シン・ザ・ソードマスターと呼ばれるまで戦ってみますかね ~炎帝ノ国の魔崩剣使い~   作:炎帝ノ国を箱推しします

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難産だったので初投稿です。





第19話:片手剣使いと原作にはない出会い、そしてLMカットラス

 

 

 

「えっと、ミィって言います。魔法使いで、火系の魔法が得意です。シンとは初日からパーティーを組んでました」

 

「ミザリーと申します。シンとはリアルでの顔見知りで、今はミィとパーティーを組んでいますぅ。一応、ヒーラーですよぉ」

 

 【イズ工房】にやってきた、まだ懐かしさの出ない友人(特に今日一緒に昼めし食った美沙里=ミザリー)は、そんな自己紹介から始まった。

 

 

 

 

***

 

 

 

「つまり、ミザリーさんはシンの大学のリア友で、ミィさんはその教え子ってことかぁ」

 

 リアルの事情を話すのは本来、マナー的あるいはネットリテラシー的にはよろしくないのだが、まあ俺とミィとミザリーの関係性を話すのはこれが一番手っ取り早い。

 その代わりというわけではないが、イズとクロムもリアルの職業を2人に明かした。

 イズが現役のデザイナーってのは書いたが、クロムの自営業ってのもなんか納得だ。

 そして、お互いの近況報告と相成ったわけだが……

 

「げっ……ミザリー、【マスターメイサー】取れたのか……」

 

 【マスターメイサー】ってのは、【メイス】のスキルなんだが、実はメイス持ちでなくとも取れる。

 というのも、ミザリーの持つ【ミスリルスタッフ】は、硬い金属製ということでメイスとしても使えるようになっていた。

 イメージとして【ミスリルスタッフ】は、魔法発動体として使えば【スタッフの心得】が上がり、打撃武器として使えば【メイスの心得】が上がるみたいな感じだ。

 聞く限り、ミザリーは光系の攻撃魔法と回復魔法を使うが、

 

(魔法熟練度より、打撃武器(どんき)熟練度の方が高いヒーラーとは……)

 

 殴りヒーラーあるいは撲殺系ヒーラーかな?

 ミィは逆に順調に魔法使いとしての才覚を伸ばしていて、特に火系魔法の伸びが良い。

 そして、右手にメイスワンド、左手に杖剣(ソードワンド)という変則二刀流のスタイルがかなり様になってきていた。

 いや、実際にかなり格好良いんよ。

 右腰にワンド、左腰に杖剣差して、スチャっと抜くと右手に順手握りのワンドと左手に逆手握りの杖剣という、何とも厨二心をくすぐる戦闘スタイルだ。

 

(それにしてもミィ、ミザリーほどじゃないにしても短距離(ショート)中距離(ミドル)レンジだけじゃなくて、近接(クロス)レンジも対応できるようになってね?)

 

 元々、ミィは魔法使いにしては防御力が高めのステ振りをし、中距離以下の敵を1発の威力よりも魔法の連射で沈めるって感じだったが、射程距離を伸ばすんじゃなくて、むしろ眼前の敵まで対応できるようレンジを内側に広げたって感じだ。

 確か、ミィは「武器が届く距離の近接戦が怖いから」という理由で魔法使いになったと思った。

 実は、俺が杖剣なんて近接戦対応の武装を買い与えたのは、クロスレンジの戦いに対応させるというよりは、「懐に入られた場合の非常手段を残す」ってのが本質だった。

 簡単に言ってしまえば、”可愛い後輩にいざって時の守り刀を買い与えた”って感じだ。

 だが、ミザリーと2人パーティーをやってる内に慣れて、近接戦の苦手意識を克服できたってのもあるだろうが、話を聞く限りは俺が想定していたより、ミィの戦闘力や応用力は高いっぽいな。

 

 

 

「とりあえず、イズの回復ポーション類は買っておいた方がいいぞ? NPCショップのより確実に効果が高い。少なくとも俺は、値段に見合うだけの効果あると思ってる」

 

 俺が試したのはHP回復ポーションの方だが、明らかに市販のそれよりHP回復量大きかったし。

 

「あらあら♪ 宣伝ありがとう」

 

「こいつは世辞抜きで、良い腕してる」

 

「シンがそこまで言い切るなんて、イズさんて凄腕なんですね」

 

「まだ、ゲームが始まってから1ヵ月くらいなのに、もうお店もてるなんて、考えてみればすごいですわね~」

 

 

 

***

 

 

 

 さて、話題はイズがまだNWOでは生産職プレーヤーの中で、まだ少数の店を持てる【マイスター】スキル持ちということもあり、必然的に装備の話題となった訳なんだが……

 

「とりあえず、作ってみたのはこれなんだけど……どうかな?」

 

 とイズに手渡されたのは、

 

「いいな」

 

 俺は、すらりと”()()”を鞘から引き抜く。

 うん。鞘走りの感触も悪くない。

 

「良い刀、じゃなかったカットラスだ」

 

 そう、俺の手元にあるのは前にイズに発注した”刃渡り長めのカットラス”だった。

 

「結構、苦労したのよ? あっ、ちょっとバランス見てみてくれる? 柄頭(ポメル)の部分、脱着式にしたから調整できるわよ?」

 

「うむ。銘は?」

 

「とりあえず、”ロング・ミスリル・カットラス”、通称”LMカットラス”ね」

 

 俺は試しに数度振り感触を確かめると、

 

「いや、今はこのバランスで申し分ない。イズ、柄頭(ポメル)は発注通り打撃武器として使えるか?」

 

「勿論。シンくんに見せてもらったソードブレイカーを参考に、まずメイスを作成しそれを柄に加工してみたの」

 

(ヒルト)は?」

 

「十手によくある鈎状のそれで強度は十分。受けるだけじゃなくて鍔際と挟むようにして、相手の剣を絡めとる事もも、やりようによっては折ることもできるわ」

 

刀身(ブレード)は?」

 

「ご要望通り高純度魔導銀(ミスリル)合金製の二尺三寸五分。片刃で日本刀に近い反りの曲刀よ」

 

 俺はぱちんと鞘に納め、サムズアップしながら

 

「パーフェクトだウォル○ー」

 

「感謝の極み」

 

 と恭しく一礼するイズ。いや、今更だけどイズってノリ良いよなぁ~。

 ミィとミザリーはなんかきょとんとしてるが、クロムは苦笑している。

 これがジェネレーションギャップという奴か?

 

 いや、俺はミザリーと同い年だけどさ。

 名作じゃん。ヘルシン○。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で、シンは新たなエモノを得て、原作ではこの時点で出会うはず位のなかった五人がエンカウントしました。

まだ、プロットもできてませんが、結構、色々と後に影響していく予定です。

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