虹の男と星の娘   作:丸亀導師

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第八十二話

〜sideアクア〜

 

冬休みも終盤戦、いよいよ追い込みとなった方々もいるであろう。私はどうだと思う?無論、初日で終わらせた書初め以外は。

さて、そんな追い込み漁の時期に私の方へ1人の友人から電話があった。

 

[マリンちゃん?ちょっと相談事があるんだけれど、急な用事になっちゃうと思うんだけど、明日会えない?]

 

あかねちゃんからの電話だった、でも次の日はちょうど別の人と会う用事があった、君ちゃんだ。

あかねちゃんの声が少しおかしい、焦っているようないつもよりも少し早口で言ってるのが、そういう心理を反映してる。ちょっとカマをかけてみようか?

 

「う〜ん、明日〇〇の喫茶店で別の友達と会う予定何だけど、一緒にじゃ駄目かな?彼女はたぶん了承するというか、絶対に大丈夫だからどうかな?」

 

「そ…それは…でもえっと…本当に誰かと会うの?」

 

どうやら本当に面倒くさい事に巻き込まれているみたい、というよりもたぶん私のことで何かがあった可能性もある。あかねちゃんのタイプは、独断専行するところがあるからだとすれば私にも責任は有るわけで…

 

「大丈夫だよ、あかねちゃんが危惧するような相手でも彼女には絶対に手を出せないから、心配しないで午前9時に喫茶店の前で落ち合おう?あかねちゃんは大丈夫?」

 

[でも…その子には関係が。]

 

「関係ないとかそういう事態じゃないんでしょ?大丈夫だよ、あの娘の周りほど安全な場所なんて、全国探してもまずないから。じゃあよろしくね!後で住所送っておくから確認してね、それじゃ!」

 

[あ、まっ………]

 

ふぅ…心配性だなぁ。あかねちゃん驚くだろうなぁ、たぶん絶対に。

電話が終わった頃合いを見て、コンコンと言う音と共に扉が開いた。

 

「お姉ちゃん…ダズげで。宿題が終わらないんだよ〜!」

 

「毎日コツコツやらないからそうなるの!父様や母様にはいつも言われてるでしょ、何でもかんでも確実にやって行こうってね。

だから手助けはしないよ、自業自得だもん。まぁ、ノートとかテキスト見せてあげなくもないけど、どうしよっかなぁ。」

 

うるうると言う音が聞こえて来そうなほどに、目を潤ませて全くしょうがな…

 

「はいちょっと待った〜、あーちゃんいつもこうなの?ルビーを甘やかし過ぎでしょ、だいたいルビーだけが忙しかった訳でもないのに、なんでアンタだけ答えを見て良いことになるのよ。」

 

「それは私が星野家随一のアイドルだからです!」

 

本当は父様がいたら渋々ながらきちんとやるんだけれど、鬼の居ぬ間になんとやら。自由を満喫していたからで、だからいつもなら夏休みの宿題の定番とも言える自由研究とかいった特殊なものを除けば手助けとかはしなくても良いはず何だけれど…そんなにも終わってないって言うから。

 

「巫山戯てると、手伝ってあげないわよ。自分一人で答えを導き出しなさいな。」

 

「そんな殺生な〜、先輩お願いです助けてください。何でもしますから!」

 

「それなら、アンタの隠してる秘蔵のお菓子分けてもらおうかな?それなら、助けてやらんでもない。」

 

あぁ、かなちゃん。ルビーのお菓子取っちゃうんだ、容赦ない。私も何か忘れてたら嫌だから、確認がてらペラペラ捲ってみるかな。

 

「こんなに沢山、計算してたら終わらないよ!」

 

「暗算でやれば良いでしょ。」

 

「お姉ちゃんみたいに、暗算でできるわけ無いじゃん!どうして私の頭はパパの遺伝じゃ無いのかなぁ。」

 

「髪の毛遺伝してるからじゃない?ルビーは母様似だからしょうがないね、かなちゃんお願いして良い?ルビーのこと。今日は、私もルビーの手伝えるから。」

 

