副題
今更ながらこの物語の時系列はふんわりとしている。
早くとも8章以降___孤島激震の後のはずだ。
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誤字、特殊タグ修正
〜AM 8:53〜
ケルシーに呼び出されたシトムベはケルシーより少し先に会議室へ移動し、今回の片付けの参加メンバーに軽い挨拶を済ませ終えていた。
ガチャリ
「全員来ているな、少し早いが今日の作業について説明させて貰う」
ケルシーが到着し、立っていたメンバーも席に座る。ケルシーが口を開いた。
マウンテン、大柄で力も強い。マンスフィールド監獄の囚人だと聞いた。彼には荷物運びを主にして貰う事になるだろう。
次にエンカク、W同様サルカズの傭兵だ。
カララクの代理で来たと話すとかなり複雑な顔をしていた。あいつは戦場で何をしたんだ?
ノイルホーン、鬼と言えば力が強いと相場が決まっている‥‥偏見かもしれないが。昨日倉庫で仕事をしているのを見かけたのでどこに何が置いてあるのかを把握している可能性が高い。
ナイチンゲール、感染者支援団体『使徒』のメンバーでサルカズ。丁度手が空いていたらしいので彼女に補給箱の中身を記録して貰うとのこと。
そしてマウンテンから一番遠い位置にいるカシャ、アウトドア動画撮影者だとカララクから聞いていた。恐らく今回の作業中の様子を動画に撮るためだろうか?バッテリーの交換と動画の編集以外にナイチンゲール同様補給箱の中身を記録して貰う。
「___というわけで君達には申し訳ないが保管室の片付けをして貰うことになった。今の時点で何か質問はあるだろうか?」
今回のメンバーの自己紹介を思い返したり、彼らについての考察を一通り終えると丁度会議室でケルシーが今回の作業を行うに至った経緯を説明し終えていた。
カララク、本当にお前があそこまで溜め込んだのか‥‥?
「何故ドクターとカララクの尻拭いを奴等自身の手ではなく俺達がやらなくてはならない?」
手を上げるでもなくケルシーに問いかけたのはエンカクだった。
「一つ目として、これまでに溜め込んだ未分類の物資があまりにも多いこと。よってカララクとドクターだけでなくある程度の人数を揃えさせて貰った。二つ目として、本来参加する予定だった二人は昨日の午後から急を要する任務でいない。ちなみに昨日の午後にシトムベとフォリニックに一部屋だけ進めておいてもらった」
「その部屋に関しましては後は箱の中身を分類して倉庫にしまうだけです。ところで今日中に終わる量だとは思えないのですが?」
手を上げて補足しながら気になることを聞くシトムベ。
「残念ながら終わらなければまた後日、ということになる。」
「もしかして任務が無かったらドクターも参加してたんですか?」
次に質問をしたのはカシャだった。
「ああ、私が彼の仕事を肩代わりしてでも二人にやらせていたよ」
ドクターには良い運動になるだろう、などと言うケルシー、ドクターの運動不足のせいで冗談か本気かはこの場に居る彼女以外の全員が分からなかった。
「他に質問はあるか?」
「では、よろしいでしょうか」
マウンテンが手を上げた。
「ビデオカメラの設置に関してなのですが、全ての部屋で行うのでしょうか?」
「一部屋でも充分だと考えている。基本的に君達に任せるつもりだ。幸いそのビデオカメラはまだ何も記録していない、ドクター達に反省を促すのには充分な映像を残せる筈だ」
ケルシーはマウンテンの質問に答えると、
「そろそろ時間だ、作業に取り掛かるように」
と締めくくったが、
「‥‥早めに終わる事を祈っている」
申し訳なさそうに付け加えた。
〜補給箱一時保管室3前〜
「さて、」
シトムベがドアを開く。
「自慢してもそこまで意味がないが昨日の奮闘の成果がこれだ‥‥。会議室でも言ったが後は倉庫に運んで仕分けるだけだ。」
部屋の中には赤紫の箱が二つの山となっていた。
「右側の規則正しく置かれているのが中身の入っているやつかな?」
「ええ、中身は未分類ですが破損したものは既に取り除いてあります」
まあ、片手で数えるほどしか見つからなかったが。
カシャの質問に疲れたような声でシトムベは答え、
「ところで動画はどうしますか?作業前後に写真を撮っておくのも一つの手ですが」
ポケットからインスタントカメラ_撮影時の日付が写真でわかるタイプだ_を取り出しながら聞き返した。
「ビデオの容量が心配だからね。二部屋だけでもいいんじゃないかな?」
そこで二人の会話にナイチンゲールが割り込んだ。
「あの‥‥撮るのであれば早めに取ってしまったほうがいいのではないでしょうか?」
「「?」」
「御三方、もう始めていらっしゃいます」
