魔法少女世界にいる文化部どもが悪ふざけした結果、スーパーヒーローが爆誕してしまった   作:鳩胸な鴨

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2話続けて変態しか出ねぇな。


料理部「陰○が苛立つ」

「男の水着って、なんでこうもデザイン寂しいんだろーな」

「需要ないからじゃない?」

 

きゃいきゃいとテントの中で騒ぐ女性陣の声を聞きながら、帰宅部が腰に巻いた無地の海パンへと視線を落とし、ため息混じりに呟く。

それに応えたのは、フリルがあしらわれた水着を着た、可愛らしい少女。

帰宅部はそちらに目を向けると、ため息を吐いた。

 

「マジでそれ着たん?」

「いいでしょ。お姉ちゃん作」

「いや、可愛いっちゃ可愛いけど…。

料理部。お前、自分の性別言ってみ?」

「男」

 

そう言って胸を張る少女…料理部の肢体を、マジマジと見つめる帰宅部。

ムダ毛が一切なく、陶磁器のように白い肌。

男特有の筋肉による膨らみが一切感じられない輪郭。

細く、しかし長く揃えられた眉毛に、外にはねたまつ毛。

二つ結びにした、白の髪。

どう考えても男には見えない。

男性フェロモンを微塵も感じない。

だが、男である。魔羅が生えた男である。

下半身に脳みそを支配された、ゴリッゴリ思春期のドスケベ男子である。

 

「…そのナリで男って言って信憑性ある?」

「ないね」

「自覚あるなら海パン履けよ」

「ヤダよ。お姉ちゃんキレるし。

それに、可愛い方が女寄ってくるじゃん」

「お前、そのオープンスケベさえなくせばモテるぞ」

「逆に帰宅部先輩が枯れすぎなんだよ」

「ドスケベが言う『枯れすぎ』に信憑性ねーわ。な、工学部?」

「今回ばっかりは料理部の意見が正しい」

「あれっ?」

 

おかしい。性欲の権化が放ったツッコミの方が持ち上げられてる。

帰宅部が首を傾げるや否や、女子テントの出入り口が揺れ動く。

しばらくすると、やはりと言うべきか、文化部一のナルシストである演劇部が、黒のビキニを見せつけるかのようにポーズを取った。

 

「ぐっ…、さすがは演劇部先輩…!

作り物みたいに白い肌…!

その背中、うなじをある程度露出した、主張の強すぎない髪…!

そこに鎮座する黒のビキニが、色っぽさを増大させている…ッ!

あれぞ、黒ビキニの黄金比…!!

彼女以上に黒ビキニを着こなす女がいるだろうか…、いや、いないっ…!!」

「姉ちゃんの同級生の水着レビューすんな」

「するでしょうよあんな美の暴力!!

クソッ!初手でイラつかせやがる…!」

「どこを?」

「チ○ポ!!」

「死ね」

 

ストレートな罵倒である。

帰宅部は料理部から目を逸らし、続いて出てきた2人に視線を戻す。

出てきたのは、フリルが目立つワンピースタイプの水着を纏う放送部と、白いモノキニと呼ばれるタイプの水着を纏うアメジスト。

それを前に、料理部はぶつぶつとレビューを続ける。

 

「放送部先輩は無難に仕上げてきたな…。

体のラインは出てるけど、胸、尻などの肝心な部分はフリルで隠し、想像に任せると言うスタイルか…。それはそれでイイ…。

アメジスト先輩は大胆が過ぎる…!

その冒険心が男をイラつかせることを自覚しろってんだ…っ!!」

「アメちゃん、前までそういう商売やってたから、染みついてんじゃね?」

「なおさらエロい…っ!あれを金で抱いたクソ野郎どもめ!全員死ねッ!!」

「俺らは今、猛烈にお前に死んで欲しい」

 

双子共々、存在が情操教育に悪過ぎる。

姉である手芸部に手綱を引いてもらおうか、と考えていると。

テントから、猫状態のシュレディンガーを抱いた生物部が姿を現した。

 

「黒の三角ビキニ…っ!演劇部先輩と比べたら無難に落ち着いているが、白毛のケモ属性がより妖艶さを増してる…っ!

くっ…、生物部先輩め…!

ケモ属性というファンタジー要素をこうもエロスティックに落とし込むか…!!」

「早く出てきてくれ手芸部。

このドスケベ大地に埋めてくれ」

 

残念ながら、その祈りはまだ叶わない。

次に出てきたのは、オカ研と科学部。

オカ研はいつもの野暮ったさはどこへやら、長い髪を後頭部で束ね、背中が大きく開いた水着を着用している。

一方の科学部は目立つのが嫌なのか、無地のタンキニタイプの水着を纏っている。

 

「おわっ…、オカ研先輩、こんな破壊力を隠し持っていたのか…!?

いや、素材はいいとは思ってたけど、まさかここまでとは…っ!

こんなダイレクトにチ○ポにクる背中、そうそう拝めないぞ…!

くそっ、科学部先輩も素材はいいんだから、オカ研先輩を見習えばいいのに…っ!!」

「君はもうちょっと帰宅部を見習った方がいいんじゃない?」

「何言っても無駄だ、ほっとけ」

 

レビューがいちいち気持ち悪い。

視姦を続ける料理部に、呆れた視線を向けていると。

テントから、ルミと漫研が姿を現した。

どちらも似たようなハイネックビキニを纏い、ルミは恥じらいつつ、漫研は堂々と女性陣の元へ歩み寄る。

 

「ふむ…。あの膨らみを見るに、2人ともB寄りのCと見た。

もう少し自信を持って大胆な格好をすれば、ほっとかない男居ないんじゃないか…?

