ヘビー級電波人間の凸凹記   作:厄介な猫さん

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ちょくちょくオリジナル要素があるけど、二次小説だからいいよね?
てな訳でどうぞ。


ムー大陸の使者?

ナンスカ。

アメロッパの南にある、小さい村。電波が普及した現代でも詳しい情報が分からず、ドンブラー村よりも寂れた場所とも呼べる地域。

何故ナンスカの事を此処で上げているのかと言うと、そのナンスカの空から人が落ちてきたという情報があったからだ。

その情報源は、キザマロとブラザーを結んだテレビ局のカメラマン。そのカメラマンがテレビ局としての繋がりを使って情報を集め、キザマロに教えてくれたのだ。

詳しい場所はキザマロは当然として、情報を提供してくれたカメラマン自身も知らなかった。ナツヒもナンスカについてはさっぱりだった為、カードショップを経営している店主の南国ケンに聞くこととなった。本人曰く、ビッグウェーブを求めて外国を渡り歩いていたので。

九割は自分語りではあったが、肝心のナンスカの場所は聞き出すことはできた。南国の話に男性陣は食い付き、女性陣は呆れていたが。

閑話休題。

ゴン太かミソラ……未だ消息不明の二人のどちらかが、ドンブラー村の空から落ちたキザマロ同様、ナンスカの空に落ちた可能性が高く、向かう価値があると満場一致で決まった。

ナツヒ、ルナ、キザマロの三人は飛行機で、パスポートのないショウとスバルは電波伝いで目的地へと向かう。

 

「ナンスカですかー?でしたら、ドンブラー村のさらに向こうですネー。独特の文化なので、初めて訪れた電波体はみんな驚くんですよー」

 

デンパくんにナンスカへの道を聞き、二人はナンスカのスカイウェーブを目指して進んでいく。

途中でドンブラー村で休憩を挟み、そこからノンストップでナンスカへと向かい、目的地であるナンスカへと到着したのだが……

 

「ナンスカ!ナンスカ!?」

「ナンスカ!ナンスカ!」

 

先に到着していたナツヒ達と合流してすぐ、原住民の人達に話し掛けられた。何度も『ナンスカ』と口にする彼等に、ショウ達は圧倒されてしまっていた。

しばらくしてショウ達は解放されたが、ナンスカに来て早々の歓迎に少々気疲れを起こしていた。

 

「や、やっと解放された……」

「何度もナンスカって言ってたな……どういう意味だったんだ?」

「さあ……?少なくとも友好的だったと思うけど……」

「こういう村ですから、外からのお客さんが珍しかったからでしょうか?」

「何にせよ、手分けして空から降ってきた人について話を聞いて回りましょう」

 

ルナが持ち前のリーダーシップで音頭を取り、ショウ達は手分けして村の人に話を聞こうとする。

 

「すいませーん」

「…………」

 

無言。話し掛けても反応せず……否、ジーっと人の顔を見るだけで口を開こうとしない。それが一人や二人でなく、話し掛けた村人全員が、である。

 

『フン。話し掛けて無視とは……やはり人間はどうしようもないな』

「無視というより、言葉を待ってる感じだけどな」

 

スターキャリアーの中にいるオリガの文句に、ショウは率直に感じたことで言葉を返す。

本当にどうしようかと頭を悩ませているとスバルの姿が視界に入ったので、状況を確認するためにスバルの方へと近寄って話し掛ける。

 

「スバル。そっちはどうだった?こっちは話すらできていない」

「ショウさんもですか。実はボクの方も……」

 

どうやらスバルの方も会話すら出来ていないようだ。この分だとナツヒ達も同様に会話すら出来ていない可能性がある。

 

「もしかして、何かしらのルールがあるのかもな。それを守っていないから、村の人達はオレ達に対して黙りなんじゃ……」

「た、確かに……最初の時、あれだけ話し掛けられましたし……」

「次の人に素直に謝って教えてもらおう。このままじゃ、手がかりすら掴めないし」

 

