キバッて魔入ります!入間くん   作:MTHR

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専門学校が忙しく、更新が遅れました。待ってくださった方は申し訳ございません。
原作4話『悪魔のお友達』は、使い魔召喚と同じで改編点がなかったので省きました。

アンケートですが、取り敢えず飛行レースの終わりまではとることにします。


4話 問題児(アブノーマル)だらけのクラス

 

「…サリバン様。少しお話が」

「ん?」

 

 ここは魔界のサリバン邸。アスモデウスとクララと一緒に登校する入間をビデオに収めようと、入間を尾行しに行こうとしたサリバンを捕まえたオペラは、一度サリバンを自室の椅子に座らせると、彼の机の上に、一枚の新聞を広げて見せた。

 

 

──正体不明!悪魔学校(バビルス)に謎の戦士現る!

 

 

 新聞の一面に載っているのは、つい先日悪魔学校(バビルス)に現れた黄色い仮面の戦士──キバが、一つしかない三日月をバックにして空を跳んでいる姿だった。

 

「このキバ(鎧の男)の正体……間違いなく、入間様ですね?」

 

 オペラから鋭い視線を向けられて、サリバンも普段のおちゃらけた雰囲気が消え、真面目な表情となってオペラに問い掛ける。

 

「…これが入間くんだって証拠は?」

「サリバン様が入間様を孫にしてバビルスに入学した直後にキバがバビルスに現れた…偶然にして出来すぎています」

 

 そう、入間はファンガイアと人間のハーフだ。悪魔学校(バビルス)に、魔界には存在しない筈の人間(入間)が入学した直後にキバが現れるのは、偶然という言葉では片付かない。入間の正体を知るオペラからすれば、真実に辿り着くなど簡単だ。

 

「生徒の中でも目撃者は多数です。“13冠”がキバの存在を知るのも、時間の問題かと思われます」

「……」

「──事と次第によっては、魔界の均衡が崩れることすらありえますよ

 

 オペラの視線に、サリバンは沈黙を貫く。

 しばらく、その状態が続いたかと思うと、サリバンが笑顔でその沈黙を破った。

 

「…ま!その時はその時だよ。それじゃあ、僕は仕事をするよ」

 

 そう言って、サリバンは鼻唄を歌いながら、自室へと歩いていった。

 オペラは溜め息を吐いて、部屋を後にした。サリバン(主人)は適当でちゃらんぽらんな男だが、馬鹿ではない。恐らく、サリバンにも何か考えがあるのだろう。取り敢えず今は、新たに増えた()()()()()()に挨拶をしに行こうと、歩みを進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あった…」

 

 一方、入間・アスモデウス・クララの三人はバビルスの外れにある『1-危』と書かれたボロボロの扉の前にいた。

 

 入間が『目立ちたくない』と呟いた時、それを聞いたサリバンが『入間くんより目立つ悪魔が沢山いるクラスにしたよ♪』と言って、入間達三人を問題児(アブノーマル)クラスという、その名の通り問題児しかいないクラスにしたのだ。本人に悪気は無いのだろうが、入間の言葉の意味が食い違ってしまっている。

 おじいちゃんって、僕の事になると暴走しがちなんだよなぁ、と思いながらも、使われているのかすら怪しい教室の扉を開けると、そこにはうっすらと人影が見えて…

 

「よし、突撃!!」

「えっ!?わっ!!」

 

 クララにドンッと背中を押され、入間は教室の中に入る。

 その時だった。

 

ヒュヒュヒュヒュヒュンッ!!

