カルネ村とは、アインズ・ウール・ゴウン魔導国の辺境にある開拓村であり、かつては王国領だったが戦争によって魔導国へ組み込まれた村だ。
魔導国の王都であるエ・ランテルの北東に位置し、近郊にトブの大森林とナザリック地下大墳墓がある。
カルネ村は、アインズに助けられ、その後も何かと度重なる支援をしてくれていた。
カルネ村の村人は、アインズがアンデッドであることを知らされても大恩人への感謝を忘れなかった人々だった。
現在では村の防衛の為に周囲に高く頑丈な丸太作りの塀に囲まれ、村の東西に見張り台がある。
村には魔導王自ら工房を囲む壁を作り、極秘の研究が行われているドワーフ国から来たルーン工匠達の工房や新しく移住してきた5000人を超える村人の住居と大規模な畑、中央の広場にはアインズ・ウール・ゴウン魔導王の像が飾られている。
急激な人口増加で水不足になったがドワーフの手による〈湧き水の蛇口〉が普及した事で問題は解決した。
村には、様々な家畜の豚、牛、軍馬、鶏に似た魔獣が飼われており、大規模な畑で作られた麦などを貯蔵する食料保管庫も備えていた。
今は、魔導国の助けを借りずにカルネ村が自立して魔導国に返済する事を目標にしている。
アンデッドの魔導師の姿のアインズは、カルネ村の発展具合を見る為にカルネ村へと来ていた。
村人達に挨拶しつつ、様々な所を見つつ、ローブル聖王国での一件を思い出していた。
あの時は、聖王女カルカと神官団団長ケラルトと聖騎士団団長レメディオスの3人娘に、貴方は此の国に必要な方なので何か欲しい物があれば、例えば聖王国の王の座でも欲しければ差し上げるから是非いてほしいと頼まれた。
だがモモンは、聖王国3人娘にきっぱりと断りの言葉を発したのだ。
「私には、すべき事があるので無理ですね。ですが貴方達のような麗しく強い女性が年老いていくのを見るに忍びない。〈昇天の羽〉という私が冒険で手に入れたアイテムが3つあります。此れを差し上げましょう。手に取り念じれば異形種の天使になり、不老となれます。秘密を打ち明けますと私も見た目は人間ですが、実は異形種で不老なんですよ。では、またどこかでお会いしましょう」
モモンは断りを入れて、そそくさと魔導国へと帰って来た。
ナーベがモモンさーんに此の国に残れとか不敬ですとか言っていたが、宥めておいた。
まあ〈昇天の羽〉を使って不老に成れば、聖王女カルカも美容魔法の開発だけでなく神官系魔法の開発に乗り出すだろうから、後でモモンになってサルビアさんに魔法を教えて貰えるように頼めば良いだろう。
ケラルトとレメディオスにも渡したので、此れで聖王国は防衛力は末永く高くなり、国は守られるって訳だ。
ローブル聖王国での戦が終わり、分割払いとは言え膨大な謝礼金が魔導国へ振り込まれ、デミウルゴスが創った魔皇ヤルダバオトの御蔭でアンデッドの仮面兵達は、ローブル聖王国での立場を確立し、そのまま護衛部隊に貸し出しとなり、追加で仮面兵の貸し出し注文も入ったので魔導国には定期的にローブル聖王国から金が振り込まれる事となった。
ローブル聖王国南部と北部との対立も仮面兵の有用さを知り、大幅に仮面兵達を重用する北部に軍配が上がり、北部は軍事費を削減し商業や工業に投資する事で繁栄できるが、南部は軍事費が経済を圧迫して今後十数年規模で衰退していくとのナザリックの賢者達の推測が上がっている。
