シン・ザ・ソードマスターと呼ばれるまで戦ってみますかね ~炎帝ノ国の魔崩剣使い~   作:炎帝ノ国を箱推しします

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シンとフレデリカという組み合わせで初投稿です。




第28話:片手剣使いとフレデリカ

 

 

 

 【超加速】獲得イベントまで時間を持て余していた事もあり、フレデリカを連れて初心者御用達の”西の森”へと来ていた。

 

「なんか面白い装備ね? 両手に盾?」

 

「ああ。さしずめ、”ダブルバックラー”仕様ってとこかな?」

 

 この間のPK集団返り討ちした時、割と大盾だけでなく普通の楯(片手盾)も落ちてたんよ。

 まあ、片手剣と盾ってのは鉄板装備だから、当然と言えば当然。

 質の悪いのはNPCショップに売り払って山分けしたが、使えそうな物は前もってイズに頼んで右手のガントレットに装着できるようバックラーに改造してもらった。

 たまたまだが、俺が普段使いしている左腕のバックラーの原型になった円盾が回収できたのが幸いだったな。

 同じ仕様にできたおかげで、左右の重量が均一になりバランスが良い。

 装備総重量が少し上がったが、今のSTRとAGIなら行動に目立った問題はない。まあ、元々そこまで大きな円盾ではないからな。

 この装備は、むしろ今回は魔法つ娘をガードするには丁度良かった。

 

 盾二枚装備でVITやHPが多少上がるのもそうだが、武器格闘の威力が上がり過ぎて”西の森”に出没するモンスターでは、どれもかすっただけでも倒せてしまう。

 つまり、フレデリカに経験値を回せなくなってしまうのだ。

 これでは、パワーレベリングの意味はない。

 

 そこで、武器よりは威力乗算の少ない拳や蹴りなんかの無手格闘の出番って訳だ。

 パッシブスキルの【拳打X】、【蹴撃X】、【徒手空拳】なんかはあるが、それでも武器格闘よりはずっとマシだ。

 少なくともモンスターによっては、一撃で倒れることはない。

 というか、大型の奴ならアクティブの【シールドアタック】でもHPが残るのはいる。

 

 とはいえ、”白兎”みたいにちっこくて素早くて何当てても倒せるようなは……

 

 ”ぺし”

 

”うきゅ!?”

 

 鳩尾あたりへ跳躍突進かけてくる所に拳を当てずに、盾にも当てず(盾に突っ込ませると倒せてしまう)、タイミング合わせて構えた掌で払うのだ。

 これが、ギリギリ打撃判定の入らないぎりぎりの防御動作で、いわゆる”パリィ”になる。

 パリィを成功させると、ウサギは仰向けにスッ転んで短い時間手足をばたばたさせて起き上がれなくなる(つまり硬直扱い)

 そこで、

 

「フレデリカ、トドメ」

 

「あいあ~い♪ ウォーターボール!」

 

 とウサギの水炊きの出来上がり……の前に消滅だ。

 まあ、この程度なら一番弱い魔法で十分だ。MPの消費も抑えられるし。

 

 出発前、幸いフレデリカは基本的な

 

【ヒール】

【火の魔法I】

【水の魔法I】

【風の魔法I】

【雷の魔法I】

【光の魔法I】

 

 は抑えていたし、まだ懐に余裕があったので、【MPカット(小)】、【MP回復回復速度強化(小)】のスクロールを購入してもらった。

 ちなみに、【HP回復速度強化(小)】と【筋力強化(小)】のスクロールは俺が驕った。

 いや、正確には本人は「魔法職にそんなもんはイラネ!」という態度だったが、ちょっとイラッ☆ときたので俺が買って押し付けた。

 

 いや、NWOは「魔法職が必ず敵に近づかなくて済む」優しいゲームじゃないからな?

 PK目的のプレイヤーだけじゃなく、モンスターも近距離から不意打ちかけてくるなんてザラだ。

 というか、ミィもミザリーもイズもしっかりフィジカル系スキルで強化してるからな?

 イズは、大業物拵えようとしたら扱うのにSTR制限がある大金槌(スレッジハンマー)使わなくちゃならんことに気づいて、必要な筋力(STR)を確保するために動いているし、ミィとミザリーには「壁役の物理職がいないんだからとっとけとっとけ」ととらした経緯がある。

 先のPK集団戦を見る限り、正解だったと思うぞ? 

 実際、取っても邪魔になる(例えば、別のスキルとバッティングするとか)スキルって訳でもねーから、とっておくに越したことはない。

 いざって時の備えは、ゲームでもリアルでも割と必要なんだ。

 それに、

 

「フレデリカ、そのミスリルスタッフってメイスとしての機能もあるから、余裕出来たらで構わんから少し打撃武器としての訓練、しておいた方が良いぞ? お前って典型的な後衛職の魔法使いスタイルだから、接近されたら自衛手段がない。下手すりゃ一撃で詰むからな」

 

「う~ん……最初は魔法使いにそんな物は無用とか思ってたけど、」

 

 と早速藪ががさっと揺れて、頭のでっかい狼がお出ましだ。

 

「【カバー】」

 

 と盾で突進を止めて、軽くワンパン入れて地面に叩きつける。

 都合よく瀕死になってるし、

 

「フレデリカ」

 

「わかってる!」

 

 ほら、目の前だと魔法より物理で殴った方が早いんだって。

 

 

 

 

***

 

 

 

「でも、シンがいてくれて助かったわ~。レベルアップがはかどるはかどる」

 

 俺がシールドアタックで瀕死+ノックバックさせた巨大でポップなムカデにとどめのファイアボールをぶちかましながら、フレデリカはニヘヘと笑った。

 

「それは何より」

 

 そして、ノコノコ出てきたぬいぐるみ系モコモコ蜘蛛型モンスターを盾で逸らしながら、フレデリカの方へ蹴り飛ばす。

 

「フレデリカ、いったぞ」

 

「あいあ~い♪ 【フレデリカ・ホームラン】!」

 

 いや、そんな技ないだろうが。

 まあ、スタッフはジャストミートし、蜘蛛はポリゴンになって消えた。

 何だかんだでフレデリカ、魔法だけでなく戦闘センス全般が悪くない。

 

「あれ? シーンー、なんか【メイスの心得I】とか取れたんだけどぉ~」

 

「よかったじゃん? 手札が増えるのは良いことだ」

 

 ちなみに【魔法短杖(ワンド)の心得】、【魔法長杖(スタッフ)の心得】は魔法を用いた時のプラス効果だが、【メイスの心得】はワンド、スタッフに関わらず、打撃武器(メイス)機能が付いた杖でぶん殴って敵を倒すと取れるスキルだ。

 ミィもミザリーもきっちり取ってる。

 

「どうだ? 杖でぶん殴るのも、魔法とは別の爽快感があんだろ?」

 

 するとフレデリカは複雑そうな顔で、

 

「う~……認めると、なんか負けた気がする」

 

 いや、お前は何と戦ってんだよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




割と無自覚にイチャコラしてる可能性があるシンとフレデリカでしたw

まあ、実際、原作では接点のない二人ですが、このシリーズでは割と絡みがあったりします。
というか、フレデリカが積極的に絡みにくるかも?

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