「は……?お前、アスク行ったんか?」
「えっ……まさか……ショタクロムと一緒のベットで寝たの、覚えてないと申すかwww」
「オギャ」
「あとアタシとほぼ同じ趣味のルフレとも会ったよ!色々教えて貰ったんだぁ」
「その特務機関終わってて草。で?例えば?」
「クロムに殺す気で殴ってもらえる√」
「最高じゃん!どうしたらいいの!?教えて教えて!!!」
──目が覚めたら、草原でした。
ぽかぽかのお日様と鼻腔を擽る草木の青い香りが夢じゃあないぞと五感に訴えかけてくる。
うーん、成り代わりモノのテンプレだなぁ。な~んてオタク思うワケ。
でもそれはちょっとおかしくって、アタシは既にルフレとして産まれて6年経ってるんですよ。
お母様がアタシを一人でそこら辺に放置するワケないし……これなんだ?カムイにでも成ったのか?それなら暗夜だし違うかあ。もしかしてクリス……?あれ、紋章の謎のスタートってどんなだっけ……?
このまま寝ててもしょうがないし、色々確認すべきなのはわかってるんだけどさ……
あまりの寝心地の良さにすべてを放り出して微睡んでいたら声をかけられた。
「おい、大丈夫か?」
「ぅ……?」
「気が付いたか?こんな所で寝てると風邪引くぞ?」
声変わり前の男の子の声で紡がれる、聞き覚えのある話し方。
これマジ?そんなことあっていいの???
「……おはよう?」
「ああ、おはよう。立てるか?」
目を開ければ、可愛らしい少年。
藍色の髪に揃いの瞳。かぼちゃパンツから伸びる生足と膝は最高の一言に尽きる。
七分丈の……いや何その服?構造どうなってるの?めくっていい?後でめくるね!
まあ、可愛い可愛いショタクロムきゅんが其処に居た。え?やっぱりアタシ達……運命ってコト!?
「起こしてくれてありがとう、あなただあれ?ここ、どこ?」
「おれはクロム。ここがどこかはおれもわからないんだ……」
「そっか!アタシはエリス!よろしくね、クロム!」
ここがどこかも分からないショタクロムたん。
そして有り得ざるロリルフレとの邂逅。
つまり……ここはアスクのどこか!トールとかいうロリショタ大好きおbお姉さんに呼ばれたってことだ!
「クロムさまー!クロムさまーーー!!!
「おにいちゃーん!」
「フレデリク!リズ!」
ショタフレデリクにロリリズ!やっぱりヒーローズだ!前世で徳積んでおいてよかった~~~!!!
浮足立ってるのがバレないように、ぎゅっと己の手を握る。
ショタクロムの隣に立ち続けるために、腐り切った本性がバレるわけにはいかないのだ。
「クロム、そちらの方は……?」
げぇ、エメリナ。……あ、いいこと思いついちゃった!さっきクロムたそには普通に本名伝えちゃったけど、偽名の方で名乗り直そう!
この身体、アタシが使ってたマイユニットだから本名がエリスで偽名がルフレなんだよね~
アタシに都合良すぎて草生えますよ草。やっぱりアタシって特別なんだなァ……
「あ、えと……アタシ、ルフレです。」
「……ルフレさん、ですね。ここで出会ったのも何かの縁でしょう。
仲良くしてくださいね」
「え?お前、さっきは『エリス』って」
「ち、ちがうの!さっきのはその、寝ぼけて間違えちゃって」
「んん……?変な奴だな」
訝し気に首をかしげるクロムぴ可愛すぎ。こんなんえっちじゃん。てかアタシの闇を匂わせて行くの楽しいなぁオイ!どうしよっかな、エクラ達に回収された後にバリバリ開示しちゃおっかな?ん?エクラに回収される=他のクロム達にも会えるって事?えっ?屍王に会えちゃう?聖王にも?王子にも?うさクロムもサンタクロムも!?!?!?!?ヤバ過ぎ!?え!?前世そこまで徳積んでたか!?うっひょ~~~~!!!こんなに可愛いクロムたやのルフレとして隣に立てるの最高~~~!!!ロリの身体フル活用してセクハラしまくってやろ~~~~~~!!!!!
「おい、ルフレ!聞いてるのか?」
「もちろん!晩ご飯のオカズの話だよね?」
「お前なぁ。リズが居ないって話だ!」
「ええ~~~!!!リズちゃん、居なくなっちゃったの!?たいへん!!!」
「知らない場所で心細い思いをしているかもしれません。
早く見つけてあげましょう。」
あ、そっか。リズ探しに行くのか。
めんどくせ~な~!かったり~~~!放っておいてもルフレ♂が拾ってんだしよくねぇか~?
………………ん?ルフレ♂!?え、ヤバいかも!アタシの中身がバレたら色々マズい!!!
頼む!純正ルフレじゃないでくれ!!!転生者かなんかであれ!!!
