ガンプラオリジナルストーリー 【制作設定小説】 作:LUCIOLE
砂漠部隊の話はもう少し続きます。
【挿絵表示】
今回はボツにしたけど、勿体ないので残してたお話も載せてます。
なので、実質2話分です。
他の写真はこちらで見れます。
https://gumpla.jp/old/326880
殺人的な日差しが蜃気楼を生み出す灼熱の大地アフリカ、サハラ砂漠。
その砂漠に12人の巨人達が陽炎を纏いながら歩を進めていた。
連邦軍MS機動部隊第4MS大隊はアフリカ北部の岩山に有るジオンの中規模の鉱山基地を目指していた。
「クソッ!この暑い中MSに歩かせるなんて」
陸戦型GMのコクピットの中で悪態を吐くパイロットは、この強行軍にうんざりしていた。
「伍長、熱いのはお前だけじゃねぇ~よ」
「空挺で突っ込んだ方がマシだろ!」
「輸送機ごと墜とされるのはご免だろ?」
「お前ら、私語は慎め。そろそろ、ドガッ!なっ、バシュ!うわっ!?うわーーーっ!」
ドゴォォォーーーン!
突然の衝撃と爆発音にパイロット達は騒然となった。
慌てふためきながらも周囲を警戒する11機のMS。
「左!3番機がやられたぞ!」
「敵は何処だ!?何処から撃ってきやがった!」
盾を構え、全周囲警戒体勢を取る陸戦型GMの群れ。しかし見えるのは海原の様に隆起する砂漠だけだった。
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「よし!」
ヴァイスは狙撃用スコープを覗いたまま、狙い通り胸部を爆散させて倒れ込む陸戦型GMを見て今日の調子を確かめた。
「次・・・」
スコープの中で狼狽える様子が見て取れる敵MS、その中から動きの悪い1機を選びターゲットスコープの中心に捉える。
ドシューーーッ!
2射目が1機の陸戦型GMを貫き、更にその後ろの陸戦型GMの腕を吹き飛ばした。
しかし、全周囲警戒をしていた敵に射線を見られこちらの大まかな位置もばれた。隆起した砂漠に身を潜めて居る為こちらの姿は見えていないが砲はそうは行かない。
大凡の位置を定め左右に分かれて迫る陸戦型GM、だがまだ距離に余裕がある。ヴァイスは慎重に照準を合わせると更に先頭の2機を落とした。
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「敵の射線を見たか?」
「はい、見ました!あれはビーム砲です!」
まだジオンが実用していない筈のビームに因る攻撃に連邦パイロット達の動揺は激しかった。
ガシャン、ガシャンと走る陸戦型GMに体を揺らしながら隊長は苦虫を噛んだ。
「なるほど、こっちが向こうの技術を学べば向こうも然りという事か、射線の数からビームを撃ってるのは1機だ、全機回避行動を取りつつ距離を詰めろ!周囲への警戒も忘れるな、必ず伏兵が居る筈だ!」
「了解!」
伏兵に注意しつつ、8機の陸戦型GMは正面のビームを撃つ敵に迫った。
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更に1機のGMを落としたヴァイスは一息吐いて迫り来る陸戦型GMを見た。残り7機、内1機は中破である。
「半分やられてまだ逃げないとはね、作戦の第二段階に移行する」
ヴァイスはスモークをばら撒き、視界を塞ぐと次の行動を開始した。
そして、そのスモーク発射が合図の様に砂の中に隠れていたデザートカラーのザク5機とトロピカルテストタイプドムが飛び出して奇襲を掛けた。
警戒していたとはいえ砂の中からの奇襲に驚き、戸惑う連邦軍パイロット達。その中でスモークの方に注意していたMS部隊の隊長は信じられない物を見た。
広がるスモークの端から飛び出したのは、異形の怪物だった。
ザクの上半身にタンクの下半身。更に後ろには上半身だけになったGMが載せられていた。
「なんだあれは!?」と驚き叫ぶ連邦のパイロットの姿が想像出来る。
奇襲してきたドム達とは反対側に旋回しつつこちらに気が付いている隊長機ではなく、背中を向けている陸戦型GMに対してマシンガンと後方に設置された高角砲が火を噴いた。
隊長機も応戦するが、信じられない速度で疾走するザクキャノンタンクに全く照準が付けられないでいた。
動揺し統制の取れていない反撃は1分と持たず、連邦軍MS部隊11機は大破した。
残った隊長機は最後の抵抗と、ジャンプしてザクキャノンタンクに突撃を掛けた!
