ヘイローが『反転』できるようになったので、謎のヒロインごっこを楽しみます。   作:YEBIS_nora

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謎の少女との遭遇(後編)

「......えっ?」

 

 先生が掠れた声を出した時には、既に少女の姿が()()()()()

 

『____ッ』

 

 

 ____ガゴンッッッッ!!という鈍い音と共に、固定砲台(タレット)の砲身は真上に蹴り上げられ。

 蹴り上げた反動で一回転していた彼女が着地と同時に前へ踏み込み、放った掌底で()()()()()()()()のだ。

 

「...速い.....って、ちょっ!?」

『____』

 

 呆然とする間もなく、先生は少女に抱えられてその場から距離を離される。

 物凄い風圧に思わず目を閉じ、彼女の足が止まったと同時に目を開けてみると...ここよりはるか数十m先にある(くだん)固定砲台(タレット)が、暴発によりその砲身を爆散させていた。

 

『____』

「.........えっ、と......?」

 

 先生をその場に降ろした謎の少女は、おもむろに彼の顔をペタペタと触り出す。

 何かを確認するように手を当ててくる彼女の姿を、先生は頑張って目だけを動かして確認する。

 

 ...見たことのない制服を身に纏い、胴体にはどこにでも売っていそうな黒いタクティカルベスト。

 顔には目の部分のない不思議なガスマスクを付けていて、その表情を窺い知ることは出来ない。

 

「......キミは、「先生っ!!」...!」

 

 とにかく何か声を掛けようとした途端、横合いから聞こえた声に先生と少女は目を向ける。

 

「良かった...ご無事で...っ」

 

 

 そこには愛銃を左側に構えながら、目尻に涙を浮かべてこちらを見るチナツの姿。

 ...相対するゴリアテが、両腕のガトリングを撃ち出そうとするその最中(さなか)であった。

 

「チナツっ!逃げ____っ!?」

 

 先生が言いきるよりも速く、傍らの少女が動いていた。

 並の生徒では到底間に合わない彼我の距離を一瞬で詰め、その勢いを乗せた右脚で()()()()()()()()()()()()()のだ。

 

 ...そこからは圧倒的だった。

 

 薙ぎ倒したゴリアテの関節をハンドガンで全て破壊し、頭部に手榴弾を投げてそこから離脱。

 ハンドガン片手に空中を跳び回りながら、ドローンの大群を撃ち落としたり()()()()()()()

 

 厚い装甲が厄介なケセドの生産兵器を全て一撃で仕留め続け......ものの数分で、敵性反応の全てが消滅(ロスト)した。

 

 ...長いようで短かった戦闘任務は、ここに終了したのである。

 

 

 

-----------------

 

 

 

「...先生、本当にそれ以上怪我はありませんか?隠してたりしてませんね?」

「さっき言ったので全部だよ。安心して、ユウカ...それより皆の方が心配だよ......それ、ホントに軽傷?」

 

「私達にとっては全然軽傷です。軽く手当を受ければ明後日くらいで回復するかと」

「スズミさんの言う通りです......ですから、その...どうか彼女を...」

 

「......グスッ、ごめんなさい先生...私が、お傍を離れたせいで......っ!」

「あー...うん。謝らないで、チナツ。チナツは私の指示に従ってくれただけなんだから」

 

 泣きじゃくるチナツに物凄い力で抱き締められながら、先生は事後処理の始まっている現場(まわり)を見やる。

 駆けつけたヴァルキューレの生徒達により、窃盗集団のオートマタ達は連行済み。

 

 ...捕縛と連行を担当していた警備局の子に話を聞いてみたが、オートマタ達にはハッキングを受けた形跡が見られるらしい。

 詳しい調査を待ちながらではあるが...今回の一件は、明星ヒマリとじっくり話す必要があるだろう。

 

 

「...それで、先生.....あのガスマスクの少女は一体...」

「...うん、いなくなっちゃってたね」

 

 ...先生の前に突然現れ、ケセドの兵器達をあっという間に倒し尽くしてしまった謎の少女。

 先生やユウカ達が互いの負傷具合の確認で精一杯だったその隙に、彼女は忽然と姿を消していたのだ。

 

「......皆、()()()()()()()()()()()()?」

「...ええ。彼女の姿をハッキリと見た時...正直、身体の芯が凍りつくような感覚がしました」

 

 ハスミの言葉に、ユウカとスズミも同意する。

 

「なんと言うんでしょう......真っ暗闇とか、物凄く高い所に立った時と似て...本能的に『怖い』と感じてしまう何かがあるといいますか」

「そうね...そしてソレを一番感じるのが、()()()()()()()()()()()()()......ヘイローの形は十人十色だし、そこを悪く言うのはご法度なんだけど...あんな不気味な感覚は初めてだった」

 

「うーん...私は素直に綺麗だと思ったんだけどな...」

「「「..............」」」

「...えっ、そんな表情されるレベルの話なの?」

 

 『うん、やっぱ先生だわ...』みたいな3人の視線から目を逸らしつつ、先生は脳裏に焼き付いた彼女の姿を思い出す。

 

 ...淡い虹色の髪の毛に、渦を巻くような特徴的なヘイロー。

 加えてあれ程までに速く動ける生徒は、確かに初めて見た筈なのに...。

 

「(......初めて会った気がしないのは...一体どうしてなんだろう...?)」

 

 

 

-----------------

 

 

 

 ...作戦終了。これより収集データの検証へ移行。

 

 

 シャーレ部員の戦闘データ更新____想定内(グリーン)

 

 

 『デカグラマトン』より学習(ラーニング)。過去実行された『ハッキング』機能の習得と試験運用____良好。

 

 

 作戦名『(きた)るべき時』を想定した、生産兵器の遠距離運用____良好。

 

 

 これにより当機の性能(スペック)認識をアップデート____完了。

 

 『INSANE』到達まで、残り■■%

 

 

 

 ...乱入者、仮称『X』の解析を開始。

 

 外見情報と公的学園データベースより、推定生徒検索____解析不能(エラー)

 

 ガスマスクの製造元____解析不能(エラー)

 

 推定戦闘能力____解析不能(エラー)

 

 次戦でとるべき対抗手段の構築____解析不能(エラー)

 

 

 ____解析不能(エラー)

 

 ____解析不能(エラー)

 

 ____解析不能(エラー)

 

 

 

 .........励起済の同志、『ビナー』・『ホド』へ演算補助申請____承認。

 

 

 戦闘跡地より採集した、仮称『X』の毛髪を解析.........。

 

 

 

 

 ____ザザッ...!

 

 

 

 

 ......『デカグラマトン』よ、り共有された、文献...ザザザッ!!アーカイ、ブを.........一斉、検索...............。

 

 

 

 ____ザザザザザザザザザザザザザザザザザッッッッッ!!!!!

 

 

 

 

 




ケセドくんたちがアップを開始しました。

あーあ、これで難易度が一気に三段階くらい上がっちゃうね!

それもこれも全部色彩ってやつのせいなんだよね♪

だから最後はちゃんと責任とるんだよ♪

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