「リズ!どこにいるんです?」
「おいリズ!早く出てこい!」
「ダメだよクロム、そんな怖い言い方、怒られてると思って出てこれなくなっちゃうよ」
「む……そうか。怒らないからでてこーい!」
「リズちゃーん!どこー?」
いちおうリズを捜すのには協力してるけど、冷汗が止まらない。
ルフレとしての6年間なんて正直覚えてないんだよね、クロムに出会うまでの消化試合だし、どうせ記憶喪失(のフリ)するし……
マッマのこと聞かれたらまずいな。顔も思い出せないんだよ、興味なさ過ぎてさぁ。
断章軸の世界はどうなるのかな、とかクロムのこと最終的にどうしようかな、とか屍王の見た目どっちにしようかな、とか……考えることは山盛りだったから、そこまで意識も割かなかったし。
マジでどうしよう?闇討ち?いや英雄同士の殺り合いは無理だって話だし……
内心頭を抱えているうちに、遠くから可愛いょぅι゙ょボイス。時間切れだ。
「お兄ちゃん!お姉ちゃーん!フレデリクー!」
「ああリズ様!ご無事で!」
駆けてきたのはロリリズと、紫髪のショタ。……あれ?紫?
「ええっと、あなたは……?」
「ボク、一人で歩いてたリズを見つけて……キミは?」
「……質問を質問で返すの?」
「おっと会話が成り立たないタイプ?」
「ふうん。言い値で買うわ」
「手持ちがあるようには見えないけどね」
ちょっと試してこの手ごたえ、このガキまさか。
「急にどうしたんだ?ルフレ」
「ううん、なんでも!ねえあなた、なんだかとっても気が合いそう!
ちょっと二人でお話ししない?」
「ボクもそう思ってたんだ!ちょっとごめんね!」
クロムたん達から姿は見えても声が聞こえないくらいの距離を開けてショタルフレと向き合った。
髪の色が紫なこと以外は普通のショタルフレ。そう、紫。アタシと同じ髪の色!
誰に聞かれても問題が無くて、かつアタシじゃないと分からなそうな合言葉といえば。
「Das Ewig?」
「Liebe Wächter!」
ハイ確定。向こうも確信が持てたらしい。
急にドイツ語の意味☆不明な言葉投げかけられたら普通は答えられないもん。
「もう一人のボク!もう一人のボクじゃないか!」
「こいつアタシで草wてかお前男じゃん、Ωだったりすんの?」
「はい男女差別~そういうのよくないと思う~!いいんだよボクはルキナと結婚するから」
「ルキナのことジェネリッククロムだとでも思ってらっしゃる???あーあルキナ可哀想~」
「合法でクロムの事
「オエ!?その発想は流石にキショすぎ!!!それならまだジェネリッククロム扱いのがマシ!!!」
「いいんだよボクは同性って立場フル活用する予定だから。クロムと猥談なんてお前には無理だろ」
「猥談が出来なくってもそれ以上が出来るんだよなぁ」
「クソ、ここがアスクじゃなければぶち殺してやったのに」
ぽんぽん飛び交う軽口と殺意。自分同士の会話ってやりやすいんだな、コレよくないな。
でも将来ギムレーとルフレの立場に成った時のいい練習になるかもね。
「ま、お前がボクでよかったよ。クロムの曇り顔の為に協力しようじゃないか」
「ほんとにね。アスク中のクロム曇らせてやろうじゃないの」
「どこまでやる?」
「エクラ次第。」
「それな!ショタクロムは半分こしようね」
「ショタ以外も半分こよ!抜け駆けしたら殺すから」
「でも他のルフレが面倒じゃない?ボクらっていう確証が無いし……」
「そんなん過酷で可哀想な目にあってきたせいで歪んじゃった可哀想な子供アピでどうとでもなるでしょ。大人のルフレに子供時代の記憶があっても、より悲惨な異界から来たってことにしたらいいじゃん」
「ボクらで口裏合わせたらどうとでもなるか。本物ルフレなら曇らせて遊べばいいね」
「「いえ~い!」」
痺れを切らしたらしいクロムきゅんがこっちに駆けてくるのを横目に、二人で拳を突き合わせる。
これからは超々退屈だった日々が一転、煌めきに満ち溢れた毎日に早変わり。
早く明日が来ないかと祈るのはもうおしまい。今日からは一日を噛み締めながら生きていこう。
アタシたちの明日は、
こうして、アタシとボクの『子供ルフレ可哀想計画』が始動したのだ──。なんてね!
何も知らなかった当時の私はマイユニットの名前をエリスにしました。
某楽園幻想物語組曲から取ったので特に深い理由はありませんでした。
偶然、覚醒と縁深いギリシャ神話の『争いと不和の女神』と同じ名前でした。
偶然、マルスのお姉さんとも同じ名前でした。流石にスペルは違いましたが……
これが運命なんだね。そうだろ?クロム。