迷う心の在り処   作:ユイトアクエリア

80 / 94
振り返っても戻れない
率直な2択をアンケート出しておくので、ご協力よろしくお願いします。


47:Non possum redire etsi respicio

「うーん...暇だなぁ...」

 

起きるたび毎回言ってる気がする、どうも碧です。

睦が持ってきてくれたType-Cの充電コードにより、俺のケータイは無事に息を吹き返したわけですが、ぱっと見流れるニュースがどこもかしこも俺のニュースなんだよな。

そんな有名人だったのかなぁ、俺。

まぁ、有名ではあるか。ガールズバンドの異端者(Outsider)だし。

そんな方向で話題には上がりたくなかったものだけどね。

 

「おはようございます。起きてますか?」

「おはよ~」

「ん、おはよ」

 

病室に入ってきたのは海鈴とにゃむ。

それぞれ中くらいのサイズの荷物を持っている。

 

「それ、なに?」

「お土産...もとい、お見舞いの品です」

「同じく。それと、はいこれ」

「...え?」

 

サイドテーブルに広がるフルーツを横目に、俺に渡されたのはタブレット。

なんで?しかもこれ俺のじゃね?

 

「豊川さんからの預かりものです」

「どうやって持ってきたのこれ、倒れた日持ってきてなかったけど」

「神の力ですわ~!!とか言って持ってきてたよ」

「お前らの神さまって魔法使いなの?」

 

不可能を可能にする程度の能力なの?

だとしたら俺がその立場なのでは...?

だったら金ぴかにならないといけない...ではなく。

 

「ともかくサンキュ、これでもっと暇つぶせそうだわ」

「夜更かししないでね」

「わかってるよ」

 

オカンかって突っ込みはいったんやめた。

まぁオカン知らんけど。

 

「二人はこれから練習?」

「はい、ムジカ自体はオフですが、自主練です。祐天寺さんと信頼を深めるために」

「...ま~そういうわけだから、あたしたちはもう行くね」

「はいはい。頑張ってな」

 

じゃーねーと後ろ手を振って病室を出ていくリズム隊を見送って、タブレットを開ける。

が、電源はつかない。

ケータイと入れ替えて充電し、ケータイの電源をつける。

 

「うわぁ...」

 

やっぱり俺のニュースばっか。

もっとツーマンライブを盛り上げてやれよ。

何ならスペシャルサンクスsumimiだぞ。マジで出てくれてありがとう。しかもトップバッター。

ほんでCRYCHIC一夜限りの再結成だぞ、一夜と言わず二夜やってくれたけど。二日目見れなかったけど。

もっとその辺話題にしてやれよ。

なんでこんな一般人の話題ばっか流してんだ。

 

「...やべ」

 

とっさに手で抑えて咳き込んだ。

やはり飛び散る血液。血余ってんのかな、今度献血行こうかな。

とはいえおかしくもある。

血統の話を聞いた時から、急にこんな立て続けに体調が悪化するものか?

精神面に確かに負担はかかったが、そんな血を吐くようなカスメンタルではない、と自負している。

まさか知らぬ間に呪物でも埋め込まれてた?なんか呪術全盛平安の世でも始まる流れ?ないと思うけど。

 

豊川の爺さんも豊川怖い...とプルプルしていたし、何か対策しとくに越したことはないだろう。

何を対策したらいいかわかんないけど。

とりあえず手についた分と口についてるであろう部分は拭き取って...とりあえずナースコールしようか。

 

 

 




実は41からラテン語訳を前書きに隠してあります
探してみてね

率直に言って

  • おもろい
  • おもろくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。