シン・ザ・ソードマスターと呼ばれるまで戦ってみますかね ~炎帝ノ国の魔崩剣使い~   作:炎帝ノ国を箱推しします

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原作ではありえない、原作開始前のフレデリカとイズの初顔合わせなので初投稿です。





第30話:片手剣使いとフレデリカ、【イズ工房】にて

 

 

 

「ホント、シンくんって女の子しか連れてこないわね~」

 

 言うまでもないが、俺はフレデリカを連れて【イズ工房】へ来ていた。

 それは良いんだが……イズさんや。

 フレデリカを紹介した途端、その呆れた目線は無いでしょうが?

 

「えっ?」

 

 ちょっと引き気味のフレデリカに、

 

「言っておくけど、お前でまだ三人目だからな? ついでに言えば、一人はお前と同じようにレベリングに付き合った初心者の()で、もう一人は大学の同級生だ」

 

「えっ? つまり、わたしがシンの三人目の女ってこと? とっかえひっかえじゃん♪」

 

「コラ」

 

 とりあえず、フレデリカの脳天に軽くチョップを落としておく。

 

「OUCH!」

 

 何故に英語?

 

「ぶーぶー! ぼうりょくはんたーい! 特にシンの場合、無手格闘のスキルあんじゃん!」

 

 頭を押さえて文句垂れるフレデリカに、

 

「安心しろ。まだパーティー解除してないし、基本NWOではフレンドリーファイアはできない仕様になっている。そもそも、街中じゃPKとかできんし」

 

「あらあらまあまあ♪ 随分、仲良くなったのねぇ~。今日、出会ったばっかりなんでしょ?」

 

「ええ、まあ」

 

「わたしが逆ナンしましたぁ」

 

「逆ナン言うな。それとイズも誤解を招く発言しない。リアルでも素でそうなのか、あるいはネトゲだからキャラ作ってんのか知らんが、陽キャに遠慮はいらんし、かける慈悲はないってのが俺の方針でね。いずれにしろ、ミィほど繊細さはないだろ、コイツ」

 

 まあ、何となく素っぽいけどな。

 

「ちょっとちょっと! これでもわたし、ガラスハートの持ち主よ?」

 

「噓つけ。防弾ガラスの間違いだろ?」

 

 それも50口径の対物ライフル弾止めれるクラスの。

 

「むきー!」

 

 まあ、何となく波長が合う気がしないでもないが。

 

「……これはホント、ミィちゃんうかうかしてられないかしら?」

 

「イズ、フレデリカにポーションと所持金が許す範囲内でお勧め装備あったら見繕ってやってくんね? 俺、魔法使いの装備とかあんま詳しくねーし」

 

 まあ、MPポーションくらいはおごってやるか。

 

「それは構わないけど……専門職だとミィちゃんやミザリーに聞いた方が良くない?」

 

「う~ん……あの二人とは、系統が違う気がすんだよな。あっ、”ミスリル・ライトアーマー”のカスタムってもう終わってる?」

 

 危うく忘れるところだったが、PK集団からギッた戦利品、ミスリル製の軽甲冑(上半身だけの甲冑な)の整備と改造をイズに頼んでたんだ。

 

「できてるわよ~♪」

 

 どんとカウンターに置かれたそれは、イメージ的には、某白鳥座(キグナス)の聖闘士の青銅聖衣、そのブレスプレート部分とそれに一体化したショルダーアーマーって感じで、色も銀だし余計にそう見える。

 まあ、細かく見ていけば前は臍の部分まで覆うように多重関節のアーマープレートが追加されてるし、背中も同じ物が腰まで伸びている。

 加えて実際に装着してみるとわかったのだが、肩のアーマーは二重構造に改められていて可動域が広がっていてかなり肩を動かしやすい。

 

(白鳥の羽モチーフのヘッドギアでもつけなければ、まんまそれには見えんだろう)

 

 それに普段は左側だけにバックラーつけてるから、どちらかと言えばドラゴンの方の印象だろう。

 

「注文通り、というか想像以上の出来だ。相変わらず見事なもんだ」

 

 驚いたことにイズがカスタムしたおかげで、原型よりもVITとHPの増加が大きくなっていた。

 おまけに今使ってるブリガンダインより装備重量が軽くて、二つ開いてるスロットの一つには、【魔法耐性(小)】が収まっていた。

 

(空いてるスロットには【物理耐性(少)】でも入れておくか?)

 

 元々、ミスリル製の武器や防具は、魔法に対する耐性が他の素材より高い。

 少し解説すると、NWOでは物理と魔法で、耐久値の減りが異なるのが普通だ。

 例えば、一般的な鋼の剣で敵の攻撃を受けた場合、同じ威力なら魔法の方が耐久値の減りが大きい(ただし、魔法の場合は”鋭さ”の減りが小さい)。

 また、付与魔法(エンチャント)で属性を魔法付与した場合も耐久値は減る(付与だけだと”鋭さ”は減らない)

 だが、ミスリル製の剣の場合は、魔法を受けた場合や魔法付与した場合、耐久値の減りが鋼と比較するなら半分以下だ。

 ただし、ミスリル自体はさほど硬い金属というわけではないので、ミスリル製の剣で相手を攻撃したり攻撃を受けた場合は、鋼の剣と同じ程度に耐久値や”鋭さ”は減る。

 

「そうでしょそうでしょ♪」

 

 自分でも満足いく出来だったのか、イズ本人も上機嫌だ。

 装備のメンテとカスタムと考えるとやや高く感じる料金だろうが、成果から考えれば格安だろう。

 

「ああ、それといくつか武器のアイデアがあるんだけど、製造可能かどうか確認したい」

 

「いいわよ? ただし、フレデリカちゃんのオーダーを終わらせてからね」

 

「ああ。その後でいい。待ってる間にもう少しアイデアをまとめておく」

 

 

 

***

 

 

 

「えっ? シン、今からクエスト行くの?」

 

「ああ」

 

 というか、本命の予定はそっちだ。

 

「……ねえ、わたしもついて行っていい?」

 

「構わんけど……行くのは墓場だぞ? しかも夜の」

 

 おそらくホラー要素の満載だと思うんだが。

 

「あっ、そうなんだ。でも、大丈夫だと思うよ? わたし、別にホラーってそこまで苦手じゃないし」

 

「まっ、そういうことならいいか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




書いてるうちに、フレデリカが思ったよりシンに懐いてしまったw

まあ、基本的にフレデリカって原作でも人懐っこいし。
実は、当初の予定では【イズ工房】でフレデリカは分かれてログアウトになる予定だったんですが、墓場に同行することに。

このエピソードで、プロローグ除いて30話となりました。
これまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。

これからもよろしくお願いします。
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