ようこそデータ至上主義の教室へ   作:あもう

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GO to Hell

入学式……それは無用の長物。またの名を形だけの伝統とも言う。要するに中身もないのにダラダラアホ校長先生が話してる。時間にして約20分である。

 

内容も特に大したことは言ってなかったのでキングクリムゾンしようと思う。特筆すべき所は他クラスで喋って居たり寝ていた奴が数人分かったことぐらいだろうか?ソイツらは恐らく他のクラスの中でも落ちこぼれ予備軍と言った所だろう。

 

あ、やっと入学式終わった。

 

 

「さて、これにて今日は解散となる。各自注意事項を守るように、以上だ。」

 

そのまま入学式を行った体育館で茶柱先生は解散の意を示し、そのままお開きになった。ちなみに他クラスは皆教室に戻って行ったので多分独断と偏見だろう。やる気無さすぎるだろ。

 

 

「おい池!ゲーム買いに行こうぜ!」

 

「山内殿も買いに行くでござるか!拙者も行くでござるよ!」

 

茶柱先生の解散宣言を聞いてから何人かは既にグループになって買い物に行くようだ。博士はどうやら山内達と行くらしい。その先は地獄だぞ。

 

 

「虎園殿も……あれ?どこに行ったでござるか?」

 

博士の周りにいた山内に絡まれたく無いので俺はさっさと体育館を出る事にした。俺より先に出ていったのは堀北と須藤、高円寺ぐらいだろう。

 

 

俺はそのまま靴箱に向かい、監視カメラの位置をを確認する。どうやら俺の目的の人物の靴箱は監視カメラからは死角になっている様だ。

 

そのまま俺はパンフレットの白紙になっている部分を破り、殴り書きで要件を書き込み、その人物の靴箱に入れる。

 

そのまま俺は念の為に監視カメラに映らないように気を付けながら玄関を後にした。万が一目的の人物が先生にチクッたりした時のアリバイ作りのためだ。

 

もしかしたら周りの友達がなんか変に反応して来たり、気づかない可能性もあるが、前者は周りはイタズラだと思うだろうし後者なら俺が直接接触する必要がある。その為にも確認するべきなのだが……来ないな。

 

 

まぁいいや。俺は近くの自動販売機で無料の水を買い、そのまま隣のベンチに腰をかける。待ち時間の間に端末の確認でもしておくか。

 

確か原作では佐倉のストーカー事件の時に綾小路が位置情報を辿っていたはずだ。念の為オフにして置いた方がいいだろう。

 

他にもこの端末はプライベートポイントの履歴を確認できたり、色々なものを記入できるGoogleマップのような学校の地図やらクラス毎の名簿表なんかも入っているらしい。本当に至れり尽くせりだな。

 

取り敢えず俺は音声録音アプリを何種類かインストールし、目に入る範囲の監視カメラの位置と向きをマップに記入しておく。

 

後は暇なうちにメールのフリーアドレスも何個か作っておくか。それにしても遅いな。既に下駄箱からは7割近くが帰った事が推察されるのだが……あ、やっと来た。

 

どうやら平田や篠原、佐藤に松下辺りと来たらしい。目的の人物……軽井沢恵は原作通り早くもグループを作れた様だ。

 

軽井沢恵、原作では確か中学では学年中で虐められており、高校では虐められないためにクラスカーストの最上位に君臨していたが綾小路に駒にされてそっから綾小路と付き合ったりしていたヒロインの1人だ。

 

俺が軽井沢を狙った理由は分かりやすく脛に傷を持っているからと裏切らない確信があるからだ。

 

前者は原作知識がモロに活きるとこなので早いうちに情報のリソースを活かしていきたい。

 

後者は原作7巻で綾小路の事を白状させるために龍園達が虐めをして過去のトラウマを呼び起こしていたが、それに対しても綾小路の事で口を割らなかったからだ。

 

