最強のナビといっしょ   作:シュオウ・麗翅

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プライド殿下視点です。

UAとか感想とかちょくちょく見ててニヤニヤしてます。ありがとうやで(ง ˘ω˘ )ว

口調が安定しない(´◉ᾥ◉`)
公の場ではお嬢様口調の混じってる丁寧語なのは知ってるけど、プライベート時がよー分からんぴ……(´・ω・`)


信号機パニック(プライド王女視点)

秋原町の隣町で、5日後に行われる科学省パーティーの打ち合わせがあった。開発したプログラムを壇上で発表、プレゼンをした後、実際に試して効果を見せる。

そのプログラムが著名な科学者の記憶に残れば上々。仮に反応が少なくとも、この場に出た事は貴重な経験になり、次に活かせる。

 

このプログラムのプレゼンは、才能ある金の卵を見つける為の物であり、新しい視点で見つめ直す場であり、現状の物を発展させるきっかけを作る場でもある。新技術というものは些細な事がきっかけで起きるものだ。

 

だが、今回は違う目的……日本で導入する事が決定したプログラムを会見という形で発表するのだ。

パーティーには外国から、2ヶ国が参加している。その内の1ヶ国、クリームランドが開発したアンチウイルスプログラムを。

 

性能は他のプログラムを一蹴するほどの優秀さ。それはインターネットエリア5のウイルスを軽く蹴散らす程である。それでも尚稼働実験中との事で、今はエリア6を試しているという。それも順調とのこと。

インターネットエリア5からは、通称“ウラインターネット”と呼ばれる巣窟だ。表層とはいえ、凶暴なウイルスの蔓延るウラインターネットで猛威を振るう。これほど頼もしいプログラムがあっただろうか。

 

だからこそ、日本政府は導入を決定した。先ずは科学省等の重要な施設への導入するとの事だ。

 

 

暫くして、打ち合わせは終わった。伊集院炎山と軽く手合わせし、連絡先を交換した後に解散。送迎すると言われたが、これからはプライベート。我が子とお出かけする為に、公務で使うような車で送迎されるのは気が引けた。やんわりと断りを入れ、近くのバス停へ移動。ふと視界には桜色の髪の少女がバスを待っている姿が目に映った。

 

「こんにちは」

 

挨拶は大事。古事記にもそう書かれている。少女も挨拶を返し、そこから会話を広げていく。

やがてバスが来て、2人はそれに乗り込んだ。席も隣同士だ。

 

「私、今からデンサンタウンに行くんです。友達と3人一緒に誕生日プレゼントを買おうかなって思ってるんです」

 

「奇遇ですね。私もそこに向かうんですよ。そこで、私の子とお出かけする予定なんです」

 

そこから会話が広がっていき、盛り上がりを見せた。

やれ好きな食べ物はなんだとか、趣味はなんだとか、色々だ。

 

『姫。そろそろ自己紹介を入れた方がよろしいかと』

 

雑談に集中し、いつしか結構時間が過ぎていたらしい。向こうの女の子ナビも同じことを言っていた。

ナイトマンにそう言われ、自己紹介をしようとした時、少女の見る目が変わった。

 

「貴方のネットナビ、もしかしてナイトマン……?って事は、貴方がレイチェルくんのお母さん?」

 

「え……えぇ。あの子を知っているって事は、もしかして秋原小の生徒なのですか?」

 

「ハイ。桜井メイルって言います。この間はレイチェルくんにネットバトルの特訓をつけてもらったんです」

 

「こちらこそレイチェルがお世話になっています。私はプライドといいます。こちらが私のネットナビの」

 

『ナイトマンと申す』

 

そこから、母親としてレイチェルの学校の様子を聞いた。

レイチェル達の夕食時……プライド王女の昼食時の会話の時によく聞いている。「今日はこんな事があったよ!」とか、「今日は友達の○○くん(ちゃん)とこんな事をしたよ!」とか。勿論、会話自体は関心を持ったし、頻繁に事件に巻き込まれているので心配もしている。

 

だからこそ、第三者……レイチェルの友達の視点からも聞きたかった。

 

留学初日の学校ジャック事件は、初めて来たにも関わらず事件を解決するために活躍した。

その後の学校生活。1ヶ月にも及ぶ、噂のワールドスリーが起こした事件。スラーが桜井メイル達に施した、ネットバトル教室。つい数日前に起こった水道事件etc.....。

