ナザリック地下大墳墓最奥の玉座の間にて、シャルティアの復活のための儀式が行われようとしていた。各階層守護者達とパンドラと戦闘メイド達、黒宝珠の杖を持ったニニャが集まっている。
「では、これよりシャルティアの復活を行う。アルベドはリストでシャルティアの名前を見ている事。もし先ほどまでと同じ精神支配を受けた状況であれば……」
「アインズ様、その時は僭越ながら私共で対処させていただきます」
デミウルゴスの声に皆が頷いている。
デミウルゴスは、黒髪のオールバック。肌は日焼けしたような色をしており、丸い眼鏡をかけている。
服装はストライプが入った赤色のスーツを着用し、非人間部分の特徴に、銀のプレートで包んだ尻尾があり、先端に棘が6本生えているのが見て取れた。
「デミウルゴス」
「これ以上、至高の御方であるアインズ様の身に、明確な危険が迫ると認めることこそ、もっとも相応しくないと判断致しました」
「いや、しかし」
アルベドもアインズを説得しようと声を掛けた。
「シャルティアが、なおも反逆してくるようであれば、私共守護者で対処いたします。御身は御下がり下さい」
「ふん、わかった。各守護者達よ、そうであれば、お前達に任せよう」
各守護者達は、アインズに対して礼を取り、アルベドはアインズに向け言った。
「アインズ様は、この場に居て下さるだけで良いのです。至高の御方々が誰も居なくなってしまっては私共の忠義は、どなたに捧げれば良いのでしょう」
「それに捨てられたので無いと知っていても、どなたも居らしゃらないのは寂しいですから」
「そうだったな、誰も居ないのは寂しいものだ……。守護者達よ、我を守れ。そして行動を開始せよ」
「はっ」
シャルティア復活に必要な金貨は、5億枚。
5つの金貨の山が玉座の間に築かれていて、傍には金貨の山を運んできたパンドラズ・アクターと戦闘メイド達が見える。
「シャルティアよ、復活せよ」
アインズは、スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを高く掲げると空間に波紋が広がった。
金貨の山が溶け崩れ、大きな池となり、やがて人の形へと纏まっていく。
アインズは、シャルティアが復活したが、リストがどうなっているか心配でアルベドに声を掛けた。
「んんっ、アルベド」
「ご安心下さい。精神支配は解除されたようです」
「そうか」
アインズは、シャルティアの元まで行くと、片手を上げ中空の闇から波紋が広がり、そこから漆黒の布を取り出すとシャルティアに覆い被せた。
シャルティアの傍に屈みこみ、優しく声を掛けた。
「シャルティア」
「んっ」
シャルティアは目を覚まし、ぼんやりした目でアインズを見つめている。
「アインズ様」
アインズは、シャルティアを抱きかかえると安心したようだ。シャルティアはアインズの突然の行動に吃驚しているように見える。
「良かった。いや、すまない、全ては私の失態だ」
「ええっ、いえ何があったのか分かりませんが、アインズ様に失態などありえません」
シャルティアは、喜びを露わにアインズに抱き着いた。
「おおっ」
「ああっ、私は、ここで初めてを」
アルベドが冷たい眼差しでシャルティアを見つめている。
「アインズ様。シャルティアは疲れているかと」
「はぁ~?」
「確かに、そうだな」
そういうとアインズは、シャルティアを抱きかかえていた手を放し立ち上がった。
「えっ?あぁ、うぅ」
シャルティアは、名残惜しそうに黒布を抱きしめている。
「詳しい話は後でするとしよう」
「ところでアインズ様。私は、何故玉座の間にいるのでありんしょうか。それに此方の恰好といいアインズ様の御対応といい、ご迷惑をお掛けするような何かがあったんでありんすかえ」
「覚えていないか」
「えっ、はい」
「すまない、シャルティア。お前の最後の記憶を教えてくれ」
「はい、確かアインズ様に御挨拶した後、セバス達と合流し、馬車で大きな町へと向かったはずでありんす」
アインズは顎に手を当て考え込んだ。
シャルティアにワールドアイテムを使用した者の正体は不明という事か。
「何か他に異常は無いか?」
