ウマ娘総集編   作:社畜松本

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久しぶり諸君。

元気してたかな?

僕はね

首の皮一枚って感じかな

自分より優れた人間を見るとさ、少なからず劣等感って湧く訳じゃない

上ばかり見ていると疲れるからさ、たまには下も見てみよう

遥か下に俺はいる

低みで待ってる



筋肉モリモリトレーナーVS激重ウマ娘

最近、トレーニングする担当たちに触発され、隙間時間を利用して俺も筋トレをすることにした。

心做しかたるんでいた身体も引き締まりだし、力仕事も難なくこなせるようになってきた。

そこで、継続できるように自分の筋肉の成長過程をウマスタグラムに投稿しようと思った。

 

 

今日はいつものメニューに加えて、職場のトレーニングルームを使っちゃいました!

やっぱりマシンを使うとテンション上がるなー!

 

 

っと、今日はこんな感じで投稿するとしよう。

投稿した瞬間にいいねがついた。

2、3、4…いや、スピード早くない?

あっという間にいいね数は100を超えた。

怖い。

ウマスタやめようかな。

そう思いつつスマホをそっ閉じしてシャワーに向かった。

 

 

ーーー

 

 

次の日。

 

 

「君に組んでもらったメニューをやり出したらさ、もうこんなになったよ!さすがライアンだな!」

 

 

俺は担当達とのトレーニングを終え、たまたまいたライアンと並んで歩いていた。

 

 

「いえいえ、それはトレーナーさんの努力の賜物ですよ!」

 

 

「ほら見てくれ!この胸筋を!君のお陰でこれが手に入ったんだ!」

 

 

俺はジャージをはだけさせ、鍛えられた胸筋を彼女に見せる。するとライアンの顔はみるみる真っ赤になっていき…

 

 

「うわわわわ…!ダメですよトレーナーさん!早く、早く閉まってください!」

 

 

あたふたしながら彼女はそう言った。

『ダメ』と言ってるし、もしかすると俺の筋肉は見るに堪えない貧弱な物という事なのだろうか。

 

 

「わかったよ…でも…」

 

 

俺は彼女の手を取り、自分の胸へ押し当てるようにした。

そのまま大胸筋全体を触らせるようにしながら彼女に言った。

 

 

「硬さには自信あるんだが…どうだ?この部分とかっ、昨日丁寧に追い込んだんだ!」

 

 

「あっ、あっあっ…!!」

 

 

彼女の顔はますます赤みを増し、果てには…

 

 

「あああああああああーーーーーーーっ!!!」

 

 

走り去ってしまった。

やはりまだまだ修行不足ということか…

 

 

「もう少し追い込むか…」

 

 

俺は1人、トレーナー寮へと戻って行った。

 

 

ーーーー

 

 

次の日、俺は書類仕事をしていた。

遠征費の申請だのレースの参加登録だのと、活字だらけの仕事に心身ともに疲弊していた。

そういえば筋トレもまだやっていないな。

 

 

「少し休憩するか…」

 

 

気分転換でもしに行こうかな。

そう思い立ち、俺はジャージに着替えて外に出た。

 

 

...

 

 

「あっ、おーい!スカーレットー!」

 

 

俺はグラウンドに出ると、ダイワスカーレットの姿が見えた。俺は彼女を呼び止め、近くに寄っていった。

 

 

「トレーナーじゃない。どうしたの?今日は書類仕事するんじゃなかったの?」

 

 

「いやまぁ、気分転換というか〜…」

 

 

言い逃れする俺に、彼女はジトっとこっちを見つめる。

俺は気圧されて何も言えずにいると、彼女はため息を着いて口を開いた。

 

 

「なんでもいいけど、ちゃんとやんなさいよ。アタシのトレーナーなんだから」

 

 

「はい…善処します…」

 

 

って、そうじゃない。俺は尻に敷かれに来たんじゃなくて気分転換に来たんだ。

 

 

「そ、そうだ!ちょうどいいから少し気分転換に付きあってくれよ!」

 

 

「気分転換って何するのよ?」

 

 

「うーん…ストレッチでもするか」

 

 

「そう。じゃあほら、座りなさいよ」

 

 

「えっ、あっ、はい」

 

 

トントン拍子で進んでいくな。

まあいいが。とりあえずスカーレットに言われた通り彼女の前に座る。すると直後、柔らかさを伴った重みが背中にのしかかった。

 

 

「スカーレット!?!?!?」

 

 

「なにしてんの、前屈よ。早くしなさい」

 

 

彼女の吐息が耳元にかかるのを感じながら、俺は上半身を限界まで曲げ伸ばした。

 

 

「うぐぅぇぇぇっ…!!」

 

 

