たれ。例え、目の前で人の死を目の当たりにしようと、全て頭の片隅に追いやって下すべき決断を下し続けろ』

 そう教官から口を酸っぱくして教えられたはずです。艦長が動揺してしまうと、命令を待っている下の人達はどうしていいか分からなくなってしまう。

 一分一秒の判断が生死を分ける戦場において、その代償はクルーや、他の誰かの命になりかねない。あの人は今、艦長という仮面を被って必死に指揮を取ってくれているんです」

『……そうだったのか。だからユリカの奴、あんなに……ゴメン、ユキヤ君。俺が間違ってたよ。俺も自分の出来る事に集中する!』

 

 ユキヤの説明を受けて、自分の考え足らずを自覚したアキトは頭を振ってユリカへの疑念を追い出した。そして、いつ敵襲が来てもいいように気持ちを引き締め直す。そこへ戦闘指揮席のゴートから緊急通信が入った。

 

『乗組員に緊急連絡。何者かが本艦に侵入した模様。全員、認識コード送信を確認。艦内補修班は作業続行。他の乗組員は持ち場を維持せよ』

『侵入者? 木星蜥蜴が直接、ナデシコに侵入してきたってのか!?』

「艦長! 俺達はどうしますか!?」

『艦内の事は保安部に任せて! ユキヤ君とアキトはそのままエステで待機を。もしかしたらエステが狙われるかもしれないから……』

「り、了解……」

 

 ユリカは武器保管庫の暗証番号を入力。他のクルー同様、速やかに拳銃を取り出すとホルスターにセットしつつ、二人に指示を伝える。

 確かにナデシコ最強兵器は主砲グラビティブラストを除けば、エステバリスだ。敵が真っ先に潰しにかかってくる可能性は十分にある。

 敵の襲撃がいつやってくるかも分からない以上、パイロットは二重の意味で機体から離れる訳にはいかないだろう。

 ユリカの判断は間違っていない。しかし、艦の内外に問題を抱えたこの状況。ユキヤは待機しているしかない今、激しい焦燥に駆られていた。

 コロニーが破壊された事といい、ここまで状況が一変するものか……!?

 ユキヤは実際の戦場で起こる不測の事態というものを甘く見ていたと痛感させられた。

 

『側面より機影を確認。敵は四機!』

 

 ――来た。ルリの報告にユキヤはIFSスフィアボールを握り直した。どんな命令が来ても対応できる様に耳をすませる。

 

『フィールド、行けますか?』

『駄目だ! ジェネレーターはあと十分はかかるぞ!?』

『五分でお願いします』

『機影拡大します』

 

 非常時だけあって、ユリカも厳しい命令をウリバタケに容赦無く下す。それくらいの気概で望んでもらいたいという事だろう。

 ナデシコ回頭。向かってくる敵機を正面に捉らえる。ブリッジ正面スクリーンにルリが表示する。

 

『攻撃準備完了、攻撃開始』

『待って!』

 

 ゴートがナデシコのミサイルを敵機に放とうとしたその時、ユリカが待ったをかける。

 

『あれは……エステバリスの0G戦フレーム!』

『味方なら識別信号を出してくるはずだ』

『蜥蜴に……乗っ取られている?』

『いいえ。識別コードを忘れているだけ』

 

 ゴートとミナトの疑念にユリカは自信満々に答える。ユキヤはブリッジのルリに通信を入れた。

 

「ホシノ、スクリーンの映像、何が映っているんだ?」

『……赤いエステバリスが三機の0G戦フレームを牽引してます。ワイヤーに白い目印つけて』

「車、引っ張る時の基本だな……映像こっちにも回してくれるか?」

『ルリちゃん、俺にも見せてくれる?』

『はい、どうぞ』

 

 ユキヤ、アキトと共にルリから送られてきた拡大映像をジッと見る。

 

「……確かに。ご丁寧に目印は蝶々結びにされてるな」

『……あはは、ホントだね』

『でも、地球人が乗ってる証拠としては充分だと思います』

『木星蜥蜴が地球のルール知ってるハズないしね』

 

 そういう問題だろうか? とユキヤは苦笑いを浮かべているアキトをモニター越しに見つめる。

 なんだか、あのエステからトラブルメーカーの匂いがするのだが……。

 

『とにかく! エステバリスのパイロットを格納庫に迎えに行きましょう!』

 

 先程まで緊張感を漲らせていたのはなんだったのか。

 件のエステバリスはナデシコへと着艦していく。ユリカが仕切り直しの掛け声を発した。それに各クルーは再び動き始めたのだった。

 

 

 

 

 

「くはぁーー!! たまんねぇぜ、ったくよぉ」

 

 ――赤いエステバリス0G戦フレームからパイロットさんが降りてきました。

 男っぽい口調ですけど、パイロットスーツのボディラインからして女性ですね。この人。髪型は薄緑のショートヘアー。染めてるのかな? あ、艦長と副長、ゴートさんが保安部の人達と一緒にパイロットさんの元へと走ってきました。

 ミナヅキさん、テンカワさんも機体から降りてこっちにやってきました。フィールドジェネレーターの修理が一段落してフィールドの再展開が可能になったので艦長の待機命令が解除されたんです。

 

「おい、まずフロ。それからメシな!」

 

 

 ――パイロットスーツと同色の赤いヘルメットを艦長に投げ渡しながらその人は横柄な態度で言ってきました。……また変な人がやってきたみたいです。

 

