邪教徒の平穏な日常   作:kohet(旧名コヘヘ)

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女子高生とマッドサイエンティスト

今際望は狂信者であり、マッドサイエンティストである。

 

先日、似て非なるマッドサイエンティスト本庄エレナの研究成果を勝手に持って帰ってきた。

 

エレナの研究成果である蘇生薬、それに関する魔術等は望の研究とは毛並みが違いすぎて参考にならなかった。

 

しかし、望の持つ魔導書である『妖蛆の秘密』から『ゾンビの創造』の呪文の参考になった。

望はゾンビの創造を取得した。蘇生薬は技術であるが、この呪文で置き換えれば魔力と正気度は使用するが、エレナのような死者の軍勢を作れなくもないと思った。

 

望は我ながら馬鹿馬鹿しいとそれを一蹴した。エレナの研究でも妖蛆の秘密でも生前の知識や判断ができる人間として蘇生法はなかった。

 

だが、望の使える呪文は『ナイハーゴ葬送歌』は死者蘇生の反転であり、改良であった。

 

望は死者蘇生が可能であると確信した。無論、制約等は存在するだろうが、魔法では可能と結論が出た。

 

望は死者蘇生が可能ならば望の研究である人類の不老不死化も可能なのではないかと確信した。とはいえ、現状わかる範囲ではそれ以上の対価や個人の才能が求められることになる。

 

望は現段階ではやはり電脳化技術が最も可能性があると判断した。

 

 

その日、望は豊穣の神であるシュブ=ニグラスに自分の研究への道が一歩進んだことへの感謝の祈りを捧げた。今回は5千円ではなく、3万円もするステーキ肉である。

 

豊穣実は毎度おなじみの光景を見て呆れたが、夕食が普段よりも豪華だったので満足した。

 

 

望は翌日、リサ・ホルツマンに連絡して見ることにした。以前、親バカが親バカした隙に貰ったものである。

 

恐らく不定の狂気の際に病院に搬送してくれたのは彼女達だろうと思ったのと、わざわざ連絡先を渡してきたのは別に話したいことがあるのだろうと考えたからだ。

 

一応、昼休みに電話して後で折り返しの連絡を待とうかと思ったらリサはすぐに電話に出た。

 

およそ二秒である。望は急に電話したことへの謝罪と今大丈夫かと聞いた。

 

「大丈夫。屋上にいるので誰もいない」

リサは購買で買ったサンドイッチを飲み込み望へ返答した。

 

「それなら良いんだが…今更ながら以前、話せないことがあったのかと思い連絡したんだが」

望はリサは友達と昼を食べないのか、他三人とは上手くやれているのかと思ったが一端脇に置いた。

 

ついでに、リサは高いところに登るのが好きだったなと無人島での出来事を思い出した。

 

「ああ、実は」

リサは望に聞きたいことがあった。前回、訪問した際に確認したが聞けないことだった。

 

しかし、それは第三者に中断されることになった。

 

「リサ!ここにいたわね。…あれ?誰かと電話しているの?」

それは女生徒の声だった。望は一条久遠の声だと即座に思い出した。

 

一条昌宗の娘であり、無人島で発狂した際に精神分析(物理)した女子高生だった。

 

同じく発狂した遠藤マリアという女学生がCON18もあったのでその感覚で精神分析(物理)したのが思い出された。

 

後から来た実に治癒して貰ったから良かったものの下手しなくても不味い威力だったと今更ながら反省した。

 

「久遠、今少し知り合いと電話をしていてな」

リサが望の声を漏れないようにする為か手か何かで隠したような音が聞こえた。

 

「リサに電話する友達って私達以外にいるっけ?」

遠藤マリアの声だと望は悟った。このナチュラルに無礼な感じは間違いない。

 

 

「…ああ!」

望が自分よりもマッドサイエンティストの素質が高いと思っている女学生、沖田イサメは思わず声を漏らしてしまった。

 

INT18もあるイサメはリサの電話の相手が誰なのかわかった。

 

「どうしたのかしら?イサメ」

久遠が不思議そうな声で友人を見る。それに釣られてマリアも見た。

 

リサはこのままだと不味いと判断し、この隙を利用するしかないと判断した。

 

「…すまない。またかけ直す」

リサは望に謝罪し、現状を何とかすることにした。

 

通話はそこで切れた。望は何か悪いことしたかなと思った。

 

同時にあの四人が無人島だけの関係で終わらないでいたことに少しホッとした。

 

友達は大切だと望は自身の高校時代を思い出し、そうになって辞めた。

 

今は今、過去は過去である。

 

望は神話的事件に遭遇する前の自分と今を比較しそう結論づけた。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

登場人物

一条久遠(17歳)名家の令嬢

STR10 DEX19 INT15 CON11

APP16 SIZ14 POW14 EDU12

芸術(絵画)80 言いくるめ75 信用65他

一条家の長女にして精神分析(物理)された女子高生。

名家一条家の娘として年齢+6のEDUよりも高い英才教育を受けている。

父昌宗的には望に会わせても良いかなと再開の機会を伺っていたが中々思うようにいかなかった。

今度、望をディナーにでも誘ってみるかと考えている父の思惑など知らない。

コミュ力というか場を支配する能力に長けていると望は思っている。逃げ足が滅茶苦茶早い。

 

遠藤マリア(17歳)運動部のエース

STR16 DEX15 INT13 CON18

APP15 SIZ15 POW14 EDU11

剣道75 説得65 マーシャルアーツ50他

一般家庭出身のスポーツ特待生。戦闘技能でリサに劣るが望とほぼ互角。剣道入れると望よりも強い。

ただし、望の場合は不意打ち上等なので発狂した際の精神分析(物理)された。

今でも地味に悔しがっている。勉強もきちんとやっているが、考えるより動くタイプ。

転移当時クソ怪しい状況だった望を即受け入れたように良く言えば柔軟性があり、悪く言えば考えなし。

 

沖田イサメ(17歳)マッドの素養あり(望認定)

STR9 DEX15 INT18 CON12

APP15 SIZ14 POW17 EDU12

コンピュータ75 電子工学45 心理学70他

一般家庭出身の成績特待生。眼鏡の子。望にこの子ヤバくないと思われた女子高生。

天才に部類されるので素でEDU年齢+6を超えている。

本人は良い子なのだが、素質あり才能ありと望にほぼ断定されている。

実際、望がポロッと溢した研究内容に非常に共感している。

とはいえ、探索技能が低いので自分では探せないでいた。

なお、今回の電話で勘付いた模様。

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