ファンタジー学園ゲームに転生したので金魚のフンになります   作:テムテムLvMAX

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二章 恋と愛は重力に似ている
ダンジョン。そしてファーストヒロイン。


 おはようございます、今日ものどかないいお天気で御座います。

 

 先日は無事にミラン先生と仲良くなり『極界魔術』へ一歩踏み出したエリン君でござーい。

 では早速極界魔術の習得だ、とはならず学園の大型連休まで極界魔術の訓練はお預け。ミラン先生の仕事の都合上仕方なくそこになりました。

 

 まぁ魔界王はざっくり二年生から話題が上がってくるから焦らなくて良い。

 

 

 この極界魔術というのは絶界魔術と同じ様に隔絶した途方もない技術と魔力が必要な魔術、それぞれに特徴があって大まかに説明するとこうなる。

 

 絶界魔術が世界の法則を無視した魔術。

 極界魔術は世界の法則を書き換える魔術。

 

 どちらも強力で、場面によって使い分けると良いと考えている。

 

 絶界魔術の利点は何にも邪魔されず望む結果を引き出せる点、やりようによってはリソース無限リキャストノータイム脳死ブッパも出来ると言う事、実際ゲームはそうだった。ただシワ寄せが確実に来るのでやり過ぎると死んでしまう。

 

 反対に極界魔術は法則を書き換えるトンデモ魔術、利点は法則の書き換えによる法則変更が出来る点。

 例えば心臓が止まれば死ぬ、というその法則を極界魔術で書き換え、心臓があれば死なない、と言う事に出来てしまう。元のルールから離れれば離れる程に魔力と時間を要する。変更した法則の維持にも苦労する。

 ゲームでは極界魔術の設定は仄めかされる程度で明確に登場していなかった。

 

 この2つの魔術を同時に極めた人間は居ない、恐らくアシュレイでも無理だ。彼は主人公特有の特別な経歴を持っているがそれでも無理。

 ただあらゆる可能性を考慮するなら僕は使えるように成りたいし、出来なければ大きな不安要素を抱えることになる。禁忌を犯しても極界魔術だけはマスターする。

 

 主人公ソロルート。という名のいばらの道。

 

 考え得る限りの敗北原因の一つになる、アシュレイのヒロインが誰でも良いし居なくてもいい、ただソロになると敗北濃厚なのでダメ、僕がヒロイン分働かないといけなくなる。

 

 それは嫌だ。だからヒロインは誰か付けてくれ、アシュレイ!マジで人手不足で魔界王に負けましたは洒落にならないからな!

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

「明日は全クラス合同でダンジョンに実習に向かいます、各々必要な魔術、道具、武具を準備して明朝に学園前に集合です。

 遅れた方はミラン先生に理由を説明してダンジョンまで転移してきて下さい、では、皆さんまた明日!」

 

 

 入学してから初めてのダンジョン実習が始まるぜ。

 僕はね、ダンジョンが好きだ大好きだ、この愛は誰にも負けない。

 

 ダンジョンのモンスターは素材をよく落とす、自然界に生まれたモンスターに無いあれやこれやがザックザク!錬魔術師はもうウハウハなのだ、まぁ一年生レベルで入れるダンジョンなんてたかが知れているのでそこまで期待値は高くない。

 

 まぁそれは副産物的なものでメインは何と言ってもクインティアの攻略イベントだろう。

 

 前も言った通りクインティアがダンジョンで迷子の呪いを掛けられて、それを主人公が解く、そしてボスを倒して親密になる。

 

 この一連の流れを変えないように僕は立ち回りたい、なんならちょこっとアシュレイの背中を押してクインティアを正ヒロインに据えてしまえば後が楽、彼女原作からして強いし良い人だしね。

 

 あーエリン君忙しいなぁーこれも世界のためなんだよなーあー疲れるわ〜。

 

 

「あ、ごめんなさいね、三人一組でパーティ組んでね!当日に決めてもいいけど今のうちがオススメよ!」

 

 

 ミリア先生それ早く言ってよぉぉぉ!?

 やばいクインティアはハイクラスだ、ハイクラスはノーマルクラスより人数が少ないからパーティへの引き込み合戦が起こるぞ、クインティアが主人公とは別のパーティになると展開が読めなくなるからさっさと誘いに行かないと!

 

 

「アシュレイ!パーティ組もう!異論は受け付けない!さぁクインティア嬢も誘いに行こう!」

 

「えっうえっ!?ちょっと待って腕が千切れるぅ!?」

 

 

 うるせー!世界とフラグ管理の危機なんだよ!

 

 すぐさまアシュレイを引きずってお隣のハイクラスの教室へダイブ、アンド、サーチ。物憂げに窓の外を見るクインティア嬢を見つけた、その周りには取り巻きと思われる生徒が居たが知ったことではないと押し退けた。

 

 

 

「初めましてクインティア・デイリンド様、僕はエリン、こいつはアシュレイ。お見知り置き下さい」

 

「あらあら慌ただしいご登場ですこと、もう少し落ち着きになられて?まぁそこは良いでしょう、ワタクシになにか御用で?」

 

「明日のダンジョン実習では同じパーティに入りませんか?リーダーはアシュレイです」

 

「ふぇ〜聞いてないよぉ」

 

 

 背後から人が近づいてきたので振り返ると線の細いもやし男が無駄に良いルックスを振り撒いてこちらに歩いてきた、あーこいつねハイハイ。

 

「初めましてノーマルの生徒さん、僕は『エイツ・エルジャン』クインティアの“婚約者”なんだよね。だからさぁ?パーティを組むのは僕なんだよね」

 

「エルジャン様、そのような事情を学園に持ち込むのはナンセンスですわよ?」

 

「そう言わないでクインティア、僕と君の仲だろう」

 

「婚約はあくまでも婚約ですわ、貴方とワタクシはそれ以上でも、それ以外の関係は無いですわ」

 

 

 うっわクインティアめちゃくちゃ言うじゃねえか、心折れるよ僕だったら。

 それでもエイツは気にせず「今はそうだろうがいずれはそうなる」と言葉を残して自分の席へ戻り次の授業の準備をして教室を出ていった。

 

 

 うーん先を知っててもハラハラする、しかしこのイベントは完遂したいね

 

 イベント名『恋と愛は重力と似ている』、ファーストヒロイン攻略行ってみよう!

 

 

 

 

 

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