陰の相棒として…   作:ダーク・リベリオン

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クリスと七陰

[クリスside]

 

 

ある日、僕は自室の勉強机の椅子に腰掛け、手紙を書き留めていた

 

 

内容はお父様やお母様…そしてクレアとシドに向けての手紙だ

 

 

彼らへの手紙とはどういう意味かって?

 

 

答えは単純、今僕はカゲノ―家にはいないのだ

 

 

どうしてかというと僕がオトンにお願いして彼の知人である剣術が得意な者がいるということでその人に指導をしてほしいと申し出たからだ

 

 

これにはオトンが手紙のやり取りを行い、その知人から了承を得たことで僕はその人の元でしばらく世話になることとなった

 

 

…まぁ、その際にクレア姉さまには反対された

 

 

ていうか僕が家を離れると知った後のクレア姉さまは酷かった

 

 

何かにつけて僕を側に置きたがるし、夜にはベットに入り込んで添い寝してたりしてた

 

 

シャドウガーデンとして活動する日のこれは特に面倒だった

 

 

そして終いには屋敷に向かう前日にクレア姉さまに部屋に監禁されそうになったりした

 

 

ということがあったので僕はその夜にこっそりと部屋から脱出し、翌朝早朝に馬車でこの屋敷に来たというわけ

 

 

戻った時のことを考えると恐らしいけどこうして上手くいったようで何よりだった

 

 

ちなみにシドも少し寂しそうにしてくれていたけど快く送ってくれた

 

 

こうして屋敷にやってきた僕はこうして定期的に手紙を送って近況を報告している

 

 

「ふぅ…」

 

 

手紙を書き終えた僕は一息ついて背もたれにぐっと寄り掛かった

 

 

「……さてと」

 

 

書き終えたところで僕は手紙に封をして部屋を後にする

 

 

使用人たちに手紙の届を頼み、ついでに散歩に出かけると言伝を頼み、僕は一人しばらくぶらりぶらりとする

 

 

しばらくして人気がなくなったことを確認し終えると僕はその身にスライムスーツを纏う

 

 

そしてそこからは隠密スキルで移動し、僕はとある場所に向かうのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

――それからしばらくして――

 

 

 

 

 

 

 

 

隠密スキルで移動していた僕はとある場所にやってきた

 

 

視線の先には古びた建物が一軒ポツンと建っていた

 

 

するとそこから1人の女性が出てきた

 

 

外の空気をめいっぱい吸い込んでいる様だった

 

 

その子を視界に捉えた僕は再び隠密スキルを発動させる

 

 

気づかれないようにそっと近づく

 

 

「ふぅ~今日もいい天気ね♪」

 

 

晴天である青空を眺めながらそんなことを彼女は呟く

 

 

「そうだね、僕もそう思うよ」

 

 

「えぇ、えぇ。そうですとm……ってうぇぇぇぇ!?く、クリス様!?」

 

 

「やぁガンマ」

 

 

僕に背後を取られていたことに気づいた瞬間大声をあげて叫びだした

 

 

その様子はとても可愛らしいものだった

 

 

目の前で驚いて腰を抜かしているのはガンマ、シャドウガーデン「七陰」の第三席の人物だ

 

 

「お、おおお、驚かさないでくださいクリス様、心臓に悪いですよ~」汗

 

 

「ごめんごめん」

 

 

驚かされたことにガンマが文句を言ってきたけどその仕草もまたかわいい

 

 

他愛ないやり取りをしていると次の瞬間、建物のドアがバタンと開いた

 

 

「ガンマ、どうしたの!?」

 

 

彼女の叫び声を聞いてかアルファを含む他の七陰の面々が飛び出してきた

 

 

「って、えっ?く、クリス様!?」

 

 

「やぁみんな。元気?」

 

 

僕に気づいた七陰たちは皆揃って驚いた様子を見せていた

 

 

「クリス、どうしてあなたがここに?」

 

 

「実はかくかくしかじかで」

 

 

この状況が理解できずにいる七陰の面々に僕はここにいる経緯を説明する

 

 

「…なるほど、そういうことだったのね」

 

 

「うん、それでここに来た時にガンマを見かけたからついあんなことをね」

 

 

「もう、クリス様ったら~」プンスカ

 

 

「ごめんごめん」

 

 

再びむくれ面を見せるガンマに謝罪をする

 

 