その言葉に二人が補給箱の方を向くと、会話に加わらなかった三人が補給箱をカートに乗せ始めていた。
「まあ、当然早く終わらせるには早く取り掛かる方が良いですからね‥‥何枚か撮らせて貰いますが、気にしないでください」
パシャリ___シトムベが写真を撮り始めた。
「‥‥私達は倉庫の方に向かった方が良いかな?」
「‥‥そのようですね」
中身入りの補給箱の全てが倉庫内に搬入されるのに1時間も掛からなかった。
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それからさらに2時間ほど経って補給箱の開封と中身の分類が終わった倉庫の一角にて、
「最後に人工ゲルが‥‥20個。これで分類も終了しましたね」
ナイチンゲールが最後の物品の数量を測り終えた。
「それで最後ですか、運んできますね」
丁度戻ってきたシトムベがそれを運んで行った。
「一部屋目終〜了〜!」
昼休み後に二部屋目を3、4回の休憩を挟みながらも大きなトラブルもなく(何故か他の部屋の補給箱も空箱とそうで無いもので二つに分けられていたのもあったのだろう。)作業を進めたが最後の一部屋に取り掛かる直前で時間切れになってしまった。
「じゃあ定点カメラ外すねー」
「私達はどうしましょうか?」
「取り敢えず、片付け終えたら報告ですね」
「おい、まだ容量はあるか?あるならドクターに文句の一つぐらい言わせろ」
エンカクが残った二人の会話に割り込んだ。
「文句では無いですが流石にあそこまでの溜め込みは良く無いことは伝えておくべきだと思います」
更にマウンテンも口を挟む。
「取り敢えず思いついた奴が話せば良いんじゃないか?」
ノイルホーンの一言でどうするかが決まった。
〜シトムベ達が作業をしている頃〜
ロドスから遠く離れた地、ドクター達の空気は重いものとなっていた。
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「_しっかし急な任務だったなホント!」
話を切り出したのは今回の任務に参加していたオペレーターの一人___イーサンだった。
「誰も遅刻しなかったのが奇跡です」
答えたのはフェンだった。
「全くだよイーサン、僕なんかケルシー先生に頼まれていた仕事より優先だって聞いたもんだから本当に慌てたよ。しかも流れ弾で壊れた
グレネートランチャーが壊れたカララクがそれに続き、
「でもカララクさんの任された仕事ってぇ、自業自得でしょ〜?」
「罰としての仕事だとお聞きしましたよ?」
「確かにカララクの紹介してくれたコは気になるって言ったけどさ‥‥、盗聴器を仕掛けなくてもアーミヤから聞けたんだよ?」
クルース、ビーグル、ドクターの順にツッコミを受けた。
「味方がいない!?」
「いや下手するとクビじゃ済まなかったからね!?」
カララクの驚きに更なるツッコミで返すドクターだが無理も無い。
ロドスにとって情報漏洩で被る損害は会社としての利益や信用だけでなくオペレーター___特に感染者とその家族の個人情報も含まれる。
盗聴器の録音内容と動機___ドクターがシトムベについて知りたがった___からどうにかクビは避けられたが。
ちなみにあの後シトムベとカララクは拘束され、取り調べを受けた。
カララクは義足を含む装備品も調べられた。
盗聴器を見つけたシトムベは念入りに身体検査を受けた___とんだとばっちりである。
「そういえば任された仕事ってなんだったんだ?」
「開けてなかった補給箱の開封と分類、収納と開け終えた箱の片付け。んで、それが三部屋分」
「「‥‥‥‥」」
クルースとイーサンが口を閉じた。
「ああ、そうそう。僕が運んだのが空箱含めて累計で8000ケースぐらいなんだけどさ。
最後の一部屋___あそこには運びこんだ覚えがないんだよね」
「「え?」」
フェンとビーグルは戸惑った。それに対し、
「「‥‥‥‥」」
イーサンとクルースの顔色が悪くなり、
「‥‥‥‥」
ドクターも黙り込んだ。残念ながら顔色はマスクで見えないが、
「他のふた部屋はまあ空箱と中身入りに分けてあるからそこまで手間は掛からないはずだけど」
「よ、よく3部屋で収まりましたね」
特に何も察していないフェンが疑問を口に出した。
「うん、機会を見てバレないように片付けはしていたからね」
「「「‥‥‥‥」」」
「あ、あのもし他の人が別の部屋に補給箱を入れてたらどうしますか」
犯人を察したビーグルが犯人をどうしたいかを聞く___返答によっては今謝ればまだ間に合うかも知れないからだ。
「仕事だし片付けるよ?箱の方を‥‥あ、もしかしてどう落とし前をつけるかとかそういう話?
うーん、紛らわしい事をした僕にも原因があるからね。あまり強い事は言えないかな?