シャルティアは肩や足、顔などを触って確認している
「問題無い様でありんす」
「そうか」
シャルティアが突然叫び声を上げた。
「アインズ様!胸が無くなっていんす」
アインズは、呆れて玉座の間の階段に座りに行った。
シャルティアの叫びに各階層守護者達も苛立ちを抑えきれないようで、元々一見巨乳のように見えるが、実は貧乳でパッドを何枚も重ねているのは各階層守護者達も周知の事実なのだ。
こんな事をシャルティアが言っても、この状況で何を言ってるんだと怒り出すのは当然だ。
「お前は、自分が今まで置かれていた状況を分かって言っているの」
「おお、覚えていないのですか。あの守護者にあるまじき失態を」
「ええっ?」
「シャルティア、あんたアインズ様にとんでもない事をしたのよ。このお馬鹿」
「はぁー?」
「守護者の存在意義という物を貴方は、どう理解しているのですか?」
「アインズ様ガ、ドレダケ心ヲ痛メラレタカ」
「ぼ、僕もそう思います」
アインズは、各階層守護者達が言い争っているのを見て、かつての仲間達もよく言い争ってたな、そして言い争いをギルド長である俺が仲裁してたっけ懐かしいと右手を伸ばし、かつての仲間の姿をこの手に既にできないのだと右手を膝に置いた。
アルベドがこちらに振り向き、アインズの方へ歩き手を伸ばす。
「アインズ様」
「アルベド」
アルベドの手を取るとアインズは、体を起こされシャルティアの元へ。
「どうぞ、アインズ様もシャルティアに厳しくおしゃって下さい」
「まったくです。この馬鹿にガツンと言っちゃってください」
「マサ二、強ク、オシャッタ方ガ良イカト思ワレマス」
「シャルティア、アインズ様のお話をしかと受け止めるんだよ」
「で、でも、あまり厳しくは、あの、その」
アインズは、かつての仲間達の言い争いを思い出し、なんだか可笑しくなって笑いを抑えきれなかった。それを見て各階層守護者達が驚いている。
「フフフ、ハハハハ、皆にも言っておくが、今回の件は様々な情報を有しながら、そこまで思い至らなかった私こそが最も責められるべきだろう。シャルティア、お前に罪は無い。この言葉をしかと覚えておけ」
「ありがとうございます。」
「シャルティアに何があったのかの説明は、デミウルゴスに任せよう」
「はっ、ところで今だナザリックに戻っていないセバスは?」
「囮だ、シャルティアが狙われた理由は以前不明だが、次に狙われるとしたら同行していたセバスである可能性が高い。アルベド、セバスの周囲を極秘裏に監視するための要員を選抜せよ」
「はっ」
「セバスは囮ではあるが喰いつかせる気は無い、敵が近寄った際には確実にこれを阻止するのだ」
シャルティアにワールドアイテムを使った者とは、どこかで必ずぶつかるだろう。
その時に、この借りはきっと返す。
アインズの赤黒い目が輝きを増し光輝いた。
「あのー、アインズ様」
「どうした、マーレ」
「あの森の戦闘跡は、僕が修復しておいた方が……」
「その必要は無い」
「えっ」
「知っているか?魔封じの水晶を破壊すると強大な力が暴走して周囲一帯を崩壊させてしまうらしいぞ」
「ええー、そ、そうなんですか?」
「すまん、嘘だ。だが嘘もまた真実になる。あのアイテムはレア物らしいから実験できる者などいないだろうしな。それと私は少し甘かったのかもしれない、私達に被害を与えることのできる未知の敵がナザリック近郊に居る事は確実だ。早急にナザリックの強化計画に入りたい。その一環として私のスキルを使ってアンデッドの軍勢を創り出そうと思っている」
アルベドがアインズに語り掛ける。
「それなのですが、アインズ様。アインズ様のスキルで創造できるアンデッドですが、媒介となるのが人間の死体では、中位アンデッドの中でも40レベル以下の者しか創れませんよね」
「その通りだが」
「実は、リザードマンの村落をアウラが発見しております。そこを襲撃して滅ぼしては、どうでしょうか?」
「……ふむ」
リザードマンの村落か。
人間だとデスナイトなどに成るが、リザードマンを使ったアンデッドだとリザードマンデスナイトになるのか?それともただのデスナイトか?