「あ、あの! 貴女、名前は?」

「人に聞くときはまずテメェからだろ?」

 

 スタスタと艦長達を置いて歩き去ろうとするパイロットさん。なんとか名前を尋ねようとした艦長にも睨みながらこの調子。でも、ウチの艦長はこのくらいじゃメゲません。

 

「私はミスマル・ユリカ。本艦の艦長です!」

「ふ~ん……あたしはスバル・リョーコ。――ん? なんだ、ありゃ。エステ……かぁ?」

 

 元気よく自己紹介する艦長にも興味無さそうにしてたその人、スバル・リョーコさん。でも、視界に映るあるものを見て気を引かれたみたい。

 スバルさんの視線の先には、ハンガーに固定されたミナヅキさんのアルトアイゼンの姿があります。ちょうど今、左腰のシシオウブレードが外されて壁面のウェポンラック(ウリバタケさん、整備班の皆さんが急遽、作ってくれたそうです)にクレーンで固定された所です。

 

「エステバリスの0G戦フレームは、四機だけか?」

 

 ゴートさんの声にスバルさんは一旦、アルトへ向けていた視線を外して、そちらに向き直りました。

 

「格納庫の残骸の中にあと一機残ってたんだがな。さすがに全部は持ちきれなかったぜ」

「あとの二人のパイロットはどうした?」

「さあな。生きてるのか、おっ死んでるのか……」

 

 その様子に心なしか肩を落としながら答えるリョーコさん。

 ……よくよく考えてみたらこの人、あの襲撃の中を生き延びてナデシコにやってきてるんですね、お荷物まで抱えながら。やっぱりこの人も一流のパイロット、なんでしょうね。もしかしたら今までの態度も空元気だったのかも。と、そこへ――

 

「生きてるよ~~ん♪」

 

 艦内通路に続く扉の向こうからやたら陽気な声と共にパイロットスーツを着た女性がやってきました。茶髪のロングヘアーで眼鏡を掛けた人です。

 何故かヤマダさんと一緒に。……そういえばこの人、エステで待機してませんでしたね、今までドコで何してたんでしょうか?

 

「ど~も~。私、アマノ・ヒカル。蛇使い座のB型、18歳! 好きな物は、ピザのはじっこの硬いとこと、ちょっとしけたお煎餅で~す!よろしくお願いしま~っす!」

 

 自己紹介を終えるとプー、というマヌケな音を立てて、頭から黄色い紙の玩具が伸びてきました。

 ……縁日のお祭りでよく売りに出されてるアレです。ヒカルさん、面白くなかったですか? とか言ってますけど、そんなの知りません。艦長達も困惑しちゃってますし。

 

「二人残りゃ上等か……」

 

 

 

「勝手に殺さないで……」

 

 リョーコさんのコミュニケからまた誰か別の女性の声が響いてきました。なんか暗〜〜いカンジの…………今度は一体誰。

 

「イズミちゃんだ! 生きてたんだ。ねぇ、今どこ!?」

「それは……言えない……」

 

 嬉しそうにリョーコさんの元に駆け寄るヒカルさん。コミュニケの……恐らく三人目のパイロットの居場所を聞いてます。

 言えない、という言葉に首を傾げるリョーコさんとヒカルさん。通信相手がエステと一緒に運び込まれたツールボックスを開けてほしいそうなので、リョーコさんがリモコンでツールボックスのロックを解除してくれました。

 エアの抜ける音と共にボックスが開いていく。

 

 ……なんか、不気味な叫び声あげる女の人が長い髪を振り乱しながら立ち上がってきたんですけど。勘弁して……。

 

「あぁ〜〜〜〜空気が美味しい〜〜♪」

「テメェはなにやってんだあぁああーーーーッ!!」

「あぁん、やめてェーーーッ! 閉めないでぇっ!! サバじゃないんだからさあ……プッ、クククク、アハハハハ、アーーッハッハッハッハッハッ!!」

 

 意味不明なコトやってる女の人。リョーコさん、再びツールボックスに閉じこめようとしてます。その女の人、抵抗しながらこれまた意味不明なギャグ言ってます。

 ……自分で言って自分でウケてます。ホント変な人です。

 

「コイツもパイロットのマキ・イズミ、以上」

 

 もうウンザリといった様子でまだ爆笑してるその人をリョーコさん、親指で指してます。

 

「か、艦長。テンカワさん……あの人達、この状況下でここまでふざけられるって……大物なのか、よっぽどの自信家か……どっちだと思います……?」

 

 ものすごーーーく神妙な顔付きで三人を見てるミナヅキさん。

 

「お、俺にはなんとも……」

「だ、大丈夫だって! ユキヤ君。それにアキトも! ナデシコのクルーはみんな一流の人達なんだから。あの人達もああ見えて凄腕のパイロットに違いないって! …………多分」

 

 どんな返事を返したものか? と百面相しながら答えてるテンカワさん。艦長はなんとかフォローしようとしてますが、台詞の最後がチョット小声になってるし、額にはおっきな汗が浮かんでます。他の皆さんも、ゴートさん除いて愛想笑い。

 ……ミナヅキさんは生真面目な人ですから精一杯、控えめに言ってるんですよね。分かります。

 

 でも、申し訳ないですけどあの人達、ハッキリ言って……『バカ』だと思います。




CCSTOYSさんから鉄魄“アルトアイゼン”が3月末に発売しますね……
後編からアルトの出番がやってきますので、もうしばらくお待ちください。
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