「ちょっと、もう少し行けるでしょ?」

 

 

彼女はグイグイと俺の体を押し、上半身を前に出そうとする。

 

 

「ま゛ッ゛て゛!゛死゛ぬ゛死゛ぬ゛!゛!゛」

 

 

全くもう、と言ってスカーレットは俺から離れた。

開放感と共に、自分の体の硬さに苦笑いが出てくる。

 

 

「硬すぎんのよアンタ。お風呂上がりに柔軟とかしてみなさい。」

 

 

「いやー、面目ない…」

 

 

トレーナーという立場でありながらも、担当ウマ娘にトレーニング指導されるようじゃまだまだだな。

なんて思いながら恥ずかしくてポリポリと頭を搔く。

 

 

「次はそうね…マッサージでもする?そんなに身体が硬かったら他のことしても悲鳴を上げることになるわよ」

 

 

「じ、じゃあマッサージお願いします…」

 

 

「わかったわ。それじゃあ服脱いでうつ伏せになって。」

 

 

「え、服脱ぐ?」

 

 

「いいから早く!」

 

 

あっという間に俺はひん剥かれた。

ここはボケた方がいいだろうか?

よし。

 

 

「イヤーン、スカーレットのエッチ〜っ!」

 

 

「ッ!」

 

 

俺の顔面にスカーレットの右フックが突き刺さった。

これはバッドコミュニケーションだった。

 

 

「早く横になれ。」

 

 

「ふぁい、ふみまふぇんでひは…」

 

 

俺は即座に仰向けになった。

すると彼女はどこからかアイマスクを取り出し、俺に渡してきた。

 

 

「これ付けてて」

 

 

「アイマスク?なんで?」

 

 

「雰囲気よ雰囲気。いいって言うまで外さないでよ。外したら殴るから。」

 

 

「了解しました。」

 

 

俺はアイマスクをしてゆっくりと目を閉じた。

そしてダイワスカーレットによるマッサージが始まった。

彼女の細い指が俺の腹や胸を這い回る。

そして程よい力加減で的確にツボを突いてくる。

 

 

「あっ、あっー…!」

 

 

「変な声出さないで頂戴。気が散るわ」

 

 

「君のマッサージが上手なんだよ。おーほほ、そこいい〜」

 

 

「…フーッ…フーッ…そんなに良いなら、アタシのとっておきをしてあげるわよ。」

 

 

彼女の浅い息遣いが確かに聞こえた。

そこまで本気にマッサージをしてくれるなんて、トレーナー冥利に尽きるな。

 

 

「次は…ボディクリーム使うから、少し冷たいかもね。」

 

 

「そんな本格的なこともしてくれるのか!嬉しいよ!」

 

 

どんな感じなのかとワクワクしていると、その直後、俺の腹部に生暖かくて柔らかいものが触れた。

何か専門的な器具を使っているのだろうか。少しくすぐったい。

 

 

「うっくく、くすぐったいよスカーレット。」

 

 

俺はこそばゆくて身を捩ってしまう。

ざらついていて、程よく暖かく柔らかいものが腹部を重点的に這い回る。

 

 

(トレーナーの…お腹…!はぁ…前よりも少し引き締まってる…♡)

 

 

ダイワスカーレットは乱心していた。

自らの舌で、自らのトレーナーの身体を蹂躙している。

彼はアイマスクをしているため何も見えていない。

何かの拍子でマスクが外れたら?

その時は押さえつけてしまえばいい。人間はウマ娘に勝てないのだから。

 

 

「うぉっ、ふふ、やっぱりくすぐったいな!あははっ」

 

 

ダイワスカーレットの魔の手…いや、魔の舌はトレーナーの胸筋へと進んだ。

 

 

「あぁ、そこは念入りに頼む。胸筋は俺のアイデンティティなんだ。」

 

 

(言われなくても舐め尽くしてあげるわよ♡)

 

 

ダイワスカーレットは理性を保つだけで精一杯だった。

彼を愛撫する舌は興奮のせいか絶え間なく唾液を帯び、妖しく光っている。

 

 

「スカーレット、確かに念入りにとは言ったがそこまでされると…少し恥ずかしいよ…」

 

 

「ッ!!!」

 

 

ダイワスカーレットは弾け飛びそうになった意識を無理矢理つなぎ止め、トレーナーから即座に距離をとった。

 

 

「あれ、もう終わりか?いやぁー、最高だったよ!ありがとうスカーレット!」

 

 

「これくらい…フーッ…お易い御用なんだから!フーッ、フーッ…」

 

 

そんなに息を荒くして、そんなに丁寧にやってくれたのか。

心做しか身体も軽くなった気がする。

 

 

「それじゃあ、俺はそろそろ戻るよ。ありがとうね、また今度やってくれると助かるよ。」

 

 

「ええ、ごちそ……アンタも無理しすぎるんじゃないわよ」

 

 

一瞬言ってはいけないことを言ってしまったかのように口を手で押さえた。何がご馳走なのかはよく分からないが、俺は彼女に軽く手を振ってからその場を離れた。

 

 

.....

