シン・ザ・ソードマスターと呼ばれるまで戦ってみますかね ~炎帝ノ国の魔崩剣使い~   作:炎帝ノ国を箱推しします

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初のイズ視点なので初投稿です。




第15話:片手剣使いとイズという生産職の女

 

 

 

 ハァイ♪

 マルゼン……じゃなかった”イズ”よ。

 【NWO】では、生産職をやってるわ。

 まあ、リアルの経験……いわゆるプレイヤースキルを活かすためにね。

 一応、これでも駆け出しだけどデザイナーなのよ?

 

 ちなみにリアルでの名前は……まあ、それはどうでもいっか。

 ヒントをあげると、名前のイニシャルが”IS”になるからイズって名乗ってるは。

 インフィニットストラト○じゃないわよ?

 

(いや~、それにしても良い出会いをしたもんね♪ 流石、わたし! 引きが強いわ~)

 

 大盾使いの”クロム”とも十分に良い出会いだとは思うけど、

 

(シン君は棚から牡丹餅というか瓢箪から駒というか……)

 

「多分だけど、NWOの中でもトップクラスのプレイヤーじゃないかしら?」

 

 何というか、圧倒的ではないけど滅茶苦茶強いっていうか……

 クロムもかなり強い方だとは思うけど、防御力はあっても攻撃の決定打に欠けるのよ。

 なので、モンスタートレインは例外にしても、

 

(モンスターが群れでたむろしてる様な採掘地には行けなかったのよね~)

 

 まさか、「死ぬとは思うけど護衛して♡」なんて言えないし。

 

「でも、シン君が雇われてくれるなら、その問題は問題じゃなくなる」

 

 モンスター討伐はシン君が率先してやってくれるって言うし、クロムも私の護衛に専念できるなら、生存率も上がると思うのよ。

 

 契約内容は至ってシンプル。

 私、クロム、シン君の三人で即席パーティーを組んで、ゲットしたお宝は分かりやすく山分けで、綺麗に三等分。

 ただし、ゴールドと換金アイテムは各自持ち帰りだけど、素材は私が買取って形になるわ。 

 そして、買取代金はすぐに支払うんじゃなくて……

 

(証文だけ発行して、制作費に充当してくれれば良い、か……それにしても、)

 

「シン君は変わった注文するわね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

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「イズ、工房を開いたとして……今、どのくらいの物を作れる?」

 

「一応、【鍛冶の心得】はXまで行ってるけど、いきなり”最高性能の装備一式を作ってくれ”っていうのは無理ね」

 

 今の私のDEXとINTだと、あんまり無茶なオーダーは受けられないかな?

 無理に作っても素材を無駄にするだけだと思うし。

 まあ、それでもNPCの店売りのよりは高性能な装備を作れる自信はあるわよ?

 シン君は少し考えてから、

 

「装備のメンテナンス、既存品の装備のカスタム、刀剣のオーダーメイドはどうだ?」

 

「具体的には?」

 

「メンテ頼みたいのは、まずはコレかな?」

 

 そうインベントリから取り出したのは、

 

「あら? もしかして、”鞭剣(ウルミ)”? 随分、珍しい武器を使うのね?」

 

 あるのは知ってはいたけど、現物を見るのは初めてだわ。

 

「いや、実はイズたちにモンスターPK仕掛けた奴が持ってた得物(エモノ)でさ。状態は悪くはないんだが」

 

「OK。整備はそれね? カスタムは?」

 

「今使ってるレガース付ブーツなんだが、トゥスパイク、二―スパイク、ヒールメタルを取り付けて欲しい」

 

 つまり、つま先と膝に刺突効果のある金属製の突起をつけて、踵に鈍器として使える金属カップを嵌め込むっと。

 

「もうちょっと具体的に聞いていいかしら? 望む理由とか」

 

「このレガースとブーツは、打撃判定が入る”武器として使える防具”なんだが判定が、脛、膝、つま先、足の甲、後は足裏全体での踏み付けだけなんだ。俺は蹴りで踵を多用するからヒールで確実に打撃ダメージ判定を入れたい。つま先と膝のスパイクは打撃だけじゃなくて、刺突効果を足技にも入れておきたいって感じだ」

 

 やりたいことがはっきりしているのは良いわね。

 

「でも、重くなるわよ? おそらく上手くカスタムしてもAGIに悪影響が出ると思う」

 

「それは問題ない。どうしても、まずいと思ったら次に入るポイントをAGI振り分けるさ」

 

「結構。じゃあ、お待ちかねのオーダーメイドは?」

 

 するとシン君はすらりと腰に差した剣を抜いて、

 

「メインはカットラス?」

 

 刃渡りは、60㎝ちょうどくらいかしら?