 

「「「!?」」」

 

 教室の扉が開いた瞬間、ナイフや刀、槍、レイピアなど、大量の武器が入間に向かって投擲された。

 しかし、入間は慌てることもなく、冷静にそれに対処した。

 

「よっ、はっ、ほいっ、ふっ!」

 

 汗一つ流さず、呼吸一つ乱すこと無く、入間は余裕の表情でヒラリヒラリと武器の雨をかわしていく。最後にスタッと音を立てて着地すると、たちまちワッと教室から歓声が上がった。

 

「おみごと!」

「素敵」

「流石特待生!」

「もう一回みたいでござる!」

「じゃー、賭けの配当しまーす」

 

 片目が前髪で隠れた金髪の悪魔、大きな角のナイスバディの女悪魔、鳥のような姿の悪魔、藁人形の様な顔をした悪魔が口々に言うと、短い黒髪の悪魔がお金を配り始めた。

 辺りを見回すと、他にもそっぽを向いている悪魔、大人しそうなメガネの女悪魔、雲のようなものに抱きついている悪魔、ライオンのような顔をした悪魔がいる。全員一年の制服を着ている事から、彼等が問題児(アブノーマル)クラスの生徒なのだろう。

 

「おいっ。一体、何のつもりだ、貴様らッ!」

「何って……入室ドッキリ?」

「教室に誰か入ってくる度、何発当たるか、賭けてたの!」

「みんなやったよ!保健室も近いし、大丈夫大丈夫!」

「オレ、腹当たったよ」

「私、左足」

 

 アスモデウスの怒気にも動じず、楽しそうに語る悪魔(クラスメイト)達。やはり、人間と悪魔の価値観には大きな隔たりがあるようだと、入間は少しだけ顔を青くする。

 

「全部避けたのは君だけだよ!まあ全部()()()()()のもいるけど」

「え!?そんなことをしたら大怪我じゃ…」

「笑止!!避けるなど臆病な真似はせぬ!」

 

 【ジャックス・リード】のカミングアウトに、その投擲された武器を受け止めたという生徒を心配する入間の背後から、豪快な声が響いた。

 

「このサブノック・サブロは、魔王にふさわしきビックな男だからな!」

 

 そこには、2m越えの高身長に、全身に武器と言う武器が突き刺さっている金髪の(悪魔)、【サブノック・サブロ】だった。

 サブノックは体に突き刺さった武器を抜き取りながら、呆然とする入間を指差した。

 

「よいか特待生!キバを倒してヨドとなり、魔王になるのはこの(ウヌ)だ!ヌシもいずれ己の前に跪く事となろう!」

 

 堂々と宣言するサブノックの言葉に、入間はおずおずと訪ねる。ヨドという未知の単語も気になるが、優先順位はこちらの方が上だ。

 

「あの……キバを倒すって言うのは…?」

「ム?ヌシはキバを知らんのか?」

 

 入間の質問に答えるサブノックの説明を要約するとこうだ。

 キバとは、数百年前に魔界を破滅へと導こうとした最悪の存在であり、その実力は“消失の魔王デルキラ”と同格とさえ言われているという。

 だが、先代魔王の失踪と同時にキバも魔界から姿を消し、今ではその存在はお伽噺、地域によっては「悪い子の所にはキバが来るぞ~」となまはげの様に扱われている事もあるとか。

 

「己は魔王になる。その為には位階(ランク)がいる!故に、悪魔学校(バビルス)に現れたキバを倒し、己は魔王への覇道を始める!

 

 抜き取った剣を指で握り潰しながら宣言するサブノック。どうやら彼は、先日現れて新聞の一面となった存在がキバであるという確信を持っている様だ。

 その話を聞いた入間(キバ本人)は、先程よりも顔を青くする。どうやら、キバは入間の想像以上に大きな存在だったらしい。もう使うことはないと思うが、もしも変身する機会があれば時と場合を考えて使うべきだろう。

 

 すると、入間とサブノックの間に、ツカツカとアスモデウスが割ってはいった。

 

「貴様がキバを敵視するのは構わんが、入間様への無礼は慎んでもらおうか、サブノック」

「出たな、アスモデウス!入試首席!使い魔はゴルゴンスネークを召喚したと聞く!だが、己は水馬(ケルビー)を召喚した!足がある分、お前よりスゴい!」

「どんな理屈だそれは!」

 

