ビルダーinハイラル   作:ゴランド

1 / 11
アイテムの作製描写や構造において作者の未熟さが見られると思います。そこはゼルダの伝説、ドラクエの不思議パワーでなんかあったんだなと言う気持ちで見て貰えると助かります。


序章 ビルダーの目覚め
目覚めなさいビルダー


 

──ビルダー…ビルダーよ…目覚めなさい

 

「なんだこの声!?(驚愕)」

 

 ある日、いつものように女神の像に御供物(りんご)を置いていたら頭の中から天啓が降りて来た。自身を女神ハイリアと名乗る不届者は自分に"ビルダー"としての使命を与えるそうな。

ビルダーってなに?ホワッツ イズ ディス?と疑問に思っているとどうやら物作りに長けた者の名称を言うらしい。

えっ、でもそれならほぼ全ての種族がビルダーにならない?と再び疑問に思ってるとまた声が降りてくる。なんて便利なんだ。

どうやら物作り以外にも、土や木などの凡ゆるモノを素材として集めソレを別物に創造する事を閃く。謂わば"想像"と"創造"を司る存在と言う訳である。

 

──ビルダー…西へ進むのです

 

で、そんな女神は俺に西の方角へと進み、退魔の剣に選ばれた剣士を助けて欲しいのだと言う。

……いや西って具体的に何処の事を指しているんだよ。俺に何処まで行けと言うんだ。ゲルドの街か?それともゲルドの街か?もしくは大穴のゲルドの街へ赴けと言うのか!クソッふざけやがってありがとうございます!

 

──違います

 

「あっはい」

 

──とにかく今の貴方が剣士の元へ辿り着くにはあまりにも貧弱…貴方にはコレを差し上げましょう

 

そんな馬鹿な発言はさておき。女神様は謎パゥワーを使って自分の前に大きめの『木槌(ハンマー)』を召喚してくれた。これには光パゥワーが宿っており、これを使って道を切り拓いていくのだと言う。つまり…このハンマーで魔物達の頭をゴシャァ!とやれば良いんじゃな?

 

──違います(2回目) 壁や木と言ったモノを叩く為に存在します

 

つまり地面や木をゴシャァ!すると……それあんまり変わってなくない?

そんな訝しんだ心持ちになりながらも自分がそこら辺の地面を数度叩くとなんと言う事でしょう。地面が簡単に抉れて土を大量に入手する事ができるではありませんか。すぐさま近くの木を叩き壊すと木材がボロッと手に入る。

やべぇよやべぇよ…!コレ凄いわ…!ガチで開拓にもってこいの品物やんけ。女神様アザーッス!ヒャアたまんねぇ!西?女神様が言うなら何処までも行ってやりますよ!おっしゃァ!素材王に俺はなるッ!

 

その後、調子に乗って木槌を振り回してたら家の壁を破壊し親に怒られる事になるのは言うまでもなかった……。

 

 

 

 しばらくして村周りの森林・地面に対する環境破壊(素材集め)に勤しんでいると女神様の天啓が再び降りて来た。

 

──ビルダーよ…ビルダーよ…そろそろ西へ行きなさい。と言うか、いい加減行きなさい。あれから3日経ってるのですが

 

…いや違うんすんよ女神様。確かにね?発現したビルダー能力を買われて村の修繕や整地をしながら素材集めをしてたのは認めます。そのおかげで村長や牧場の人達にも大喜びされてましたよ?でも決して忘れてた訳では無いんですよ。だから3日間ずっと使命を忘れてた訳では無いんですよ。

 

──は?(威圧)

 

「すみませんでした。準備を整え次第すぐに西へ向かいます(即答)」

 

 どうやら女神様に使命を忘れてた事を見抜かれていたらしい。まぁ自分もただ脳死で素材集めばかりしていた訳ではない。

元々自分は外に興味はあったし、どうにか旅に出る為にも計画は練っていた。それはあちこちに存在する集落を行き来するキャラバン隊が持つ馬車に乗せて行って貰うモノであり、それを実現させる為にも自身が与えられたビルダー能力と使命と言うのは都合が良いのだ。

 

しかし自分はこの地には珍しくもなんとも無いハイリア人。正直言って魔物と戦って無事でいられる保証はない。故に戦闘訓練を積んだ兵士や騎士でも無い自分は知恵と工夫と新たに手に入れたビルダー能力を駆使していかねばならない。

