虹の男と星の娘   作:丸亀導師

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安室嶺の顔立ちは、コナンの安室透の肌色を白くして、絵のタッチを赤坂先生風にしたかんじ。誰か絵が上手い人はいないものか。

後、まだまだアイは出ないといったな。あれは嘘だ


第三話

カタカタとタイピング音が部屋に木霊する。時折止まっては、再び動き出す。画面にはシミュレーション映像が流れロボットの足が動いている。

 

ダンダンとドアを叩く音が響いた。

 

「おい、もう朝だぞ何時までやってんだ。」

 

「あぁ、済まない。つい夢中になってしまってね。」

 

「ったくよお。ま〜た小難しいものをやってんのか。」

 

画面に映るのは、親父が目指していた二足歩行機の理論上の動作。あれから六年、やっとここまでたどり着いた。

この時代のコンピュータの性能は低すぎる、何処かでブレイクスルーが起きるはずなんだがなぁ。

 

『なんて話せば良いんだろうな』

 

「何か言いたいことがあるんじゃないですか?」

 

「相変わらず鋭い事。単刀直入に言うが、俺は独立して新しいプロダクションを創ることにした。」

 

まあ、遠からず言うと思っていたがそんなものか。

 

「それで、最初のタレントをスカウトに来たってことか?俺は、別にここに住まわせてもらってる恩もあるし、仕事が出来るなら一緒に付いていくが?もう三十何歳だったか?野心もでてくるだろ?」

 

「そりゃ無いぜ、結構気にしてんだがな。」

 

さてと、後はこれを親父の仕事仲間達に送れば親父の目指していたものに一歩近づくかな。

 

「斉藤さん、仕事に行きながらで悪いけどこれ出したいから、郵便局に寄ってもらっても良いか?」

 

 

マネージャー兼の養父、斉藤さんには迷惑をかけてばかりだ。仕事の時も二人三脚、一緒に行動する。小学校も今年卒業するから、まだまだ心配はかけると思うがそれでも少しは役に立てていると思う。

 

今の俺は小学校に通うために髪を染めて、黒色に見えるだろう。

週一度のメンテナンスを行わなければ、俺の髪色がバレる。

 

撮影現場へと到着する。一応レギュラーでやらしてもらっているドラマの撮影。〘探偵の家族〙というドラマなんだが、まあそこそこ人気だと思う。俺はその中の長男という役柄で、今日は犯人を尾行するという設定だ。大御所から新人まで幅広くいる。

 

軟禁時代に尾行されたことがあるから、その時のことを思い出しながら効率良くやっていった。

物陰に隠れながら移動するのは最小限に、なるべく人を使ってカモフラージュする。犯人の居場所を特定して連絡をするところまでだ。

 

演劇とは程遠い実戦的な動きだが、本物ならこの程度するだろう。

 

最後はアクション、警察とともに犯罪組織に対して大捕物を演じる。軍隊格闘を知ってる身だったから、動きも総じて良いものだったはずだ。

 

そして、今日の撮影でこの現場は終了だ。

 

ワイワイガヤガヤと、撮影が終了したのを皮切りにそれぞれが話を始める。打ち上げは何処だとか、そんな話もする。俺もそれに混ざっている。クランクアップは良いものだ。

少し話をした後、俺はいつもの事をするために斉藤さんのところへと赴いた。

 

「少し街を見に行ってきます。」

 

現場が終わったあと俺はいつも、一人で街を散策する。目的地は場所によって様々だがルートを設定し、斉藤さんがそこで車で待ってくれている。

 

ここが公園か。うん?誰かいるな、ブランコに座っているのは女の子、5あるいは6歳位か?こんな時間に、なんて言うのは俺もだが、一人では。

声を掛けてみるか。その前に斉藤さんに電話して来てもらうか、バレないように。

 

「こんな時間に、一人でこんなところでどうしたんだい?」

 

「お母さんが来るの待ってるの、トイレに行くからここで待ってて」

 

『お家に入れてくれないの。』

 

「じゃあ、お母さんが来るまで僕とお喋りしてくれないかな。僕もここで待ち合わせをしてるんだ。」

 

何やらぎょっとした表情だ。

 

「僕は 安室嶺 一応俳優をやってるんだ。皆にはアムロと呼ばれてる。」

 

「私は…知らない人に名前を言っちゃ駄目だって教わったから。」

 

『星野アイ』

 

 

「そうかまあ良いよ。」

 

星野アイか、この子の家庭はかなり拗れているのか彼女の背後に嫌なものが見えるな。だが、何故だろうな彼女から光があるように思う。

 

「アムロさんって呼んでも良い?」

 

「呼び捨てでも構わないさ。」

 

「じゃあ、アムロ。に聞きたいんだけどね、アムロのお父さんとお母さんってアムロの事、愛してると思う?」

 

『私のお母さんは愛してくれない、他の人はどうなんだろう。』

 

そうだな

 

「そうだね、たぶん愛していたとは思うよ。自分のエゴ、そうだな利益を優先していた部分もあるかもしれないけれどね。」

 

「そう…なんだ。」

 

「でもね、もう僕は二人に合うことは出来ないんだ。二人共お星さまになってしまったからね。」

 

 

『死んじゃったってことかな?』

アイちゃんが黙り込んでしまった。俺に負い目でも感じたのかな?…近くに悪意を感じる、これは嫉妬と劣情か。

 

「アイちゃん、もしも何か相談したい時はこの電話を掛けてくれ。きっと力になれると思う、絶対にお母さんには話しちゃ駄目だよ。」

 

彼女のポケットに無理やりにハンカチを入れる。

 

「こんなところで何をしているの?」

 

来たか…嫉妬の中心が。

 

「こんばんは、この子の親御さんでしょうか。人を待っていまして、ちょうど彼女もお母さんを待っていると言っていましたので、二人で話をしていたところです。」

 

「あらそうですか、ほら帰るよ。」

 

『ウザい、消えてくれないかしら』

 

二人は公園から出ていった。アイちゃん、彼女はこの後どう成長していくだろうか。

 

「よう、待ったか珍しいな。お前が200メートルも現場から離れていないところにいるなんてな。」

 

数分後、斉藤さんが来た。

 

 

その後、彼女からの連絡は無かった。小学生に知らない人に電話をするという発想は無いだろうに。あの時の僕は何を思っていたのか。

 

 

 

 

 

クランクアップから1月後、芸能事務所との契約の再契約を断り、斎藤さん改め、斎藤壱護社長の基。苺プロダクションを設立。俳優兼広報担当となった。 

俺は俳優としてはそこそこ売れている部類になるから、まあ広報としては良いだろう。その他のタレント達も、俺の方から声を掛けたりもした。この年齢で無駄に芸能界では顔が広いからな。

社長の方でプロデューサーも集まった。

 

一年の間はそんなゴタゴタが続いた。

 

最初のアイドルグループの結成と共に、この事務所はアイドルタレントを中心に、シンガーソングライター等の広いジャンルで博打を打っていった。

 

 

中学に上がり、俳優業の傍ら会社の経営に口を突っ込み、以前投函した封筒の返信と計算式とにらめっこ。

今ではマルチタスクもお手の物、学校での知り合いは多い方でもないし、出席日数もギリギリだ。

このまま卒業して、きっと高校は入学すらしないだろう。

 

中学も卒業かという頃、仕事もゆっくりとだが確実に入り今のところ俺が事務所の屋台骨。

そんなときだろう、携帯電話が鳴った。見覚えのない番号、いったい誰だろうかと。

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