シン・ザ・ソードマスターと呼ばれるまで戦ってみますかね ~炎帝ノ国の魔崩剣使い~   作:炎帝ノ国を箱推しします

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【イズ工房】が開店するので初投稿です。




第16話:片手剣使いと開店!【イズ工房】

 

 

 

「それでは、【イズ工房】の開店を祝してぇ~♪」

 

「「「カンパーイ!!」」」

 

 イズの音頭に、俺とクロムが唱和する。

 イズとクロムと出会って三日、元々開店資金が8割がた溜まっていた事と、まあイズとクロム引き連れてパワーレベリングもかくやという勢いで採掘系を中心にクエストを受注して片っ端からこなしたので、思ったより早く開店に漕ぎつけられたという事らしい。

 

 話によれば、プレイヤーオーナーのショップは、【イズ工房】で3件目らしい。

 まあ、サービス開始から1ヵ月ならそんなもんだろう。

 むしろ、イズは悪くないスタートダッシュを切れたと思う。

 

 という訳で、俺たちは真新しい店内で祝杯をあげてるわけだ。

 

「なあ、イズ。拡張費用諸々の金は俺が出すから、コーヒーが飲めそうなカウンターとか止まり木(スツール)、あと一つくらい四脚掛けのテーブルおかね?」

 

「はは~ん。私の店を、一部カフェとして使おうって魂胆ね?」

 

「ああ。日を跨がないで短時間で終わる発注なら、待合スペースはあった方が良いんじゃないか? 別にイズにカフェのマスターをやれとはいわねーよ」

 

「あら? コーヒーくらいならいつでも淹れてあげるわよ?」

 

「それは嬉しい申し出で」

 

「でも、良いアイデアね? 採用よ♪ 一緒に簡易キッチンとかも作っちゃいましょう!」

 

「なんか、イズ工房が早くもイズ茶房になりそうな勢いだな」

 

 クロムは呆れるけど、隠れ家的な喫茶店とかよくね?

 

 

 

***

 

 

 

「あっ、そうだイズ。俺とフレンド登録してる2人に、店ができた事伝えていいか?」

 

 リアルで美沙里、ミザリーに近況報告した内容がミィにちゃんと伝言されたらしく、その日のログインに「お店ができたら教えて欲しいな。行ってみたい」とメッセが入っていた。

 

「早速の営業、助かるわ~♪」

 

 営業か。まあ普通にプレイしてれば、もうそこそこ金は溜まってるだろう。

 

「イズって調合とかもできたよな? 店売り用にポーション、特にMP回復ポーションとかあるか? ()()が増えてなけりゃ魔法職の二人組のはずだから、確実に売れるぞ?」

 

「あるわよ~。店売りのよりは回復効果高いのは保証するわ。自分でも実験したしね。その分、お値段はちょっと張るけど」

 

 うん。世の摂理には反してないな。性能=価格は当然だ。

 俺の装備発注、カスタムやオーダーメイドってのは、振れ幅が大きすぎて相場なんてあってないようなもんだが、少なくてもイズはボッタくりするような性格はしてない。

 やや、趣味に走る傾向があり、ミザリーに近い愉悦主義なとこもあるような気はするが、「自分の仕事にプライドを持つ職人気質」だ。

 何でもリアルでもデザイナーしてて、「リアルじゃ作れない物を作る」ために、NWOを始めたとかなんとか。

 

 あっ、早速返信あった。

 ログインしているのはフレンド機能で分かっていたが、リアクション早いな。

 

 

 

 【MESSAGE】

ミィです。ミザリーがもうすぐログインするから、合流出来たらすぐ行くね

 

 

 

あいよ。待ってるよ、地図、添付で送っとくと」

 

「シン、どんな知り合いなんだ? 魔法使いの二人組って言ってたが」

 

