ヘブン・バーンズ・ソウル   作:ZJapan

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31Aと31B

いちご「まさか…そんな…」

 

すもも「似てるにゃ…蒼井に…!」

 

大河「あんた達の事も姉ちゃんから聞いてるよ…」

 

俺はそう言うと、2人の肩に力が入った。

恐れている様な、後悔している様な、そんな表情だ。

 

大河「…言う事は聞いてくれないけど…それは彼女達なりに励まそうとしてくれてるんだって…」

 

すると2人は驚いた表情を見せた後に、目に涙を浮かべた。

 

 

いちご「あいつ…気付いて…」

 

すもも「蒼井…そんな…」

 

大河「…1つ聞かせてくれ」

 

俺は、これだけは聞かなきゃならない。これだけは…。

 

いちご「なん…だよ…」

 

大河「姉ちゃんは…最後、笑ってたかい?」

 

たった1人…この世でたった1人の家族だった。

俺がどんなに力を付けても、負けじと姉であろうとした俺の大切な家族…そんな人が後悔したまま死んでたのなら…俺は。

 

いちご「…あぁ、笑ってたよ…」

 

すもも「いつに無く…満足気だったにゃ…」

 

いちご「死んだら…守れねぇだろうが…!」

 

大河「…そうかい」

 

俺は2人に頭を下げた。

 

いちご「な、あんた何して…」

 

すもも「そ、そうにゃ!」

 

大河「ありがとう…俺の姉ちゃんは、蒼井えりかは…間違いなくあんた達に救われた…1人の人間として、蒼井えりかの家族として、お礼を言わせてくれ」

 

姉ちゃんがしていた心残りはきっと、皆を残して行く不安とお礼を言えなかった事だろう…俺はそれも含めて、姉ちゃんの未練を果たしに来た。

 

いちご「…クソッ…もう沢山泣いたはずなのに…」

 

すもも「わ、私達がした事は…無駄じゃ、なかったにゃ…ッ!」

 

大河「あぁ…それは俺が保証する」

 

そして俺は顔を上げる。

 

大河「これからは、俺が姉ちゃんの代理を務める。31Bの部隊長も含めてな」

 

いちご「…はぁ?」

 

すもも「今なんて…?」

 

彼女達は泣きながらも驚いていた。

いや、まあそうなるよね?

 

いちご「男の部隊があるはずじゃ…」

 

すもも「けど…全滅したって言ってたにゃ」

 

大河「あぁ、男の部隊は全滅した…俺以外な」

 

す&い「そんな!?」

 

男の部隊は、とある作戦で壊滅状態だ…そこにレッドクリムゾンの登場で、レッドクリムゾンのビームにしてやられた…。

 

大河「事情は」

 

『31Aと31Bは直ちに司令官室へ』

 

すると放送でそう言った。

そして俺のデンチョにも司令官からメッセージが…早く戻って来いと…。

 

大河「ちょうどいいや、事情はそこで説明する」

 

そして全員が司令官室へ向かう。

 

咲「集まったわね」

 

月歌「あ、蒼井の弟!」

 

大河「よ、さっきぶり」

 

咲「あら、あなた達知り合いなの?」

 

司令官が帽子を被り直しながらそう言った。

あんたその帽子寝る時も被ってんじゃねえだろうな?

 

大河「さっき姉ちゃんの墓の前で…ちょっとね?」

 

31Aと31Bの面々が集まった。

 

咲「なるほど…なら話は早いわね今日からこの基地に所属する事になった蒼井大河君よ。彼には基本的に31Aと31Bに同行してもらうわ」

 

大河「ってな訳でよろしく」

 

すると樋口さん?が質問をした。

 

聖華「おい、そいつは男じゃないか。ここの基地は女ばかりだが…万が一隊員の誰かをそいつが欲情して襲ったらどうなるんだ?」

 

大河「そこは安心しろ」

 

俺は食い気味にそう言った。

 

聖華「何を根拠に」

 

大河「そんな度胸は母親の腹の中に置いてきた」

 

ユキ「そんな笑顔で堂々と言う事じゃねーだろ」

 

咲「安心しなさい、彼はそんな事は間違いなくしないわ。蒼井さんの弟よ?」

 

一同「確かに」

 

俺の姉ちゃん…どんなけこの軍の信頼得てるんだよ…。

 

咲「それから…彼はセラフ部隊員の中で最も強いわ、これから作戦の時の戦闘訓練は、彼にも行って貰うわ。特に31Bは再編成中だから鈍らないようにね」

 

いちご「マジかよ…」

 

すもも「確かに…只者では無いにゃ」

 

梢「お2人がそこまで言うなら…本当なんですね」

 

ん?あの子…見えてる側かな?しかも死神とは違う力…完現術の類いかな?