ナザリックでデミウルゴスは、礼を取り銀のプレートで包んだ尻尾を揺らしながら感心した風で喋ってたな。
「各国の軍備を削り安価なアンデッド兵に頼らざるおえない形にしていくとは、真に智謀の御方にございます」
ローブル聖王国は、亜人達の件が片付いたとはいえ、まだ残党は残っているし、魔獣対策ももちろん必要なので仮面兵の需要は充分過ぎるほどにある。
今回、ローブル聖王国は、亜人連合軍に攻められたが此れに関しては、魔導国は関与していない。
魔皇ヤルダバオトとの関係を疑われても、そもそもヤルダバオトは人間の国を攻めよとは一言も言ってないので問題は無い筈だ。
だいたい亜人連合軍は、ヤルダバオトの取引が無くとも10年から20年も経てば出現して、ローブル聖王国に攻め寄せていただろうことは、アルベド、デミウルゴス、パンドラ、ラナーの共通の考えなので早めに対処できたのでまだマシだろう。
ヤルダバオトと亜人達の取引で、ナザリックで創り出した低級の武具の対価で大量の死体も手に入れる事ができたし、後でナザリック地下大墳墓第五階層「氷河」で氷漬けになった死体をアンデッドに変えなくちゃな。
ローブル聖王国の東に広がるアベリオン丘陵を確保でき魔導国の領地は更に増える事となり、亜人達が魔導国王都エ・ランテルにやってくるだろうから、対処の方は魔導国王都に住むラナーに任せるとしよう。
魔導国が出来てから冒険者達の在り方も変わるだろう。
未知の地域を探検して魔導国への利益となるような冒険をしてもらいたいので冒険者組合長プルトン・アインザックの許可も直接面談して取り付けたし、後は冒険者を鍛える施設がいるな、マーレにエ・ランテル近郊で訓練用の迷宮の作成を任せておくか、訓練用の迷宮のレベルは低目と中ほどと高めの3つの迷宮を創れば良いだろう。
迷宮内のモンスターは、ナザリックで自動湧きするモンスターを使えば良いかな。
モンスターに手加減するように言い含めれば、冒険者を半殺しで済ませた後に回収班にでも回収させて、半殺しの冒険者を迷宮の入口に置いておけば良いだろう。
諜報部隊も〈シャドウ・デーモン/影の悪魔〉や恐怖公の眷属であるゴキブリ達以外にも人族主体の方も魔導国としては育てなくてはならず、魔導国王都エ・ランテルに潜伏していた暗殺集団のイジャニーヤを捕まえて交渉用の手紙を持たせて帰らせた。
今頃は、魔導国に帰順するか別の国に移るか考えていることだろうが、〈忍術・影潜み〉で潜んだハンゾウを付けているので何かあっても、ハンゾウが現れて一味を無力化して魔導国への帰順は揺るがない筈だ。
イジャニーヤには、ハンゾウから諜報員の教育を受けさせても良いな。
アインズは、色々と考えごとをしながらルーン工房へ御供にモモンとの関係を誤魔化す為もあり、鳥仮面を付け変装したニニャと既に此の村では喋るアイテムとして知られているが色を変えた黒宝珠の杖に嵌った死の宝珠を連れてやってきた。
透明化した〈エイトエッジ・アサシン/八肢刀の暗殺蟲〉の数体がルーン工房の屋外で辺りを見張っている。