「やったー」

 

なんで同じ問題をもう1回やらなきゃならないんだろ。でも、陽東高校レベルの問題なら別に苦じゃないし、いいか。

 

「あっ、ルビー。私にも秘蔵のお菓子頂戴ね?」

 

ガビーンと言う音が聞こえた気がした。

 

 

 

……

 

まずいなぁ、遅刻しそう。

あかねちゃんにメッセ送っておこう、君ちゃんにも。

まったく、ルビーの奴全然宿題やってなかった。書き初めだけじゃん、やってあったの。あれは代わりが利かない以上、自分でやらざるを得ないから最初に終わらせたんだろうけど、他は私とかなちゃんを最初から当てにするつもりでいたな……変な所で小賢しいんだからもう!

 

数学と英語は得意だからやってあげたけれど、あとの教科は知らない。自分でやれば良いんだよ、かなちゃんが付いてるんだから私がいなくともまぁギリギリなんとかなるでしょ。おかげで寝坊しちゃったし。何より電車がストップしちゃってるのが腹立つ。

 

あ、電話が鳴ってる…君ちゃんだ。

 

「もしもし?メッセ見てくれた?うん、そうなんだよ、ごめんね~喫茶店の近くに私の友達いると思うから先に入ってて、じゃあごめんね待っててね〜。」

 

ふぅ、急がなきゃな。あかねちゃんが餌食になってしまう。

 

……

 

なんでこんな時に限って電車が遅れるんだろうね、まったくこれも全部ルビーのせいだ。

まずいな〜、本当に君ちゃん。あかねちゃんに興味持っちゃったら本当に取り返しのつかないことになる、あかねちゃんみたいな純真無垢なタイプの人の事大好きだから、玩具に…

 

ハァハァ、クソっ。地図に乗ってないんだから、こういう時大変なのよね。タクシーで行こうとしても、途中で止められちゃうから、歩いていかなきゃならないのが本当に煩わしい。こんなことなら、自転車に乗ってくるんだったよ。ガレージから引っ張り出す手間をためらうんじゃなかった。

……この気配、君ちゃんとあかねちゃん。非常にまずい、君ちゃんあかねちゃんに御執心だ気をそらせないかな?!

 

 

 

 

〜sideあかね〜

 

 

嘘でしょマリンちゃん、遅刻だなんて一人で見知らぬ喫茶店で佇むなんて、ちょっと嫌なんだけれど。それに…私の5メートルくらい左に行ったところに、私と一緒でこんな真冬に一人で立ってる。もしかしてこの人が友達?

 

オールホワイトコーデ、漆黒の艷やかな髪は不知火フリルと同じくらい。身長は私と同じくらいかな?スタイルもいい…流石に男性並みの身長まで兼ね備えてるマリンちゃんには敵わないけど、それでも私の見てきた同年代の女の子たちの中で比べてもマリンちゃんに次いで魅力的なグラマラスボディで大人っぽい美人だ。でもなんだろう、そうした女としての生命を彩る肉感的な見た目に反して生気を感じない雰囲気が…

 

首が動き出した!私の方に向いた!何あの目、生気が無いみたいに真黒!あんな目をしてる人始めてみた。怖いくらい奇麗で整った顔もまるで無感情で、蝋人形みたい。

 

カツカツ、えっ?近づいてきた!わ、私のすぐ横にきたー!

 

(わたくし)、大君 美鈴といいます。初めまして、愛久愛海様のお友達で合っています?間違いだったらすみません、ですがこれも何かの運命でしょう。もし宜しければ、これから一緒にお茶でもいかがかしら?」

 

「あの、えっと。黒川あかねといいます。マリンちゃんの友達です…えっと大君」

 

「美鈴でございます?お気軽に君ちゃんとでも呼んでくださいまし。

ところで、そろそろお寒いでしょう?宜しければ一緒にお店に入りましょう?

