副題
歯科用椅子___歯科治療の際患者が座る椅子のこと___を日本で初めて考案されたのは明治8年のことであり考案した小幡英之助は日本で最初に歯科を専攻した医師である。
〜食堂にて〜
夕食の時間、シトムベはいつも通り蕎麦を啜る。
しかしいつもと違うのは、
「いやー大変だったね!」
カシャと、
「後一部屋だけ‥‥ですがドクター達だけでやり切れるのでしょうか?」
ナイチンゲールが同席している事である。
「‥‥‥カララクもいるしあまり心配しなくてもいいかと、いずれにせよドクターは筋肉痛確定となるでしょう。」
「いやダメじゃね!?」
シトムベの返答に背後からツッコミが入る。
報告に行ったノイルホーンだ。
「おっとノイルさんも来たか。残念ながらAセットは売り切れでした。代わりは日替わりランチで合ってましたよね?」
ノイルホーンが座れるように隣の席の上に置いておいた水筒をどかしながらシトムベは答えた。
「おう!合ってる合ってる。」
ありがとな、そう言いながらノイルホーンは椅子を引いて座った。
___
______
_________
それぞれのペースで食事が進み、7割方食べ終えたカシャが手を止めて口を開く。
「ところでドクター達いつ帰って来るか聞いた?」
「明日か明後日頃だって聞いたぜ?そうそう、残りはドクター達が帰ってきた翌日にやらせるけど俺たちは手伝わないでくれってケルシー先生から言われてたっけ。」
ノイルホーンが答えた。もう殆ど食べ終えている。
「ドクターにそのような時間の余裕はあるのでしょうか?」
最もな疑問を口にするナイチンゲール、半分程食べ終えている。
「体力もないかと思いますが。」
ご馳走様でした、シトムベはそう言いながら箸を置いた。
「ケルシー先生、それに関しちゃ『作る』としか答えてなかったぜ。」
「うわぁ」
いつかあの人過労死するよ、カシャは引いた。
「「「‥‥‥‥‥。」」」
それは無い、とも言い切れないのがなんとも言えない三人だった。
勤務してまだ日が浅いシトムベですらそう考えるあたり
「と、ところでさ、シトムベは何でロドスに来たの?」
『‥‥‥‥。』
重めの空気を振り払うかのようにカシャは質問した。
心なしか周りが静かになった気がしたシトムベがふと周りを見回すと周りも耳を澄ませているように見えた。
「‥‥‥‥。」
ありきたりな理由ですよ、少し考えてシトムベは前置きした。
「此処にいた歯医者が年齢で隠居したから後任として、というだけです」
「そうなんだ〜、てっきり清掃員だと思ったよ。」
「一応私も医療部に属しているので‥‥知っていましたが‥‥正直掃除をしている時しか見かけません。」
カシャとナイチンゲールの悪気のない言葉にシトムベは胸をさされた気がしていたが、
「入職時は国際資格を取得していなかったのと前任者が使用していたという設備は特注品でかつ私物でもありました故回収されていましたので‥‥‥資格の方はなんとかなりましたが設備の方はやや大掛かりですので遅れて届くとのことです。」
何食わぬ顔で補足を加えた。
「あのばーちゃん先生の設備か〜、そりゃ納得だな。」
「そういえばどんな感じの方でしたか?」
「一回会ったことがあったけど‥‥シトムベより小さいザラックのお婆ちゃんだったよ。」
「ああ、どうりて椅子の周りの床が迫り上がるようになっていたわけです。背が低い方にはうってつけですからね」
「それで怒ると無茶苦茶怖いんだぜ、前に誰かがウッカリ歯磨きをサボって寝たことがバレた時は‥‥」
ノイルホーンはそれっきり黙り込んだ。
「‥‥何も聞かないでおきますね。」
ナイチンゲールの言葉に他二人も頷いた。
「あ、そういえば、」
シトムベは話題を変えた。
こうして夕食の時間は過ぎていった。
〜宿舎:シトムベの部屋〜
シャワーを浴び、歯を磨きながら明日の予定を確かめる。部屋は静かだ。人数の影響でシトムベ一人しかこの部屋を使っていないというのもあるのだが。
「明日も掃除、簡易的な健康診断は無しか」
荷物はまだ届かない。もし天災が起きた場合はより遅れるだろう。
今のところ歯医者としての仕事は新規感染者の受け入れ時の健康診断とその結果をカルテに纏めておくだけだ。治療が必要でも痛み止めを処方するぐらいしか出来ることがない。それに時間が経てば経つほど自分の腕も落ちる。
「はやく届いてくれ‥‥!」
シトムベの必死な呟きはどこへともなく消えていった。
そして、
「ぐぅ‥‥!