 

 

「おや、トレーナー君。おかえり」

 

 

「ん?ルドルフじゃないか。もしかして俺に何か用事だったか?」

 

 

トレーナー室に戻ると、俺の仕事机にシンボリルドルフが座っていた。

 

 

「ああいや、大した用じゃないさ。少し世間話でもと思ったのだが、もしや忙しかったかい?」

 

 

「話し相手が欲しかったのか。全然いいよ、少し残ってる書類があるけどすぐ終わるだろうし」

 

 

「ワガママを聞いてもらったようでなんだか申し訳ないね

 

 

俺はソファーに腰掛けると、ルドルフも椅子から立ち上がり、俺の隣に陣取った。

そして彼女は頭を俺の肩に預けてくる。

 

 

「…?…ッ!!??」

 

 

すると突然、ルドルフは鼻を鳴らしながら俺の匂いを嗅ぎ始めた。

もしや汗臭いか!?

年頃の女の子は人一倍そういうのを気にするって言うし…

あー!シャワー浴びてくればよかったーッ!!!

 

 

「すまないルドルフ!運動したあとで汗かいてたから!急いでシャワー浴びてくる!」

 

 

「待ちたまえ」

 

 

シャワーに行こうとした瞬間、ルドルフは俺の裾を掴んで止めた。恐る恐る彼女の方を向くと、彼女の目はまさに皇帝だった。

唯一抜きん出て並ぶ者なし。

その言葉が持つ絶対的なオーラを、今の彼女はその瞳に宿している。

 

 

「先程『運動』と言ったが…一体どのようなことをしたのかな?」

 

 

「えっと…ストレッチと〜…マッサージ?」

 

 

「ほう…」

 

 

彼女の威圧感に耐えきれず、俺はしどろもどろに答えた。しかし、その答えが気に食わないかのように、ルドルフは眉間に皺を寄せた。

きっとトレーニングメニューが甘かったのだ。皇帝と評される彼女のトレーナーは、それ相応の手腕を持っていなければならない。彼女はきっと腹を立てたのだ。

俺の甘さに。慢心しきった精神に。

 

 

「すまなかった…俺が間違っていたッ…!」

 

 

「奮ッ!!!」

 

 

「うわっ!」

 

 

ルドルフは俺を押し倒し、着ていたジャージを引き裂いた。

そしてその下に着ていたインナーも、容易くむしり取られてしまった。

瞬く間に俺の上半身は生まれたままの姿になった。

 

 

「これが…マッサージだって…?」

 

 

この時、シンボリルドルフの目に映ったのは、トレーナーの腹筋、胸筋に浮かぶ赤い斑点。そして歯型。

これは自分だけでなく、彼の担当ウマ娘全員に対する宣戦布告だ。

 

 

「ルドルフ…?」

 

 

「ふふっ、びっくりしたかい?トレーナー君」

 

 

彼の呼び声で我に返った。

そして取り繕うようにそう言った。

あのまま我を失っていれば、全てが手に入っていた。

しかし、それでは意味が無い。

 

 

「おっと、突然急用を思い出したよ。それじゃあトレーナー君、今度は忙しくない時に伺うよ。」

 

 

「えっ、ああ…わかったよ」

 

 

彼女は足早にトレーナー室を後にした。

 

 

ーーーーー

 

 

私はトレーナー室のドアをゆっくりと閉めた。

今の私では、こんな木の板程度は余裕で破壊できてしまう。

 

 

「フーッ…」

 

 

柄にもなく、血が昇っている。

深呼吸しても怒りの炎は静かに燃えている。

 

 

「まずいな…」

 

 

私はポケットからあるものを取り出し、それを鼻に押し付けながら再度深呼吸した。

不思議と、さっきまでの気の昂りは嘘のように静まり始める。

 

 

「…」

 

 

落ち着いたところで、私はゆっくりと歩き始めた。

叩きつけられた挑戦状、虎視眈々と狙われる王座。

下克上を告げる身の程知らずの追随を、私は圧倒する。

両手を使っても足りないライバルの数。

体内を巡る血が、闘争を求めている。

 

 

「戦争だ。」

 

 

夕日が差し込む廊下に、私のつぶやきが消えてゆく。

全ては、欲しい者を得るために。

 

 

 

唯一抜きん出て、並ぶ者無し。

 

 

 




久々に書いたら5000文字近くなっちまった

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人間辞めたい

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