 

特に、スラーが学校でモテている事には驚いた。あの嫌味なネットナビの事だ。絶対に猫かぶってるだろう。

それから、レイチェルが開発したネットバトル練習用プログラムについても聞いた。どうやら、送られたアンチウイルスプログラムを参考に制作したらしい。光熱斗というネットバトルが強い友達は、ナイトマンの再現データの最高難易度に挑戦中らしい。

 

「あ、プライドさん。もう少しでデンサンタウンに着くみたいですよ」

 

「ええ。そのようですね……。きゃっ!?」

 

突如、パスが大きく揺れたと思っていたら、急に猛スピードで走り出した。

 

「何事ですか!?」

 

「ば……バスのコントロールが効きません!」

 

『姫』

 

「ええ。わかっています。貴方は伊集院炎山に連絡をしてください」

 

『御意』

 

この事態にナイトマンが声を上げた。これは由々しき事態だ。大勢の乗客もいる。

バスのコントロールが効かない上に、ドラッグマシンのようにガンガンスピードが上がっているのだ。ウイルスの仕業ならすぐに対処できるが、今日本で話題のワールドスリーの可能性もある。

 

「すみません、私はオフィシャルネットバトラーです!ウイルスの仕業かもしれませんので、ネットナビを送ります!よろしいですか?」

 

「オフィシャルでしたか!助かります!どうぞよろしくお願いします!」

 

「ご協力、感謝します。プラグイン!ナイトマン、トランスミッション!」

 

ーーーーー

 

バスの電脳世界に、ナイトマンを送り込んだ。四方に押しボタン信号や横断歩道のような物が設置されている、島のような床。そして中央にはバス停のような形の床があるという、とても変わっている電脳世界だ。

 

「何奴!」

 

そんなバスの電脳世界に、あまりにも場違いなネットナビが2体居た。ガスバーナーを人型にしたようなナビと、ボールに座っている道化師のようなナビだ。

ナイトマンの言葉に反応したのか、2体のナビがこちらを振り向いた。

 

「なんだ、貴様?」

 

ガスバーナーのような頭部から、ボウボウと勢いよく炎を噴き出して威嚇する。隣の道化師ナビは、顎に指を当て、「うーん……」と考え込んでいるようだ。

 

「あっ!確かコイツ、まどいがスラーとそのオペレーターを調べた時に出てきた、クリームランドの王女サマだ!」

 

道化師ナビがナイトマンを指さして気づいたかのように発言。それを聞いて、ガスバーナーナビが「ほう?」と関心したかのような反応を示した。

 

「姫。2体の内1体は、レイチェル殿の言っていたファイアマンと見て間違いないでしょう」

 

『ええ。ワールドスリーが、どうしてこのバスを狙ったかは分かりませんが、向かってくるなら容赦はいらないでしょう』

 

プライド王女のその言葉に、ナイトマンは鉄球を構えた。レイチェルが使っていたロイヤルレッキングボール。そのオリジナルだ。

 

「燃え尽きな!フレイムタワー!」

 

「フレイムタワー!いっけー!」

 

先手必勝と言わんばかりに、ファイアマンと道化師ナビ、カラードマンがフレイムタワーを発動。

2つの炎の柱は合体し、巨大な渦になってナイトマンを襲った。

 

『バトルチップ、ストーンボディ、スロットイン!』

 

「ぬぅん!!」

 

ナイトマンの身体が石になり、炎の渦を受け止めた。

ストーンボディは動けなくなる代わりに、ブレイク属性以外の攻撃をかすり傷程に減らす効果を持つ。

 

「なんだと!?」

 

「ふぅん、防御特化ってやつかな?だったら攻めまくるだけだもんね〜!アクアタワー!!」

 

カラードマンの周りにいる、青い像が今度は水の柱を巻き上げた。

 

『いきなさい!ナイトマン!』

 

「ロイヤルレッキングボール!」

 

襲い来る水の柱を見て、反撃を選択。

大砲のように射出された重い鉄球は、噴き出す水を容易く粉砕。尚も勢いが止まらない鉄球は、カラードマンの胴体に直撃した。

 

「びぁぁぁぁぁっ!!」

 