まあ、作戦が終わったら考えておくよ」
「「「ヒェ‥‥」」」 「げぇ‥‥」
ビーグルも含めた四人__後者の声はイーサンのものである____は萎縮した。
なお、萎縮させた当人はというと『マ、片づけ手伝って貰った後におかず一品奢って貰うぐらいはイイヨネ!』程度にしか考えていない。
というか四人の様子がおかしいことに気づいていない。
「まあ、私は片付けるのに参加するのは確実だろうけどね!ちなみに___「おっと」!?」
ヤケになったドクターがカララク以外に頼んだ人物を暴露しようとしたところで敵襲。
そしてそれをカララクが投石で___それも複数人___気絶させた。
人力で鳴らして良い音ではないが別に
「やっぱまだいたか、僕武器ないから投石ぐらいしか出来ないんだけど」
『え、なにコイツ/この人怖‥‥』
包囲しつつあった敵と武器を構えた味方両方からそんな声が上がり戦闘が開始した。
この後敵の半数以上がカララクの投石で沈み戦闘が終了した。
後日クルースとイーサンはケルシーにこってりと絞られ、カララクと共にシトムベ達が片づけきれなかった荷物を片付け、カララクにおかずを一品ずつ奢った。
カララクは喜んだ。
〜作戦終了翌日、ドクターのビデオ視聴〜
片付けの様子がダイジェストで流れ、最後に映像が切り替わる。
『残念ながら時間切れで最後の一部屋は出来ませんでした〜。というわけで後はドクター達が頑張ってね!エンカクどうぞ!』
画面の中から話しかけているのはカシャだった。カメラが向きを変える。
『あまりに忙しいのはわかるが溜め込み過ぎだ。さんざんお前が足りないと嘆いていた素材がかなりあったぞ。‥‥終わりだ、次に回せ』
余計なひと言も付け加えてしまったと言わんばかりに顔をしかめたエンカクに促され、カメラが向きを変え、少し後退する。
『ドクター、あなたが多忙であるのは最近きた私でもわかるほどです。ですがこれはあまりに良くない、不審物の混入なども充分にありえました。今後はどうかお早めに声を掛けてください。‥‥次の方に回してください』
‥‥マウンテンの不審物と言う言葉に少し凹んだがその後の言葉に少し嬉しく思った。またカメラが向きを変えた。
『いろいろ言いたいが取り敢えずひと言、あの量は多すぎる!俺やマウンテンみてえな力仕事に自信のある奴がいないとキツいんじゃないか?‥‥いやこれ一言じゃないな。まあいいや、次に回してくれ』
‥‥‥作業が終わったら筋肉痛で動けなくなる未来が容易に浮かんだ。鉱石病の治療法もこれくらい楽に浮かんでくれたらいいのに。
『ただ数を数えて‥‥メモをとって‥‥私の担当はその繰り返しでしたが数が多い分かなり疲れました。‥‥その‥‥特に言いたいことがなかったので次に回してもらえますか?』
デスクワークって辛いよね。
‥‥私の場合量が多いのも有るけどさ。
カメラは壁を写した。
‥‥‥?
『ってアンタだよシトムベ!』
『‥‥‥?今日作業に参加したのは私達6人でしょう?』
『え!?』
『嘘ですよ。カメラを持ってて貰えますか』
『なんだ嘘か〜、はい!ひと言どうぞ!』
画面が大きく揺れる。カメラがカシャに受け渡されたようだ。
年の割に背丈の低い黒いヴァルポがそこには佇んでいた。
『最後なのでいろいろぶっちゃけてしまいますか。‥‥ドクター、貴方が荷物を運ばせたオペレーターはカララクだけではありませんね?』
ギクリ
『三つ目の部屋___一番量が少なかった部屋だけは空箱が判別されていませんでしたし、カララクも覚えがないそうですよ。‥‥‥もし作業が辛ければ他の方も巻き込んでみたら如何でしょうか?』
冷や汗が背中を流れる。
『最後になりますが外れてたら申し訳ないですが恥ずかしいので聞かなかったことにして下さい。以上です』
椅子からずり落ちそうになった。
ポン
肩に手が掛かる
振り向くとそこにはケルシーがいた。
「では作業に向かえ、ドクター‥‥他に手伝わせたクルースとイーサンも先に待っているぞ」
「アッハイ」
ドクター、
作業メンバーの決め方
人数:2-6人でルーレット→5人
1人目:力の強そうな人
すぐに思いついたのがマウンテンでした。
2人目:カララクと交友関係がある人
療養庭園でも戦場でも関わりがありそうなエンカクに決定。
3人目:倉庫作業が得意そうな人
基地スキルからノイルホーンを選択
4人目:ルーレットで決定
職業は?→医療
レア度?→星6
※星1、2を除く
誰?→シャイニング
※ケルシーを除く
‥‥倉庫作業させて大丈夫?
5人目:カシャ
上記のメンバーで動画撮影の出来そうな人が想像出来なかったので急遽選択。
シトムベ
身体検査の際、身体につけていたアーツロッドの数で一悶着あったとか。
嘘をつくコツは本当のことを少し混ぜる事だ。
カララク
録音内容と動機によってはクビどころか事故も充分ありえた。
投石は獲物が壊れた八つ当たりだが空気は更に重くなった。
不思議なことに死者が出ていない?
>>ドクター達の空気は重いものとなっていた
全員とは言っていないし味方だけとも言っていない。
ドクター
筋肉痛確定