ショウのその言葉にスバルも頷き、ちょうど近くにいた立派なヒゲを蓄えた若老人へと近寄っていく。

 

「ナンスカ!」

 

その老人も『ナンスカ』と口にしたが、ショウは構わずに老人へと話し掛ける。

 

「あの、すみません。オレ達、ナンスカに来たのが初めてで……本当に申し訳ないんですが、ここでの会話のルールを教えて貰えないでしょうか?」

「ボクからもお願いします」

 

ショウが老人に向かって頭を下げ、スバルも続いて頭を下げる。その二人に対して老人は……

 

「……頭を上げなさい、お客人達。ここでは人に話しかける時、『ナンスカ』と挨拶するのがしきたりなのです。そのしきたりを守らなかったから、村の者たちも口を閉ざしたのでしょうな」

「そ、そうだったんですね……」

 

老人のその説明を聞き、頭を上げたスバルは納得がいったように呟く。ショウも同様だ。

あれだけ積極的に挨拶していたのに、その挨拶を返さないとなれば誰だって嫌な気持ちにもなるだろう。むしろ、嫌悪感を出さずに待ちの姿勢で待ってくれていた村人達の心の広さに驚くくらいだ。

次からはちゃんとその場所について調べておこうと、ショウは内心で決める。知らないで起きるトラブルほど、面倒なものはない故に。

 

「教えてくれてありがとうございます。改めて……」

「「ナンスカ!」」

「ナンスカ!」

 

ショウとスバルは改めて、村のしきたりに則って挨拶をし、しきたりを教えてくれた老人も同じく挨拶して返す。

 

「改めて教えてくれてありがとうございます」

「構いませんよ。私は村長でもありますから」

「話のついでで申し訳ないですけど……空から人が降ってきたって本当の話なんですか?」

「……確かにその方はいらっしゃいます」

 

老人改め村長がスバルの質問を肯定したことで、間違いなくゴン太かミソラのどちらかがこの地にいるのだと判明する。

 

「ほっ、本当!?どこにいるんですか!?」

「申し訳ないがその方はお忙しいので、今は会わせるわけにはいかないのです」

 

スバルが興奮を隠せずに問い詰めるも、村長はやんわりと面会を断ったことでスバルは気落ちしてしまう。

村長の勧めもあり、ショウ達は村を見学しつつ空から降ってきた人物について村人達から話を聞いていく。

その結果、浮かび上がった人物は……

 

「ゴン太ね」

「ゴン太くんだね」

「ゴン太くんぜすね」

「ゴン太だね」

「満場一致でゴン太だな」

 

牛島ゴン太であった。

料理をよく食べる。身体が太っている。この二つのワードが当てはまる人物は間違いなくゴン太である。むしろゴン太でないとおかしい。その人物についての話が食事関連だっただけに。

 

「でも、どうしてすぐに会わせてもらえないのかな?」

「何かしらの都合があると思うが……」

「それでもよ!ゴン太は私達の仲間なのに!!キーーーーーッ!!!」

「どうどう。落ち着いて、ルナちゃん。全く会わせないわけじゃなさそうだし、少し待ってみようよ」

 

いつものように癇癪を起こすルナを、ナツヒが苦笑して宥める。ルナのストッパー役が地味に似合いつつあるナツヒは、思いついたようにある提案をする。

 

「その間に、【ナンスカの地上絵】を見てみようよ」

「ボクのマロ辞典によりますと、遥か昔に地面に描かれた巨大な絵だそうです。時間が来るまで、そこを見学するのも悪くない提案だと思いますよ」

 

キザマロも賛成したことで、ショウ達は【ナンスカの地上絵】がある場所へと向かう。

そこには、幾つもの大きな絵が地面に描かれていた。

 

「これが【ナンスカの地上絵】……」

「大きな物になると、宇宙からでも見えるらしいですよ」

「大きいと漠然としか絵が分からないのが難点だけどね」

 

