虹の男と星の娘   作:丸亀導師

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第六話

アイドルユニット〘B小町〙何を以ってしてBとしたのか、その時の斎藤の気持ちが俺は知りたい。

彼女たちの面接には、俺も深く関わっている。俺が面接官だったからな。

 

アイドルとは偶像、歴史的人物で説明するとすれば。

代表例として仏教の祖〘シッダルタ〙キリスト教の祖〘イエス〙それか、その他諸々様々な神々もまた、偶像という観点からすればアイドルと言えるだろう。

世界初のアイドルユニットは、恐らく原始信仰の神々に違いない。そして、ヤツもまたそういう意味では宗教の偶像だった。

 

そういう観点から言って、人は崇めたいものを崇め。憎いもの蔑み、侮蔑する。

アイドルユニットというものは、そういうものの集大成のようなものだろう。

 

さて、B小町の面接に当たって社長から俺に指示があったことは3つ、

・嘘を見抜け

・我の強い者を選べ

・星野アイを面接で合格させろ

だ。

酷い出来レースを見た。星野アイ、俺の想像なら必ずあのアイちゃんであることは、想像するに容易かった。

 

顔面偏差値は勿論の事、芝居の上手いやつ、歌を自慢にしているやつ、踊りが得意なやつ、全てがバランス良いやつ。

非常に尖ったステータスを持った者が殆だった。

 

そんな中でも顔と何かしらの特技、そして我の強い者を、選んだ結果。B小町は結成された。

 

社長の当初の目論見通り、選りすぐりの四人

 

星野アイ 自由奔放、抜けているところがあり服等のファッションの興味は無い。他のメンバー程の歌やダンスは無いが、両方を修める。その偶像としての美しさは誰よりも持っている。

 

二宮メイ 矯正されたかのようなダンス。親から徹底的にダンスを仕込まれた。それにより誰よりも固執している。歌は一番下手。

 

高峰アリス 調律された歌声。ソロでもその歌は非常に魅力的な部分がある。

 

渡辺イロハ 表現力のある歌声。オペラなどの方に向いていると思うが、アイドルでも行けるだろう。

 

非常に個性的な四人組。

 

 

それが今、俺の座っている目の前に立っている。

壱護社長から新入社員への激励のような言葉と、B小町というアイドルユニットとしての、方針。そして行く行くの夢を熱く語った。そして、広報担当としての俺の言葉を求めた。

 

「改めて、合格おめでとう。俺は苺プロダクションの所属俳優兼広報担当をやらせてもらっている、安室 嶺だ。

皆知っての通り、君達はこれから我々とともに芸能界という荒波の中を進んでもらう。

 

そこで君達には、1つ忠告して置かなければならない。

アイドルユニットとして活動するに当たり、今ここで自分の弱みを話しておくことだ。」

 

社長も社員も皆唖然としている。アイドルユニットとはユニット1つの群として行動するに当たり、最も必要なことは包み隠さないコミュニケーションだ。アイドルよりも遥かに統制されている、軍の部隊ですら、不和によって崩壊するものも珍しくはないのだから。

 

「確かに君達は同世代、そしてライバルとも言える間がらだろう。きっと将来的には、ファンを四人で分け合いこの中の誰かが最も眩しく輝くに違いない。

だが、それはB小町という群が輝く前に燃え尽きない前提の話だ。」

 

社長からの視線が厳しい。だが、あえて言わせてもらう。

 

「君等が立ったここは、戦場だ。君等は四人で一人前の、半人前ですら無い。」

 

「もうそのへんで…」

 

社員の誰かが口をはさむが気にする必要はない。

 

「俺は広報だからな、君等が売れる事をサポートはする。様々なコネクションを使用して、君等のことを支援しよう。

だが、俺だけの力ではせいぜい君等の名前を売るくらいしか出来ない。

後は、君等の力次第だ。俺を失望させるなよ?」

 

 

ひしひしと伝わってくるその眼差しには、

『は?コイツ何いってんの。そんなの当たり前だし、私が一番良く解ってるっつーの。だいたいさ、偉そうに言うけどアンタだってまだ成人してないだろ。一人前面してんじやねーよ。』

 

という感情が入っている。口に出さないだけマシだな、この程度で折れていたらアイドルなんてやれないし、こういう跳ねっ返りの集まりには逆上させるのが一番の近道だ。

それにしてもだ。

 

