虹の男と星の娘   作:丸亀導師

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アムロ・レイ
を知らない人の為の簡単なの説明
アムロ・レイ。機動戦士ガンダムの主人公、スーパーロボット大戦等のガンダムが出てくるゲームでの最古参のパイロット。
チートテンパ ファーストニュータイプ 白い悪魔等と親しみを込めて言われている。

15歳のときに一年戦争という人類の半数が死滅戦争をする世界で、戦争に巻き込まれ戦うしかなかった人物。
戦後はその人間離れした戦果により、味方に軟禁状態に置かれる。かつての味方であった者たちの苛烈な弾圧から、人々のために反政府運動にも参加。
その後、シャアの反乱という出来事に対して正面から戦い行方不明となる。
波乱の人生を歩んだ可哀想な人。


虹の男と星の娘
第一話


UC(ユニバーサル・センチュリー)0093 3月12日〜

 

既に外部からの映像は途絶え、熱だけが装甲を越えて伝わってくる。パイロットスーツもこの温度には耐えられない。それどころか、俺のヘルメットは宙を舞い俺の顔は焼け爛れていく。

だが、それでも人の身体は丈夫なもので意識を失うことは出来ない。

 

コックピットが赤熱していく、目が沸騰するように熱い。あぁ、重力に身体が引きづられていく…

意識が引きづられていく。俺はこれから死ぬのだろう、ヤツの意識ももう感じ取ることが出来ない。きっと、もう…

あぁ、一度でいいからあの子の顔を見たかった彼女の胎にいる赤子。

 

『ベルトーチカ…』

 

呟きと共に、意識が光に包まれていく。いつか必ず来ると、覚悟を決めていたのにこんなにも死ぬ事を恐れるなんてな。

周囲が閃光に包まれた。

 

身体の傷みも何もかもが無くなり、意識が宙へと解き放たれる。

蒼い宇宙(そら)、そこに一際輝く太陽。そして、眼下に映る青い地球。

地球を取り巻くように、虹が掛かり小惑星がアクシズがその破片達が、落下軌道から遠ざかっていく。

これは夢か、願望か、現実か区別はつかない。願望であってもいい、あれが地球へと落ちていないのなら………

 

 

 

 

 

 

気が付けば俺は、宇宙を漂っていた。パイロットスーツでは無く、ロンド・ベルの士官服を着て。

星々の瞬きが見える。蒼い宇宙の中唯一人、地球も太陽も月もコロニーも見えないここはいったい…。

 

『ここが何処か解らなくて、戸惑っているんじゃなくて?』

 

聞き覚えのある声だ、後ろを見れば先程までいなかったところに〘ララァ・スン〙がいた。僕がこの手にかけたその時の姿のままに。

 

ここは…何処なんだ。地球も、人々の思念(こえ)も何も聞こえない。

 

『ここは、時と世界の狭間。生きとし生けるものの到達点、死後の世界とも言えるし、始まりとも言える。そんな世界』

 

これから僕はどうなる?

 

『さあ、私にもわからないわ。ただ、貴方が望むような場所に行くかもしれないし。ここに留まるのかもしれない。』

 

シャアは奴もここにいるか?

 

『彼は既にここにはいないわ。そして、この身体の持ち主も』

 

では、君はララァではないのか?だが、気配は彼女のままだ。

 

『私は記憶するもの、世界のあらゆる意識の集合知。だから、このララァ・スンとしての肉体も…キャスバルとしての身体も持っている。』

 

肉体を自在に変えられる…では、俺の意識も貴様に?

 

『いや、それは違うな。だが、そうとも言える。どうだねアムロ、君はどうしたい?』

 

願うなら、ベルのところへと行きたいが、きっとこの世界に僕の居場所はもうないのだろ?

 

『察しが良いな、流石は次の段階へと至ったものか。そう、君は二度と君としてはこの世界にはいられない。もし、それが出来るのなら、非常に強い執念が必要だろう。だが、君からは感じられない。』

 

確かに、信じ託すことは出来るが俺としてそれ以外を放棄している。死人は口を出すべきではない、生きているものをこちらに引きずるだけだ。

 

星の流れが速くなっている?

 

『そろそろ、時間だ。君は次の世界へ行くことになる。』

 

最後に質問がある。記憶は残るのか?

 

『人にはそれぞれ役目がある。その役目に君のその記憶が必要ならば、それを持っていくだろう。魂に刻まれたその力とともに。』

 

わかった、案内ありがとう。

 

『ああ、そうだなアムロ。達者で暮らせよ、次の世界に戦争は身近にはないだろう。』

 

最後に死んだ父さんの姿が目に焼き付いた。

星々が滝のように動き、意識は暗転した。

 

 

 

 

 

〜西暦1994年 11月4日〜

 

世間ではこの年オーロラが北極圏、南極圏に関わらず日本の北海道でも確認されたその年。僕が産まれた。

 

初めは暗い闇の中そこからいきなり光が降り注ぎ、世界が広がった。

周囲の声が聞こえた時、こう言っていただろう。『自発呼吸が始まりました。』と。死産に思われた赤子がやっと産声を上げた。

 

数日は頭がぼ~っとして、まともに考えが纏まらなかった。次第に意識がはっきりとして、優しく抱き抱えられた。

今世でも、俺の名前は

安室 嶺(アムロ レイ)

日本という西暦の時代まで存在した1つの国家に産まれ落ちた。

 

日本という場所の地理はあまり深くは覚えていない、首都であった東京も、大阪という都市も沿岸部はまるまるブリティッシュ作戦の余波で壊滅的な打撃を被っていた事から、当時は悲惨な事になっていた。その後の復旧で持ち直してはいたが、この時代の方が都市としては上だろう。

 

そして、ここが何処かと言われれば未だに解らないと言っていい。何せ俺は赤子、首を振ることも難しい。UCではもはや少数言語となっていた日本語も少ししかわからない。ま、赤子なんてゆっくりと言葉を覚えるだろう。代わりにこの時代の英字新聞は良く読める。

 

 

暫く病院にいた後、どうやら家に行くそうだ。そこでやっと見えた、ここは埼玉県というところらしい。いや、首都の近くか東京ではなかったんだな、何処までが東京なのだろうな。

 

 

赤子の身体というものは、理不尽だ。何せ自らを清くする事もできない。

腹が減っては泣き、お湿が濡れては泣き何かしたければ泣くしか無いのだ。母乳は飲み慣れたものとなった。勿論、母親も女性であるから優しくしなければね。因みに父親は英国人のようで俺の髪は薄い金色だ。

 

 

 

産まれてから8ヶ月が経った頃だろうか?母親が何やら揉めている、親父と喧嘩でもしているのだろうか?そう思ってやっと座った首でそれを見れば、俺を子役としてデビューさせたいと言っていた。唖然としたよ、こんなに小さな子供を金のために使うのか?UCでは考えられない。いや、あの世界が逆に異常だっただけか。

 

オーディションとか言うものを受けて、意外なことに俺は○ンパー○とか言うオムツのCMに出演したのが俺の俳優デビューだった。まさか、今世では俳優になるなんて思いもしなかった。

 

 




誰も書かないであろう事を書いた。ゲッターがあるならガンダムでも良いんじゃない?
ということでね、星野アイを救ってほしいなぁという願望と、アムロも救われてほしいなぁ、という願望のもと合わさったものです。

この世界のアムロの姿は後々解りますのでもう少々お待ちを。
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