ハイスクールD×D 眷属になれない部員の話   作:アルタイル10

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座学とイッセーの特訓

 朝は座学を勉強している。正直、座学よりも実技などのほうが得意だ。それに学校の勉強ならまだしもなぜ、俺もイッセーたちと同じ三竦みについて勉強しなければ駄目なのか?

 

 それを部長に対して問いただすた。

 

 だが部長は「あなたも部員なのだから、私たちの敵や悪魔について勉強してたほうが良いじゃない」だそうだ。

 

 俺はよく分からない悪魔の魔王。熾天使。堕天使の幹部と総督。なぜこのようなことを勉強せねばならんのだ。

 

 とまあ、こんな感じのことを思いながら現在、皆ともに教えてもらっている。祐斗が質問して、それを答えるイッセー。天使、悪魔は順調だったのだが、堕天使でつまずく。それは分かる、何であんなにいいにくい名前なんだと俺も思う。俺にとっては魔王様も同様だけど。ルーン魔術なら簡単に出来るんだけどな。

 

 こんな感じで、天使、悪魔、堕天使の説明を終えると次は俺の前まで恨んでいた教会関係のことをアーシアさんが教えてくれることになった。なぜ、前までといっているかは今まで恨んでいたのが実は教会関係者じゃなくて追放されたものたちだったということをアーシアさんが教えてくれたからだ。

 

「コホン。では、僭越ながら私、アーシア・アルジェントが悪魔祓いの基本について教えます」

 

 イッセーが拍手でエールを送ると途端に顔を赤くしてしまった。そして少し収まると話を始める。

 

「えっとですね。以前、私が属していたところでは、二種類の悪魔祓いがありました」

「二種類?」

「一つはテレビや映画に出てくる悪魔祓です。神父様が聖書の一説を読み、聖水を使って人々に憑いた悪魔をはらう『表』の悪魔祓い。そして、『裏』が悪魔の皆さんにとって脅威なるものです」

 

 イッセーの疑問にアーシアさんが答える。

 

「イッセーも出会っているけれど、私たちにとって最悪の敵は神、あるいは堕天使に祝福された悪魔祓いよ。そいつらとは歴史の裏舞台で長年に渡って争っているわ。天使のもつ光の力を借り、常人離れした身体能力を駆使して全力で私たちを滅ぼしに来る」

 

 部長も補足するように続けた。そしてなぜかイッセーは俺のほうを見ておずおずと部長に聞いた。

 

「もしかして、コーキ見たいな奴が大量に来るんですか?」

 

 心外だな。部長もなんとか言ってやってください。

 

「いいえ。コーキ見たいな規格外な悪魔祓いはまだ見たことないわ。安心しなさい」

 

 俺の味方はいなかった。少し落ち込みそうだ。そんな時、アーシアさんが俺に来るように手招きしていたので行くとバッグから取り出してほしいといわれてバックから十字架やら聖書やら悪魔にとっての脅威となるものがたくさん入っていた。

 

「コーキさんに手伝っていただきながら説明します。まずは聖水。悪魔にとっては危険なもので触れると大変なことになります」

「そうね。もしも扱うならコーキを使わないとね」

 

 まあ、この中で唯一悪魔じゃない俺にとっては脅威になるものなどない。というわけで次はアーシアさんの指示で聖書を持ち上げる。

 

「次は聖書です。小さい頃から毎日読んいました。いまは一説でも読むと頭痛がします。とても困ってます」

「悪魔だもの」

「悪魔ですもんね」

「……悪魔」

「うふふ、悪魔には大ダメージ」

「うぅぅ、私、もう聖書を読めません」

「なんなら読んであげようか?」

 

 俺の言葉にアーシアさんは顔をパーと輝かせる。それと反対に部長たちの顔が青ざめる。

 

「コーキ、読んでは駄目よ。そんなことしたら皆ひどい目に遭うんだから」

「そうですか。分かりました」

 

 そう言われてアーシアさんは目に涙を浮かべた。

 

「そんな。でもでも、私はこの一節は好きな部分なんですよ。ああ、主よ。聖書を読めなくなった罪深き私をお許しあう!」

 

 アーシアさんはダメージを食らったようだ。そんな感じで勉強を終えたのは昼時だが、俺は部長から悪魔たちのことについて勉強しておきなさいといわれた。覚えるまで教えるのも禁止ともいわれたので必死こいて勉強したが結局終わったのが間食時だった。