キザマロの説明にナツヒがそう返す。

事実、遠目で見て何となく輪郭が分かる程度なのだ。それだけで、どれ程大きな絵なのか容易に想像することができる。

 

「だから……マテリアライズ!ヘリコプター!!」

『ビュンビューン!空から撮影して映像を届けるよー!』

「それじゃ、見終わったらここに集合ね!」

 

ラジコンサイズのヘリコプターのマテリアル・ウェーブをナツヒは展開すると、足早に地上絵へと走っていってしまう。勝手に合流地点まで決めて。

ルナとキザマロ近くで見ようと歩き出し、ショウもそれに続こうとしたが……

 

『…………』

「オリガ?」

 

スターキャリアー越しでも分かるほど、オリガは不機嫌となっていた。ショウは人目のつかない場所に移動してから、オリガへと話し掛ける。

 

「オリガ、そんなに不機嫌になってどうしたんだ?」

『……貴様に心配される必要はない』

「急に不機嫌になったら気になって声を掛けるって」

 

ショウはそう返すも、オリガはそっぽを向くだけで答えようとしない。そんなオリガの態度に、ショウは今までの情報からの憶測を口にした。

 

「……お前の過去絡みか?あの地上絵の一つが、ソロの胸元のマークと同じだったし」

『…………』

 

ショウのその言葉にオリガは沈黙を貫く。

ショウが指摘した地上絵の一つ……それがソロと呼ばれた人物の胸にあったエンブレムと瓜二つだったのだ。じっくり見たわけではないが、特徴的な形だったので覚えていたのだ。

 

「本当はさっさと立ち去りたいかもしれないが……ゴン太の件が片付くまでは我慢してくれないか?ニホンに帰ったら、ウイルスバトルに付き合うからさ」

『……今すぐ立ち去る程ではない。そもそも、ワレのことを甘く見るな。気に食わん程度でこの場から立ち去るとでも思っていたのか?』

「いや、仕方なしで付き合っているようなもんだろ。お前の場合」

 

ショウのその言葉にカチンと来たのか、オリガはスターキャリアーから出てきてショウを睨み付けるように顔を近づけた。

 

『誰が仕方なしで付き合うか!ワレも納得して手を貸してやっているのだ!惰性で動くなど、断じてあり得ん!』

「その割に、大昔の喧嘩が惰性の延長に近かったけどな。勝った後も首謀者任せだったし」

『グヌヌ……!』

 

ショウの指摘にオリガは悔しげに唸る。哀しいことに立場が逆転した後のことを深く考えていなかったのは事実である故に。

 

「取り敢えず、オレ達も地上絵を見て回るか。オリガもいいか?」

『このような些事まで確認を取るな!』

 

一応、オリガも了承したので【ナンスカの地上絵】の一つへと近寄り、地面に埋められたパネルの説明文を確認する。

 



ムーの門番……と伝えられている地上絵です。

ムーへと続く、天空の階段を守っていたそうです。



 

スターキャリアーの画面越しで翻訳された説明文を確認したショウは、改めてその地上絵に視線を向ける。

その地上絵の形は……何処と無くではあるが、UMAの一種である角ウサギに見えなくもない。

他にも《軍師》、《戦士》、《遣い》、《子供》、《監視者》の地上絵も見て回り、最後にムー大陸の地上絵を確認する。

 

「ムー大陸って、空に浮かんでいたのか?」

『当然だ。我らが《母》の力を以てすればな』

「つまり、今は海の底に沈んでいると」

『……理由は知らん』

 

ショウは敢えて指摘していないが、多少は話すようになったオリガはムー大陸の関係者なのは確実だろう。にも関わらずショウが深堀しないのは、オリガ自身が過去にいい思いがないのも何となく察しており、積極的に不快にさせようとも考えていないからだ。

ナツヒも地上絵とあって、例の悪癖も発症……

 

「ねえ、オリガ!君とこの地上絵の存在と無関係じゃないよね!?ムー大陸にはどんな未確認生物が暮らしていたのかな!?雪男、角ウサギ、ドッシー、オバケ……それ以外の電波体についても教えて!!」