今の格好はなんというか、少し子供っぽさを感じる…。

が、それもいいと思うボクがいる…!!」

「これ、何罪?なぁ、これ何罪?」

「わいせつじゃないっすか?

…ん?どうしたんっすかね、あれ?」

「ん…?」

 

訴えたら秒で勝てそうだ。

そんなことを思っていると、女子テントのカーテンが激しく揺れる。

何事かと思っていると。

砂浜に溶けてしまいそうな肌をこれでもかと露出した吹奏楽部が、秘部を2人の少女に隠されながら現れた。

 

「さあ、存分に視姦して!!

もっとゴミを見るような目で!私を痴女と、雌豚と罵ってぇっ!!」

「吹部!せめて水着は着っ…、ライン超えてるから…っ!!」

「軽音、そっち抑えておれ!

某がこの変態に当て身を…!」

「美術部、あんたのもやし腕力でこのクマムシ並みの頑丈さを誇るドマゾを気絶させるとか無理でしょ!!」

「軽音!もっとキツイ言葉じゃないと、私、満足できない!!」

「知るかボケェ!!いいからテント戻れやゴラァッ!!」

「おい、双子の妹だろ、あれ。

止めろよ、ドスケベ」

「ボクだってあのドマゾは止めたいんですけど、止めても止めなくても面倒じゃないですか、アイツ」

 

全裸で叫ぶ吹奏楽部を前に、料理部が露骨に顔を顰める。

身内は対象外らしい。

思わずレビューが止まってしまう程にドン引きしている。

コルセットタイプの水着を纏う、細身の少女…美術部と、白の三角ビキニを纏う、肌を少し焼いた少女…軽音部の叫びが轟く。

吹奏楽部と2人の攻防は、続いて出てきた手芸部のかかと落としによって終わった。

 

「あはんっ!?」

「結衣。水着は着なさい。

『そういうの』は夜にやってあげるから。我慢は得意でしょ」

「は、はひぃっ…」

「お前も食らうか、ドスケベ」

「遠慮しとく。

ってか、お姉ちゃんのかかと落としくらって平気なの、先輩らみたいなゴリラ族と結衣くらいだからね?」

 

黒のホルダーネックビキニを纏う手芸部が、倒れた妹を引きずってテントに戻る。

続いて出てきたのは、少し子供らしく見えるワンピースタイプの水着を纏い、麦わら帽子を被ったフィシィ。

そして、彼女に手を引かれ、顔を真っ赤にしながら外に出たリヴェリアだった。

 

「お前、リヴェリアとフィーちゃんのやつレビューしたら殺すからな」

「おおう、無自覚独占欲ぅ…」

「家族の水着レビューされて気持ち悪く思わんやついねーだろ」

 

言って、帰宅部はリヴェリアの水着姿を見つめる。

クロスデザインの白いビキニに、一つのシミも見当たらない白い肌。

少々筋肉質ではあるが、それでも少女特有の柔らかさもある肢体。

それを彩るかのように、金色の髪が揺れる。

似合っている、という表現が安っぽく思える出立ちだ。

帰宅部はそれを前に、自分でも気づかないうちに顔を赤らめる。

と。帰宅部の変化に気づいた男性陣は、集まってヒソヒソと話し始めた。

 

「…帰宅部先輩、これ自覚あるのかな…?」

「ないでしょ。中身小2よ?」

「女を知るにはまだ早い段階だね」

 

失礼にも程がある会話に、帰宅部が鋭い視線を向ける。

と。帰宅部の姿を見つけた彼女らは、履き慣れないサンダルでこちらに歩み寄った。

 

「帰宅部、どう?かわいい?」

「……あ、あまり、ジロジロ見るな…。

恥ずかしい…っ」

 

言って、身を抱くリヴェリア。

その歳にしては膨らんだ胸が、腕によって強調される。

何故か帰宅部はそれから目を離せず、誰から見てもわかるほどにガン見していた。

 

「……帰宅部、リヴィのおっぱい見過ぎ」

「んなっ…!?き、貴様っ!!

そんなとこジロジロ見るなぁッ!!」

「ぶっ!?」

 

ばしぃんっ、と頬を叩かれ、帰宅部の体が宙へと舞う。

砂に落ちた帰宅部を前に、男性陣はなんとも言えない表情を浮かべた。

 

「……帰宅部先輩、精通したね、コレ」

「精通って表現やめろ」




料理部…手芸部の弟。女装趣味ではあるが、中身はゴリッゴリドスケベな男子高校生。Vtuberと料理研究家、更にはクレープ屋をやってる父の影響で料理好き。いくつかレシピ本を出している。公共の場で「チ○ポが苛立つ」とか普通に言っちゃうタイプの子。この後、手芸部に砂に埋められた。

茶道部…宿泊用施設の方で少し準備をしてから来る予定。水着は灰色のリボンデザイン。

軽音部…肌を焼いた系ギャル。漫研と仲良し。めちゃくそ人見知りなため、バンドを組めずにいる。文化部たちも誘ってみたけど、面倒くさそうだからと断られた。楽器は大体全部できるし、作曲家としては既に名を上げている。茶道部の姉が師匠。

美術部…侍口調のもやし。美術をやるに当たっては問題ないくらいの腕力はあるが、一般人の方が強いくらいの腕力しかないチワワ。文化部の中で一、二を争う運動音痴。数百万は行く美術品を作れるが、師匠の作品を超えていないとゴミ扱いする負けず嫌い。
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