アインズは、〈変声の喉飾り(チョーカー)〉を使い、声を老賢者風の渋い声に変えて、ルーン工房でパンドラの開発した、自ら歩けなくなるがルーンスミスの職業レベルが上昇する〈叡者のルーン工匠兜〉を身に付けて車椅子に座ったゴンドと話をしていた。
〈叡者のルーン工匠兜〉に備えられた拡大鏡でルーンの刻まれた武器を眺めつつ、アインズから楽な言葉で話して良いと許可を貰ったゴンドが喋った。
「魔導国の支援の御蔭で皆が集中してルーンに取り組めるのは良い事だ。ルーンの技術書も手に入った事で武器にもルーンを6つ刻みこむ事ができるようになった。此れはルーン工王が使ったとされるドワーフの秘宝並みの武器が作れたということだ。後は、どれだけ量産できるかだな」
「ふむ、剣を貸してくれ。《オール・アプレイザル・マジックアイテム/道具上位鑑定》。ほほう、切れ味の上昇、クリティカル率向上、武器の硬化、言葉認識の炎の付与、重量軽減、戦闘後の補修か。この短期間で此処までの物が作れるとは見事だ」
「ありがとよ。褒めて貰えて嬉しいよ」
ゴンドは、嬉しそうに顔を綻ばせている。
ルーンの刻まれた剣を丁寧に返して、アインズはゴンドに聞いた。
「それでルーンの技術書やルーンの魔導書の解読は進んだのか?他に何が書いてあった」
「そうだな。ルーンや錬金術を用いた錬金生物、まあ思考力を持ったゴーレムだな。此れの作り方が書いてあった。他にも砲身にルーンを刻むことで砲撃の威力や射程を強化する魔導大砲なんてのがあったな。大昔は此れで様々な砲弾、《雷撃》や《火球》や《死》を〈魔法最強化〉や〈三重化〉や〈位階上昇化〉して撃ち出していたそうだ」
「ほうほう、ユグドラシルには錬金生物や魔導大砲なんて無かったな。錬金生物や魔導大砲などの研究も頼むぞ。錬金術は村の薬師でもあるンフィーレアに聞くと良いだろう。魔導国で資金の都合も付けておこう」
ゴンドにあれこれと指示を出した後、ルーン工房を守るデスナイト達に片手を上げて挨拶してルーン工房を囲む壁の外へ出る。
新しく建てられた孤児院を兼ねる教会へと赴いた。
孤児院では戦闘メイドのユリやペストーニャが子供達の世話をしているそうだ。
教会では、ナザリックの闘技場での訓練では姿が見えなかった神官のサルビアさんとエンリとネムとハムスケと小動物達が教会内の掃除をしており、アインズに気付くとサルビアさんは軽く、エンリとネムは大慌てで腰を大きく曲げて礼をしていたので片手を上げて答えておいた。
教会は、丸太造りの急造品だが掃除が行き届いており清潔感溢れる物で、ハムスケも中に入れるように大きな門が付けられ、参列者が座る参列席が何列も配置されている。
奥にはアインズがカッツェ平野の合戦で披露した巨大化したアインズの姿が漆黒の後光と足元の立ち昇る禍々しいオーラが巧みに表現された姿が着色された等身大の大きさの木造で作られていた。
はぁ、神様か。俺が神様何て柄じゃないけど、宗教ってのは人との纏まりを作るのに有効ですってデミウルゴスに言われたら了承する他無い。
恥ずかしいけど我慢する他無いな。
彫像は特別な場合以外は、等身大以下にするように御触れを出しといて良かった。
しかし、神様だと人々の祈りに対して何か見返りをあげないと不味いんじゃないだろうか?