プロデュースを社長自らやるのだろうが、アイツはかなり贔屓するタイプの人間だからな。嫌われ者が間に入って視線を逸すか、それともアイツのやっていくことに軌道修正をかけるか。

俺は自然と社長の方へと目をやる。

 

「もう終業時間か、俺はやることがあるから先に帰るよ。社長、後はよろしく頼みます。」

 

社長の肩に思いっきり力を込めて握る、痛いだろうがしっかりやってくれよ。

 

『嘘吐きアムロさん。どうせ聞こえてるんだろうけど、皆のことを想って言ってくれたんだよね?』

 

アイ、彼女に入れ込んでいる可能性が高い。あの瞳に焼かれたか。何にせよ全員に可能性を掴ませたいものだ。

 

「あぁ、もしもし。以前少しの間俳優として、〘個人的〙に演技指導を〘させて〙いただきました、安室嶺というものです。

えぇ、苺プロダクションとしてそちらに四人ほど見て頂きたい娘達がいまして。

私が教えれば良いと?ご冗談を、私は誰かに何かを教えるには少々〘直感的〙過ぎる嫌いがありますので、えぇですのではいそちらのワークショップに、はいお願いします。」

 

勝負事で、貸しは作っておいて正解だな。

後は、ワークショップが始まるまでの1月の間に、彼女たちがどれだけ打ち解けられるかだ。

 

 

 

 

 

〜sideアイ〜

皆で1つの部屋に集められて、20分なんか良くわかんないけど張り詰めた空気?があるんだよねぇ。

 

三宮さん?が、自分の境遇?を話し始めてからそれぞれ、なんか自己紹介がてら順番に回してきてる。

最後、私の番?アムロさんに嘘をつくなって言われたからなぁ。

 

「えっと、星野アイで~す。出身は〇〇小学、趣味は秘密で好きなものも秘密。嫌いなものは白米かなぁ。実家は…お母さんと二人暮らし…だったんだけど。捨てられちゃって、今は施設にいまーす。ただ、座頭さんが後継人?になってくれる?らしいので、アイドル始めました。アハハ」

 

「アハハじゃないわ!良くそんな重い話スラスラ言えるよね!ちょっと同情しちゃうじゃない。私達の誰よりも苦労してるアンタが、そんなヘラヘラしてちゃ駄目よ!もう、ありがとう話してくれて。

皆のこと少しわかった気がするから。皆が言ったこと嘘だったら承知しないから。良い?解った?」

 

「はぁい。でも、アイちゃん。好きなもの無いってもしかして、色んな物食べたこと無いってことでしょ。今度作ってきてあげるから。」

 

別にいらないのになぁ。

 

「私は私は、お洋服作ってきてあげる。その服ユニクロでしょ?アイドルは普段のファッションも誰かに見られるようになるんだから、私がフヒヒ着せてあげるね?」

 

個性的な、人たち。でも、嘘を吐かないできちんと喋れたのは、アムロさん以外だと初めてかもしれない。

アムロさんは、スッゴい嘘ついてたけど。もしかしなくても、こういう事をやらせる為なんだろうけど、なんだろう胸の奥がモヤモヤする。

 

 




B小町メンバーの
ニノ 名字なのか名前なのかわからん
高峰 下の名わからん
渡辺 下の名わからん

よって偽造しております。

なお、この世界での三人の性格は以下の通りである

ニノ、色んな人とお友達になりたい。人のお世話大好き。人を自分の思い通りに動かしたい、自分の物にしたい。ダンスだけは誰にも負けたくない、才能は十二分にある、でも左足に脱臼癖アリ。

高峰、美味しい食べ物いっぱい食べたい。勿論作るのも好きだし、誰かに食べさせたい。身体に肉が付きづらく、筋力が上がらないのが悩みのタネ。美空ひばり並歌の才能、ただし小さい頃親から歌の道を否定されたため、ポテンシャルが引き出せない。

渡辺、裁縫が得意。夢は有名人のお嫁さん。洋服を自作しており、オーディションも自作の服で来た。等身大のきせかえ人形がほしいなぁと思っている。メンバーの誰よりも音域が高い、イルカのような声すら出る。
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