ストック? そんなものはないよ。
もちろん怒られたら消します
チ〇コ痛いねん。
このファウスト・フォン・ポリドロ改め司馬伯達は、つい先日まで中世ヨーロッパ風の世界を模したナニカな世界にいたと思ったら、いつのまにか古代中国のような世界を模した世界に転生していた。
なにを言っているのかわからないと思うが、俺にもわからない。
いつ死んだのかもわからない。
なぜ再度転生したのかもわからない。
教皇とケルン派の枢機卿が論戦を繰り広げる前までのことは覚えているが、その後の事はさっぱり覚えていない。
ただ、わかっていることがある。
チン〇が痛い。
この世界でも俺の〇ンコは苦しめられる宿命にあるようだ。
なんだその露出の多い恰好は。
美乳を見せびらかしたいのか。
「……ごめんなさい。私が無礼だったわ」
そんな恰好をした美少女が軽々に頭を下げるな。
谷間が見えるやろがい。
問・美少女の谷間が見えたらどうなる?
答・チ〇コが痛くなる。
立ったまま息子が元気になろうとしているこの状況。
もしバレたら社会的に終わる。
それがどれだけ不味いことなのか理解できんのか。
謝るくらいならまず座らせて欲しい。
せめて胸元を隠せ。
あと、そのミニスカもやめろ。
中身が見えるだろうが。
えぇい、陰茎がいら立つ!
「「華琳様!?」」
金髪美少女の謝罪を受けて、体の線を隠そうともしていないチャイナ服を着こんだ二人の美少女が身を乗り出しながら叫ぶ。
前傾姿勢になったことで体の一部が強調される。
強調された部分がプルプル震える。
チ〇コが痛くなる←イマココ
「……」
貞操帯がなければ致命傷だったな。
貞操帯万歳。
前の世界もそうだったが、俺が転生する世界は女性優位の世界らしい。
というか、3回中2回がそういう世界なので、もしかしたら女性優位なのがスタンダードなのかもしれないと思いつつある。
前の世界との大きな違いは、世界観が中世ヨーロッパ風な世界なのか古代中国風な世界なのかということの他に、男女比がほぼ一緒、いや、4:6くらいの割合で女性が多いことだろうか。
ただ、前の世界と同じような部分もある。
それが『超人はほぼ女性である』ということだ。
前の世界では男性の絶対数が少なかったこともあって男性の超人が少ないのも仕方のないことだと思っていたのだが、男女比がほぼ同じ世界であっても男性の超人が少ないとなると何かしらの力が働いているのではないかと疑いを持ちたくなる。
無論、男の超人が存在しないわけではない。
俺自身もそうだし、名医と名高い華佗なんかも男性でありながら超人らしい。
ただまぁ、男の超人が非常に珍しい存在なのは事実である。
また、前の世界ではあやふやだったが、この世界における超人の条件ははっきりしている。
それ即ち『気の総量』である。
男女関係なく宿ると言われている気だが、その総量には個人差がある。
その中で一定以上の量を宿し、それを使いこなすことができる人間が超人として扱われる。
武官は気によって身体能力を活性化させることで通常の3倍以上の速度で動けるようになるし、文官は脳を活性化させることで判断力や処理能力を高めているようだ。
前の世界の『なんとなく強い』とか『強いから超人』というよりわかりやすいと思うのは、元が日本人だからだろうか。
尤も、超人と呼んでいるのは俺だけで、他の人間は武将だの軍師という括りで纏めているらしいが、その辺はどうでもいい。
いま重要なのは、〇ンコが痛いという事だ。
その元凶は、目の前で谷間を見せつけている美少女こと、曹孟徳である。
そう、俺の目の前で谷間を晒している少女こそ、曹孟徳、つまり曹操なのだ。
三国志で有名なあの曹操である。
それほど詳しいわけではないが、曹操や劉備や孫権くらいは知っている。