『近寄るな小娘が!妙な圧のせいで、流石のワレでも後退るぞ!!』

 

普通に発症していた。理由はムーの遣いの地上絵……この前出会ったブラキオとそっくりの地上絵からだ。

まだ見ぬUMAの情報を求めて鼻息荒く迫るナツヒに、オリガは堪らずショウのスターキャリアーの中へと逃げる。

 

「あっ、ちょっと逃げないで!ショウ、スターキャリアーを―――」

「お前は一旦落ち着け」

「アイタァ!」

 

ショウが呆れ半分でナツヒに手刀を落として宥めつつ、それなりに時間が経ったことで二人はスバル達に合流しようとする。

ナツヒが一方的に決めた合流地点にスバル達は既に集まっており、そこにはスバル達と同い年らしき少年もいる。三人の雰囲気からして、知り合いなのだろう。

 

「オレたちが最後だったか。そっちの彼はスバル達の友達か?」

 

ショウが優しげな雰囲気の少年にそう問い掛けると、質問された少年は困ったような笑みを浮かべる。

 

「あー……ちょっと訳ありかな?」

「いきなり初対面の相手に話し掛けられても、反応に困るか。オレは車田ショウで、彼女は宇津木ナツヒ。スバル達と仲良くさせてもらってるよ」

「ショウに紹介された宇津木ナツヒです。オカルト大好きの十三歳の少女だよ」

「……ショウさんとナツヒさん、ですね。ボクは双葉ツカサと言います。スバルくん達とは、同じクラスメイトで知り合いなんです」

 

ショウとナツヒが自己紹介したことで、ツカサと名乗った少年も自己紹介して返す。

 

「クラスメイトだったのか。そうなると、偶然の再会に水を差してしまったか?」

「いえ、そんなことはないですよ。それに、友達と呼べるかも怪しいですし……」

「ツカサくん……」

 

どこか自虐的な笑みを浮かべるツカサに、スバルは複雑そうな表情をする。それはルナとキザマロも似たり寄ったりだ。

完全に訳あり……そんなツカサに、ショウはついお節介を焼いてしまう。

 

「なあ、お前さえ良ければだが……一緒に行動しないか?」

「え?」

「実は、ナンスカに来たのはちょっとしたトラブル絡みで……空から人が落ちてきた話は知っているか?」

 

ショウのその問い掛けに、ツカサはコクリと頷く。

 

「あっ、はい。知ってます。何でもムー大陸の使者が来たとか……」

「え?ゴン太がムー大陸の使者!?」

 

まさかの情報に声を出したスバルだけでなく、ショウ達も驚いたように目を見開く。それに対し、ゴン太の名前を聞いたツカサも驚いたような顔となっていた。

 

「え?ゴン太?もしかして、空から落ちてきたのは牛島くんなの?」

「じ、実は……」

 

スバルはそう前置きして、ニホンで起きた騒動の事をツカサに説明する。スバルから事の次第を聞いたツカサは、納得したように頷いた。

 

「……なるほど。だからスバルくん達はナンスカに来てたんだね」

「ちなみにその使者の名前は?」

「……ゴンターガ様って、呼ばれてたよ。牛島くんの名前と似ていると思っていたけど……」

「百二十パーセント、ゴン太くんですね」

「ゴン太のヤツ……村の人達に祭り上げられて浮かれているのかしら?」

 

そう呟くルナの顔俯いている。これは間違いなく癇癪を起こす五秒前だと察した一同は、大急ぎで宥めに入る。

 

「い、委員長落ち着いて!」

「き、きっと訳ありなんですよ!」

「ま、先ずは再会して話を聞いてから、な!?」

「そうそう!怒る前に先ずは話を聞こうよ。ね?」

「……。……そうね。先ずは話を聞いてからね。下らない理由だったら、絶対に容赦しないんだから」

 