そして追い討ちかのように最近の悩みの種の
新しい尾が生えてくる度にシトムベはこれを経験してきたが未だに慣れていない。時には痛みの辛さで眠れない時もある。
「杖は‥‥どこだ‥‥此処か」
痛みを堪えながらベットの下から先端に丸く磨かれた源石が複数埋め込まれた大型の
「触媒は‥‥来週には買い足さないとか‥‥ぐッ‥‥また出費がァ‥‥!」
手袋を嵌めて部屋の中にあった箱の一つから小さな源石製の
___シトムベの憂い声の通り、その箱の中には触媒は殆ど入っていなかった。
「よし、やるか‥‥!」
酷くなる痛みを堪えながら自身のアーツの対象を自身と
(発動までの工程をより長くする事で消耗を最小限に抑えるのはいいが長くなった分の痛みで消耗することを考えるとなんともいえないな)
「詠唱、始め___」
3分程してアーツが完成し、シトムベは力無く座り込んだ。
「成功、か」
凪いだ表情でそう呟きながらシトムベは立ち上がるとアーツを起動するために用意した品々を片付けていった。
「継続時間は‥‥大体24時間か」
時計を見て昨日に掛けたアーツがどれほど継続していたかを確認する。
ノートにメモをとり、机の上に放り投げ、引き出しから睡眠薬を取り出して一錠飲んだ。
10分ほどで効いてくるだろう。
これで寝る支度は済んだ、後は布団の中に潜り込むだけだ。
(‥‥そういえば、)
___時々視界にちらつく『赤』は
〜オマケ〜
___ちょっといいかな?シトムベ。
「カララクと部屋を交換して欲しい?」
ある日、秘書を務めていたシトムベは休憩時間にドクターから相談を受けた。
「誰からの頼みだ、ドクター」
___〇〇からだね
「何故
___多分接点が無いからじゃないかな。
「確かに顔と名前は知っているが直接関わったことは無いな」
___カララクの荷物の多さや時々の爆発、小火で困っているんだって。
「ああ、そういう‥‥‥」
___今はまだ彼自身や所持品に被害は出てないんだけれど‥‥‥。
「‥‥仮にカララクを一人部屋にした場合ブレーキが消えるぞ」
___君がカララクと相部屋になるのは?
「俺も荷物が多すぎて難しいな。それに___」
少し間を置いてシトムベは口を開いた。
「俺はブレーキじゃなくてアクセルだ」
___嘘でしょ!?
「それに、今の俺が
___なんでカルテを部屋に保管してるの!?
「最近置き場所が無くてな‥‥。仮に患者が亡くなっていても一定期間は保管しなければならないというのもあるが」
___ケルシーには、
「先に言ってある。ちなみに俺の部屋にある分は亡くなった患者の分だ」
___なら安心‥‥なのかな?
「駄目な時は駄目だ」
___そんなー。
「いっそのことエンカクでも部屋の交換に巻き込むか?」
___それはやめて!
シトムベ 身長150〜155cm
尻尾に成長のリソースを(ry
スズランと違い成長の過程で新たに生えてきているため一から骨や神経も形成されている。
最近はアーツで痛みを軽減し、睡眠薬を飲んで眠りに就く日々を過ごしている。
今回使用したアーツロッドは大型のもので複数本所持しているようだ。
カララク 身長170〜180cm
シトムベと喋りまくるが立ち話はそこまで好きじゃない。
シトムベの機嫌が段々と悪くなるうえ、義足を手に入れた時の
「肉体を再構成したら足も揃って背も縮まないか‥‥?」
という呟きを思い出すらしい。
「僕の身体は粘土じゃないよ!?」
幻肢痛は今はもう無い。
『赤』 身長162cm
シトムベの尻尾に興味を示している。
シトムベが『赤』を生き物と認識しているのはなんとなくで当人には確信が無い。
〇〇 身長xcm
モブ 男性
今後も出てくるかもしれないし設定が生えてくるかもしれない。