「ご苦労様だ。サルビア、エンリ、ネム、ハムスケ。ハムスケの妹や弟も教会を掃除してくれて、ありがとう」
「はいでおじゃる」
「誉められてうれしいとです」
「わーい、やったーでアルヨ」
小動物のネズミよりは、多少大きい個体達十数体がおじゃるとかアルヨとか言ってるが、ハムスケも妙なござる口調だったし、ハムスケの一族の妹や弟はこんな感じなのか。
ハムスケのように人が何人も乗れるほどには大きくなく、小さな猫ぐらいだ。
「サルビア、ハムスケの妹と弟が出来たのは喜ばしいのだが、これでは小さすぎないか?ハムスケくらいの大きさには成らなかったのか?」
「殿、此の子たちは出来たてですので小さいのは当たり前です。ハムスケは長い間を掛けてあの大きさに成長したんですから、もう少し長い目で成長を見守りましょう」
「そうだよ、生まれたばっかりなんだから」
サルビアに尋ねると、それは無理な話だとサルビアとネムに言われてしまった。
うーん、赤ん坊のような者か。
「ふむ、そうか。ハムスケはどうだ。御婿さんを欲しがっていたな」
「大きくなるまで気長に待つでござるよ。某には同族が居なかったけど今は、こんなにも沢山の家族に囲まれて嬉しいでござる。あまり気にしないでござるよ」
「ふむ、ハムスケが良いならそれで良いか」
サルビアが顔を綻ばせて両手を合わせて嬉しそうにアインズに報告した。
「殿、私は此の教会を任されてから新しく職業レベルが上がったんです。エンリちゃんもなんですよ。私の職業はアデプト・オブ・アインズ・ウール・ゴウンで一日一度、本来なら使えないはずの1段階上の位階魔法が使えるんです。エンリちゃんの職業はホーリージェネラルで聖なる力を振るったり、皆を率いることに上昇効果が付くそうで召喚したゴブリン達にも効果がある事を確認済みです」
『アデプト・オブ・アインズ・ウール・ゴウンですか。職業レベルにアインズ・ウール・ゴウンが出るとは驚きです。鳥仮面さん、後で魔法《パーフェクト・ロアー/完全なる伝承》でサルビアさんとエンリさんへの確認を御願いします』
「分かりました」
「うむ、まさか私の名が出て来るとはな。此の世界で神と認められ崇められれば職業レベルにすら名前が出て来るのか。うむ、他の守護者が崇められると守護者の名前の職業レベルが出て来るのか?いや、それをすると信仰が分散されてアデプト・オブ・アインズ・ウール・ゴウンの職業として成り立たなくなるか?検証が必要だな」
死の宝珠やアインズが言葉を交わして討論している。
サルビアとエンリとネムはそんな様子をニコニコしつつ、鳥仮面に魔法《完全なる伝承》を握手をする事で職業レベルを把握して貰っていた。
アインズは、討論に夢中に成り、3人を置いてきぼりにしたのでは無いかと場を仕切り直す為に咳をしてエンリに向き直った。
「ゴホンッ、エンリ、村長就任とンフィーレアとの結婚おめでとう。ンフィーレアとエンリとネムをナザリックで歓待させて欲しい。日にちは後日報せるとしよう」
「はいッ、ありがとうございます」
「ありがとーございます」
ホーリージェネラルの職業レベルを取り、ますます力が強くなったエンリは、ンフィーを逃したら、私、結婚できないんじゃないのかと、奥手のンフィーレアへエンリはアタックし続け、この度ようやく結婚することになったのだ。
エンリとネムの感謝の言葉を聞き、大きく頷いた後に別れを告げて《ゲート/転移門》を唱え、半球体の闇の扉を潜り抜けた先は、魔導国王都エ・ランテルの魔導王邸宅の謁見室だ。
既に其処には、謁見室の赤い絨毯に片膝をついたラナーと側に立ち並ぶ一般メイドと黄金鎧を着込んだナザリック・マスターガーダー達が槍を持って並びアインズの帰りを待って居た。
鳥仮面は、《ゲート/転移門》を潜り抜けた後は、一段下がった位置で待機している。
「さて、エ・ランテル領域守護者ラナーよ。有力なタレントの入手ができると聞いたが其れは本当か?」
「はいッ、魔導国王都エ・ランテル及び属国に成りましたリ・エスティーゼ王国、バハルス帝国にて住民台帳の作成と同時にタレント所持を魔法にて検査しました。属国には既に了承を得ておりタレントの移譲についても本人が納得すれば問題無いそうです。此処に特に問題ない報酬を提示している有力なタレントの持ち主のリストを作成しております。お確かめください」
持ち主リストを一般メイドが受け取り、アインズの元へ持ってきた。
面倒くさいな、こうゆう形だけでも重要らしいし、一般メイドも仕事が出来て嬉しいらしいから変えちゃいけないんだろうな。
持ってきた奴が直接王に渡すと、隠し持った剣で王が暗殺されるかもしれないから其の対策なのか?