この事から軽井沢恵は駒にしやすく、我慢強さとカリスマ性を兼ね備えているだろう。他にも色々理由はあるが、リーダーとしてはうってつけの人材だ。行く行くはこのクラスのリーダーになってもらって俺は暗躍するのが理想図だろう。

 

俺は軽井沢が紙を見て顔が少し曇ったのを確認して俺は水を飲み干してペットボトルを横のゴミ箱に捨てた。そのままベンチを立って行く道の監視カメラを記録しながら電気屋のあるモールへと向かった。

 

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「いらっしゃいませー」

 

と、言うわけで電気屋までやってきた。流石に初日からこんな電気屋に来る奴は居ないのか生徒はほぼ居ないようだ。佐倉ぐらいはいるかと思ったが流石に日用品を優先したか。

 

それにしてもずいぶんと気の抜けた返事だな。やる気の無さそうな店員だった。なんだか山内の成れの果てみたいなオーラだ。多分あいつが佐倉のストーカーをしていた店員なのだろう。

 

まぁ今回はストーカー店員の事はどうでもいい。俺が見に来たのはパソコンとボイスレコーダーだ。小型カメラでも構わないがおそらく値段が高い事だろう。

 

パソコンも高いだろうが俺のハッキング能力を活かすためにも必要経費と割り切る他無いか。あまりにも高すぎたら辞めるけど。

 

 

ちなみに小型カメラは1番安いものから順に3万、5万、6万、10万、15万、20万、35万となっていた。予想はしていたがやっぱり高い。博士これ作れねぇかな?流石に中学生には無理か。

 

 

続いてパソコン、こちらは数が多すぎてなんとも言い難いが性能をガン無視すれば最安値で5000プライベートポイントで買えるらしい。ただ性能は化石レベルのゴミカスだ。アンティークとして置いとく以外の使い道は無いだろう。一番安くてマトモに使えるのは最低でも3万からと言った所だろう。

 

パソコンの買い方には他にパーツを揃えて買う方法があるがパソコンのパーツを売っている店は4店あるがモールとは逆方向だ。行くにしても後日だな。

 

最後にボイスレコーダーだがこちらもピンキリだった。安いものは1000プライベートポイントで買えるが高いものだと15万もする。

 

それにしても20種類近くあるのはモールに内蔵されてる電気屋にしては多い気がする。やはり利用する人が多いんだろうか。需要の無い所に供給は無いと言うが、7種類しかない監視カメラと20種類近くもあるボイスレコーダーはそのまま先人の使用歴の差なのだろう。

 

俺はそのまま1000プライベートポイントのものを3つ、5000プライベートポイントのものを2つ、7000プライベートポイントのものを1つ、1万プライベートポイントのものを1つ買う事にした。合わせて3万プライベートポイントである。

 

来月学校からプライベートポイントが貰えないことを考えるとあと2ヶ月を7万プライベートポイントで過ごさなければならなくなるだろう。

 

 

「すいません、これください。」

 

俺は近くにあった籠に無造作にボイスレコーダー達を放り込んでストーカー疑惑のある店員の元へと持っていく。

 

「え、ええと……ボイスレコーダー、ボイスレコーダーね。全部で合わせて3万、3万プライベートポイントね。それじゃあここの、ここの端末にポイントの画面にして置いてね。」

 

ストーカー疑惑のある店員は何やら変などもり方をしながら近くの端末を指差した。俺はそのまま指示に従い端末を置く。暫くすると俺の端末は「70000」という数字を表示していた。どうやら人生初の端末の支払いは無事成功したようだ。

 

「ボイスレコーダーをこんなに……もしかしてストーカーか何かなのかな……ブツブツ」

 

俺がそのままレジを去ろうとすると何やらストーカー疑惑のある店員は小声でブツブツ呟いていた。ストーカー候補にストーカー候補にされるとはなんとも言い難いが嫌な感じだ。

 

 

まぁボイスレコーダーを初日からこんなに買ってる人は明らか怪しいので仕方ないか。それも最初の買い物がこれだしな。仕方ないか。食費やらなんやらは無料品で自炊して済ませるか山菜定食でも食べる事にしよう。