心配はいりません、愛久愛海様は直ぐに来ますから。このような寒空の下凍えるのは、私も嫌ですし。」

 

彼女に言われるがままに、私は喫茶店へと入っていった。今の私は誰かの言う事を聞くしか無い状況に錯覚しているのかもしれない、正直言って恐怖しか感じない。監視されているのかも、この人もそうかもしれないと。

 

「私カプチーノをお願いします?あかね様は、どれがよろしいですか?」

 

「それじゃあカフェオレを…」

 

温かい飲み物が飲みたかった、手が冷たく悴んでいる。それとも、眼の前の人のせいで手が冷たくなっているのか、果たしてどちらだろうか。これじゃ、日本のホラー映画の世界に入り込んだみたいじゃない。

お待たせしました、という声とともに私達の飲み物が運ばれてくる、カップは熱くそれでもしっかりと香り漂ってくる。

少し口に含むと…

 

「え?美味しい…」

 

自然と声が出た、コーヒーがこんなにも美味しいと思ったことはなかった。緊張を解してくれるのか、次第に眼の前の人を良く見ることが出来るようになってきた。

服は質が良さそうで、光のない瞳は店内の灯りを反射して今は光あるように見える。

 

「そちらのコーヒーSHBですか…流石は店長さんですわ。初心者にあった味わいを求めるのなら、グアテマラのそれがオススメです。」

 

「コーヒー詳しいんですか?私はそんなに頻繁に飲まないので、それにこのお店も始めて入りました。ネットには乗ってないなんて、今時めずらしい…」

 

そう言って私は彼女の顔を見ると…深淵のような瞳が私を見ている。ニコニコとしながら、私の顔をマジマジと穴が空くのではないか?と思う程に。

 

「黒川あかね様…何処かでお見えしたことがあると思いましたら、劇団ララライの黒川あかね様ではありません?

私、大ファンです。この前の東京ブレイドでも、良い演技でした。そうだ、これにサイン頂いても?」

 

そう言って、差し出して来たのは財布…

 

「えっと…今はプライベートなのでそれにペンもありませんし…」

 

「あら?そうですか、致し方ありませんここは潔く次の機会にお願い致します。」

 

そうしてまた沈黙が始まる、私の顔を見てくることは無くなったけど…凄い格式張った動きするなぁ。コーヒーカップを持つ動作だけで、良いところの出だって解る。マリンちゃんも気品があるのは同じだけど、あの子は気高い陽の印象を受けるのに対し、この人には妖艶な陰の印象を受ける。

 

そこにマリンちゃんもそうだけど同じ女性の私も思わず息を飲んじゃうくらいにまで発育した豊満なプロポーションから漂わせる色気も合わさった美貌のせいで、前にファンタジーを題材とした舞台劇で演じたことのある魔女や女淫魔を思わせる。

 

カランカランという音が店内に響き渡る。

 

「お待たせ、ごめんね。ハァ…ハァ…私から誘ったのに…」

 

「いえいえお気になさらず、そちらにお掛けになってください。」

 

そう言うとマリンちゃんが私の横に座る…私の横で良いの?

 

「さてと…店員さーん。私ホットティーお願いします。」

 

カフェなのに、紅茶なんだ…

 

「ここの紅茶美味しいんだよ?さてと、君ちゃん頼んどいた事はどうだった?」

 

「芳しくありません。私は勿論のことですが、お姉様たちも同じ事象は体験したことなく、父上でさえ知らないそうです、ルビーちゃんの方も発現したのなら色々と制約があるでしょうけれど、未来を見たというのならそれ程羨ましい事はありませんね?」

 

未来を見た?制約?発現?いきなりそんな会話が始まる、これ私が出そうとした話題にかなりリンクしてるんじゃ…

 

「あの…実は私も同じような事で相談があって」

 

私はあらん限りの情報を二人に吐き出した。

 

「八洲 望さん?あぁ、彼ですか。私、お知り合いですよ?そうですか…ですが心配はいりませんよ、あの方悪い人ではありません、少し壊れていますがとても良い人だったでしょ?紳士的で。」

 

「あれ?知り合いだったんだ、どこで会ったの?」

 

「私、財界人の方々とは面識がありまして、寧ろ貴女方よりも私のほうがそちらでは顔が広くてよ?」

 

知り合い…ちょっと待って?八洲さんは、ケンゴ君とバンドを組んでる。ということは、そのメンバーが怪しいということにもなるのでは?写真を見せれば、相手がどんな者なのか解る?!

