貞々☨夢想   作:カツヲ武士

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17話。ぞくぞくと集まる味方。味方?

「秋蘭様! 北側の柵の強化、終了しました!」

 

「東側の準備もできました!」

 

「西もなの!」

 

「南も大丈夫です!」

 

「そうか、よくやってくれた」

 

賊の発見が早かったお陰で簡素ではあるが防衛戦の準備ができたのは僥倖だったな。

 

あとは使者がどれだけ早く華琳様の下に辿り着けるか次第だが、最低でも三日から四日は籠城する必要があるだろう。

 

……通常であれば10倍以上の賊を前にしての籠城戦などありえない。

 

なにせここには司馬殿がいうところの籠城に必要なもののうちの二つ。

堅固な城壁と堅固な城門がないのだからな。

 

よって、普段であればこの邑の防衛を諦めて敵中突破を図り陳留で組織しているであろう討伐軍と合流するのを目指すところだが、予想外のことがあった。

 

それが彼女ら、未熟ではあるが将才を持つ三人の少女と、彼女らが率いていた600の義勇軍だ。

 

これで兵力差は約5倍。

私が指揮官兼弓兵として働き、彼女ら三人と季衣が将として動けば時間を稼ぐことくらいは可能だろう。

 

そう判断したからこそ籠城を選択したのだが、私の判断は間違っていなかったようだな。

 

それに、向こうとて防備を固めた邑を襲った経験は多くあるまい。

私を含めて5人の将がいる邑なら猶更、な。

 

「敵は大軍だ。だからこそ油断する。そこが我らの付け入る隙となる」

 

「と、いいますと?」

 

「勝ち戦で怪我をしたい者などいない。死にたい奴はなおさらいない。よって重要なのは最初の勢いを止めることだ。そこで向こうに『何か違うぞ』と思わせることができれば相手の動きは鈍る。そうなれば我らの勝ちはきまったようなものだ」

 

「えっと、どういうことなのでしょうか?」

 

「いいか楽進。もし攻勢側が華琳様が率いる軍勢であれば、多少の犠牲を払ってでも目的を果たそうとするだろう。それこそ自分自身がその犠牲になろうとも、な。だが賊はどうだ? 自分が()()()()()()()()()()()()()()を覚悟していると思うか? 自分が死んだあとに『彼が命がけで柵を破壊したおかげで俺たちが無傷で邑に侵入できました。無傷で邑に侵入できたおかげで略奪に成功して幸せになりました。すべては最初に命を懸けて柵を壊してくれたあいつのおかげです』なんて言われて喜ぶやつがいると思うか?」

 

「「「あぁ」」」

 

始まりは圧政によるものかもしれない。そこには情状酌量の余地があるのかもしれない。

だが、略奪を繰り返すようになった賊にそんなものはない。

 

彼らはあくまで自分の欲を満たすためだったり、自分の家族を喰わせるために賊になった存在だ。

 

自分が死んだら欲を満たせない。

自分が死んだら家族が飢えて死ぬ。

 

そうであるが故に、自分は絶対に死ぬわけにはいかない。

 

これが賊の基本的な考え方である。

だからこそ……。

 

「賊の一人一人に『油断すれば自分が死ぬことになる』と自覚させることができれば、連中の勢いは止まるのだ。元々訓練を施されたわけでもない烏合の衆が、唯一の取り柄である勢いまで無くせば勝てる戦にも勝てなくなる。対して私たちは数日耐えれば華琳様が来てくれることがわかっている。故に最初さえ凌げば勝てるというわけだ。わかったか?」

 

「「「は、はい!」」」

 

「うむ」

 

これでよし。先ほどは簡単なように言ったが、5倍の兵を相手にするのは簡単なことではない。

なにより義勇軍も邑の連中も、もちろん私たちが連れてきた兵たちも5倍以上の賊と聞いて怯んでいたからな。

 

怖気づいたまま戦っても敵の勢いを削ぐことはできん。

なにより賊という連中は弱者が醸し出す気配に敏感だ。

こちらの腰が引けているのを知れば調子に乗って襲い掛かってくるに決まっている。

 

故に、こちらが気持ちで負けないよう、彼らには確実に勝てると思ってもらう必要があった。

 

「その甲斐はあったな。あとは華琳様が来るまで持ちこたえるだけだ。……分の悪い賭けとは思わない。思わないが、数日はまともに寝られないだろうな」

 

―――

 

〇んこが痛い。

 

何なのだ、これは。一体どうすればいいのだ?

 

「が、楽進です!」

「う、于禁なの!」

「り、李典言います!」

 

賊を退治しに来たと思ったら、痴女の群れが陣営に加わることになった件について。

 

「……司馬伯達だ。よしなに頼む」

 

「「「は、はい!」」」

 

本当になんなのだこの状況は。

 

百歩譲って偶然邑を回っていた義勇軍と合流できたというのは認めよう。

義勇軍を率いていた人間が一廉の人物であったことも認めよう。

その連中が陳留で曹操らと顔を合わせていたということも、まぁあるかもしれない。

だが、その人物というのが複数の若い女性であり、それぞれが卑猥な格好をしているのはどういうことだ?

