迷う心の在り処   作:ユイトアクエリア

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半分


69:dimidium-

突然だが、恋人同士の付き合いというのは、口約束の最上位だと思う。

かっちりしたタイプは書類等を用意するのだろうが、大半のカップルはそんなことはなく、お互いに好きだと言い合って、手を握って唇を重ね、周りからお似合いだといわれるなり、婚前のあいさつなりをし、体を重ねて結婚まで行くのだろうと思っている。

お互いがお互いを想っていなければ成立しない契約関係。

口約束のみでされた金の貸し借りより、よっぽど脆い。

片方がもう片方を想わなくなった時が、関係の終わりだ。

 

とまぁ、この年で悟ってはみたが。

 

「碧。ほっぺにクリームついてる、なめてあげる」

「普通に手で取れ。舐めるのは家だけだって言ったろ」

「ふふ...碧もだいぶ絆されてる。最初は舐められるのも嫌だったのに、今じゃこんなに」

「誤解を生む言い方だけはするな」

 

どうしてこうなっちゃったんだろうなぁ。

いやほんとに。

 

試しで付き合ってと言われて、今日で4日目。

別に不自由を感じているわけでもなければ、早く終わってほしいとも思ってない。

特に続いてほしいとも思っていなければ、どうして今まで手を出さなかったのだろうとも思ってない。

つまり、いつもと変わらない。

 

「碧、どうかした?」

「...いや、何も。変わんないなぁって」

「変わらない?」

「...一人の時と、今と。思考は変わんないなって思って」

「それは、私といても楽しくないってこと?」

「違う」

 

はっきりと言えた、はず。

少なくとも、楽しくない訳ではない。

 

「...持論で悪いんだけど、何もしなくていいって、気にしなくてもいいってことだと思ってるんだ」

「私のことを、気にしてない?」

「なんていうか...ごめん、出てこない」

 

言葉がうまくまとまらない。

悪い癖だ。

 

「...碧の世界に、私の存在が邪魔じゃない、ってこと?」

「...そう、かも」

「そっか」

 

少し笑った、気がした。

俗に言う蛙化現象みたいなのは怒ってないみたいだ、一安心。

 

...安心?

 

なんで、安心した?

 

「...碧、難しい顔してる。どうしたの?」

「...いや、睦が笑ってくれて安心して。なんで安心したんだろうって」

「...碧、私のこと考えてくれてるんだ。嬉しい」

「...睦は、もし1週間経って、合わないって言われたらすっぱり諦めるのか?」

 

前にも聞いたけど、週の折り返しになった今、改めて聞きたかった。

 

「...本当は、ずっと一緒がいい。碧のことは好き、だからずっと一緒がいい」

「...うん」

「でも、碧が嫌だって言うなら、私は諦める。碧の嫌なことは、無理強いしない。私は、碧に辛い思いをさせたくない。だから、落ち着いたら、答えを聞かせてね」

 

愛が重いわけではなく、こちらを慮る理性はある。

俺は、どうしたらいいんだろう。

 

 




もう付き合っちゃえよ!!!!!!!!!!!!

率直に言って

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