 

「あの!この中に顔見知りの人いませんか!」

 

私がスマホを見せる、そこにはユピテルのメンバーの姿がある。もし、この中で見覚えがある人がいるのならそいつは、財界人の可能性があるということだ。

 

「へぇ、光生…テルちゃんバンドなんてやっていましたの…音楽には興味無いからこれは流石に知らなかったなぁ。」

 

「四谷光生君を知ってるんですか?」

 

その名前を聞いた瞬間、眉を潜めた。怪訝な表情でその漆黒の瞳を私に向けて私をマジマジと見つめてくる。怖い…なんでだろう、この人のことが怖い!なのに拒絶できない……マリンちゃんのような万物を惹きつける引力めいたカリスマからくる魅了とは違う、日が暮れるのと同時に否応なしに世界の全てを覆いつくす夜の闇に飲まれてしまったような感じだ。

 

「四谷?四宮でなくて?偽名までお使いになられて、フフ。お可愛いこと…。」

 

「え、キミちゃん許嫁がいるってことは前に聞かされてたけど…まさかこの四谷君のこと?ってしかも四宮ってあの四宮?」

 

「あら、そういえばまだ貴女にもそこまではお話していませんでしたわね。ええ、彼は四宮光生……現在のお題目上の当主である四宮黄光のお孫さんで、このまま順当にいけば次の次の四宮家当主となられる子ですよ。それにしても愛久愛海様、その様子から察するに私のテルちゃんとお知り合いでしたの?」

 

「ああ、JIFでケンゴ君から紹介された際にね。その時は挨拶したくらいで、ほとんど話さなかったから……でも、悪い感じは全くしなかったし、それどころかあの4人の中どころか私がこれまで見てきた男の子の中であんなに心が澄んでいた子は初めて見たから驚いたくらいだったよ。

そんな心とあの外見のせいでこの力が無かったら女の子と間違えてたとこだったな」

 

「無理もありません。髪を少し弄って体形さえ隠せば男性と見間違ってしまう貴女とは正反対にして好対照ともいえるあの子をこの力抜きの初見で男の子と見るのは困難極まりますわ」

 

二人がその光生君の話題で話し込んでるのを見て私は彼女の事を分析しようとする。しかし、彼女は今までに見たことのないタイプのキャラクターで何を考えているのか、分析しようにもそのための材料が足りない。

 

やがて、話に一旦の区切りがつくと私に向き直って小さく笑う彼女を見ていると不安が加速する。マリンちゃんに横目で訴えてみるけれど、首を横に振られた。私の考えていること解ってくれていると思うけれど、たぶんこの君ちゃんって娘、新しい玩具が貰えたようなそんな雰囲気が…

 

「あら、玩具みたいじゃありません。玩具そのものです、親戚ですのでからかい概のある殿方は、嫌いではありません。」

 

やっぱりこの子も心が…!マリンちゃんとの繋がりから見て予想していなかったわけじゃないけど……

 

「良い加減誂うのやめてあげて、困ってるから。」

 

「あら、そう?楽しいじゃない、同い年でこういう感じの子私の周りにはいませんもの、どうですあかね様今度二人きりでディナーでも?」

 

「ダーメ、あかねちゃんはノーマルなの!アブノーマルじゃありません!それに、君ちゃんはその四谷……いや、四宮君の事をどうにかするんでしょ!」

 

「そうですね、これでも許嫁ですからこちらから色々と言っておきますよ。普段表に出てる、あの子……“テルちゃん”の方は頭は良くとも愛久愛海様も感じたように人畜無害で純真無垢な良い子ですから自分の方から変な問題起こすような子じゃありません。