持ち主リストと其のタレントを見ると剣士なのに魔法使いのタレントを持ってたり、また其の逆の場合もあった。
なんの変哲も無い只の主婦が強大なタレントを持っていたりするが、タレントは魔法で調べないと判明しないので生涯何のタレントを持っているか分からずに今までの人々は死ぬ事も多かったのだろう。
タレントの内容は、魔法適性か。
此れは、ニニャにタレントを貰わなくて済むかもしれんな。
後は戦士適正、狩人適正、盗賊適正、神官適正、集中力のキャパシティが増えるタレント、看破の魔眼、召喚モンスターの能力が若干ではあるが向上するタレント、変身を見破るタレントなどなど。
凄いのに成ると一週間に一回アイテムが消耗しないタレント〈貴秘雫〉か、武器が壊れなかったり、消耗品である魔法のワンドや〈流れ星の指輪〉なんかも使い放題か?
一日一回短時間の魔力の消費無しで魔法が使えるタレント〈青秘雫〉も凄いな、此れなら《リアリティ・スラッシュ/現断》も打ち放題だな。
一日一回短時間、攻撃があらゆる防御効果を無視するタレント〈斬鉄剣〉か、鉄を斬るとあるが此れだと魔法付与されたヒヒイロカネ製の盾を容易く斬り捨てる事が出来て、当たり所が良ければ其のまま本人も斬れるな。
一日一回短時間、運が極端に良くなり、あらゆることが上手く行くタレント〈豪運〉ね、此れがリアルであればガチャも良いのが出ただろうに、嗚呼、〈流れ星の指輪〉を一個出すのにどれだけガチャを回したか。
いかん、いかん、昔を思い出して落ち込んでいいのは一人の時だけ、今はラナーや一般メイドも居るんだからリストを読み進めるか。
……なかなかに興味深いタレントばかりだな。
アインズは、タレントを検討した後にタレントの持ち主と交渉後に魔法《タレント・トランジション/異能移行》を使用して、それらの大半を手に入れる事が出来たのでタレントの情報を集めたラナーに何か褒美として欲しい物は無いかと聞いてみると。
「褒美は、私はクライムと暫く二人きりで過ごしたいのです。御願い致します」
「ふむ、二人きりというのは保安上駄目だが考慮しよう。暫くの間、仕事をせずに仲睦まじく過ごしたいのだろう?後日に日程を決めて魔導国及び属国に成ったリ・エスティーゼ王国、バハルス帝国などを巡って新婚旅行を1週間楽しんでくると良いだろう。護衛として戦闘メイド数体と〈エイトエッジ・アサシン/八肢刀の暗殺蟲〉を数体ほど付けよう。彼らには君らの行動を出来るだけ尊重するように言っておこう」
「はい、ありがとうございます」
ラナーは、褒美を与えられて満足したようで足取りも軽く第2執務室に戻って行った。
色々試してみて、タレントは相性の悪い物、例えば「看破の魔眼」や「変身を見破るタレント」などは普段使いをするには面倒なので、低レベルかつ喋れる〈シャドウ・デーモン/影の悪魔〉に名前と共に下賜しておいた。
やはり名前と言うのは貰えると嬉しい物なのか、区別の為に付けさせた鉢巻や腕に巻き付けた布切れなどを大切に撫でているのを見るのは悪魔とはいえ可愛いな。
ナザリックに帰還後、ニニャとソアが闘技場で訓練して死の宝珠やニニャが1レベル上昇したそうで、死の宝珠は第8位階までの魔法が使えるようになったそうだが、大儀式で第10位階の魔法《パーフェクト・シェイプチェンジ/完璧なる変身》を使おうとしても前提の第9位階の各種魔法を儀式なしで使いこなせてないと無理と分かり残念がっていた。
アインズは、残念がる死の宝珠に声をかけた。
「レベルアップして第9位階に成れば良いじゃないか。私にも気持ちの整理という物がある、子作りとかな。それより私が元の世界に帰れる転移の魔法を覚えて欲しいのだ。母の墓も其処にあってな、今の私の始原の魔法《世界蘇生》ならレベルダウンなしで復活できると思うのだ。それに苦労しているギルドメンバーが居れば助ける事もできるだろう。頼んだぞ死の宝珠よ」
