最強のナビといっしょ   作:シュオウ・麗翅

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頭がパンパンになったのでロクに投稿できてないのに性懲りも無く投稿。流行りに便乗するマン。アニメエグゼはスラー推し。

エグゼは2(フォルテ撃破まで)、3黒(フォルテGS撃破まで)、4蒼月(ブラックアース突入前まで)をプレイ済です。


プロローグ

様々なものが入り交じる空間で、2体のネットナビが戦っていた。

片方は蝙蝠のような頭部と灰色のマントが特徴の黒のナビ。フォルテ。

もう片方はロングヘアのような頭部と和服を着た女性のような身体が特徴の白のナビ。スラー。

 

「もう一度裏電脳世界へと送られたいのですか?」

 

「俺はあの時とは違う!」

 

フォルテの“ダークアームブレード”をスラーの細剣が弾いた。

 

「喰らえ!“ヘルズローリング!”」

 

それを想定内だと言わんばかりに不敵な笑みを浮かべ、暗黒の円盤刃を次々と投げ続ける。

その速度は正にマシンガンのようだ。避けることさえ困難だろう。

スラーはその隙間を瞬時に見極め、容易く弾幕を突破した。

 

「愚かな……」

 

スラーの両腕から細いワイヤーが放たれる。

それはフォルテの全身を覆う。そして手を握り、ワイヤーはフォルテをハムのように強く縛り付けた。

 

「所詮は地球のネットナビ。こんなものですね。さて、もう一度裏電脳世界へ送られるか、デリートされるか選びなさい」

 

「ふん。言ったはずだ。俺は以前とは違うとな!」

 

フォルテとスラーが戦うのは、2度目となる。1度目はフォルテは手も足も出ないまま敗北。そのまま裏電脳世界へと送られた。

だが1度入り込めば脱出不可能と言われるその世界でフォルテは大幅なパワーアップを果たしたのだ。

 

フォルテが力を入れるだけで締め付けていたワイヤーは、いとも簡単に引きちぎれた。

 

「何!?」

 

「隙ができたな!」

 

驚愕して硬直してしまうスラー。その隙を逃すこと無く、 “ダークアームブレード”で追撃する。

 

「き……貴様……!!何故それほどまでの力を……!!」

 

「裏電脳世界で大量のバグを平らげたからな」

 

スラーもワイヤーで創った細剣でなんとか防ぐ。だが、最初の余裕から一転、顔色を悪くする。

 

---なんだコイツは!?あの頃よりも遥かにパワーアップを果たしている!地球のネットナビの分際で……!!

 

「苦しそうだな?」 「ほざけぇ!!」

 

---負けるか!負けてたまるか!私は偉大なるデューオに仕える至高の……最強のナビだ!何もかもがわたしに劣る地球産のナビに等……!!

 

ピキッ……!

 

スラーの細剣に嫌な音が走る。

 

「な……なんだと……!?」

 

スラーの目に映ったのは、亀裂だ。

フォルテの剣に耐えきれず、そのまま亀裂は広がり……

 

パリィン……!

 

「っ!!」

 

信じられなかった。以前のフォルテはおろか、最強のナビ4体を相手取ってなお圧勝したスラー。それが、かつて蹂躙した存在に遅れを取っている。

 

「そら、隙だらけだぞ」

 

細剣を破壊され、呆然としているスラーの隙をフォルテが逃すはずが無い。

“エリアスチール”を使ったような超高速移動でスラーの背後を取り……

 

「がぁッ!?」

 

土手っ腹を手で貫いたのだ。

幾ら高性能の地球外ネットナビと言えど、大ダメージは免れない。

 

「クク……あの時と立場が逆転したじゃないか」

 

「ぎ……貴様……!!」

 

貫かれた腹から構成しているデータが四散していく。消滅していく。

その様を見てフォルテはニヤリと笑った。

 

「このまま裏電脳世界に叩き落とされるか、デリートされるか……どちらか好きな方を選ぶといい」

 

「だ……黙れ……!!地球の……ネットナビ風情が……!!」

 