 

咲「それから、彼には少し特殊な力があるので」

 

大河「司令官、それは見せた方が早いんじゃ?」

 

俺がそう言うと、司令官は顎に手を添えて少し考えた。

 

咲「それもそうね、ならアリーナに行きましょうか」

 

全員がアリーナに移動する。

 

ユキ「特殊な力ってなんだよ?」

 

大河「まあ…柊木さんと近しい力だよ」

 

梢「え?私とですか?」

 

月歌「幽霊的な感じ?」

 

大河「まあ見てて」

 

俺は電子軍人手帳をポケットから出して、腰にぶら下げる。

 

大河「喰らえ…激化点流」

 

すると2本の少し大きめの日本刀がメカメカしく輝いて降りてくる。

 

月歌「お!私と同じ二刀流じゃん!」

 

聖華「ほほう…興味深い」

 

解言がそのままセラフィムコードになってるのは便利でもあるけど…加減が難しい分不便でもあるんよなぁ…1回始解を解いておこう。

始解を解くと1つは小刀に、1つは普通の刀のサイズに戻る。

 

タマ「大きさ変わったんですが!?」

 

咲「さて、これは30Gでも少し苦労する様な相手よ。彼の動きを良く見ていなさい」

 

めぐみ「げっ、デススラッグやないか!」

 

タマ「そんな相手に1人で勝てるのでしょうか?」

 

俺は刀を構え、そのまま相手に向かって歩く。

 

いちご「歩いてるぞ…」

 

可憐「余裕感が凄い…」

 

俺はデススラッグの右足の攻撃を避けてそのまま頭を切り離す。

 

大河「ま、こんなもんか」

 

ユキ「嘘…だろ?」

 

つかさ「私達があんなに頑張って倒したのに!」

 

すもも「桁違いにゃ…」

 

それぞれが有り得ないと言う様な顔で俺を見つめ、若干引いてる。

 

咲「と、彼の力は桁違いよ。正直この先、キャンサーがどんな進化をするのか分からないけれど…彼に倒せないキャンサーは居ないと私は感じているわ」

 

月歌「もし大河が倒せなかったらどうするのさ!」

 

ユキ「こいつに倒せないキャンサーいたら人類滅亡するわ」

 

とりあえず、俺はセラフ兼斬魄刀をしまい、みんなの元へ戻る。

 

大河「そんでもって俺の特殊な力の説明だっけ?」

 

咲「ええ、お願い」

 

大河「はいよ。まあ結論から言うと俺死神なんだよ」

 

全員『…は?』

 

そして俺は一から説明した。

まずは魂がある事。この世に死神と虚が存在する事。そして現世、尸魂界、虚圏の3つの世界がある事。そして死神の力の事。

 

大河「とまあこんな感じで」

 

梢「つまり…私が今まで除霊していたのは…」

 

大河「ほぼ虚だね」

 

ユキ「そんな話が現実にあるのかよ…」

 

大河「逢川さんも同じ様なもんでしょ?」

 

ユキ「確かに…サイキックが存在するなら、そんな話も信じられるか…」

 

めぐみ「うちを便利に使うなや」

 

ちっ、バレたか…。

いや利用するつもりは無かったんだよ?タイガウソツカナイホント。

 

大河「そんでもって先祖がやばいくらい強い死神だったのもあって…俺が先祖返り的に強い死神になっちゃったって訳よ」

 

聖華「科学的には信じ難いが…先程の刀の変形を見せられては信じるしかあるまい」

 

信じてくれたのかな?

まあ、それならいいか。

それから軍の施設を案内されたり、みんなと晩御飯食べたりして時間が過ぎた。

 

「やぁ、大河君」

 

時計塔に上り、呑気にいちごオレと飴を嗜んでいる時、渋い陽気な声と共に花柄の羽織を着た男が現れた。

 

大河「お、京楽さん。どうしたんですか?」

 

春水「いや、新しい基地はどうなのかなって」

 

大河「…どこも変わらずに、居心地が良いわけじゃないですね」

 

春水「そりゃ残念。まあ君みたいな子には少し過激過ぎたかな?」

 

すると京楽さんは俺の横に来て、酒が入っているであろう陶器を出して飲んだ。

 

大河「別に、それ以外人類救えないなら…」

 

春水「最初は僕も反対だったんだけどね…そうも言ってられなくなっちゃって」

 

ここにいる人達は、この真実を知ったらどうなるのだろうか?動揺するだろうか。

 

春水「けどこれだけは忘れちゃいけないよ」

 

京楽さんは俺に視線をやると、陶器を手から離した。

 

春水「彼女達の魂はそこにある。これだけは間違いない」

 

大河「…そうですね」

 

俺は一息吸ってそう零した。

 

春水「それに…最近面倒な事が起こっててね」

 

大河「薄々気付いてますよ…」

 

春水「なら話は早いね。君にそれを任せたい」

 

大河「はぁ…分かりましたよ、やりゃいいんでしょ?」

 

最近、キャンサーから霊圧が感じられる事がある。しかも大型キャンサーから。

 

春水「虚化キャンサー、こりゃ参ったねどうも…」

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