シン・ザ・ソードマスターと呼ばれるまで戦ってみますかね ~炎帝ノ国の魔崩剣使い~   作:炎帝ノ国を箱推しします

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とりあえず、短くても書きあがったそばから投稿してゆくスタイル。
ミィが可愛いので初投稿です。




第05話:片手剣使いと可愛い生き物

 

 

 

「誘った俺が言うのもなんだけど……ミィはもう少し警戒心を持った方が良いと思うぞ?」

 

「ふえっ?」

 

 カフェを出て、その足で道具屋に行き炎系の攻撃魔法のスクロールをミィは購入。

 そして、まだログアウトせにゃならん時間までには余裕があったから、さっきまでモンスターとPK山賊狩った森へととんぼ返りしたって訳だ。

 

「世の中には悪い奴はいっぱいいるってこった。それはリアルもゲームも変わらない。実際、俺も初日だってのにアイテム強奪狙いの4人組にPKされそうになったし」

 

 この手のゲームには一定数、悪質プレーヤーは紛れ込んでるのが普通。ラフプレイの温床になりやすいPKやらPvPがOKなら猶更だ。

 そのうち、どこぞのデスゲーム系VR-MMOラノベみたいに犯罪結社じみたPKギルドみたいなのができてもおかしくない土壌が、NWOには潜在的にある。

 

(まあ、そこは運営の匙加減次第なんだが……)

 

 前にちらりと話したが、PKやらPvPがプレイのスパイス的な意味以上に横行するようになれば、「一方的に狩られる側」のユーザーのそれなりの割合が嫌気がさしてゲームから離れるだろうし、「NWOは初心者狩りが恒常化してる怖いゲーム」ってレッテルが付けば、新規ユーザーの取り込みも鈍るだろう。

 

 だが、PKやPvPを全面的に禁じれば、今度はNWOのセールスポイントを自ら捨てることになるのが難しいところだ。

 余談だが、改めて確認したら正規の方法でログアウトでなく戦闘中に物理的な強制回線切断を行った場合、問答無用で回線切った方の負け判定になるらしいな。

 モンスター相手ならデスペナ、プレイヤー相手ならデスペナ+ランダムのアイテムロスト、つまり普通の死亡判定だ。

 

「ぴーけー?」

 

 コテンと首を傾ける仕草が妙に可愛らしいが、それはさておき、

 

(そこからかぁ……本当に初心者さんなんだな)

 

「”Player Killer”の略。要するにプレイヤーが他のプレイヤー襲撃して、ぶっ殺してアイテム奪うって感じかな?」

 

「えっ!? それって強盗殺人……そんなことする人いるの……? それより、そんなこと許されてるの?」

 

「少なくても現状の””New World Online”では容認されてるぞ? リアルとは違ってデスペナとランダムのアイテムロストですぐ復活できるし。プレイヤー同士の戦いも、このゲームの醍醐味ってね」

 

 俺みたいにそれがあるからこのゲームをやるって奴も多いだろうし。

 弱い者いじめみたいなPKは好みじゃないし自分から率先してやるつもりはないが、強者との(タマ)の取り合いは大歓迎だ。

 ついでに言えば、俺自身としてはPKも同じく大歓迎。気兼ねなく返り討ちにできるし。

 

「……なんか怖い」

 

 まあ、そういう感覚も理解できないわけじゃないけどさ。

 

「あー、なんだったら俺とフレンド登録するか? そうすりゃ、お互いにメッセージのやり取りができる。フィールド出たいけどPKが怖いってんなら、俺にメッセージを送ってくれりゃいい。俺がログインしてる時限定だけど、しばらくは今回みたいに即席パーティー組んで用心棒やってやってもいいぞ?」

 

 まあ、もちろん予定が合えばの話だが。

 

「う、嬉しいけど……ど、どうしてそんなに親切にしてくれる、の?」

 

 なんか挙動不審な動作で聞いてくるミィだけど、

 

「ミィ、お前ってリアルでも女の子だろ? エスカレーター式の女子校って言ってたし、噓ついてる様子もなさそうだ」

 

 ネカマならもうちょっとあざとくなるだろうしな。

 

「う、うん」

 

 そこでナチュラルに肯定するのも、やっぱ警戒心が薄いなとは思うけど、

 

「なら、PKも知らないようなNWOどころかオンラインゲーム自体が初心者の女の子を、いつプレイヤー同士のぶっ殺し合いが起こるかわからない環境に、右も左もわからないまま放り出す方が練様が悪い」

 

「で、でも、それじゃあシンには何も……」

 

「俺には何のメリットもないって?」

 

 コクンと頷かれたが、

 

「と~ころがぎっちょん! 俺にもかなりメリットがあるんだな。これが」

 

 どうもミィには自覚ないみたいだけど、

 

「ミィ、自分じゃ気づいてないみたいだけど、お前さんって実はかなり”(スジ)が良い”んだぜ? 魔法の照準(エイム)が正確で、しかもモンスターを認識してから照準が早い。それが結果として魔法の素早い発射に繋がってるんだ。おまけにリアクションが早いだけでなく命中率も高いときてる」

 

 俺を狙ってきたPK魔法使いが標準なのかはわからないが、追い詰めた時に放ってきた魔法に比べてミィの魔法、火炎弾はワンドとスタッフの差を差し引いても明確に発射まで早く正確だ。

 

「剣の間合いの外の攻撃手段が乏しい俺としては、実に非常に助かってるんだ。ナイス援護射撃♪」

 

 いや、マジで。

 ミィが火炎をブッぱしてくれるお陰で、例えば群れて襲ってくるモンスターの陣形が崩れて突っ込むのが楽なこと楽なこと。

 

「ということで、俺にもガッツリとメリットがあるってわけ」

 

「そ、そういうことなら」

 

 ミィはぺこりと育ちの良さを艦居るお辞儀をして、

 

「これからもお願いしましゅ! ……ふぇ、かんじゃった」

 

 なんだこの可愛い生き物。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で、シンとミィはフレンド登録して、しばらくは即席パーティーとして行動するようですよ?

剣士と魔法使いだから、割とバランスが良いという。

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