ハイスクールD×D 眷属になれない部員の話   作:アルタイル10

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どうもはじめまして。


邂逅とプロローグ
魔術師との邂逅


 とある古びた大きなコンクリートの建物の中に今どきの若者が着ていそうな服を着た一人の男と人間と形だが人間の体躯とはかけ離れたものが存在していた。身体は人間のようだが、三メートルをゆう超える大きさに、身体は体毛がはえ毛むくじゃら。頭部は牛で大岩のような身体に隆起した筋肉。そして、大木のような腕の先の手に握られているのは分厚い鉄の板ですら一振りで紙のように切り裂けそうな大きな戦斧だ。まるでミノタウロスのような化け物だ。

 

「美味そうな御馳走が転がり込んできたかと思えば、気配からしてただの人間じゃないな。悪魔祓い(エクソシスト)か?俺を狩りに来たのか?」

「あんな奴らと一緒にするんじゃねえ、クソヤロウ」

 

 そういい終えると同時に後ろに飛んだ。その後、目の前を何かが一瞬で通り過ぎた。それは、化け物が振った戦斧だ。

 

「人が話してる途中に何攻撃してんの」

 

 そう呟くと同時に腰にあるケースのようなものからカードのようなものを取り出した。そこには文字のようなものが書かれている。そして、その文字に手を近づけるとカードが光りだして何か黒いものが出てくる。それを掴んで引き抜くと手には銃が握られていた。そして銃口を向けると容赦なく発砲した。それを見た化け物はその身体から想像も出来ないほどの俊敏な動きで銃弾を避けた。弾丸は後ろの壁にぶつかる。それと同時にぶつかった場所は一瞬で大きな風穴を開ける。

 

「そんな大きく動かなくったってあてねえよ。ただの威嚇射撃だ。降伏して出て行くならこれ以上なんもしねえよ」

 

 そう言うと同時にまた、戦斧が振られる。高速で動く一撃必殺の威力を持つ刃が男を襲う。だが、男はその高速で動く刃をたやすく避ける。そして、避けるとすぐに銃口を戦斧の付け根に向けて銃の引き金を引き弾丸を放つ。弾丸は普通だと、太い戦斧の棒の部分に当たっても弾かれるだけだが、その弾は当たると同時に削り取るように風穴を開ける。戦斧の刃が遠心力によって壁まで吹っ飛んだ。そして、壁を突き抜けて外に飛び出して行く。化け物はそれを見てありえないという風に刃を失った戦斧の持ち手を落としてゆっくりと後退する。

 

「お、お前は何者なんだ……?」

「いきなり攻撃してきて、いきなりお前は何者かって聞くか普通?」

 

 そう言うと同時に銃を化け物の足に向けて引き金を引いた。そして、弾が太ももに当たると同時に撃たれたところは大きな風穴が開き、足と体が分離した。片足がなくなった化け物はバランスを崩して地面に倒れた。

 

「ぐああああああ!!」

 

 片足がなくなったのと痛みで絶叫する。そして、倒れた化け物の近くに近づいていく男。それから逃れるように腕を使って離れる化け物。しかし、動きがショックのせいかとても鈍く、すぐに追いつかれていた。

 

「さっきのは初見のお返しだ。だけど、これ以上苦しまないように終わりにしてやるよ」

 

 そして近くに来ると化け物に向けて銃を構える。そしてすぐに頭部、心臓に向けて弾を撃ち込んだ。打ち込まれた直後、頭はなくなり、胸部には大きな風穴が開いていた。そして、その化け物は動かなくなっていた。

 

「これで、終わりかな」

 

 そう呟いたと同時に後ろに複数の気配を感じ、銃をその方向に向けながら振り向く。まだ姿は見えないが、すぐに姿が見えるだろう。そして予想通り、入り口の方から警戒しながら四人入ってきた。一人は男、三人は女。特徴は白髪と黒髪、深紅のような色の髪をした女たち。それと、男は金色に近い色の髪。四人は入ってくると同時に深紅のような髪の色をした女を守るように陣を構える。男はどこから取り出したのか剣を握り、白髪の女は何か格闘技のような構えを取り。その少し後ろで黒髪の女は魔力を集中させている。

 

「反応が遅いね。まあいいけど。あんたら、何者?」

 

 そして開口一番に男がそう言った。

 

 

 

 

 私たちは、大公からの依頼ではぐれ悪魔を討伐に来た。一年ほど前に潰れた施設の建物で人の出入りもないため、一時的に身を隠すには丁度いい場所である。

 

 ここに隠れているのがわかっているため、中に入る。だが、少ししてから、銃の発砲したような音が響いた。

 

「朱乃。今回のはぐれ悪魔は銃を使うのかしら?」

「いいえ。そんなことはいっさい聞いてませんわ」

「……血の臭いがします。それも、人間じゃなくて悪魔の」

 

 小猫が血の臭いがすると鼻を覆って呟くように言う。それを聞いた私たちは顔を見合わせた。

 