問題はそれらの人物がみんな女性だということだ。
最初は「そうはならんやろ」と思ったが、実際になっているからな。
今となっては、俺は男女が逆転した三国志の世界に転生したのだと思うことにしている。
実際前の世界でもチンギス・ハンっぽいのがいたしな。
俺が知らないだけで何らかの元ネタがあったのかもしれない。
前の世界についてのあれこれはさておくとして、現在の状況だ。
事の発端は、俺の目の前で谷間を晒している曹孟徳が、我が母に人材の斡旋を依頼し、我が母がそれに応えたことにある。
母曰く「将来大成しそうだから今のうちに恩を売っておきたい」とのこと。
こういう場合、超人を派遣するのが礼儀らしい。
まぁ、どれだけ働けるかわからない人間よりも、確実に能力があることが保証されている超人を派遣するのは当然のことだろう。
また、曹孟徳が「どのような人間でも優秀であれば構わない」と言ったため、母は俺を派遣することに決めた。
男が中央に行けば、どんな目に遭うかわからないらしいからな。
男女差による差別に慣れている俺とて、好き好んで女だらけの万魔殿に出仕などしたくない。
痴漢冤罪で息子を切除とか、絶対に嫌だ。
母と俺、そして雇い主である曹孟徳の利害が一致したため、俺は司馬家に仕える文官を引き連れて陳留くんだりまで来たわけだ。
そこで向けられたのが、失望と侮蔑の眼差しであった。
超人=女と思っていた曹孟徳らは、送り込まれてきた人間が俺、つまり男であると知って失望の眼差しを向けてきたのである。
これに対し俺が「陣営に男が不要というのであればこのまま引き返す」と言ったわけだ。
俺個人に対する侮蔑であれば特に問題はない。慣れているしな。
しかしながら俺を派遣した母、及び司馬家の面子を潰すことは許さない。
彼女らが行ったのはそれだ。
だから俺は怒るし、向こうは謝罪する。
そこに雇い主云々は存在しない。
何故ならまだ仕官したわけではないのだから。
つまるところ今の状況は、曹操が俺を、ではなく、曹家が司馬家を舐めたが故に発生した状況なのである。
「貴方が怒るのは当然よ。此度の無礼に対する償いは必ずするわ。だから、今回だけは謝罪を受け入れて貰えないかしら?」
悪いことをしたから頭を下げる。
リーゼンロッテと違い、王ではないからこそできることだろう。
それはいい。謝罪を受け入れるのもやぶさかではない。
だがその服はなんやねん。
お前まだ15か16やろがい。
そんな娘さんが谷間を見せびらかすとか、羞恥心はないんか。
チン〇痛いねん。
凄いチン〇痛いねん。
ほぼ裸体のアレもアレだったが、チラリズムもヤバいねん。
美少女のチラリズムとかヤバすぎるねん。
エロいわ。
少しでも気を抜けば、その瞬間に若き血潮が弾け飛びかねんねん。
「春蘭、貴女も謝罪しなさい」
必死で我慢している中、曹操は俺に対して侮蔑の視線を向けていた女性にも声を掛ける。
「華琳様!?」
叫び声を上げた黒髪チャイナの美少女は夏侯惇というらしい。
彼女はこの時代の超人よろしく、男である俺を見下していた。
そういう意味では主犯である。
ただし彼女はあくまで一介の武官であり、責任者ではない。
故に、彼女が侮蔑したのは俺一人に集約されているとも言える。
だから彼女の謝罪はいらない。
むしろ、これ以上体の一部を強調するような動きをされるとチン〇の痛みがひどくなるから止めて欲しい。
というかだな。
「曹太守。謝罪中に相手から意識を割くのは頂けませんな」
謝罪の最中に責任者が「お前も頭を下げろ」はあかんやろ。
謝るときはわき目を振らずに下を見る。それが基本だろうに。
それと、あきらかに「ぐぬぬ」しながら下げる頭に価値はあるのか?