「この、キメラがっ!」
「無駄だ!」
ヴァイスは後方のミサイル12発を発射しつつ、重地雷を撒く。
突撃した陸戦型GMはマシンガンで迎撃し、撃ち漏らしたミサイルをシールドで凌いだ。しかし、全てを受け切れなかった陸戦型GMは爆炎の中からシールドは失い、右肩は吹き飛び、左足首も破壊された状態だったがどうにかバランスを取って無事着地をした、と思った瞬間更に足元で爆発が起こった。
「ぐわっ!?」
重地雷に気付かず、踏みつけた右足は吹き飛ばされ後方に倒れ尻餅を突いた形になった。
「この!?」
まだ辛うじて動く機体を起こした連邦軍パイロットはザクキャノンタンクから放たれたビームの閃光に包まれた。
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こっちはボツ茶番。戦闘シーンで、『こっちが向こうの技術を学べば向こうも然りという事か』というセリフを言わせたいが為に書き直したのですが、勿体無いので載せますw
上での戦闘より前の話ですねw
因みに上の話はトロピカルテストタイプドムの話の後になります。
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GMのビームスプレーガンの試射実験から約2週間が経った。
アフリカの容赦の無い熱気の中、MS整備班長はじめ整備班第1班は連日の作業で疲労困憊といった状態で働いていた。疲労は濃厚に顔に現れ、遂にはハンガーの端で死んだ様に寝る者も現れ始めた頃、やっと班長の手が止まった。
「よしっ」
整備用ハッチが閉められ、一息吐いた班長が整備スタッフを見回すと「今はここまでだな、みんなご苦労だった。どのくらい時間が取れるかは分らないが休んでくれ」と親指を立てて見せた。
「やった~」「終った~」膝を折り倒れ込むスタッフ。
「これで休める・・・」と言いながら倒れ込んでそのまま眠る者まで居た。
班長は工具箱を椅子代わりに腰を下ろし、手拭いで汗と油に塗れた顔を拭いた。
「ご苦労さん」
顔の前に突然出された冷えたビールに、「おっ♪」と喜びの声を上げるが、ノンアルと気付いて肩が落ちる。
「なんだ、ノンアルかよ」と文句を言いながらも一気にビールモドキを飲み干した。
「当たり前だろ」とノンアルを持ってきた張本人は起きている他の作業員にも労いの言葉を掛けながらノンアルを配って班長の所に戻って来た。
「完成かい?」
「本体は大体な」と言って作業を中断しなければならない現状に不満そうな顔を見せた。
「連邦のビームライフルの資料と一緒に本部に送ったパーツの請求書がいつ受理されて帰って来るか分らないが、そいつが届かない限りは完成はお預けって訳だ」と手をひらひらと振る。
連邦のオデッサ侵攻の噂がある中、アフリカの1部隊から普通ではない発注書が送られて来て向こうの処理も滞ってるのかもしれない。そもそも不許可の判を捺いて送り返されるかもしれない、そんなただ待つしかない状況に苛立ちも出てきているのだ。
「まぁ、そん時は連結外して元の形に戻すだけだがな」
「でも、ザクキャノンタンクも結構弄ったんだろ?」親指でザクキャノンタンクを指す。
「まぁな、駆動系は残して強化したが元のガスタービン・エンジンは外してある。代わりにザクの核融合炉から動力を貰ってるからパワーは段違いに上がってる。更に前より軽くもなってるから速度はかなり上がってる、ドムにだって着いて行ける筈だ」
後ろにお荷物が付いているのにホバーで高速移動するドムに着いて行けるとは大げさだな、とそのお荷物を見る。
「速度が上がったのは本当に助かるよ。でも後ろにあんなの牽引してて本当に大丈夫かい?」
「実際に動かしてみないと分らないがな、後ろのヤツもGMの核融合炉から動力を貰ってるから大丈夫だろ」
「やっぱり分からないんじゃん・・・」
「計算上は出るんだよ!それに今の問題は武装だよ武装、司令部からパーツが届かなかったら本当に元に戻さんと・・・」と、そう言うと親方は立ち上がった。
「兎に角今はここまでだ、少し休ませて貰うぜ」と手を振る親方に「ああ、ゆっくり休んでくれ」と返してザクキャノンタンクを見上げた時だった、徐々に近付いて来る大型ローターの音に気が付き外を見た。
「あれはファットアンクルの音だな」
そう言って部屋に戻りかけていた班長とヴァイスはハンガーの外へと向かった。
着陸した3機のファットアンクルは、大きなコンテナとタンク、そしてデザートカラーのドムタイプを降ろして帰ってしまった。
「ありゃぁ、トロピカルテストタイプって奴だな」
「トロピカル?」その名前から南国の海を思い浮かべるヴァイス。
「まぁ、砂漠戦専用ってやつだよ。カラカル隊が使ってたがこっちにも回って来たんだな」
「ふ~ん」とヴァイスが返事をしていると、1人の作業員がやって来た。
「整備班長に通達!」
「なんだ?」
「先程の便でメガ粒子の充填装置とロケットランチャー、MS用重地雷等が届いてます」という連絡を聞いて疲れて覇気の無かった目に光りが戻る班長と、げっ!?と嫌そうな顔をする整備員達。
「野郎共!仕事の時間だー!!」という班長の号令に「えーーーっ!?」と答えた。
最期まで読んでくれてありがとうございます。
前書きにも書きましたが、砂漠部隊の話はもう少し続きます。
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