シン・ザ・ソードマスターと呼ばれるまで戦ってみますかね ~炎帝ノ国の魔崩剣使い~ 作:炎帝ノ国を箱推しします
仮想空間内【運営】ルーム
「ふむ、今回のPK騒ぎの集計は出たようだな?」
と玄田ヴォイスのリーダー格の管理者マスコットアバターが告げると、
「ああ。参加したプレイヤーは47名。見やすいPK掲示板に襲撃予定日時を表示して、指定場所に集まったプレイヤーに片っ端から声をかけてフレンド登録。んで、実際にシンを襲う最適のタイミングでフレンドメッセで一斉送信し、集まるだけの人員で襲撃かけるっていうのが計画の実態。そして、実際の襲撃計画の詳細は一見、NWOとは無関係のSNSで行われてた」
とサウザンドサマー声のアバター。
「47人って赤穂浪士かよw それにしても連中の動向よく見破って見つけられたな?」
「ウチのサーチングAIやロイタリングAIは優秀だからな」
とまた別のマスコットアバター。
「そして47人中11人は、シンへの襲撃は3回目だ。そして、この11人がSNSで襲撃計画を練り、ゲーム内で人員を集めた主要プレイヤーである証拠固めは終わってる」
そして、リーダーアバターは頷き、
「”特定の人物を何度も執拗に襲撃する”粘着PK行為であることは明白だ。無論、粘着PKはPK行為を容認している【NWO】においても規約違反だ。故にこの11人に対して規約違反の罰則処分として、内部規定に従い2ヶ月のアカウント凍結を提案する」
「「「「異議なーし」」」」
「まあ、問答無用のアカウント抹消は流石に重すぎるからなあ」
「だが、同じような”個人を狙った大規模集団PK”が何度も起こっても面倒だからな。なんか抑止策を考えた方が良いんじゃねーの?」
「具体的には?」
「そうだな……PK行為で返り討ちにあった場合のデスペナは通常の2倍、ドロップは二つって感じはどうだ?」
「いいな。今回の顛末と処分内容と一緒に公式にあげよう。治安の悪化は運営的にも望むものじゃないしね」
「それにしても、シンって滅茶苦茶強くねーか? いや、一応、チェックは入れてるしチートツールを使ってる形跡はないのは確認済みだけど、なんていうか……こう、普通じゃないよな? 今回の襲撃犯も半分以上、シンが狩ってたし」
「ちょっとビルドとかに興味あるよな? ユニークスキル獲得通知にシンの名前は見たことないから、とかはとってないと思うけど」
「逆にトンデモスキルが無いのが気になるな」
「おし、じゃあ確ビルド認してみんべ」
【プレイヤー名】 シン Lv34
【片手剣の心得X】
【
【守護騎士】パッシブ
【ポイントボーナス】パッシブ
【見切り】パッシブ
【集中】アクティブ
【切り払い】パッシブ
【斬撃強化(中)】パッシブ
【刺突強化(中)】パッシブ
【打撃強化(中)】パッシブ
【連撃強化(中)】パッシブ
【スラッシュ】アクティブ
【百烈剣】パッシブ
【追刃】パッシブ
【拳打X】パッシブ
【蹴撃X】パッシブ
【体術X】パッシブ
【徒手空拳】パッシブ
【投剣術X】パッシブ
【投擲】アクティブ
【投剣の真髄】パッシブ
【鋼糸の心得V】パッシブ
【盾の心得V】パッシブ
【シールドアタック】アクティブ
【パワーアタック】アクティブ
【挑発】アクティブ
【アーマースルー】アクティブ
【ガードブレイク】アクティブ
【跳躍】アクティブ
【軽勁IV】パッシブ
【状態異常攻撃IV】パッシブ
【体捌き】パッシブ、
【攻撃逸らし】パッシブ
【毒耐性(中)】パッシブ
【火耐性(大)】パッシブ
【気配察知 IV】アクティブ
【気配遮断 Ⅲ】アクティブ
購入スキル
【カバー】アクティブ
【カバームーブ Ⅱ】アクティブ
【クイックチェンジ】アクティブ
【筋力強化(中)】パッシブ
【MPカット(小)】パッシブ
【MP回復速度強化(小)】パッシブ
【HP回復速度強化(小)】パッシブ
魔法(購入)
【ヒール】
【火の魔法Ⅲ】
【水の魔法II】
【風の魔法II】
【雷の魔法II】
【光の魔法II】
「うぉっ!? なんじゃこの名状し難いスキルの山は!?」
「待て待て、確かに多いとは思うが殆どが
「だな。殆どが、”その武器や技を使って特定の数を倒していれば、あるいは特定の行動していれば自然と取れるスキル”ばかりだ。異常に多く見えるのは、片手剣と盾だけでなく、パンチやキックの無手打撃や投擲武器のスキルとかも入ってて、しかもどれもが熟練度がる程度上がっていて、スキルツリーの派生スキルとかが発生してるからだろう。あと、スキルも魔法も結構、買ってるみたいだし」
少し解説すると、例えば【片手剣の心得】は片手剣で相手を倒すごとにI~Xまで熟練度が上がり、その上昇中に派生スキルの【斬撃強化】【刺突強化】が発生し、(片手剣に限らず)斬撃や刺突で相手を倒すにつれ(小)~(大)へと熟練度が上がっていく。
また、【片手剣の心得】【体術】など二つのスキルの保持、もしくはその熟練度により【見切り】が発生したり、あるいはスキルとステータスが基準となり【切り払い】が派生スキルとして生まれる。
また、各種スキルの習得は一つとは限らず、スキルによっては複数の武器、そして使う武器ごとに複数のルートやスキルツリーが用意されている場合がある。
例えば、斬撃を飛ばす【スラッシュ】は、「刀剣類」の武器全て習得可能で、主要武器が短剣、片手剣、両手剣、大剣のいずれでも条件は異なるが取得できる。
だが、逆に刃はついていても、槍やハルバートなどのポールウエポンでは習得できないなどがある。
「言われてみれば……”
スキル【