「一人は火炎攻撃魔法系の戦闘型のスペルキャスターで、前衛もこなせるタイプ。もう一人はNWOでは珍しい回復魔法を得意とするヒーラーだ。こっちは完全な後衛だな。前者が女の子って感じで、後者が俺と同年代の……」

 

「女の子でしょ?」

 

 と何やら楽しそうなイズ。

 

「なんでわかった?」

 

「んー、なんとなく? シン君ならそうなんじゃないかなって」

 

「ああ、まあ、そうだな」

 

「クロム、なんでそこで納得した?」

 

「いや、だってさお前クエスト中とかでモンスターやらPKやらに襲われてるプレイヤーとエンカウントしたとき、乱入して助けんの女性アバターばっかじゃん?」

 

 ああ、そういうこと。

 俺、もしかして女好きと思われてる?

 

「いいか、クロム。NWOはキャラ設定の関係や性別変更や容姿変更の煩雑さ、面倒さやリアルマネーの課金やら何やらで、MMOでは珍しいくらい”リアル女性による女性アバター使用率”が極めて高いんだ。そして、初心者がMMOを辞める理由の一つに”PKに殺された”ってのがある」

 

「いや、それは俺も知ってるが……」

 

「VR-MMOで女性プレイヤーが逃げ出し男女バランスが極めて悪くなったゲームは長続きしない。これは統計ではっきりしていく。加えてNWOは、今のところ女性新規プレイヤーが他のゲームに比べて多い。良い滑り出しと言える」

 

 まあ、それでも「他のVR-MMOに比べれば女性プレイヤー比率が高い」だけで、相対的に言えば御多分に漏れず男性プレイヤーの方が多数派だ。

 

「まあ、そうだな」

 

「新規女性プレイヤーが、PKでゲームを辞める……そして、そんな事例が続けば”NWOは女性が襲われるゲーム”なんて悪評が流れても不思議じゃない。そんなゲームに今みたいに女性新規プレイヤーが集まると思うか? 女が逃げ出し、入ってこないゲームに未来はあるのか? ”女性が楽しめないゲーム”なんて世間様に認知されたらどうなるよ? 控えめに言っても叩かれて過疎決定だぞ?」

 

 ホント、エロ方面とか「ターゲットを絞った特化型ゲーム」ならともかく、一般向けのゲームをヤローだけで占有して何が楽しいってんだ。

 するとイズは感心するように、

 

「へぇ~。シン君、結構色々考えてるのね? ただの女好きってわけじゃなかったんだぁ」

 

「こう見えても、俺は結構NWOを気に入っててね。なるべく延命して欲しいと願ってる」

 

「というか、男は助けんのか? 初心者って意味じゃ同じだろ?」

 

 クロム、何を言ってる。

 

「男なら、自分の身くらい自分で守るもんだろ? 俺もそうした」

 

「ヲイヲイ。なんか久しぶりにその手の発言聞いたわ~。今は男が強くて女が弱いって時代じゃねーだろ? 特にゲームじゃ」

 

 強さ弱さが基準じゃないんだよなー。

 

「んじゃあ別の言い方すんよ。女性の新規プレイヤーが減る方が、男性プレイヤーが減るより影響がでかいし、プレイヤー数の回復が難しい。ヤローしか残ってないゲームなんざ、俺はやりたくねーぞ?」

 

「あらあら。確かにそうなっちゃうと大変ねぇ」

 

 毎度思うがイズは吞気な雰囲気がホント崩れにんよな。まあ、それが微得な気もするが。

 

「極端に治安が悪化したり、プロモーションの大失敗でもやらかさん限り、NWOのクオリティなら放っておいてもヤローは辞める人間より新規の方が多くなるだろうよ。それだけの面白さがこのゲームにゃある」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何となく、上手く回ってる感じのシン、イズ、クロムって雰囲気が出てたらな~と。
そして、どうやらそこにミィとミザリーも合流して……実は、この時点で一度顔合わせると、後々大きく影響がでるかも?

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