「まぁそんなわけで家に戻るまでの間、僕も一緒に行動させてもらよ」

 

 

「…わかったわ」

 

 

話し合いの末に僕はアルファから了承を得た

 

 

彼女からしたらあんなセリフを吐いて日も浅いから少し複雑な心境なんだろことは想像できる

 

 

とはいうものの、他の面々に至ってはどうかというと

 

 

「えっへへクリス様とまた一緒にいられてうれしいのです♪」

 

 

「う、うん。僕も嬉しいんだけど、ちょっとくすぐったいよデルタ」汗

 

 

いつの間にか抱き着て僕の頬をすりすりしているのは七陰の第四席を担う「デルタ」だった

 

 

「ちょ、ちょっとデルタ何してんのよ!」

 

 

「そ、そうよ。いくらクリス様が寛大な方だからっていってもスキンシップが過ぎるわ!」

 

 

「嫌なのです!デルタはクリス様ともっとハグハグするのです~!」

 

 

その様子を見て慌ててデルタを引きはがそうとしているのは第五席を務める「イプシロン」と同じく第ニ席を務める「ベータ」だった

 

 

「ちょっとやめなって。その馬鹿犬(デルタ)はともかくとしてもクリス様を困らせるのはさ」

 

 

「なっ、デルタは馬鹿犬じゃないのです!」

 

 

「馬鹿犬を馬鹿犬と言って何が悪いのさ?」

 

 

「むきー!!」

 

 

デルタと喧嘩と言い争いをしているのは第六席の「ゼータ」だった

 

 

「2人とも落ち着いて、喧嘩は良くないよ?」

 

 

僕が2人を宥めようとすると不意に肩に寄り掛かる感触が

 

 

「う~ん…サブマスター~」

 

 

「い、イータ?どうしたの?」

 

 

「…ねむい」

 

 

「あはは…もう、イータったら」

 

 

眼がトロンとした様子を見せているのは第七席である「イータ」だった

 

 

きっと夕べまで研究を続けていたんだろうね。本当お疲れ様です

 

 

そんなイータの頭を僕は優しく撫でて上げた

 

 

「「「「「…っ」」」」」キュピン

 

 

「っ!?」ゾクッ

 

 

だけど次の瞬間、僕は悪寒を感じ、恐る恐る振り替えるとそこにはアルファを除くみんなが僕をじっと見つめていた

 

 

「み、みんなどうしたのかなそんな顔して?」

 

 

聞くのも怖いけど勇気を出して僕は尋ねる

 

 

「クリス様!私もここ最近頑張ってたから頭なでなでして!」

 

 

「それなら私だってそうよ!」

 

 

「私だって!」

 

 

「デルタもなのです!」

 

 

畳み掛けるようにベータからイプシロンまでの4人が迫ってきた

 

 

「ちょ、ちょっとみんなったら…ぜ、ゼータ!助けて~!」

 

 

僕は藁にもすがる思いで近くにいたゼータに助けを求める

 

 

「ずるいよみんなして、わ、わたしだってクリス様に…なでなでしてほしいのに…」

 

 

「あの、ゼータさん?」

 

 

「えっ?い、いやいやなんでもない、何でもないからね///!?」

 

 

顔を赤らめながらゼータはアタフタし始める始末

 

 

「い、いやそれよりも助けてほしいんだけど!?」

 

 

このままじゃもみくちゃにされてしまう~

 

 

「はいはい、そこまでよ」パンパン

 

 

「「「「「「っ!」」」」」」

 

 

刹那、アルファの一声でみんなが落ち着きを取り戻した

 

 

「まったくまるでミイラ取りがミイラみたいじゃない?あまりクリスを困らせるんじゃないの」

 

 

「「「「「「ご、ごめんなさい」」」」」」

 

 

アルファの一喝でみんながおとなしくなる

 

 

「ありがとうアルファ。おかげで助かりました」

 

 

「いいのよ。困ったときはお互い様でしょ」

 

 

にこやかに笑うアルファが女神に見えた

 

 

「…こほん、えっと大分話しが脱線しちゃったけど、ともかくしばらくの間は僕も一緒に行動するから、またよろしくねみんな」

 

 

「えぇ、よろしく頼むわ」

 

 

アルファがそういうと他の七陰も歓迎してくれた

 

 

こうして”あの出来事”が起こるまでの間、僕は七陰と行動を共にすることになるのだった

 

 

 

 

 

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