女神様には悪いけど、自分の探究心を満たす為にも使命は利用させていただかせてもらおう…別に剣士を探す目的を忘れて素材集めに精を出しても構わんのだろう?(ニチャァ)

 

──天罰が必要のようですね

 

「すみません。全身全霊を持って使命は果たさせていただきます」

 

 とにかく準備だ!外へ出る為の支度をしな!(話題転換)

自分に必要なのは主に食料・装備・素材の3つだ。

村の修繕や牧場の改築・増築のおかげで色々な人達から食料を譲って貰えたが、特に嬉しかったのが牧場主のドンタツさんから狩猟用に使う弓矢を。その娘であるトコユちゃんにフレッシュミルクをいただけたのである。

お礼を述べたら「べ、別にお前の為じゃないんだからなっ!」と言う感じに追加のミルクを押し付けて来た。

……ははーん?さてはこの子自分の事が好きだな(勘違い) これは不味いな、街から出たくなくなって来たぞ…いっそのこと外へ出るのはやめてビルダー能力を活かした牧場生活にチェンジするのも悪くn……いや嘘です女神様ちゃんと使命果たしますからマジで。

 

次に装備。一般的な村人的服装ではなく旅には持ってこいのフード、服、ズボンの3種合わせたハイリアシリーズ。これは流石に譲って貰うことは出来なかったが同じ村人のよしみか割引価格で購入する事ができた。まぁおかげで一文無し目前なんですがね!

 

 そして最後に素材。これは植物、食料と言ったように様々なものがあるが特に有益なのが魔物から取れる素材だ。ボコブリンやリザルフォスの爪や角は売れば(ルピー)になる上に武器や矢じりとして使う事も可能だ。チュチュの素材はその材質上、何かと重宝される。

旅は危険を伴う。その為に路銀及び武器として素材を集める必要があるのだ。

 

……で、その魔物素材がこちらになります(懐から取り出し)

 

既に何体かの魔物は倒しちゃってるんだなぁこれが!やり方は簡単。複数人で袋叩きにする。以上!閉廷!解散!

いやだって事実こんな感じだったし…より細かく説明すると、一緒に戦ってくれた大人の皆には整地によって回収した木材と石を利用して作った石トゲ付きの長い棍棒(こんぼう)を渡した後に、事前に作っておいた落とし穴(トゲ設置)に敵を弓矢で射抜きつつ誘導。良い感じに落としたらリーチの長い棍棒で上からボコボコにするだけの簡単な…簡単な?

 

いや簡単じゃないよ!凄い手間取ったし、自分が弓矢でボコブリンを射抜こうとしても明後日の方向に矢が飛んで行くし、ハンマーを手に倒そうとしても普通に返り討ちに遭ったしで!なんなんだよ、ビルダーってもっとこう強いんじゃないの!?ハンマーで叩こうとした瞬間、カウンター喰らったんだけど!?

 

──お聞きなさいビルダー

 

「女神様?」

 

──ビルダーは戦士ではありません。なので戦闘能力は常人並みです。そもそも貴方自身が弱いだけなのです

 

「女神様!?」

 

 

 

 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼

 

 

 

 俺は弱いッ!(ドン!)と言う事実にショックで打ちひしがれながら自分はキャラバン隊の馬車に揺られていた。いやね?自分に戦いのセンスが無い事は薄々気付いてはいたよ?だからってあんなに堂々と弱い宣言する?

女神様は人の心無いんか(疑問視)そもそも人じゃなかったわ(即答)

 

そんな女神様だが村を離れる直前『台地へと向かいなさい』と言う言葉を最後に天啓が降りなくなってしまった。自分に声を届ける制限時間や範囲が決まってるのか、それとも自分に愛想を尽かしたのかは定かではないが。

 

……あれ?それってつまり…剣士を探さずにこのまま旅に出ちゃっていい…ってコト!?ワッ…!(歓涙)

そんな冗談はさておき。女神様にはビルダーの能力を授けてくれた恩があるのでそんな罰せられるような事はしたくない。それに困ってるなら助けてあげるのが人として当然の性だしね。

 

とりあえず今回の件で非常に悔しいが、自分が如何に弱いか思い知らされた。今後の課題として【自分が強くなる方法】が挙げられる。今後の旅で護衛を雇い、その人に戦いを任せると言う手も有りなのだろう。

しかし魔物の素材やまだ見た事のない地を見て、壊して、その手で確かめたい。それを人任せにするなんてビルダーの魂が許さないと言っているのだ…!