 

いや、全員が全員アレな恰好であるものの、水着だと思えばまぁなんとか……ならんな。

それに若い娘さんがこんな恰好をしていたら興奮しなければ男として無作法というもの。

 

だからちん〇が痛いのは仕方がないことなのだ。俺が悪いわけじゃない。

 

ちなみに俺の息子を刺激して止まない娘さんたちの格好は以下のようなものだ。

 

楽進。ビキニアーマとでもいうのか? 褐色の肌と鎧のコントラストだけでもエロいのに直垂みたいなのがあるから隠せているように見える生足が強調されてエロい。

 

于禁。ミニスカはもう諦めたが上はなんだ。柔らかさを強調か? トップを隠せばいいというものではあるまい。色々エロい。

 

そして李典。水着にベルト? なんだそれ。

マントになんの意味がある? あとでかい。

首にかけれられたメガネがメロンを強調するスパイスにしか見えん。

曹操が谷間を強調する格好をするのが無意味に思えるくらいでかい。

貴様のソレはリーゼンロッテ並みに俺の息子を刺激する劇物だ。

問答無用でエロい。

 

結論。三人ともエロい。

 

見ているだけでちん〇が痛くなる。

 

これで元気にならないとかありえんだろ。

彼女らが連れていたという義勇兵たちの性癖は大丈夫か?

 

つーか、普通の服があるのになんでわざわざそんな恰好をしているのか全然わからん。

わかっているのは冷え性ではないことくらいだろうか。

 

本音を言えば三人が三人とも絶対に近付きたくない相手である。

主に俺のち〇こと貞操帯と評判のために。

 

しかしながらそうもいくまい。

 

だって李典がその手に持つドリルが俺の男心を刺激してやまないからだ。

 

どんな原理なのか? 

応用はできるのか?

土木作業に使えるのか?

別の重機は作れるのか?

 

くっ。どうしても調べねばならんが、近付けば息子が痛くなるのが今からでもわかる。

近付きたいが近付きたくない。なんという二律背反。

これがヤマアラシのジレンマ、というやつか。

 

(凄い……気だ!)

(空気が歪んでいるの!)

(なんやあの人。めっちゃおこっとらん?)

(秋蘭様、司馬朗様は何に怒っているんでしょうか?)

(さ、さてな。もしかしたら道中でなにかあったのやもしれん)

 

「司馬朗。急いで助けにきたにも拘わらず賊が弱すぎたのが不満なのはわかるけど、もう少し怒気を抑えなさい。新顔の子たちが怯えているじゃないの」

 

「……そうか」

 

「そもそも賊が弱かったからこそ秋蘭たちも無事だったし、兵の犠牲が少なく済んだのよ。それは喜ぶべきことであって怒ることではないわ」

 

「……うむ」

 

別に賊に強さなど求めていない。

ただ息子が心配なだけだ。

 

なんて言ったら変質者扱いされるのだろうな。

 

というか、あんなにあからさまに強調されて誰も反応をしないのは何故だ?

俺がおかしいのか?

連中に羞恥心がないのがおかしいんじゃないのか?

衣類に気を遣っているはずの曹洪が何も言わないのは何故だ?

 

そんな恰好をしていながら男を誘っていないって、本当か?

大きな一物を持った男を誘っているんじゃないのか?

 

しかも連中はそのまま馬に乗るし。

 

奥まで見えるやろがい。

 

やめろよ。そういうの。

ち〇こ痛いねんて。

 

あぁ。駄目だ。

このままでは息子が大変なことになってしまう。

 

言いたいことも言えないこんな世の中に内心で毒づくことは後でもできる。

 

今すべきは急いでこいつらと距離を取ることだ。

 

そのための口実は、ある。

 

「なぁ曹操殿」

 

「何かしら?」

 

あの三人と比べればこの人の谷間も癒しだな。

油断すれば痛くなるが、逆に言えば油断さえしなければ大丈夫なのだから。

 

あぁ、いや。今はそれどころではない。

 

「このまま全軍で帰還する気か?」

 

「と、いうと?」

 

「残党の有無や今回の連中がどこから来たかの調査に向かう必要があると思うが如何?」

 

「ふむ。残党に他の邑が襲われる可能性もあるし、新たに賊が流入してくる可能性もある、か。確かに調査は必要でしょうね」

 

「そうか。ならばその調査、俺と徐晃に任せてはもらえないか?」

 

「あら、いいのかしら?」

 

「この場で賊が流入した経路の調査ができるのは曹操殿か夏侯淵殿か俺しかおらん。夏侯淵殿は疲労しているし、曹操殿が長く陳留を空けるわけにもいくまい。わざわざ戻って休息させてから調査するわけにもいかんしな」

 

「それを言うなら桂花の得意分野では?」

 

「文若殿か。個人的な能力はあっても現場で兵を使いこなせるとは思えん」

 

周囲を全員女性で固めた執務室で指揮を執るならまだしも、男に囲まれた状況で仕事ができる人間ではないだろう。

 

「……そうね。いいでしょう。貴方に調査と、残党の処理を命じるわ。兵は2000程でいいかしら?」

 

「大丈夫だ。問題ない」

 

(まさか彼がここまで怒っているとは。巻き込まれる形になる賊にとっては最悪でしょうが、元より賊にかける情けなどあるわけでもなし。なにより彼が暴れたぶん領内の治安が良くなると思えば悪くないわ。暴れれば機嫌も良くなってくれるだろうし。……良くなるわよね? 雑魚しかいなくて逆に機嫌が悪くなったりしないわよね?)

 

「御意。聞いたな、徐晃。ついてこい」

 

「はい」

 

よし。これでこいつらと距離を置ける。

 

ドリルについては惜しいが、後で個別で聞けばいいだろう。

 

三人纏まっているときに接触する? そんなことできるか。

ちん〇が破裂するわ!

 




普段からあの恰好はやばい(小並感)

閲覧ありがとうございました。
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