迷う心の在り処   作:ユイトアクエリア

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えー、新年あけましておめでとうございます(20日遅れ)
とりあえず新年のあいさつがてらヨリミチ更新ということで
今年もゆるっと書いていきますので、よろしくお願いいたします


Ⅺ:A Happy New Year

「...お前ら、何してんの?」

 

1月4日。

年末年始休暇をたっぷり1週間もくれた事務所の会議室を開けると、椅子に足を組んで座る祥子と、それに土下座している初華、睦、海鈴。

部屋の隅っこのほうで引いてるにゃむ。

 

「私たちの神さまは豊川さんなので。お参りです」

「初詣の時期ならもう終わってんだけどな」

「まだ初詣行ってない。祥を拝んで、初詣」

「お前らなぁ...んでなんで祥子は平然と受け入れてんだ」

 

足組みを崩さない祥子、それどころか神っぽいポーズまで取ってる。

 

「わたくしは神ですので」

「いやまぁそうなんだけど」

「何か異論が?」

「...ないけど」

 

悲しきかな、全部事実なだけに否定できない。

 

「...にゃむもやっとく?」

「...ご利益あんの?」

「あんじゃない?AveMujica専用バフついたりとか」

「あんたゲームしすぎ」

 

まさかストリーマーに言われるとは思わなかった。

まぁ、にゃむはそういう類いの配信者じゃないから言うのは別に構わないか。

 

「碧も拝んだ方がいい」

「...メリットは?」

「願いがかなう」

 

そりゃそうだろ、思わずツッコミかけて、飲み込んだ。

 

「参考までに、お前らの聞いていい?」

「ずっと、AveMujicaできますように」

「もっと信用されますように」

「...碧と、音楽したい」

 

...最後のは一旦聞かなかったことにして、個人的欲求しかねえな。

 

「までも、この神様はそういう俗っぽい願い事も叶えてくれるって認識で良さそうだな」

「神はすべてを許します。さぁ、そこへ座りなさい」

 

すっかり御神体気分の祥子の前に土下座...ではなく、片膝を立てた騎士礼をする。

 

「我、ルイナス。AveMujicaを守る騎士として、あらゆる不浄を跳ね除ける盾となりましょう」

「...かっこいいですが、今はそうではありませんわ。あなた自身の願いを、願ってもらわなければ」

 

どうやらスベったらしい。

ま、仕方なしか。

片膝の体勢は崩さず、両手を組んで祈る。

 

「(今年も、いや、これからもずっと。AveMujicaがありますように。ずっと、彼女らが笑顔でいますように)」

 

一通り祈って息を吐く。

 

「その願い、聞き届けましたわ。しかし、2つというのは強情ですわね」

「言ってねえのになんでわかんだよ。までも、叶ってほしいのは1つだけさ。2つ目はまぁ、俗っぽいのを」

「...それにしては、随分と深刻な面持ちだった気がしますが」

「気のせいだよ」

 

やっぱり、鋭いな。

祥子に隠し事は通用しないのは、こういうところなのだろう。

 

「楽園が永遠に続いてほしいと願うのは、罪ですか?女神、オブリビオニス」

「いえ、いいえ。たとえ罪だというのなら、私が赦します。私は、神ですから」

「これからも頼むよ、神さま」

「任せてくださいまし。私は、AveMujicaのオブリビオニス、ですもの」

 


 

 

 

 

なぁ、神様。

もうちょっとだけ善行を積むようにするよ。

だからさ。

 

「――っ!ぁ、は、ぁ…はぁ…」

 

もうちょっとだけ、死神を派遣するのは待ってくれないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オリ主をいじめたい
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