皆の説得の介あって、ゴン太の首は皮一枚で繋がった。すぐにでも千切れるほどに薄いが。

そうしてショウ達はツカサと共に村の方へと戻ると、広間に村人が集まっていた。

 

「ナンスカ!さあ、皆の衆!!準備は良いな!?ムー大陸からの使者……ゴンターガ様の、おなぁーーりぃーー!!」

 

村人達の前に立つ村長が力強く告げると、石像の正面にある祭壇に豪勢な格好をしたゴンターガと呼ばれた人物―――ゴン太が姿を現す。

 

「ワレこそはムー大陸の使者、ゴンターガでおじゃる~~!!よきにはからえ、でおじゃる~~!!」

 

祭壇の上に立ったゴン太は両手を広げ、ムー大陸の使者であると宣言する。それに合わせるかのように、集まった村人達も大いに賑わっている。

そんなゴン太の姿と彼等の様子に、ショウ達は大いに困惑していた。

 

「完全に神様扱いだね……」

「てか、何でおじゃる口調?確かに上の人物っぽいけど」

「見事に成りきっているけど……ゴン太くんって演技が上手いの?」

「そんな訳ないでしょ!演劇の練習で何度も噛みまくってたし!」

「うーん、確かに……あんなに食べて素が出ないのも、少し変ですし……」

「直接、ゴン太に話を聞こう。ここで悩んでも分からないし」

 

スバルの提案にショウを含めた全員が頷き、骨付き肉をバクバク食べているゴン太がいる祭壇へと向かっていく。そんなショウ達に、村長が気がついて声を掛ける。

 

「ん?お前達も、ゴンターガ様に祈りを捧げに来たのか?」

「あ、えーと、その……」

「そのゴンターガ様って人、私達の知り合いの子じゃないかと……」

 

ショウが何て説明すべきか悩んでいると、ナツヒが当たり障りのない感じで説明する。ショウ達の知り合いかもしれないと聞いた村長は、あり得ない言いたげに笑い声を上げた。

 

「はっはっは!何をバカな!ゴンターガ様は遥か大空に浮かぶムー大陸から、このナンスカ村に遣わされた使者なのだぞ!」

「な、何でそんな話に……?」

「ゴンターガ様は空より、このナンスカ村に落ちてこられた。何もない空から人が降ってくるなど、普通に考えてあり得ぬことだ」

 

村長のその言葉でショウ達は大まかな流れが理解できた。確かに普通は人は空から降ってこない。飛行機が飛んでいたなら別だが、何もない空で急に人が降ってくれば心棒する国からの使者と勘違いしても不思議ではない。

とはいえ、このまま放置する訳にもいかない。ゴン太はムー大陸とは無関係だし、騙すような形にもなっているからだ。

 

「ゴン太!!いつまでそんな所にいるの!さっさと降りて来なさい!!」

 

ルナが大声でゴン太に呼び掛ける。その呼び掛けに対し、ゴン太は……

 

「パクパク、モグモグ、ムシャムシャ……」

 

無視。両手の骨付き肉を夢中で食べ続けている。そんなゴン太の様子に、スバルはウォーロックに問い掛ける。

 

「ロック、ゴン太のあの状態って……」

『いや……とくに怪しい電波とかは感じねぇぜ』

「例の牛の電波体やハイドとは無関係、ってことか?」

『そもそもあの人間がこんな形で利用すると思うか?』

 

オリガの指摘にショウは確かにと頷く。あの自称脚本家がこんな形でゴン太を操る意味がないし、仮に操るなら人質としてだろうと。

どちらにせよ、今のゴン太はこちらからの呼び掛けに一切応じない状態だ。このまま呼び掛けても進展がない為、ショウ達は一度、その場から離れるのであった。

 

「……なに、アレ」

 

そんな彼等……否、祭壇の上で骨付き肉を頬張っているゴン太の姿を、離れた岩場の天辺からフードで姿を隠した人物は珍獣を見たかのように呟いていた。

 

 

 

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