カラードマンは後ろへと吹き飛び、ボールのように2回、3回とバウンドを重ね、押しボタンのようなオブジェに激突した。

硬さは破壊力だ。ゴム製のハンマーで殴るのと、金属製のハンマーで殴るのでは威力が違う。また、軽く振り下ろすのと思いっきり振り下ろすのでも威力が違うのだ。

それが思いっきりぶち当たったのだから、吹き飛ぶのは当たり前といえた。

 

「調子に乗るな!喰らえ、ファイアアーム!」

 

『バトルチップ、ストーンキューブ、スロットイン!』

 

ファイアマンの両手から放たれた業火を、石のブロックがナイトマンを守った。

石に炎が遮られるも、負けじとファイアマンは出力を上げた。この俺に燃やせないものは無いと言わんばかりに。

 

「舐めんじゃねぇ!」

 

『バトルチップ、エアシュート3、スロットイン!』

 

ファイアマンが踏ん張ってストーンキューブを破壊しようとしている最中、プライド王女はエアシュート3を投入。

置物を吹き飛ばす程の威力のある弾丸は、ストーンキューブに直撃。

 

「ぐわぁぁぁぁぁっ!!」

 

強風に煽られた石ころのように勢いよくファイアマンの方向へと飛ばされた。

ストーンキューブを本気で焼き砕こうとした為か、ファイアマンの行動が鈍い。回避行動をとる暇もなく吹っ飛んで行った。

『さあ、今すぐ観念して、プログラムを元に戻しなさい!』

 

2体のワールドスリーのネットナビに、プライド王女は降伏を勧告する。その姿を見て、乗客は「おお〜」とか、「すっげ〜」とか、感服したような反応が見て取れた。

自分達の命の危機。原因はワールドスリー。それを圧倒するオフィシャルネットバトラー。乗客が希望を持つのは当然と言えよう。

そんなプライド王女の降伏勧告に、カラードマンとファイアマンは不敵に笑うだけだ。

その様子を見て、ナイトマンもプライド王女も警戒する。相手はワールドスリー。どんな手を使ってくるか分からないのだから。

 

「流石はクリームランドで1番強いオフィシャルネットバトラーだね〜。いやぁ、強い強い」

 

ワールドスリーのA級賞金首、光熱斗とレイチェル。その2人の身内を人質にすれば、どんな反応を示すか。まどいとカラードマンはその事を思うと、ニヤニヤしていた。なんなら健闘を称えるかのように拍手さえしている。

 

そして偶然にも、2人のA級賞金首の身内が揃っている。このチャンスを逃がす訳には行かない。離れたボールに飛び乗り、バウンドを利用して高く跳躍。ファイアマンの近くに降り立った。何気にリカバリーを発動したのか、身体が光って損傷部分が修復されているようだ。

 

「調子に乗るのはここまでだよん!王女サマ!」

 

ビシィ!という効果音が似合うだろう、指を指すポーズ。ファイアマンさそれを見てクツクツと笑っているようだ。

 

「聞いて驚け!ボクはなんと!このバスのガス供給プログラムに分身を送り込む事に成功したのだ!!」

 

「クックック……コイツの分身は、本人に似て凶悪だぜぇ。カラードマン程じゃあないが、ウイルス相手なら余裕で勝てる程の戦闘力がある。その上、本体への忠義心もあるからなぁ……崇高な騎士サマと王女サマなら、この意味。分かるだろ?」

 

「……」

 

『卑劣な……!!』

 

車の重要なプログラムの1つ、ガス供給プログラム。

ガソリンは車の燃料、動力源だ。それと同時に取り扱いに十分な注意が必要の可燃物。

少しでも誤れば、爆発や発火の危険が伴ってしまう。そんなところを管理しているプログラム内を暴れられでもしたら、大変なことになってしまう。

 

それを聞いた乗客はパニックだ。暴走バスに乗せられた上、爆発物まで仕掛けられているようなものだ。しかも、それが爆発するタイミングは相手の気分次第と見える。

 

「もし本体に危害を加えれば、怒った分身共は暴れ回り、プログラムをバグらせるだろうなぁ。そしたらガソリンが逆流してドカン!って寸法さ」

 

「まっ、ボクの機嫌がいいと、このバトルの見物に集中するかもしれないけどね〜」

 

「乗客の奴ら。恨むんなら、いま乗車しているA級賞金首の身内を恨むんだな!」

 