「貴殿らの謝罪は謝罪ではない。故に受け入れることはできない」
あと、チン〇が痛い。
「これが私個人に対するものであれば黙認することもできた」
チ〇コが痛いけど、イイものを見れたのは確かだ。
あとで活用させていただく。
「されど、現時点で私を侮蔑することは、私を派遣した我が家に対する侮蔑となる。これを見過ごすことはできぬ」
それはそれとして、舐められたことに対する落とし前はつけさせていただく。
「……そうでしょうね」
しょんぼりすることによって谷間が強調されて〇ンコが痛くなる。
止めなければ、この悪循環。
「……よって謝罪は受け入れられぬ。だが貴殿から要請を受けたのは私ではなく我が母だ」
思い出せ。厳格なる我が母、司馬防の姿とその教えを。
そして鎮まれ我が息子。
「……と、いうと?」
うむ。少し収まってきた。流石は我が母である。
俺が肉親に欲情するような特殊性癖の持ち主で無くてよかった。
本当に良かった。
「貴殿から我が家に対して謝罪の使者を送ってもらいたい。その結果、母が許すと言えばそれでよし」
家を舐められることは許さん。だが家の当主は私ではなく母。
故に決定権は母にある。QED。
「……許さぬ、と言えば?」
「帰らせて頂く」
「それ、だけ?」
そらそうよ。
三国志に詳しくない俺だって曹操が勝ち馬であることくらいは知っているからな。
わざわざ勝ち馬から恨みを買うような真似はせんよ。
「然り。その間もその後も我が貴殿の悪評を広めることはない。母がどうするかについては貴殿が説得する必要があるが、な」
「それは……」
頑張って母を説得してくださいということだ。
ただまぁ、これでは納得しないだろう。
マルティナやテレメール公もそうだったが、賢い人間は必ず事の裏を読もうとする癖があるからな。
だからこういうタイプには敢えてわかりやすい理由を与えた方がいい。
「どちらに転んでも我が家は曹太守に貸しを一つ作れる。曹太守は時間的猶予を得るうえ、母の説得さえできれば人員もそのまま確保できる。悪い取引ではあるまい?」
「……なるほど」
ほらな。俺とて学習するのだ。
あとは母に「貸しを最大限活用して欲しい」と頼めば、向こうが良くやってくれるだろうさ。
あとは、そうだな。息子の猛りも収まってきたところで、一つお願いをさせてもらおうか。
「その上で曹太守が私個人に対して引け目を感じているのであれば、一つ頼みごとを聞いてもらいたい」
「……えぇ。私にできることであればなんでもさせてもらうわ」
よし、言質取った。
「それは重畳」
「「華琳様!?」」
チャイナ美少女が騒いでいるがもう遅い。
「……では、その頼みとやらを聞かせて貰えるかしら?」
「うむ」
何やら主従で覚悟を決めた様子だが、そこまで硬くなることではないぞ。
……いや、この時代であれば十分な大事か?
今更ながらに気付いたが、時すでに遅し。
ここで「やっぱりやめた」は通用しないだろう。
もしかしたら貸しが無くなるやもしれぬ。
だがこの司馬朗は退かぬ。
「済まないが、私は敬語が苦手でな。貴殿の下で働く際もこの口調で接することを許していただきたい」
「は?」
わかる。わかるぞ。
無礼だもんな。だが、コチラとしても折れる訳にはいかんのだ。
「済まないが、私は敬語が苦手でな。貴殿の下で働く際もこの口調で接することを許していただきたい」
大事なことだから不退転の気持ちを込めて二度言った。
いや、だって、なぁ。
思わず突っ込むことってあるやん?
それを無礼とか言われたら困るやん?
「……仕える立場でありながらこのような要望をすることがどれだけ無礼であるのかは重々承知している。だが、ここはお互いさまということで許しては貰えないだろうか?」
これはマジでお願いしたい。
というか曹操よ。
呆然としていると谷間が丸見えだぞ。
身長差があるせいで猶更丸見えだぞ。
くっ。鎮まっていた息子がまたっ!
貞操帯よ、耐えてくれ!
「……っ!」
息子の暴走を必死で抑え込んでいると、向かい側から息を呑む気配を感じた。
まずい、気付かれたか?
こんなところで息子をおっ勃てる変態扱いされたら貸しどころの話ではなくなってしまうぞ。
どう誤魔化すかを考えていたら、曹操は溜息を堪えるような表情をしながらこう告げてくれた。
「……わかったわ。その【頼みごと】を受け入れましょう」
助け船を出されたのだろう。
ならば乗るしかない、この大船に。
「感謝する」
そう感謝の意を告げた俺は、細かいことはまた後日ということにして曹操が司馬家のために陳留内に用意した屋敷へと向かう事にした。
呆れたような表情を浮かべた曹操と、曹操を気遣うように動く夏侯姉妹の間に百合の花が咲いていたような気がしたのは、決して気のせいではあるまい。
「ふっ。夕食後のおかずには困らん職場だな」
こうして俺こと司馬伯達は、無事曹操の下で働くこととなったのであった。
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