「もしかしたら悪魔祓いかもしれません。部長、ここは僕と小猫ちゃんが先に行きます」

 

「わかったわ」

 

 私は祐斗の言葉に頷いて、その後に歩いていく。そして小猫が言うにはこの部屋がもっとも血の臭いが強いと言われるところにつくと小猫と祐斗の後に部屋の中に入った。

 

 そこにはエクソシストとは思えない服装の男がこちらを向いていた。だが、その手には拳銃が握られている。その瞬間、祐斗と小猫が戦闘態勢に入った。朱乃は私と二人の間に立って魔力を集中させる。

 

「反応が遅いね。まあいいけど。あんたら、何者?」

 

 拳銃を持つ男はそう言った。

 

「……私はこの地を管理する悪魔よ。あなたこそ何者かしら?」

「へぇ、悪魔って本当にいるんだ。って、そんな感じの奴と何回かあったし、いても不思議じゃないか。俺は桐谷光輝。流浪の魔術師。あんたらはこの地を管理してるってことは用があったのってこいつ?」

 

 独り言を言ってから、桐谷光輝と男は名乗った。そして銃を持ってない手で後ろのほうに親指を指したため、その後ろを見るとそこには大公が討伐依頼を出していたと思われる悪魔がいた。なぜ思われると言ったかというと頭と足はなく、胸には大きな風穴が開いているため、もっと近づかなければ判断できないからだ。

 

「……もしかして殺したのが悪かった?一応、あっちが殺そうとしてきたから正当防衛って形で倒したんだけど、駄目だった?」

 

 黙って観察しているため、桐谷光輝と名乗る男は少し申し訳なさそうに言ってきた。

 

「いいえ。どちらにしても私たちも元々討伐のために来たから。でも、こっちはわざわざ依頼を受けてきたのに倒されてましたと、報告は出来ないの。だから、桐谷君にはついてきてもらいたいのだけど……」

「……」

 

 男はそう聞くと口を閉ざしたままこちらを見ている。そしてしばらくすると警戒を解いたのか、銃を下ろした。それを見た祐斗と小猫と朱乃は構えをといたが、まだ警戒は解いていない。

 

「いいよ。ついていっても。でも、条件がある」

 

 桐谷はそう言ってきた。まだ、この桐谷光輝がどんな人物かはわからないのだ。どんな条件が出てくるかは少々不安である。

 

「……出来る範囲なら大丈夫よ」

「そんなに警戒しなくたっていいよ。変な条件じゃないから」

 

 桐谷はそう言って人差し指と中指を立てた。

 

「一つ、食、あっ、食べるほうね。それを提供してもらう。二つ、寝床を提供してもらう。この二つの条件を飲んでくれればそっちに着いていくよ」

 

 桐谷君はそう言った。私は正直、予想をしていなかった答えが帰ってきたため一瞬、なんと言っていいかわからなかったが、朱乃が代わりに言った。

 

「それがあなたの条件ですか?」

「ああ、腹減ってるし、久々にましなものが食べたいのと、たまにはやわらかいベットの上でゆっくりと寝たいからが理由だよ」

 

 そう聞くと私は朱乃たちと顔を見合わせる。

 

「罠だと思う?」

「いいえ。僕は彼は本心で言ってると思いますけど……」

「……私も、見た感じは普通ですけどあまり血色がいいとは言えません」

「二人もこう言ってますし、私も彼には敵意があまり感じられないのでいいと思いますよ」

「……」

 

 私は三人の意見を聞いて、決めた。

 

「わかったわ。あなたの条件を呑みましょう」

「呑んでくれて助かるよ」

 

 そう言って彼は何も描かれていないカードのようなものを取り出すと拳銃をその上においた。その瞬間、僅かな発光をして拳銃は無くなっている。代わりにカードに文字のようなものが浮かんでいた。

 

 それを興味深そうに見ていた朱乃は桐谷に聞いた。

 

「あなたは魔術師でしたね?それは魔術の一種ですか?見たところルーン魔術のようですが?」

「そうだよ。このカードに魔力を流すと描いてある文字に関することが出来る。今もっているのはフェフ。所有のルーンって言うもので富、滋養、獲得を意味してるんだ。普通はルーン一つじゃ出来ないけど、さっき持ってた銃のパーツ一つ一つに複数のルーンを刻んでるから出来るんだ」

「それは興味深いですわね」

「そうね。聞いたことはあったけど見たのは初めてだから少し興味が出てくるわね」

「部長。ここで立ち話もなんですし、彼の言った寝床と食べ物を用意してから聞きましょう」

 

 祐斗が私にそう言った。確かに、彼の機嫌を損ねるのもいけないものね。

 

「じゃあ、この後始末を終えてから行きましょうか」

 

 私たちは後始末をするために、動くのであった。




主人公の名前はきりやこうき読みます。プロフィールや設定は章の終わりに出していきたいと思います。
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