――翌日。ライブ本番。
付け焼刃のストリート演奏。
しかし場数は踏んだ。その認識が、俺をステージに立たせる勇気をくれる。
おかげで緊張はあまりしていない。
と、いうより。
「なぁ睦、なんで祥はあんなガッチガチなの?」
「燈が見に来る。立希の紹介で」
「あぁ...」
人は自分より怖がってる人間を見ると、かえって冷静になるという。
これを社会的比較だとか、ミラーニューロンとか言ったりするらしいが、それはまた別の話。
「おーい、祥」
軽く肩に手を置いただけだった。
「――――――――――っ!!!!!!」
「いや高周波すぎるって」
人間が聞き取れるヘルツ限界を優に超えた叫び声をあげた祥。
傍から見たらただ大口を開けただけにしか見えないけど。
「...いつも通り、だろ?」
「...え、えぇ。そうですわ。わたくしは忘却神オブリビオニス。緊張なんか忘却してやるんですのよ!」
「えーかっこいい~」
パチパチと拍手をしながら、ふと記憶にある衣装と変わっていることに気づいた。
「...もうすぐ、MyGO!!!!!との合同ライブを控えております。衣装のすり合わせということもあり、試作です」
「2回目?すごいね。何回だってやっていいけど」
にしても、グレーカラーか。
今まで黒基調だったし、ちょっとだけ違和感。
そう思いながらリズム隊を見ると。
「...海鈴さ、足長くね?」
「そうですか?」
「いやなげえよ。3m?」
「いえ、身長は158ですが」
長く見えるだけ...錯覚なのはわかってはいるんだが...
「うーん、やっぱ長い...」
「あおこ、それセクハラ」
「うっすすみません」
まぁじろじろ見るのもよくないな、反省。
それよりも、だ。
「...俺だけ仮面付きなのはなんで?」
「ルイナスに似た仮面の騎士...しかしその実態は別物...設定として美しいでしょう?」
「...すごいね、さきちゃん」
豊川祥子全肯定Botは一回置いといて。
そうか、一旦別人設定になるのか。
演技プランとかなんも考えてなかったな。
「ご心配なく。
「男の演技なんかいちいち覚えてる奴なんかおらんじゃろ」
ボヤけば、睦が手を握ってくる。
「そんなことない。私は全部覚えてる。リハーサルのとき、確かに違った、だから大丈夫」
「...えっと、ありがとな」
そりゃ演者と客じゃ立場も違うからなぁとはいったん言わないでおく。
反論したら泣きそうな目してたし。
と、控えめな咳払いと一緒に声がかかる。
「そろそろ時間ですわ。行きましょう」
祥の号令で何となく円を作って小さく集合する。
「...楽しみましょう。――Ave,Mujica...」
初舞台の幕をぶち上げろ。
碧君が舞台に上がるのはこれが初めてです
ずっとルイナス君が頑張ってたので
率直に言って
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おもろい
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おもろくない