 

 

「ん?無料?なんだこれ?」

 

俺が電気屋を出ようとすると無料の品があった。コンビニみたいな安い日用品ならいざ知らず、そこそこ物価の高い電気屋に無料の品とは少し珍しい気がする。

 

無料の品の張り紙の下には「試作品ですので故障等に対応は致しかねます」と書いてある。どうやら実際に使用させる事でテストプレイも兼ねてるらしい。とはいえ国が運営してる学校なので安全面に問題があるとは到底思えない。恐らくはバッテリーの減りが早いとかその程度のものだろう。

 

俺はゲーム機やイヤホンを退けながらいい掘り出しものが無いかを探す。ボイスレコーダーでも埋まっててくれたら御の字だ。だが俺の願いは虚しくもボイスレコーダーは見つからなかった。

 

唯一クラス対抗戦で使えそうなものはこのペン型スタンガンぐらいか。こんなもので何をすればいいのか名目検討もつかないが自衛の役ぐらいには立つだろう。まるでどっかの体の縮んだ探偵にでもなった気分だ。

 

俺はそのまま無料の品を貰って電気屋を出て日用品を揃えに店を回る事にした。薬局にスーパー、服屋に駄菓子屋、果ては島根のアンテナショップまで。

 

必要かどうかは二の次でとにかく物量優先だ。俺は無料の品をあらん限り回収して、帰りも監視カメラの位置と向きをメモしながらそのまま帰ることにした。パソコンは後日考えよう。

 

俺はそのまま寮に帰宅する事にした。ちなみにモールがあるのは南東、真ん中に学校で南に寮がある。この3点を回るのが恐らくはこの学校の生徒で最も多いスタイルだろう。

 

俺は寮のロビーの入口を進む。寮のロビーは春だと言うのに冷房がガンガンにかかっていた。電気代の無駄遣いと言うやつだ。国民の血税で成り立っている以上多少は金遣いを優しくして欲しいものだ。

 

「すいません。少しいいですか?」

 

そのまま俺はロビーの受け付けさんに話し掛ける。確か原作では綾小路が勝手に三馬鹿に自分の部屋のキーカードを作られてたイベントがあった気がする。念の為受付の人に言っておくべきだろう。

 

「はい、どうされましたか?」

 

受付の人は営業スマイルを崩さないままこちらに対応してくる。流石は国主導の学校……と言ったところだろうか?普通の営業マンでも別にこれぐらいはできるか。

 

「961号室のものなんですけど、もし他の人が自分の部屋のキーカードを作りたいとか言い出しても自分の立ち会いが無ければ許可しないで欲しいんです。」

 

自分の了承で渡す場合や勝手に了承したと嘘をつかれた場合にも備えて自分の立ち会いの元と保険を掛けておく。まぁそんな事は無いとは思うが念の為である。

 

「わかりました。他の職員にも伝えておきますね。」

 

受付の人はそのまま綺麗な一例をして近くの資料になにやらメモをしていた。

 

ちなみに男子寮と女子寮はそもそも物理的に別の建物で、1~3階が3年、4~6階が2年、7~9階が1年だったりする。学校に近い分の年功序列という事なのだろうか?マンションとかだと上の階層のが高いしむしろ1年の方が立場が高いのだろうか?人によって意見は別れそうな所である。

 

 

俺はそのままエレベーターへと向かい9階へと登っていく。エレベーターの中にも監視カメラはあるらしい。そういえば夏休みに堀北が腕に水筒がハマったとかなんとかでそんな事言ってたな。

 

そんな事を考えているとそのままエレベーターは9階へと到着する。俺は自分の部屋へと歩を進める。幸いにも俺の部屋番号は961、6列目で一番こちら側に近いところにある。

 

俺は学校から配布されたカードキーを通し、部屋に入る。見た目としてはちょっとデカくなったホテルの部屋みたいな感じだ。

 

ホテルほどベットは良さそうでは無いがその代わりに風呂とトイレはしっかり別だったり、ちゃんとした冷蔵庫とクーラーと机があったりする。

 

2人用のソファとテレビも着いてるのは有難い限りだ。他にも自炊用の皿や食洗機なんかもある。これ本当に寮か?豪勢過ぎないか?