 

まぁ偉そうな事言ってるけど、要は素材は可能な限り自分で取りたいって訳ですね、はい。

とりあえず手っ取り早く強くなるには自分の装備を強化する事が必要不可欠だろう。キャラバン隊と共に行動している間でなんとか方法を思い付かなければならない……うーむ、ちょっと商人さんから別の弓矢を借りたらアイデア湧いたりしないかな?

 

「と、言う訳で少し弓を借りても?」

「別にいいが壊さないでくれよ」

「はい分かりました十分注意しま───お?」

 

 商人さんから借りた旅人の弓。それを手に取った瞬間、ふと何かが目覚めるような感覚が湧いた。アイデアが溢れて止まらない。頭の中に設計図が思い浮かんで仕方ない。"コレ"を創りたくて仕方ない!

徐にバッグから工具とメモ用紙を取り出すとハテノ村の牧場主さんから貰った弓矢に手を掛ける。

 

 自分は弓矢を扱う際の狙いを定める、矢を手にしながら弦を引き絞る動作に着目した。今の自分ではそれを扱う為の力や集中力が全然足りない。それ故に自分でも扱える"簡易版の弓"を作る事にした。

ごめんよ牧場主さん…貴方から貰った弓矢ですが解体させていただきます。

 

 

 

 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼

 

 

「それじゃお手なみ拝見と行こうか」

「はい…行きますよ」

 

 こちらに気付いていないボコブリンが1匹。魔物の中で群れをなすとされるが、見回す限りどうやらはぐれた個体と言う事が分かる。

 

自分はポーチからチュチュゼリーと火の実を合成させた物を取り出し、狙いを定める。弓矢と同じ要領だが引き絞るのに必要な力は然程必要としない。加えて持ち手と照準のおかげで使いやすい!

 

「……ハッ!」

 

 自分は分解した弓矢と木材を利用して作ったアイテムであるパチンコ(スリングショット)でボコブリン目掛けて弾を撃ち出した。

 

「ピ……ギャッ!?」

 

 すると衝撃が加わり発火した火の実とそれに反応してブクブクと膨れ上がり赤く弾け飛ぶチュチュゼリーがボコブリンを襲う。

 

「よし…よし!行けたッ!俺でも行けたッ!見ましたか!」

「おお…!最初は弓矢をバラバラにして何をしてるのかと思ったがやるじゃないか」

 

 へへっよせやい。もっと褒めていいんですよ。

兎にも角にも、弓矢からインスピレーションを得た自分はアイテムである【スリングショット】を作り出した。威力こそ弓矢と比べて落ちてしまう簡易版だが。使ってみての扱い易さとしてはこちらの方が断然上だ。

消耗品である矢の代わりに素材で作り出した先程の『火炎の実』+『チュチュゼリー』の特製弾を撃ち出せるため、矢の節約にもなる。もちろん矢も撃ち出す事は可能であり今の自分にピッタリな武器と言えるだろう。

 

おっと、忘れるところだった。早くボコブリンの素材を拾っt「グギャ!」…ん?

 

「ギャア!ギャアッ!」

「うおっ!?こいつまだ生きてたのか!?」

 

 って、やばい!コッチに向かって突進して来た!早くスリングショットを構え…ってこの距離だと間に合わないか!?

 

「う…うおおおおおおッ!ビルダーの底力舐めるなァ!」

 

 ポーチから()()()()()()()()()()()()を取り出しその場で積み上げるッ!間一髪の所で垂直状の壁が出来上がり、土越しに「ギィッ!?」と衝撃と困惑の鳴き声が響く。

 

そのまま積み上がった土のブロックに対してハンマーを構えてフルスイング!顔面に命中したのかボコブリンが後方へ吹っ飛んで行く。

 

「まだまだァ!」

 

 矢を手にスリングショットで狙いを定め…放つ!額に矢が深々と突き刺さった直後にボコブリンは絶命。その体を紫の煙に変えて素材を落とす事となった。

 

「…や、やった……」

「お、おう。そうだな」

 

 自分を助けようとしてくれたキャラバン隊の人が困惑気味に頷く。まぁ確かにね、ブロック状の土が出て来たりそれをハンマーで粉々にするなんて見たら普通は困惑するよね。

 

これは女神様がハンマー以外に授けてくれたアイテムの一つであるポーチ…名前は『ビルダーポーチ』と言うのだが、石や土、木材と言ったモノを中にしまうと自動的にブロック状に形成してくれると言うのだ。しかもその容量はなんと無制限!一家に一個欲しい時代ですよ奥さん!

