祥子の誕生日をミスるという大ポカをやらかし
ムジカ物書きとしてあるまじき失態...
「...暇だ」
その辺にリンゴでもいればリンゴをからかって遊んだんだけどな、入院中の碧です。
現在入院2日目。血吐いてぶっ倒れたんで経過観察込みで入院3週間とか言われちゃって、暇で暇で仕方ない。
突然入院決まったからまともに泊まる用のセットないしさ、ケータイの充電とかももうやべえわけよね。
ま、血統だっていうなら仕方ないか。抗ってやるけどね。
そんなことを考えていると、病室のドアが開く。
「...碧、起きてる?」
「睦?おはよ」
「おはよう。起きててよかった」
何やら大きい荷物を持った睦が来た。
朝からご苦労様。
「その荷物は何?」
「お泊りに必要なもの、いっぱい」
「...一応、ここ泊まれはしないよ?」
「だから、碧用」
マジで至れり尽くせりだな、俺がなにした?
「ありがと、ごめんな。こんなにたくさん」
「好きでやってるだけだから、大丈夫。それに、今度は私が、碧を助ける番」
助けた記憶はモーティスの一件だけだし、あとは俺が助けられた記憶しかないんだけどなぁ。
「好きでやってるって、言った」
「...あ、そういう?」
「...うん」
睦の白い顔に紅が差す。
どこかで「脈ありでーす!!」とパンダが言った気がするが、一旦スルー。
まぁ、いつかは向き合わないといけないと思ってたさ。
「...その、さ。睦は、なんで俺のこと、そんなに」
「ずっと、私を見てくれた。誰かの代わりとか、誰かの子供とか、そういうのじゃなくて。ちゃんと「睦」って、そう呼んでくれて、そう接してくれた」
「...あぁ、まぁ、その...お恥ずかしながら、出会った当初はみなみさんの子とは知らず」
「それが嬉しかった。みなみちゃんの子供じゃなくてちゃんと、私として見てくれてるのが、嬉しくて」
一個人として見られるだけでそんなに?
でも、そうか。
少なからずあの大女優の、といわれるなり尾ひれはついたはずだ、さぞ生きにくかっただろう。
とりあえずほめてあげようと、頭に手を乗せた。
「...碧?」
「偉い、偉い。よしよし」
「...碧、神崎姓ちょうだい」
「スピード感エグッ」
あげないよと頭から手をどけると、少し悲しそうな顔をした。
...そういえば、ムジカに入ってから会った時もこんな感じだったっけ。
「碧、あったかくて安心する」
「そりゃよかったよ」
睦が俺の手を握り、何かを決意したかのようにこちらを向く。
「...ちゃんと、好きだから。考えて、おいて」
「...や、俺はその枠に入らない。俺は
「あんまり、かっこよくない」
「心持ちの話だよ。誰にも傾かない、そんだけ」
少し残念そうに顔を伏せる睦。
「わかった。でも...もし生きるのがつらいなってなったら、おいで。一緒に堕ちよう」
「...ちょっとドキッとしたよ」
「私は本気、ずっと待ってる」
「できるなら、お世話になりたくないね」
これでなんで碧君は手出さないんですか?不思議でしょうがないんですけど
率直に言って
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おもろい
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おもろくない