 

「あー、難しい。というか、七十二柱の悪魔もってイッセーたちはまだおぼえなくて良いって言うのに何で俺は覚えさせられたんだろう」

 

 そう呟きながら山の頂上を目指していた。イッセーとの合同が今日の夜なのとほとんどのメンバーはそれぞれの自主トレーニングをしていたため、俺も特にやることがなくなり、自分のトレーニングがてら山頂を目指すことにした。もちろん、行く道は舗装されてない森の中、魔力強化無しのトレーニングだ。俺は人間であり、かなり身体能力は高いほうとは思っているが、それでもイッセーのような成り立てとは違った鍛えた悪魔には遠く及ばないだろう。

 

 だが、それでもそこで諦める通りはないはずだ。肉体の状態を確認しながら険しい山道を駆け上る。足元を取られないように目で丈夫な足場を見つけ、それがなければ木を蹴って飛び、頂上を目指す。だが、そこまで高い山ではなかったのですぐに頂上に着いた。

 

「うん、少しばかり、標高が低いみたいだね。どうせなら下まで行って往復のタイムでも計ってみるかな」

 

 そう言って山頂から今度は下り始めた。

 

 

 

 

 山頂に戻ってきた時はすでに日が沈みかけており、お腹が減るくらいの時間帯になっていた。なので、部長たちのいる急いで戻る。戻る時間帯はどうやら、ちょうど良かったようでほぼ全員と同じであった。しかし、みんなしっかりとトレーニングが出来ているのだろうか?

 

 少し疲れ気味の小猫さんと祐斗、そしてボロボロになったイッセー。二人は少しは感じをつかめているのか、昨日よりも疲れがあまりない。まあ夜の方では疲れるとは思うが。イッセーは何があったんだとしか言いようがない。

 

 昨日と同様、アーシアさんと朱乃さんの料理を食べ、温泉に入ると夜の訓練に入る。今回はイッセーとだ。

 

「イッセーは……武器は必要ないね。ためしに俺に向かって攻撃を仕掛けてきてよ」

「わかった。おりゃあああああ!!」

 

 掛け声とともにイッセーが突っ込んで来る。そして近づいてくると同時に踏み込んで拳を振りぬく。

 

 拳は完全にあまり人を殴ったことのないような素人のようなパンチ。まあ、今まで普通の生活を送ってきたなら妥当だろう。それを避ける。すると今度はテンプルに向けてフックをかましてくる。感じとしては良いのだが打ち方がまるでなってない。それもかわす。

 

 その後もイッセーは攻撃をしながら蹴りや殴りかかってくるがすべてかわす。もちろん、こちらも反撃してる。といっても当てる寸前で止めているが。

 

 数十分でイッセーは息を切らせながら膝に手を着いた。

 

「はぁ、はぁ、くそぉ」

「まあ、なり立てにしてはこれくらいで普通と思う。でも、もう少しマシな蹴りや殴り方を覚えておいたほうが良いよ」

「つっても、小猫ちゃんから言われてもどうやれば良いかわかんなくてよお」

「じゃあ今から振りぬくから見といて」

 

 そう言って、息を整えてから拳を構える。そして拳を体全体を使って一気に振りぬく。片足を軸に真っ直ぐに、腕をきちんと伸ばして、腰を回転させて肩も前に出すように。そしてすぐに戻す。とはいっても、教えるために遅めにしている。

 

 それを見た、イッセーは驚いている。

 

「これをくらい打てるようになれ。なんて無茶なことは言わない。せめて、こんな感じにしっかりと拳に重みを乗せて、相手の急所を狙う。悪魔も同じかは知らないけど、喉、こめかみ、目、乳様突起、顎、心臓、鳩尾、金的などなど、人体の急所という急所に拳でも蹴りでも打ち込む」

「お、おう。でも、人体の急所なんて鳩尾と心臓と喉とこめかみと男の相棒ぐらいしか知らないぞ」

「そこら辺はしっかりと勉強しておいて」

 

 そう言うとイッセーの拳を構えて素振りを開始した。しかし、先ほどの真似をしようとしているのだが、余計な力が入りすぎて上手くいっていない。そこをしっかりと教えてていく。

 

 今日の修行終了になった時は最初に比べれば見栄えもよくなっているし、体の使い方を少しだが理解していた。

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