試してみないと分からないな。
アインズは、しばらくの間、考え込んでいた。すると死の宝珠が提案してきた。
『アインズ様、お悩みの御様子だとお見受けします。ここは食堂で皆で御茶でも飲みながら考えられては、如何でしょうか?』
「御茶か、まあ匂いだけでも気分転換になるか……」
『アインズ様は、飲食ができないようで申し訳ありませんでした。ですが御安心を代案は御用意できます』
「ほほう、代案だと」
やがて皆は、白を基調とした無味乾燥な食堂へやって来た。食事しに来ていた一般メイド達は、アインズ達が現れたのを見て慌てて席を立とうとしたがアインズが止めさせた。
ニニャと死の宝珠が、一般メイド達に話をしていて一人連れて来た。
『アインズ様、代案なのですが……』
アインズは、現在自分の体だと信じられないようで慣れない体をあちこち触っている。
なんだか変な気分だ。まさかこんな事になるなんて……。
(アインズ様、如何でしょうか?)
(うむ、問題ない。お茶を楽しむとするか)
「あーあー、うむ、問題無いな。さて料理長シホウツ、皆に御茶と御菓子を頼む」
隣には骸骨の見た目をした魔法使いが眠っているようだ。
眼光は赤黒く光っていたのが消えているのが判る、深い眠りに就いているようでピクリとも動かない。
アンデッドには基本的な特殊能力で睡眠が必要ない筈なのにだ。
可愛らしい声でアインズは、料理長に注文を取った後、隣に眠ったように見える自分自身を見て言った。
「自分自身を見るのは不思議な気分だな。まさか、このような形で飲食を取る事になろうとは」
アインズは、死の宝珠の魔法《ポゼッション/憑依》によって、一般メイドの金髪で紅瞳をしたホムンクルスであるフィースに憑依した状態になっており、一時的に肉の体を得ていた。
戦闘メイドのユリ・アルファとシズ・デルタとエントマ・ヴァシリッサ・ゼータの3人が皆の御茶や御菓子を配膳をしている。
各階層守護者達の好みの御茶やジュースが並び、御菓子にケーキ、アイスクリームが出されている。
デミウルゴスに色々な事情を聴かされて落ち込んだシャルティアは正装して、この場に座っている。シャルティアは食事は取れないが飲み物は飲めるので月光紅茶が出されていた。
コキュートスには、冷気を操るモンスターでもある為、冷たくても美味しさを保つヨトゥンヘイムの御茶と黄金紅茶のアイスクリーム添えを出されているようだ。
アインズと成ったフィースには、ルレッシュ・ピーチ・ウォーターとアースガルズの甘苺のショートケーキが出され、ルレッシュ・ピーチ・ウォーターを一口飲むと桃の甘みと香りが口いっぱいに広がり、アースガルズの甘苺のショートケーキは、甘く滑らかなクリームとケーキのわずかに甘みのあるスポンジを楽しむ事できた。
アインズは、富裕層のための働き蜂として酷使されていた貧困層であり、栄養を取るためだけの加工品やサプリメントが主食で、味気ない食事だったが本当の美食という物を味わってしまうと、今までの食事は何だったのだと思わずにはいられない。
あっという間にケーキを食べ尽くしてしまったアインズは、ジュースを飲みつつ今度から三度の御飯は必ず《ポゼッション/憑依》で取ろうと決心した。
さて皆、御茶を楽しみリラックスした頃だろう。ニニャと死の宝珠に挨拶させるか。
「ニニャ、死の宝珠よ、皆に挨拶しなさい」
「はい、ニニャといいます。先日、アインズ様の部下になりました。よろしくお願いします」
『死の宝珠です。アインズ様の部下になりました。我ら二人に会ってない方もいると思いますので改めて、ご挨拶します。よろしくお願いします』
「そういえば、ニニャとの契約で姉を探すのだったな。すまない、忙しくて対応できなかったよ、姉の名前を皆に教えてくれ」
「はい、姉の名前は、ツアレニーニャ・ベイロン、青い瞳で金髪です。皆さま、よろしくお願いします」
「うむ、皆の者。私とニニャとの契約で、姉を探す手筈となっているので協力して欲しい頼んだぞ」
各階層守護者達の了承の声を聴きながらアインズは、一般メイドのフィースの肉体を得てアンデッドでなく人間に近くなったせいか、先程と考えも多少変わった事を意識していた。
やはり、アンデッド化した骸骨の魔術師では、感情の起伏もある程度抑制され強制的に沈静化が行われるせいか、人格に悪影響があるようで道徳感や倫理観が小さく成っていたようだ。定期的に食事以外でも肉の体の状態を取った方が良いだろう。