 

「今のところはな。これを元に強度や刃厚を落とさず、重量をなるべく落として10㎝ほど長いカットラスを作ってほしい。具体的には、刃渡り二尺三寸五分(71.3㎝)くらいで」

 

 あれ? その長さの表し方って……

 

「日本刀によくある長さよね? 確か」

 

「ああ。俺の愛刀、無銘の居合刀の長ささ。やっぱり、刃渡りだけでもリアルで使い慣れたサイズにした方が扱いやすい」

 

「う~ん……やろうと思えば、打刀も作れるわよ?」

 

 そこまで傑作ってわけじゃないけど、鍛冶の練習がてらに日本刀も作ったことあるし。

 

「いや、NWOの日本刀は設定できる耐久値の上限値がな……」

 

「ああ。なるほど」

 

 そういえば、NWOではリアルの強度っていうより同じ素材と長さなら、一般的に刃幅(刃から峰までの縦の幅)と刃厚(刃の厚み)で耐久値が決まるのよね~。まあ、形状や種類も多少は関係してるけど、

 

(日本刀は、どっちも上限値が薄いから)

 

 その分、鋭くて刺突も斬撃も強いけど。

 

「俺としては、鋭さよりも”武人の蛮用”に耐えられる頑丈な剣の方がありがたいんよ」

 

「そういうことなら……でも、重さを抑えたいならちょっとはレア素材を使った方が良いかな?」

 

「それなら魔導銀(ミスリル)鉱石ならある程度、まとまった数を持っているけど? 無論、素材持ち込みOKならばだが」

 

 それはそれは願ってもない♪

 

「Goodよ♪ シン君」

 

 これはなんだか、面白い仕事ができそうな予感がするわね♪

 

「後は柄頭(ポメル)を打撃効果があるハンマーヘッドかメイスヘッド状のグリップエンドとかに出来るかな? 重心調整のカウンターウエイトとしての役目も合わせて」

 

 多少は軽く作れたとしても刀身が伸びれば、前へとバランス変わるもんね~。

 細かいところを調整するなら、ポメルは交換式にして微調整できるようにした方が良いわね。

 

(今後、剣を使う場合の良いテストケースになるだろうし)

 

「なるほど。シン君はポメルでぶっ叩くみたいな戦い方もするっと」

 

「使える物は、何でも使う主義でね」

 

 その考え方は嫌いじゃないわね。

 

「あとできるなら、鞘も抜刀ができるような、鞘走りができるような形状にできるか? できるなら、いざという時助かるかな」

 

 居合刀持ってるって言ってたもんね。

 洋剣とかでやる人は少ないだろうけど、出来ればできるに越したことはないって感じかな?

 

「ん? 作った後にちょっと調整する必要あるけど、作ること自体は難しくはないわよ」

 

「なら、それも一緒に頼もうかな」

 

「毎度あり~♪」

 

 なんか、まだ開店前なのに上客ゲットできるなんて幸先いいわね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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翌日、某大学のカフェテリア

 

 

 

「えっ? 私たちとパーティー解消したその日のうちにMPKの現場に遭遇? そして、襲われてたプレーヤーの人たちと即席パーティーねぇ」

 

 ミザリー、ではなく美沙里と昼飯食ってたら互いの近況報告と相成った。

 まあ、ゲーム内のメッセでいつでもやり取りできるが、別にリアルでほぼ毎日顔を合わせるのだから、あえてメッセを使う必要もないだろう。

 それはいいんだが、

 

「もしかして、(シン)くんってトラブルとかアクシデントに好かれやすいタイプ?」

 

「……言うなよ」

 

 なんとなく自分でもそんな気がしてきてるんだからさ。

 

「それにしても、プレイヤーショップかぁ。もし、開店したら教えてね? 私もカスタムしたい装備とか作ってほしいアイテムもあるから」

 

 そりゃNPCショップも万能じゃないからな。

 

「わかった。ミィにも伝えといてくれ」

 

「はぁーい。そういえばね、”ペイン”さんって凄いプレイヤーさんがちょっとした話題になってるの知ってる?」

 

「へぇ……そんな奴、いるんだ」

 

「あとね、そのペインさんの装備がなんか凄いらしいの。誰も見たこともないらしくて、かなりのレアドロップなんじゃないかって」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で、イズからシンのファーストインプレッションって感じです。
軽度ではあるけど、イズって自分の欲求と趣味に忠実な愉悦主義者の片鱗あるよな~とw
少なくともこのシリーズでは、クロムだけでなくシンとも長い付き合いになりそうな?

実際、原作開始前のこの時期から様々な「原作と異なる繋がり」が構築されるせいで、話は可笑しな方向へ転がってゆく予定です。

どこまで続けられるか分かりませんが、楽しみにしていただければと。


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