死の宝珠もニニャやアインズと話し合って、気分がようやく持ち直している。
アインズも闘技場で双大剣【世界意志(ワールドセイヴァー)】のレベル上げをして自らの経験値を貯めて、ニニャに籠手を返して貰い、《ネーミング/命名》の儀式を行ってアインズのレベルを1ほど上昇させた。
現在は、レベル111と成り「プリミティブキャスター」の職業レベルを7にして、始原の魔法は《世界加速》系統の《世界加速Ⅲ》まで取り、停止した時間の中でも攻撃すら出来る程の加速力を得た。
始原の魔法の《竜宝作成》系統の《竜宝付与》は、あらかじめ武器や道具などを用意し始原の魔法を付与する事で《竜宝作成》では、無からアイテムを創り出していたのを大幅に始原の魔法の消費を抑える事が出来るので、此れを生命力の消費が大きすぎて創り出すのが無理だった物でも始原の魔法を付与する事で創れるだろう。
アインズは、新しく得たスキルの調子を確かめながら、ナザリックに帰って来たコキュートスとの模擬試合で存分に戦いを楽しんだのだった。
・〈叡者のルーン工匠兜〉
オリジナルアイテム
身に付けると歩けなくなるが、ルーンスミスの職業レベルが上がり技能を上昇させる効果がある作業用兜。
充分なルーンの知識や技能が無いと、ルーンスミスの職業レベルは上昇しない。
・魔導大砲
オリジナルアイテム
様々な魔法を遠くまで撃ち出せたという大砲。
その威力や射程は魔法より格段に上がるが、資金や資材を浪費する。
・錬金生物
オリジナルモンスター
ルーンや錬金術を用いて創られた巨大生物、様々な巨大武器を手に取り戦う思考力を持ったゴーレムである。
元ネタは、モンスターコレクションから錬金生物です。
・アデプト・オブ・アインズ・ウール・ゴウン
オリジナル職業
一日一度、本来なら使えないはずの1段階上の位階魔法が使える。
《オーバーマジック/魔法上昇》を使い、大儀式を行うことで二つ上の位階まで使用可能だが、此のスキルと合わせると3段階上の位階魔法が使える。
なお職業レベルが上がると一日に使える回数が増える。
元ネタは、火滅聖典副リーダーが所持していた職業のアデプト・オブ・スルシャーナです。
スルシャーナが世界に認められて職業レベルに成るなら、アインズも成ると考え登場させました。
・ホーリージェネラル
オリジナル職業
聖なる力を振るったり、皆を率いることに上昇効果をつける。
・タレント〈貴秘雫〉
オリジナルタレント
一週間に一回アイテムが消耗しない。
武器が壊れなかったり、消耗品を複数回使えます。
ポーションは、使ったと思ったら元の満杯の状態に戻っています。
・タレント〈青秘雫〉
オリジナルタレント
一日一回短時間、魔力の消費無しで魔法が使える。
元ネタは、エルデンリングの〈青色の秘雫〉です。
・タレント〈斬鉄剣〉
オリジナルタレント
鉄を斬ると書かれてるが、一日一回短時間の攻撃があらゆる防御効果を無視するもので鉄以上の硬さを持ち魔法付与済みの盾でも紙を切るように切れる。
・タレント〈豪運〉
オリジナルタレント
一日一回短時間、運が極端に良くなり、あらゆることが上手く行く。
剣で斬れば相手に致命的な一撃を与え、福引なら大当たり1等賞が出る位の強運です。
・《竜宝付与》
オリジナル始原の魔法
あらかじめ武器や道具などを用意し、始原の魔法を付与する事で消費を抑える魔法。
《竜宝作成》では無からアイテムを創る為に消費が大きかったが、此れで消費が抑えられる事で創るのが無理だった大型の物も創れる。