迷う心の在り処   作:ユイトアクエリア

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絶対に初華/初音問題よりこっちを先に書くべきだった

同じ事務所なら
会っててもおかしくないということで


28.5:邂逅

「ギター、難しいな...」

 

ずっと思ってる事である。

6→7への切り替えは本当に難しい。

祥子の目の前で当然のように7弦を弾いたこともあったけど、あれはあれで奇跡の産物だと思う。

 

「いいや、一旦休憩」

 

ギターを置き、スタジオを後にする。

ロビーで飲み物を買って、そのまま休憩する。

心を休める時間を作るのも、大事だと思う。

 

「はー...」

 

500の清涼飲料水を半分ぐらい飲んだところで一息。

ぶっ続けでギターを弾いてた俺の体は、思ってる以上に水分を欲してたようだ。

 

「すげえな、うちのフロントは」

「ありがと」

「びっ!?」

 

独り言のつもりだったが、どうやら当の本人にばっちり聞かれてた。

恥ずかしい。消えたい。

 

「驚きすぎだよ」

「じゃあ音もなく後ろに立つなよ、初華」

「碧くんの驚くところ、ちょっと見たかったから」

「...そうかい」

 

呆れて目線を横にずらすと、見たことある、が直接会ったことのない顔が。

視線を戻して初華の服装を見る。

 

「sumimiの収録か?」

「うん。終わったから休憩」

「そ、おつかれ」

「...ういちゃん、その」

 

隣の子は...まなとか言ったか。

もしかすると俺のことは知らないのかもしれない。

 

「まなちゃん、碧くんとははじめましてだっけ?」

「あっ、そういえば!はじめまして、sumimiのまなです!」

「こちらこそ。神崎碧です、よろしくお願いします」

 

ご丁寧に頭まで下げてくれたので、こちらも返す。

 

「ういちゃんからお話聞いてたんだ、ギター上手でかっこいい人がいるって」

「ま、まなちゃん」

「まぁ、当たらずとも...って感じですけど」

 

ギター上手はまぁ分からなくはないが、カッコイイかどうかはその人の好みによるところがある。

これも、お世辞ってやつなんだろうな。芸能界って言うのはそういうのを覚えないといけないらしい。

 

「ほんとにういちゃん言ってたんだから!碧くんのこと褒めてた!」

「...ありがとう、ございます」

 

相変わらず、褒められるのは慣れない。

特に、容姿のことなんて。

 

「そんな碧くんには、はい!」

「...ドーナツ?いいんですか?」

「うん!いっぱい貰ったんだけど、二人じゃ食べられないね~って言ってたところだったの」

「...じゃあ、ありがたく。いただきます」

 

合間の糖分補給にとっておこう。

 

「...まなちゃん、プロデューサーが呼んでたの、忘れてない?」

「あれ?今何時?」

 

スマホをかざしながら、1時ジャストだと答えると、まなさんの顔色が変わっていく。

 

「わ、あと10分しかない!ごめんね碧くん、また今度!」

 

陸上選手もびっくりなスピードで走っていった。

 

「っていうわけだから、ごめんね碧くん」

「ん、アイドルも大変だね」

「あはは...碧くんは、まだ練習?」

「まぁ、そのつもり」

「じゃあ、終わったら合わせに行ってもいい?」

 

断る理由は特にはない。

 

「いいよ、鍵開けとく。部屋番は後で送っとくよ」

「ありがとう。じゃあ、行ってくるね」

「ん、頑張って」

 

そう言えば、初華は笑って小さく手を振った。

この対応といい、まなさんのあの感じといい。

sumimiのファンが多い理由、なんとなくわかった気がした。

 




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まなちゃん出番少なくてエミュバリ難しい
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