 

しかし、彼……“テル君”の方は飄々としながらも紳士的ですが、なまじあまりに天才すぎるせいで自分が女性を導いていると思っておられる方ですから、逆に私が指導してご覧に入れましょう。

そうですわね…念を入れてそこにかぐや様も交えた方がより効果的かもしれませんね。しかも正月休みですから早坂様も日本に帰ってきてますし、二人にも連絡を入れておきましょう」

 

「相変わらず、こういう時は容赦ないね……」

 

「そう言えるのは貴女が“テル君”を知らないからですよ。先代の四宮家当主にして昭和の怪物と恐れられた四宮雁庵の再来といっても過言ではないあの子を相手にする際は最低でもこれくらいしないと即座に逃げられたり、あるいは対策されてこちらの方が出し抜かれてしまいます。

 

それに私とお姉様達以外で、“テルちゃん”ではない“テル君”のことをよく知るのは四宮関係者内ではその二人だけですし、そこに私も加われればテル君も無碍には出来ません」

 

私の知らないところで、世界って色んな人がいるんだな〜。芸能界だけに閉じこもってちゃ駄目だって、そういうことなのかも知れない。

 

だから、あの時の社長は私がバラエティー番組には向かないタイプなのは分かっていたはずなのに無理をしてまで私を恋愛リアリティショーにねじ込んだのかな?

娯楽の手段が限られた昔ならいざ知らず、TVやネットが主流になって舞台劇の存在価値が衰えてしまった現代じゃ舞台女優のままだとどれだけ演技の才能があっても埋もれていくだけだと危惧して。もっと表に出て、テレビとかそういうのにもチャレンジしてかなきゃ。

 

 

〜sideかな〜

 

「ただいま〜」

 

「あら、お帰り。早かったじゃない、相談なんてすぐ終わった…あら、あかねじゃないどうしたのそんな顔して。」

 

あーちゃんの後ろにピッタリと隠れるように息を潜めるあかね、まるで世間を遠ざけるように親に寄り添う引きこもりのようだ。

 

「どうしたのこの子、まるで別人じゃない。」

 

「かなちゃん…かなちゃんは裏の世界の話とか知らないよね?」

 

縋るような顔しちゃって、少しは聞いたことあるけれど。というか、財界の人達のこと言ってるなら私だって社交場に行ったことあるし、そういう悪意渦巻く?大人たちの世界も小さい頃から見ているけれど。

 

「逆に聞くけど、私の子役時代色んな人に会ったことあるし、顔は広い方よ?良い意味でも悪い意味でも。」

 

だからそんな自分の理解者だと思ったのに〜なんて顔しなくても良いでしょうに、今回何があったか知らないけれど大方あーちゃん関連のひと悶着でしょ?

あの君ちゃんとか言う、優しげな娘と会ったのならこんな感じにはならないと思うのだけれど?ただ、その分本気で敵に回すと場合によってはあーちゃんよりやっかいなタイプだから、そりゃおっかない面もないわけじゃないけど、とても懐が深い性格だから滅多なことでそこまで怒らない娘よ。

 

「あ〜、あーちゃん何があったのか手短に説明して頂戴。」

 

「君ちゃんに遊ばれた。」

 

なるほど、そういう事ね。純真な性格のあかねは私と違って、レスバ強くないから誠実な彼女は押し負けたと…というか真面目に聞き過ぎよ。一目で解るじゃない、目を見ていると解るけれど誂っているなら目が暗くなるのよ。それくらい直ぐに気が付くと思ったのだけれど。

 

「対人関係は弱いのね…後で色々と教えてあげるわ。だからあかね、今はゆっくりしてきなさい?」

 

からかい過ぎなのよ、本当に玩具にされたみたいね。はあ、だから色んな仕事を経験しとかないと駄目なのよ。

臨機応変に事態に対応しなさい、役者なんだから自分の役を作ればいいのに、そういうの弱いわよね。

 

 

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