 

俺は改めて国民の血税の無駄遣いさを感じながら今日手に入れたものを改めて再確認する。ぶっちゃけ無料の品を貰えるだけ貰ってきたので何を持って帰ってきたか自分でもあんまり覚えてなかったりする。

 

「なんで俺こんなもの入れたんだ…?」

 

ティッシュやトイレットペーパー、シャンプーなど生活に必要なものや豚肉やちくわ等の食品が大半を占める中一部俺にも理解出来ないものも入っていた。

 

具体的にはこけし型監視カメラや謎のフカフカスリッパ、パーティー用の仏様マスク等だ。なんか絶妙に使う機会がありそうなのがなおのこと嫌だ。

 

取り敢えずこけしはスマホに撮っている動画データを送れるらしいので近くの棚の上にでも置いて試し撮りしておこう。あとボイスレコーダーの録音力もチェックする事にしよう。

 

ちなみに携帯の録音アプリは他のアプリと併用出来て録音性能も良かったものを3つと併用出来たがそこまで性能が良くないものを1つ入れて置いた。携帯の録音アプリは切ったと相手に思わせて実は別のアプリで録音してました戦術は強いからな。人間一度解除した罠は見過ごすように出来ている。

 

 

取り敢えず一日目だが自分のの歩き回った所と監視カメラの位置と向きはメモしておいた。最新鋭の技術なのか知らないが建物をクリックすると階層ごとに別れて表示されるので大変助かっている。

 

それにしても当たり前な事だが俺一人で全部の監視カメラを見つけるのは流石に無理だな。距離的な話もそうだし俺が気付けてないのも多分何個かあるだろう。流石に国営の学校と戦ってタダで済むとは到底思えない。

 

後今日分かった事は少なくとも公式の契約書の様なものはモールにはには売っていないという事だ。もしかしたら別に売っている店があるのか、或いは学校から買うしかないのか、そもそもそんなものは存在しないのか。

 

まぁいずれにせよこれが大問題だ。出来れば学校単位で認めて貰って確実な契約にしたかったんだが、プライベートポイントを払って教師に仲介でもさせるのが得策かもしれないな。

 

俺は軽井沢の呼び出しの時刻までにボイスレコーダーの性能を確認し、他の軽井沢用の準備もするのだった。

 

 




Qボイスレコーダーやパソコン選びは博士に手伝ってもらった方が楽に済みませんか?

A.主人公は初期の三馬鹿は大嫌いなのでそちらと関わり合いにならない方を選びました。パソコンのパーツの時は場合によっては頼む事でしょう。

Qやけに学生証端末が学校のサポートとして過ぎませんか?

A国営の学校=最先端の技術が使われていると思っています。無人島の体調管理腕時計や学生証端末を見てる感じだと3次元マップぐらいなら用意してるかな?と思いました。納得行かない方はハッキングプロの主人公がシステム構築もチートだったんだと思っておいてください()

Qストーカーが原作よりもやけにまともすぎませんか?

Aストーカーは佐倉本人が手の届く位置に来て感情が暴走してしまった(元々ちょっと危ない人な感じはあったが)ものだと考え、佐倉がこの学校に居ると分かるまでは人として最低限の倫理観は持たせてます。

Q原作以上に寮が豪華過ぎません?

Aホワイトルームの経営がオリ主の存在で原作よりも成功したプロジェクトになったので原作世界よりも国会が教育費に予算を回しています。その煽りで国主導のこの学校もちょっと予算が増えたので原作より豪華になってます。

次回、軽井沢参戦です。松下櫛田の登場はもうちょい後になりますのでお楽しみに

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