まるで勝利を確信したかのような大笑い。その様子にイラッとしながらも、どうにかして頭を働かせる。

ワールドスリーのネットナビがどうにもならないならば、まずするべき事はバスを止めることだ。

 

ふと、プライド王女は周りを見ると、メイルがレイチェル達に連絡を取っているのを確認。どうやら町の信号機もバグっているらしい。オートドライブシステムの不具合はそこから来ているようだ。

レイチェルが怒り狂う前に呼びかけて、信号機を止めるように指示。バスの運行情報を教えた。後は協力して対処してくれるだろう。

それにしても、時限爆弾に例えるとは。余程悪趣味なオペレーターと見える。間違っていない分タチが悪い。

 

『ごめんなさい、ナイトマン。貴方には嫌な思いをさせてしまいます』

 

「問題ありませぬ。某は姫の剣と盾でございます。それに、乗客の命がかかっている以上、致し方ないでしょう」

 

第1ミッションは、乗客の安全の確保だ。その為に、あのヘラヘラ笑っているカラードマンの機嫌を損ねない必要がある。

その為の耐久戦。幸い、バスを止めるためにレイチェル達が動いているのだ。こちらもできる限り応えなくてはならない。

 

『プラグイン!ロール、トランスミッション!』

 

バスの電脳世界に、ピンクの少女ナビ、ロールが送り込まれた。

隣を見てみると、メイルが「手伝います!」と力強く言ってくれた。どうやら、友達が頑張っているのに見ているだけは嫌だということらしい。

防御特化のナイトマンと違い、スピードに自信があるネットナビのようだ。2週間前、スピード特化のネットナビに扱かれたから自信はあるとの事。

 

「別に助っ人が増えたって構わないよん。獲物が1体、増えただけだもんね〜」

 

「人数的にはフェアになったようだな。さあ、第2回戦と行こうじゃねえか」

 

2体のワールドスリーのネットナビが、好戦的に笑った。カラードマンが青と赤の石像を出現させ、ファイアマンは両腕と頭部から炎を噴き出している。

 

ーーー史上稀に見る、最悪な接待ネットバトルが開始された。




・アンチウイルスプログラム

めちゃくちゃ盛りました。中身知らんけど、アニメでの重要そうな描写見る限りだとこんなんでいいかなって

・科学省パーティー

これがよく分からない。プレゼン主(ゲームの場合エレキ伯爵)が主催しているのか、インキュベーションパーティーなのか。よくわかんないので今作では後者として扱います。

・カラードマンの分身

要するにアニメ版のチビカラードマン。ロールチャームが効いているため、ウイルス召還的な扱いとする。分身を叱ったカラードマンは萌えポイント。
アニメ版とゲーム版、両方のいいとこ取り。

・バス

実は鷹岬版で熱斗はバスが走行する中、なんと窓から飛び降りてしまう。持ち前の勘でいなくなったロックマンの居場所が分かったらしい。しかもその時は擦り傷だけですんでいる。そうはならんやろ……。
やはりエグゼ世界の人間の身体能力は優れているのだろう。

・カラードマン

ゲーム版、アニメ版に登場。

ゲーム版では水道局から顔見せ。なんと戦闘モードのブルース相手に逃走成功という快挙を成し遂げる。
信号機事件ではバスの電脳でロールをいたぶり、駆けつけたロックマンに「デリートする順番が変わっただけ」と標的を変更。そのまま襲いかかり、やられてしまった。
戦闘では赤と青の石像が設置され、カラードマンは1番後ろを縦に移動するだけ。攻撃方法も石像に頼りきりで、自分は玉を転がすしかしないというやる気のなさを感じる。それなのに、こちらがメガキャノン等で攻撃しようにも石像が盾となり、攻撃を邪魔してくることもしばしばあるのでイライラポイントが貯まりやすい。素の性格はゲームセンターでイタズラする程度の無邪気な子供のようらしい。

アニメ版でもまどいのナビとして登場。序盤は敵、中盤からは中立、味方となっていく準レギュラー枠。
他のワールドスリーのメンバーと違い、コミカルな面が目立つ。ギャグ担当だろうか。
ロールとの戦いの時も、まどいと自身の油断を突かれ、逆転を許してしまう。ファイアマンとタッグで戦った時もチームワークが上手くいかず、最終的に仲間割れまでしてしまう始末。おいおい。
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