「アルベド、先程のリザードマンの件だが、いきなり襲撃して滅ぼそうとするのは外道じゃないか?戦にも作法という物があるだろう、まず先触れを出しナザリック地下大墳墓に忠誠を誓うなら生かしておいてやろうと言う事が大切だろう、もちろん文書で契約するのだぞ。先触れの言葉を無視したり攻撃した場合は、ナザリック地下大墳墓の名に泥を塗る行為に等しい、その時は改めてコキュートスに任せよう。コキュートス、軍を用意するので率いるようにせよ」
「はっ、そのように致します」
「ハッ、軍ヲ率イル事二成ルト良イノデスガ、オ任セ下サイ」
アインズは、フィースの可愛らしい声で皆に伝える。
「お前たちは悪であれと創られた者が多い。だが道を外れては外道と成ってしまう。悪にもルールが必要なのだよ、デミウルゴス。お前の創造主であるウルベルトさんは「悪」という言葉に強い拘りを持っていた。その悪は必要悪という物だと私は思うのだ。裁かれない極悪人を懲らしめ裁きを下すような、そんな必要悪だ」
「はっ、承知致しました」
ウルベルトさんの悪役ロールプレイは自分のプレイスタイルだけではなく、悪役の親玉として玉座の間の扉にトラップを仕掛けないよう発案するなどナザリック地下大墳墓に強く反映されていた。
ウルベルトさんは、悪役ロールプレイをして楽しんでいても「悪」じゃなかった、そもそもギルド:アインズ・ウール・ゴウンが始まりからして、異形種プレイヤーをプレイヤーキラーした者に対してプレイヤーキラーキラーを行うことを主とした自警団的な意味合いの強い組織だったのだ。
その後、魔法《ポゼッション/憑依》が時間経過で解けたので、一般メイドのフィースに礼を言い御茶の時間は御開きとなった。
アインズは、ワールドアイテムを手に取り、玉座の間に戻ってきた。
「《ネーミング/命名》を行う、死の宝珠は協力してくれ。今回は、ワールドアイテム【強欲と無欲】を使い私自身に魔法を掛けるつもりだ。【強欲と無欲】は装備者が手に入れるはずの経験値を【強欲】が吸収・ストックし、必要に応じて【無欲】がストックした経験値を消費して様々なことに使用できる効果を持つ、どうだ《ネーミング/命名》における経験値によるレベルアップに利用できるとは思わないか?」
『アインズ様、【強欲と無欲】の性能なら可能かと思います。儀式の時間は既に夜、場所は玉座なので宜しいかと』
ニニャの肩に手を置き、《ネーミング/命名》の儀式魔法を唱えるため死の宝珠に集中すると、頭の中に儀式の手順、自分がレベルアップするかどうかが解った。アインズもシャルティアを倒した事でMAX余剰経験値は0.9レベル分が溜まっていたし、【強欲と無欲】から経験値を引き出して儀式が行えそうだ。
自分がレベルアップするのに経験値が3割減少してしまうが仕方ないことだ。魔力も7割程度の消費で済みそうで、メイド長のペストーニャ・S・ワンコに魔力の回復を手助けしてもらっていて良かった。
「《ネーミング/命名》。私は、私に『モモンガ レベル101』と名付ける」
レベルアップにより職業レベルが上がるようで、様々な職業が頭に浮かんだが良さそうなのは、これだ。
職業:ナザリック・キング(エクスキューショナー)
条件:味方NPCの殺害、レベル95以上、ナザリックを占領、ギルドマスター、ワールドアイテム5個以上所持、ワールドアイテム【諸王の玉座】の所持、以上の条件を満たせなくなった時点でナザリック・キングの職業レベルを失う。
職業スキル:海王星の光乱、金星の豪雨、水星の大鉱石、太陽の爆発、月の剣、土星の大流星、木星の大嵐、地球の再誕、の内から一つを選ぶこと
この職業は、魔法戦士系の職業のようで戦士系のステータスも上がり、鎧や剣なども扱えるクラスのようだ。
致命的な一撃(魔法も含む)を与えた際のダメージ量が大きくなり、場合によっては即死効果も与える事ができ、アインズの持つ常時発動型特殊技術の即死確率上昇が効くのが嬉しい所だ。
職業スキルもダメージ量が大きかったり、範囲攻撃だったりと便利なスキルだ。
アインズは、職業でナザリック・キング(エクスキューショナー)を1レベル取り、職業スキルは〈太陽の爆発〉を選んだ。
