「おぉ〜! アラタくんおっきくなったね〜!」
「もう10歳だっけ? いやぁ若い子の成長は早いものですな〜」
「うわっ!! ほっぺ柔らかっ!? ほぼモチじゃんこれ!?」
「マジ!? 私にも触らせて〜!」
「あ……あぅぅ…」
どうもこんにちは。錦木アラタです。
俺は今──ドラマ収録で一緒になったB小町のメンバー達にどちゃくそ弄られまくっております。
ほっぺ触られたり頭撫でられたり、やられたい放題です。
本音を言えば振り払ってアイさんとイチャイチャしたいのだが、アイさんが所属するグループのメンバーの方々にそんな態度を取ることは出来ないので、こうやっておもちゃにされる事を甘んじて受け入れているのだ。
「…………」
うわぁあああ!! アイさんめっちゃこっち見てるぅぅぅううう!!! 目にハイライト入ってない!! 両目の星が黒く輝いてるぅうう!! うわぁこっち来たああああ!?!?
「ねぇアラタくん。田中社長が呼んでるからちょっとこっち来て?」「ひゃ! ひゃい!!」
恐怖のあまり声が上擦ったし噛んだ。
俺は斉藤社長が呼んでいる訳ないと思いつつもアイさんの後ろを付いていき、どんどん人気の少ない場所に入っていく。
「さて…ここで良いかな」
「ア…! アイさん! 俺はアイさん一筋です! さっきのも別にデレてた訳じゃなくて…!」
「知ってるよ。けどさぁ──やっぱりイラつくよね」
ドン。顔のすぐ近くを掌が通り、背後にあった壁にぶつかる。所謂壁ドンというやつだ。
「私はアラタくんのモノで、アラタくんは私のモノなんだよ? アラタくんだって私が他の男に体触られるのいやでしょ?」
「い…いやです!」
「そうだよね♡まぁアラタくんが他の女に言い寄られても、こんなのがあると分かったら速攻逃げていくだろうけど♡」
アイさんは俺の服を引っ張り、肩の部分を露出させる。そこには、錦木アラタが、星野アイのモノだという確かな証が刻まれていた。
「ぁむ」
「ぅっ…ぁっ…!」
アイさんが俺の肩をゆっくりと舐める。
頭がポワポワする。自分は愛されているのだと実感する。仕事中だからと抑えていた本能が、鎖を外して叫びだす。
「アイさんっ…! もっと…舐めて…!」
「ダ〜メ♡これ以上やったらみんなにバレちゃうよ?」
「そん……なぁ…」
こんなの生殺しも良いところだ。アイさんはヘニョヘニョになった俺を楽しむようにクスリと笑い、肩から口を離す。
「さ、お仕事戻ろっか」
「……うぅ…」
*******
「ハァ……もう……やっちゃったなぁ……」
なんとかお仕事を終え、自宅に帰った俺はリビングで洗濯物を畳みながら一人でそう呟く。 その後の仕事は、本当に散々なモノだった。
普段はあまりNGを出さない俺がNG連発するモノだから、みんなに多大な迷惑をかけてしまった。
(アレもこれも全部アイさんせいだ…!! アイさんがあんな生殺しみたいなことするから!! 全くもう!!)
俺がNGを連発するようになった元凶のアイさんは、まるでそれを楽しむかのようにケラケラと笑ってた。
「全く…アイさんは本当にもう…あ」
洗濯物の一つである、アイさんのブラジャーを手に取ってしまう。普段なら少しムラッとしながらも冷静に処理する場面だが──今はタイミングが悪い。
「うっ…!! ダメダメ!! 何を考えてんだ俺は!!! そんなのダメに決まってるだろ!!」
ぶんぶんと顔を横に振って、己の中にある煩悩を振り払う。
(でも…俺がこんなになっちゃったのはアイさんのせいだし…ちょっと使うくらい…)
違う!! 違う違う!! 何を考えてんだ!! そんな事したらアイさんに幻滅されるだろ!!!
(今アイさんは家に居ない。今なら…イケるんじゃないか?)
ダメに決まってるだろ!! 最近えっちになりすぎだぞ俺!!
(ならちょっとだけ。ちょっとだけなら…どうせアイさんは暫く帰って来ないし…)
ちょ…ちょっと…? 本当にちょっとだけ? それなら良いんじゃない……か?
*******
星野アイside
(ホンット可愛いなぁ♡♡アラタくん♡)
あの時の食べようとしてたご飯を取り下げられた子供みたいな顔をしているアラタくんの事を思い出すだけで、可愛くて愛らしくて笑みが溢れてしまう。
いやもうさ、この際だから惚気させて貰うけど私の彼氏ホンットに最高すぎない? 優しいし可愛いし私の事死ぬほど愛してくれるし。それで本人も甘えたがり気質って相性最高すぎるでしょ。
ハァ…早くアラタくんと結婚したい。けどアラタくんは今10歳で、私が16歳。法改正があってお互い18歳にならないと結婚できないようになったらしいから、最低でもあと8年かぁ…。
長い。長すぎるよ日本政府。もっとどうにかならない? 最近私の情緒がヤバい事になってるんだけど? そろそろ限界を迎えそうなんだけど? 今すぐアラタくんと結婚したいんですけど? 幸せな家庭築きたいんですけど?
「ただいま〜……あれ?」
違和感。いつもは私がただいまと言ったら満面の笑顔で抱きついてきてくれるアラタくんが、今日は来ない。
靴はあるから家の中にはいる。もしかして電話中かな?
『っ……ふぅっ…ぁっ…』
ん? リビングから声がする…何だろ…。
「アイッ…さん…! アイさん…!」
あら。あらあら。あらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあら。ふーん? へぇ〜?
「………ァッ……ぁ…? あ!?!?」
あ、アラタくんこっちに気づいた。
流石に見すぎてたのバレちゃったかぁ♡♡
「アイ…さん!! これは! これは違くて!! ちゃんと弁償しますから…!!」
「ううん♡♡弁償なんてしなくて良いよ♡♡」
だってそれ以上に欲しいモノあるし♡♡
服を脱ぎながらアラタくんに近づく。
「代わりにさ、赤ちゃん作ろっか♡♡」
「ふぇっ!?!?」
「本当はアラタくんが18歳になるまで待とうかな〜って思ってたけど…うん。無理♡♡」
こんなに可愛らしくてこんなに私のことが大好きな彼氏との子供を後8年も待つなんて絶っっっっ対に無理♡♡社長とかB小町のメンバーにも迷惑かけちゃうけど…仕方ないよね♡♡
「ダッ…! ダメですよアイさん!! 赤ちゃんは…! 俺もまだ子供ですか──」
じゅるっ♡♡ちゅっ♡♡くちゅぁっ♡♡
濃厚なキスでアラタくんから思考を奪って、逃がさないように上へ跨る。
「なんか言った?」
「ぁっ…はぅっ…ダ……メェ…」
「ホンットアラタくんってさぁ♡♡私の事ムラムラさせる事しかしないよね♡♡そんな態度でダメとか言っても逆効果に決まってるじゃん♡♡」
顔赤くして上目遣いで「ダメ」とかさぁ? 何それ完全に誘ってるよね? 誘ってるってことは同意だよね? 赤ちゃん作って良いよね? よし、ヤろう。
「ダメェ…! ダメ…ですからぁ…!」
「じゃ、いっただっきまーす♡♡」