…うん、分かってたけど怖いねコレ!?だって見た目何にも変わってないのに中は虚空だよ?土がどんどん入る癖して一緒に入れてた素材が汚れる訳でもなくキチンと整理整頓されて出されるんだもの。やべぇよこれ…丸太が1本そのまま入った時には腰を抜かしたわ。

 

……話は逸れたけど何にせよ、ボコブリンを倒せた上に油断大敵をその身で学べたので結果オーライだな!(強がり)

 

このスリングショットならどんな相手でも倒せ…倒せ……いやボコブリン1匹が限界だな。だって自分危うく倒されそうになったし、ほぼ不意打ちに近い形の勝利だったし。あ、あれ?おかしいな…目から熱い液体が溢れて来たような…?

 

「おーい、お前さんの目的地がそろそろ見えて来たぞー!」

「えっ、本当ですか!」

 

 ええい、悲しんでる暇なんてあるか!そもそも自分の目的は女神様が言い残した台地だ!ハイラル平原の南方には一際目立つとされる台地があるとされる。恐らく女神様が言ってた台地と言うのはそこなのだろう。

 

長いようで結構短くも感じた旅だった。キャラバン隊の皆さんには色々な装備を見させてもらったり、一緒に素材を採取したり、自分特製の料理を振る舞ったりと、かけがえの無い思い出を作らせて貰った。お世話になった皆さんには本当に感謝しかない。

 

ありがとう商人の皆さん。ありがとうこの思い出を作るきっかけを授けてくれた女神様。

 

貴方の言う退魔の剣に選ばれたとされる剣士は必ず自分が見つけてみせます。

だからもう少し待っててくださ───待って?一旦待って?ちょっと待って?

 

台地がこんなに高いと聞いてないんだが

 

 

 

 






『主人公』(ビルダー)
ハテノ村出身の少年。女神ハイリアに毎日御供物をしていたらビルダーとしての使命を下された。戦闘能力は常人…よりやや下、一般ハイリア人なので仕方なし。外の世界に憧れており、まだ見ぬ素材を求めて旅に出る夢を持っていた。台地へ行く際にハテノ村の離れにあった研究所より望遠鏡や方位磁針をくすね…いただいた。


『キャラバン隊の商人達』
各地の集落、馬宿へと行き商いを行うチーム。ハテノ村に滞在していた時にビルダーが地面に埋まるレベルの土下座をしたので仕方なく共に行く事を許可する。素材に目がないビルダーに対してヒヤヒヤさせられていたが、それはそれとして発想や料理に加えて物作りなど、同行してとても楽しかったらしい。


『とある研究所住みの幼女』
幼女は激怒した。必ずかの邪智暴虐の少年をシメ上げならならぬと決意した。



【作製したアイテム】
・石トゲ棍棒:長柄の木の棒に石の破片を埋め込んだ武器。付いてヨシ、殴ってヨシ、壊れてもまた作ればヨシの武器。トゲボコ棍棒と比較して簡易性と扱い易さを重視した武器。
ちなみに農具は農家にとって魂。それを武器にするだなんてとんでもない!と理由でクワやフォークは使いませんでした。

・スリングショット(パチンコ):歴代ゼルダの伝説で序盤に入手可能とされるアイテム。※ブレワイでは未登場
クソ雑魚な主人公の手により弓矢が改造され生まれ変わった。通常の弓と比べて威力は落ちるが素材を利用した弾丸や矢・石による攻撃など、とても汎用性が高くなった。

・赤チュチュ弾(モドキ):チュチュゼリーと火炎の実を合わせて作った特製弾。相手に命中すると実が発火と同時にチュチュゼリーが爆ぜてダメージを与えられる。
赤チュチュゼリーの代わりに主人公が作った。しかしダメージはそこまで高い訳ではない。しかし相手の意表を突くのに最適と言える弾丸。




  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。