 よくわからない理屈で自慢するサブノックに、アスモデウスのツッコミが炸裂する。

 

「まぁ特待生の従僕になった時点で、己のライバル候補からは脱落済みだが!スマンな」

「いるか、そんな称号!それと私は従僕ではない!」

 

 そう言うと、アスモデウスは自信満々といった風に自身の胸に手を当て、

 

「私は入間様の……()()()()()だ!!」

「……?」

 

 そう言いきった。

 『お友達』とは、入間が先日アスモデウスとクララに聞き出した事であるのだが、そもそも悪魔には友達という概念が無いために言葉の意味を理解できないサブノックやクラスの生徒達に、入間が説明した内容をアスモデウスが言う。

 

「フフフ、教えてやろう!おトモダチとは、共に時を過ごし、苦楽を分かち……そして、その方の為ならば命を賭す血の契約なのだ!!

(すっごい脚色されてる!!?)

「なんかスゴそうだな……!!」

(そして効いてる!?)

 

 なんか壮大に脚色しているアスモデウスと、それにたじろぐサブノックに、入間は内心でツッコミまくる。

 なんとか双方を宥めようとした瞬間、教室の扉がバンッ!と乱暴に開かれた。

 

「やかましいぞ、貴様らァ!外まで丸聞こえだ!!」

 

 そこには、左側をオールバックにした紫の髪に、バビルスの教師服を着た長身の男性悪魔が立っていた。

 そう、彼こそは使い魔召喚の儀式の際に入間の使い魔にされたバビルスの教師の一人──【ナベリウス・カルエゴ】である。

 

 明らかに苛立っているカルエゴに、クララが嬉しそうに飛び付いた。

 

「エギー先生が担任なの!?」

「お陰様でなッ!」

「どうしてどうして!?」

「会議の日に濡れ衣で捕まり……不在の間に貴様らの担任(おもり)を押し付けられたのだ……!」

 

 鋭い目で入間を睨むカルエゴ。

 先日、入間達三人が食堂で騒いでいる時、騒ぎを聞き付けたカルエゴの使い魔の姿を見たいとはしゃぎ始めたクララが、入間に近くに置いてあった“使い魔召喚シール”を使った事でカルエゴはモフモフの鳥の姿に変身し、売店の商品であったそれを無断で使った事で万引きと見なされ、売店員の【カムカムさん】に竹槍で追い回された入間達に置き去りにされたカルエゴは、カムカムさんのご飯にされそうになった所を逃げ出したのだが、どうやらその間に行われた職員会議で問題児(アブノーマル)クラスの担任を命じられたらしい。

 

 咄嗟に顔をそらす入間に更に苛立った様に睨むカルエゴだが、やがて諦めた様に踵を返し、鋭い目をしたまま生徒達に顔を向けた。

 

「ただ、担任になったからには仕方ない。これも教師の務めだ。外へ出ろ、アホ共!授業を始める

 

 カルエゴに促され、問題児(アブノーマル)達は教室を出た。




サリバンとオペラの密談、アブノーマルクラスとの出会いでした。
次回、飛行レースの始まりです。恐らく、次回もほぼ原作通りの話にと思います。

関係ない話ですが、近い内に別の仮面ライダーに変身する入間くんが、別の作品の世界で暴れる話とか書いてみたいと思っています。
案としては、

入間→仮面ライダージオウ×ありふれた職業で世界最強
入間→仮面ライダーリバイス×ONEPIECE

といった感じです。

他のキバ系ライダーを登場させるか検討中なので、読者の皆様からの意見をお聞かせください。

  • キバ本編のライダーは登場させる
  • 劇場版ライダーのみ
  • キバ系全員出す
  • ライダーは一人で十分だ(キバのみ)
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