ガンプラオリジナルストーリー 【制作設定小説】 作:LUCIOLE
人類は長く戦争をしていた。それは宇宙に巨大なシリンダーを浮かべ、其処を新天地として生活し、命を重ねても尚変わらなかった。
UC:0079 1年戦争に始まりデラーズ戦争、グリプス戦役、2度に渡るネオジオン紛争、ラプラスの箱を巡る戦い・・・小さな物まで数えればキリがない・・・。
そしてUC:0121・・・私は戦争を直接には知らない。ミネバ・ラオ・ザビの演説以降大きな戦争は無かったらしい。
だが私は戦争専門のジャーナリストになった。それは私のおじいちゃんの所為かも知れない。
小さい頃に聞かされた戦争の話。その話に怖がり高揚もした。おじいちゃんは国の為、家族の為に戦った。そして生き残ったのだ。ある意味勝者だが生き残ったおじいちゃんは、そう言う私の顔を見てなんとも言えない困惑した笑みを良く浮かべていたのだ。
当然子供の私はその意味は分らなかった、今も分らない。だから私は戦争専門のジャーナリストになったのかもしれない。
そしてここ数年、宇宙に不穏な空気が漂っている。詳しい事が分っている訳ではないが先輩は既に宇宙に上がって取材を開始している。
そして、私も宇宙に、サイド2に行く決心をしたがその前にどうしても行きたい所が有って、今この砂漠の大地を訪れていた。
ガコン、オートジャイロのドアを開いてアリシアはヘリの巻き上げる砂塵の中その大地に降り立った。
「ここがジオンの元鉱山基地・・・」
おじいちゃんが所属していたジオン公国、北アフリカ方面、第13地上機動歩兵師団 第1MS小隊。その部隊の所属していた基地である。
そこは嘗ての活気は勿論、人の姿も無い。
外に作られた建物は破壊され、岩山を刳り貫いて作られた施設も爆発によって抉られた様に破壊されていた。写真を撮りながらその施設の中に入って行く。すると其処に1体の巨人が膝を着き沈黙していた。
「これは・・・」
その巨体を見上げてその存在感に圧倒される。
錆び付き、もう動く事の無い過去の遺物。その姿は何度も写真で見ていた。
『MS-06D』ザクデザートタイプ。
「おじいちゃんの部隊の機体かな?」
くるりと周囲を回りその痕跡を探すとサビでかなり見づらいがジオンのマークと『01』の数字が見えた。
「1番機、おじいちゃんのだ・・・」
他にも探したが流石にMSの姿は無かった。
アリシアは基地内を散々見て回ったあと、再びザクデザートの所に戻ってくるとその巨体によじ登り始めた。
砂埃と浮いたサビがそれを拒む、しかしアリシアは汗だくになりながらもどうにか胸のコックピットへと辿り着いた。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
開きっぱなしのハッチからコックピットの中を覗く。
勿論パイロットは居ない・・・そのコックピットの端に1枚の写真を見付けた。安堵と懐かしさ、そして驚きの入り混じった感覚に戸惑いがちにその写真を手に取った。
「忘れ物、持って帰るね・・・」
アリシアはその1枚の古ぼけた写真を手に、遥か上空を見上げた。遠い宇宙に浮かぶ故郷に居る祖父に思いを馳せて。
最期まで読んでくれてありがとうございます。
今回で『第13地上機動歩兵師団 第1MS小隊』のお話は終了です。
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