このスキルは、まずスキルを使うと剣に炎が付与され、炎の剣をつきつけると、標的の足元を中心に攻撃範囲を示す真紅の円が移動に合わせて浮かび上がり、その後、標的を中心に炎が吹き荒れる回避不能技なのだ。
炎の攻撃で回避不能という所が気に入った。まず炎への耐性は大抵のモンスターが低目にユグドラシルでは設定されており、よくダメージが通るという点と回避ができないというのが素晴らしい、ユグドラシルでは大魔法を当てようとしても、範囲外や射程距離外に逃げたり、動いて射線を切る行動に出るモンスターが多かったからだ。
魔法詠唱者がレベルを上げて覚える特殊技術である魔法強化系スキルは、《プロトタイプマジック/魔法試作化》を取れる事が分かったので取っておいた。
恐らくユグドラシルには無い魔法強化スキルだが存在を知っていれば獲得できるのだろう。
魔法は、補助系はニニャと死の宝珠に任せるとして攻撃系を取っていくことした。
『おめでとうございます』
「【強欲と無欲】で経験値をもっと集めないといけないな、敵の視線を欺き、周囲の視線を誤魔化す為に幻術を籠手に掛けておこう。ニニャに【強欲と無欲】を貸し出すとして、吸収効率は50%にしておいたから経験値を集めるのだ」
「はい、わかりました」
ニニャは、幻術で偽装され鋼鉄の籠手に見える【強欲と無欲】を身に着け、装備していたイルアン・グライベルの籠手をアインズに返した。
その後、アインズは、死の宝珠が嵌め込まれた黒宝珠の杖と今後どのような武技を会得すべきかという話から、アインズの持つスキルや魔法を武技に変化させてみてはと提案され、訓練して元々持っていたスキルや魔法という事もあり幾つか武技を新しく覚えたのだった。
休憩の際にアインズは、ニニャの肩に手を置き、死の宝珠が嵌め込まれた黒宝珠の杖とギルド武器であるスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンとの話を取り持ったり、ギルド武器の幻術の訓練に付き合ったりして楽しく夜を過ごした。
日も昇り、吸血鬼退治の時間的にも、そろそろ冒険者組合に報告しても良いだろう。
鍛冶長に頼んで鎧を焼け焦げた跡や歪ませていたので、傷ついた鎧を《パーフェクト・ウォリアー/完璧なる戦士》で着込めば、激しい戦いを演出できるというものだ。
冒険者組合に報告に行くことにしよう。
・《ポゼッション/憑依》
オリジナル魔法。対象に憑依して体を動かす魔法。術者本人の魔法やスキルが使えないし、本人の同意がないと失敗する可能性がある。上位の魔法でないので時間制限がある。憑依した術者又は本人の抜け殻が強い痛み、衝撃を受けると術が解ける。なお本人の意識もあり、憑依した術者と話せる。
今回は、アンデッドの体から一般メイドの体に移って食事を楽しんだが、本来は、対象に憑依して体を乗っ取る魔法である。
・【強欲と無欲】
原作にも登場するワールドアイテム、白と黒の籠手、右手の【無欲】が天使の手をイメージしたようななめらかな作りで白銀に輝き、左手の【強欲】は悪魔をイメージしたような棘や鉤爪が生え、固まった溶岩のような亀裂から赤い光が漏れている漆黒の籠手である。
効果は、装備者が手に入れるはずの経験値を【強欲】が吸収・ストックし、必要に応じて【無欲】がストックした経験値を消費して様々なことに使用できる。
オリジナル要素は、【強欲】が吸収する効率を様々に選べるとした所です。
ニニャは、低レベルかつタレントで『魔法適性』を持ち魔法の習熟による経験値が2倍溜まるので、このワールドアイテムと相性が良いです。
・ナザリック・キング(エクスキューショナー)
オリジナル職業。魔法戦士的なクラスで鎧や剣なども扱う。味方NPCの殺害、レベル95以上、ナザリックを占領、ギルドマスター、ワールドアイテム5個以上所持、ワールドアイテム【諸王の玉座】の所持などかなり厳しい条件があり、満たせなくなった時点でナザリック・キングの職業レベルを失う。
致命的な一撃(魔法も含む、クリティカルヒットの事)を与えた際のダメージ量が大きくなり、場合によっては即死効果を与える事ができる。
職業スキルは、ナザリックを占領する際にナザリックのレイドボスとの戦いでボスが使用したスキルです。(地球の再誕は、スキル名の記載が無い召喚のスキルです)
他にもナザリック・キング(ジェネラル)などの職業もあるようだ。