問うたのは、かつてフォルテ自身が受けた仕打ちだ。蹂躙され、裏電脳世界へと叩き込まれた事に対する趣旨返しでしかないが、それでも“裏電脳世界に叩き込む”という選択肢を投げかけているのは彼なりの慈悲。と言ったものか。

確かに、あそこは正に地獄と言っても過言ではなかった。強力なウイルスの群れや、凶悪な大量のバグ。脱出不可能も噂話ではないほどにめちゃくちゃな場所だ。

それでも脱出はできる。生き残ってさえいればチャンスは幾らでも転がっているのだから。

 

それに対し、スラーから出た言葉はこの状況に陥っても尚己が上だと言わんばかりの不遜の言葉。

もはやデリートされるのも時間の問題なのに、出てくるのは相手を見下すようなセリフだ。

 

スラーにとっては、それが当然であった。今まで負けたことも、苦戦したことすらも無かったのだ。

故に、現実を認められず、染み付いた傲慢さから出た言葉がコレだ。

更に身体を無理やり動かし、フォルテに向かって手をかざす。

 

「……ならば消えろ!!」

 

「ぐあ゛あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ーーーーッ!!」

 

攻撃される直前、フォルテの手から放たれた莫大なエネルギー波はスラーを貫いた。

彼は確かに強者であった。最強であった。

ロックマン、ブルース、サーチマン、カーネルといった地球の4強を蹂躙し、あのフォルテでさえも1度目は蹂躙される側だったのだから。

 

だが、成長するのを辞めてしまえばこうなるのは必然だった。

他者を見下し、傲慢に振る舞った結果、現在瀕死になっているその姿は正しく転落した王そのものだろう。

 

身体の至る所が消えていく。粒子となって消えていく---。

 

(し……死なん……!!死んで……たま……るか……!!わたし……は……!!)

 

絶対的強者だったスラーの目は血走り、眼前に映るフォルテを憎悪に溢れた瞳で睨みつけている。

「わた……し……は……!!」

 

その時だった。時空の狭間である“パストトンネル”が大爆発を起こした。スラーとフォルテの超次元の戦いに、時空間が不安定なこの場所では負担が大きかったのだろう。

2人が戦っている最中も、空間にノイズが走り、時にはテレビの砂嵐のようになっていたのだ。

このショックでトンネルの一部がガラスのように砕け散る。

出来上がった大きな穴が掃除機のような吸引力でスラーを吸い込み……

 

「な……ん……!?」

 

そのまま飲み込んだのだった。

 

 

ーーーーーーー

 

「はっ……!?」

 

ここはどこだ?あの時フォルテにやられたのでは……?テューオはどうなった?粒子となり、消滅したはずの身体は正常そのものだ。ピンピンしている。コレはどういう事だ?

 

---だが、コレは幸運だ。デリートされるはずだったにもかかわらず、五体満足で生きているのだから。

そうと決まれば話は早い。そう思い、場所を把握しようとアクセスを試みる事にした。

 

「……赤子……?」

 

……何故か赤子の傍にあるPET中に居たということが発覚したのである。

しかも、『拾ってください』という張り紙がはられているダンボールの中に。





・スラー

アニメ版エグゼ3期に登場。中性的な見た目をしている白いナビ。
デューオの使者であり、地球外ネットナビ。数多のアステロイド(強化ネットナビ)を渡して世界を混乱に陥れた張本人。それについても「全部人間が悪い(要約)」と開き直っている。
終盤だと量産型アステロイドを世界中にけしかけ、破壊活動を巻き起こす。量産型はオペレーターの姿が見えない為、スラーが主導してると思われる。(描写されてないだけで実際はいるかもしれないが……)
量産型に関しては全部スラーが悪いのでは?

その性格はデューオや自分の存在を絶対視し、その他は全て劣っている。間違っているという考えを持ち、他者を見下す姿は傲慢そのもの。
最終回でフォルテとの一騎打ちにより完全に敗北し、断末魔の叫びを上げながらデリートされた。
名前の由来は音楽用語のスラー。なめらかに演奏するという意味らしいが、性格は前述の通り全然なめらかでは無い。
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