効果:片手武器装備時、最終攻撃力+10%、クリティカル率+10%、AGI+5、パッシブ
条件:二種類以上の片手武器を用いて、合計500体以上のモンスター・プレイヤーを倒す
スキル【ポイントボーナス】
効果:奇数レベルアップ時に+3スキルポイントが発生する(通常、偶数レベルアップ時にしかスキルポイント贈与は発生しない)
条件:モンスター”白兎”の中に紛れている希少特殊個体(見かけは同じ)”ラッキーラビット”が稀にドロップする。
要するにシンの保有するスキルは、
・今のスタイルでプレイしていれば自然に取れるスキル
・特定の武器で撃破をこなせば普通にとれるスキル
・条件を満たす為に頑張れば、誰でも取れるスキル
・運次第で誰でも取れる可能性があるスキル
・NPCショップで購入できるスキル(と魔法)
という感じだった。
「問題なのは、むしろ異常な上がり方してる熟練度か……シンってようやくLV34だろ? そこまで熟練度あげられるほど倒した割には、レベル低くないか?」
「あー、それについては多分、シンのプレイスタイルのせいだ。シンは自分よりレベルが上のモンスターを狩るんじゃなくて、基本的に雑魚狩りの数をこなしてレベルを上げてるみたいなんだ」
普通、大抵のゲームは自分よりレベル上のモンスターを倒すほど、レベルアップに必要な獲得経験値は大きくなる。
逆に自分のレベルより低いモンスターだとモンスターごとに割り振られた獲得経験値が目減りするのが普通だ。
つまり、プレイヤーと同じレベルの、倒すと経験値100を得られるモンスターがいるとする。
だが、自分よりLv5上の場合は獲得経験値150、逆にLv5低い場合は獲得経験値80になったりする。
シンはPKプレイヤーの返り討ちやPPKを除けば、格上(自分よりLvが高い)狩りではなく、同じか低LVのモンスターを多く狩りレベル上げよりスキルの熟練度上げを主眼に行動してきたらしい。
「要するに、レベル上げより熟練度上昇を主眼にしてたってわけか……まあ、その考え方もわからない訳じゃない。レベルを上げる前に、基礎固めや土台固めをしたかったんだろ?」
「多分な。手間はかかるが、レベルが低いうちにコモンスキルを多くとって熟練度上げておいた方が、後々楽になる場合が多い。同じレベルなら切れる手札が多い、使えるスキルや戦術が多い方が当然有利になる」
「むしろ驚くのは、これだけのスキル、スキルを得られる多くの武器を使いこなせる”プレイヤースキル”じゃね? ステータス自体はSTRを最優先に、AGIをその次にって感じだし、ビルド自体は片手剣使いのセオリーから大きく外れてはいない。VITやHPよりDEXやINTを先に上げるのは前衛としては珍しいっちゃ珍しいけど、投擲やら魔法やらを織り交ぜて戦うってんなら、それなりに納得もできるしな」
「だな。ステータスとスキルだけを見ると、あそこまでの戦いは無理だ。プレイヤースキルで底上げしてるとしか思えない」
「そして、あともう一つ言えるとすれば……」
玄田声のリーダーはおもむろに、
「シンが
「「「「あー、確かに」」」」
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「へー……こういう結末になったか」
ああ、シンこと風祭真一郎だ。
今、リアルで【NWO】公式HPを見ているところなんだが、この間のPK連中の処分とオチが公表されていた。
俺としては旨味もあるし、PKなんぞいくら来てもかまわないが、まあ運営としてはゲーム内の治安悪化を嫌ったんだと思う。
11人が”粘着PK”判定でアカ凍結性分になったらしいが、3人が成りすましで別アカ取ろうとしてアカ抹消の永久追放になったらしい……
いや、アフォだろ?
NWOは複数アカ禁止だ。
プレクシーをいくら通して、海外からアクセスしようとしても最終的には生体認証をパスしないとログインできない。
それも、詳細は公表されてないが生体認証って間違いなく計測一つじゃないぞ?
それを全部クリアして、別人に成りすますのは不可能に近い。
ついでにPKで返り討ちにあった場合のデスペナやドロップが強化された。
まあ、これも一種の警告だろう。
(他になんか面白い情報でもないかね~)
今度はプレイヤーの情報掲示板を見てると、
「ん? 【超加速】……?」
何やら興味深いスキルが実装されたみたいだな。
集団PKの顛末と、シンのビルドの全貌が明らかになるって感じです。
この時点でスキルは多めですが、作中でも語られているように、
・片手剣、盾に加え武器投擲、拳打、蹴撃などの無手格闘のスキルをとっている
・PK返り討ちやPKK以外は、熟練度獲得のために雑魚狩りの数をこなすという方針だった
により形成されました。
サリーやメイプルを始め、複数の原作プレイヤーで見られたスキルも入ってますが、コモンが大半でレアは少なめ、現状ではユニークスキルはないって感じです。
実はこのシリーズのシンのビルドは、
”レアスキルやユニークスキルの塊であるメイプルの対極”
にしようかと。
凄まじい効果のある特級スキルではなく、地味なスキルを組み合わせて切れる手札を多く用意し、圧倒的な破壊力より手数と手段の種類を増やすって感じです。
少なくとも”魔崩剣プロトグラム”入手前のこのシリーズのシンは、「他のプレイヤーもやろうと思えばやれなくはないけど、普通はやらない」感じのビルドってスタイルです。
とりあえず第2章はこのエピソードで終了になります。
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