迷う心の在り処   作:ユイトアクエリア

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Ⅶ:とある未来の話

「...来たな」

 

視界に映るのは、黒い装束を纏い、仮面を着けた青年。

 

「...あなたが、ルイナス」

「まぁ、厳密にはそうじゃないんだけど。あいつの5年後とか、その辺」

「自分のことなのに、随分と無関心ですわね」

「お前らが俺を変えてくれるなら、俺は存在しないからな。というか、存在させないために来た」

「あら、そのせいであなたが消えるのはお構いなしですの?」

 

聞くと、彼は鼻で笑った。

 

「俺がいる未来は最悪だから、前もって忠告しにこの時代に来たんだよ」

「...そう。ところで、どうやってこの時代に?あなたが本当に5年後だとして、その証拠がないですわ」

「...ん」

 

差し出されたのは1枚の写真。

 

「...AveMujica、あなたがいないようですが?」

「だからだよ」

「...というと?」

()()()()()のが証拠。ご丁寧に日付まで印字したんだよ」

 

裏返せ、というジェスチャーに従うと、写真の裏側に小さく印字された日付が。

 

「2028/06/04...」

「Primo die in scaenaがその日だったよな。5年の間に、お前らはいろんなバンドとぶつかって、丸くなって...情けないことを言うと、俺の助けがいらなくなったんだ。んでそこから急展開。なんか知らんがAveMujicaは解散、よくわからんが命まで狙われてた」

「...た?」

「あぁ、た」

 

過去形にする、というのは意味的に「もう必要なくなった」ということであり、それが意味するのは。

 

「...連日、黒装束で良い建物でいい飯食ったな。味なんか覚えてないけど」

 

そういうことだ。

狙わなくなった、というのは、もういないからである。

 

「そんな...」

「だから、変えるために来た。古来から仮面は、呪いのグッズで...ってのは良い。俺から言えるのは一つだ」

 

仮面を外した彼は、私の目を見て一言。

 

「ちゃんと、話し合え。本音も、愚痴も、黒い部分も全部。ぶつかり合うことが、一番足りないことだ」

 


 

「さきちゃん、大丈夫?」

 

うつらうつらとする意識が、初華の声で浮上する。

 

「えぇ...平気、ですわ」

「顔色、悪いけど...」

「初華、もしわたくしたちが命を狙われる事態を起こしたとすれば、何をしたと思いますか?」

 

突然の問いに、初華はきょとんとする。

当然だろう、命を狙われる実感が皆無といってもいいのだから。

 

「強いて言うなら、ファンの期待を裏切った時、とか」

「それは、どんな小さな意見でも?」

「大多数の意見、かな。少数でも、動く人は動くよ。そういう人たち、いなかったわけじゃないから」

 

今をときめくアイドルの意見で、納得する。

大多数には受け入れられても、少数の逆鱗に触れることもある。

それをトリガーに暴動を起こし、命を散らされる...あり得る。

 

「AveMujicaは、永遠ではありません。それは理解していて?」

「う、うん」

「けれど、一瞬で終わる気もない。それも理解していて?」

「それは、もちろん!」

「なればこそ、話し合わなければなりません。利害の一致で集めたメンバーですが」

 

AveMujicaを続けるため。

全てを忘れるため。

 

「初華、強化合宿をいたしましょう」

 

 




こんな感じで始まるAveMujica水着イベント、待ってます
でも仮面付きのビジュアルで水着着てたらエロいよりおもろいが勝ちそう()
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