キバッて魔入ります!入間くん   作:MTHR

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色々悩んだのですが、改編する場所が思いつかなかったので、原作通りです。


6話 黄金の指輪

 

「ではこれより、位階(ランク)の発表を始める」

 

 ゴール地点に辿り着いた生徒達を前に、カルエゴを重々しくそう告げた。

 カルエゴの肩には、3つ目でネクタイを巻き、その下にド○えもんのポケットのようなものを着けている梟が停まっている。カルエゴが梟のポケットに手を入れながら、説明をする。

 

位階(ランク)袋鳥。貴様らの行動を監視、考察していた。彼の胸に手を入れれば…このように、ランクのバッジを授けてくれる」

 

 そう言いながらポケットから手を出したカルエゴの手には、紋章が入った黄金のバッジがあり、それを見た生徒達はおぉーっ!と歓声を上げる。

 

「では、順に並べ!……因みに、そこの最下位(クズ)共は一番最後な」

 

 そう言ったカルエゴの視線の先には、『反省中』の札をぶら下げた入間と、『もう約束破りません』の札をぶら下げたサブノックが正座している姿があった。

 

「見せしめだからな。せいぜい笑われたり、小石をぶつけられるといい」

「陰湿ッ……!」

「まあまあ…」

 

 楽しそうに嗤うカルエゴに歯を食い縛るサブノックを、入間は苦笑しながら宥める。

 

「屈辱…!」

「まぁまぁ」

 

 歯を食い縛るサブノックを、入間は苦笑い気味に宥める。やがて、落ち着いてきたサブノックは、入間に向かって頭を下げた。

 

「改めて、入間。……助けてくれたこと、礼を言う。己一人では成しえなかった事だ。これまでの非礼を詫びよう。ヌシは……凄い奴だ」

「そんな…サブノックくん」

「そして今日から我がライバルだ!

「え……え!?」

「共に魔王を目指すぞ!まぁ、魔王となるのは己に決まっているがな!」

 

「オイッ、クズ共!さっさと並べッ!」

 

 そんな風に話している中でカルエゴの怒声に促され、位階(ランク)の発表が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 悪魔の価値は位階(ランク)で決まる。

 下から(アレフ)(ベト)(ギメル)(ダレス)(へー)(ヴァウ)(ザイン)(ケト)(テト)、そして10(ヨド)

 位階(ランク)が高ければ高い程、その悪魔が優秀である証なのだ。

 

「すげぇッ!“(ダレス)”だ!」

 

 アスモデウスの取り出したバッジには、“(ダレス)”と彫られたバッジがあり、それを見た生徒達は歓声を上げる。

 一年は普通なら“(アレフ)”。よくても“(ベト)”なのだ。はじめから“(ダレス)”のバッジを引いたのは、アスモデウスがそれだけ優秀な悪魔である証拠なのだ。

 そして次々とバッジを引いていくが、意外なことにクラスには他にも優秀な生徒が多かった。

 【アンドロ・M・ジャズ】は“(ギメル)”。

 【クロケル・ケロリ】と【プルソン・ソイ】、そしてサブノックは“(ベト)”。

 それ以外の生徒は全員“(アレフ)”となった。

 そして、レースで二位を収めたクララはなんと“(ギメル)”となり、アスモデウスは不満げだったのは余談である。

 

 そして、遂に入間の番となった。

 

「イルマくん、またヘンなものだしたりして」

「使い魔先生とか?」

「殺すぞ」

 

 生徒の冗談が聞こえていたカルエゴが、いかにも苛ついてますといった風に口を挟んだ。

 

「あり得ん。位階(ランク)袋鳥は厳粛正確。どんなことがあろうと決して動じぬわ。この数百年間、鳴いたことすらな──」

 

ギィエェエェェッ!ギェー!ギェー!

 

「鳴いた!」

 

 カルエゴの台詞を遮り、大きな鳥の鳴き声が響き渡る。入間に手を突っ込まれた位階(ランク)袋鳥が、バサバサと翼を暴れており、そのまま入間の手をふりきって、フクロウは逃げるように飛び立ってしまったのだ。

 

「ああっ!まだバッジ取ってない…!」

 

 入間は思わずフクロウのポケットに突っ込んだ手をフクロウに向けた時、周りの様子がおかしいことに気付いた。

 先程まで、ガヤガヤと騒がしかった生徒達が、呆然と入間を、いや、正確には入間が伸ばした

 

「……イルマち。それ……なに?」

「…え?」

 

 魔界には、『魔王予言の書』と呼ばれる書物がある。

 それは、予言の悪魔が、次の魔王となる者を予言したときの言葉が記されているという。

 その記述によれば──、

 

 

【彼の者

 あまねく種族を配下に収め

 血の契約を結び

 万物を癒し賜う

 黄金の鎧を纏いし月夜の王

 彼は異郷より舞い降りて

 右手に黄金(ソロモン)の指輪を宿す】

 

 

 伸ばした入間の右手。

 その中指には、禍々しい気配を放つ黄金の指輪が填まっていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 袋鳥に向かって伸ばした右手に、いつの間にか黄金の指輪が填められていることに気付いた入間は、その指輪を外そうとするが、指輪はまるで指と同化した様にピッタリと填まっており、どれだけ力を込めても外せない。

 

「あの、これ……」

 

 カルエゴやクラスの面々に声をかけようとするが、何故か彼等は入間を避けるように無言で後ずさった。

 

「あっ、あの…」

「だって、それ…」

 

 【イクス・エリザベッタ】が指差した先、入間の方には、指輪から現れた黒い影のような生物が、入間の肩にしがみついていたのだ。

 エリザベッタの言葉に、ようやくそれを認識した入間は、先ほどの落ち込みから一転してパニックとなった。

 

「わぁああ何これ!!?」

「おっ、落ち着いてくださいイルマ様!」

「指輪からなんか……えっ、やだ!取って、取って!」

「ええい、振り回すな!」

 

 右手を振り回しながら錯乱する入間に、カルエゴが怒鳴る。

 その時、影が咆哮した。

 

ヴオオオオオオオオッ!!

 

 大きく、そして禍々しいい雄叫びは悪魔学校(バビルス)全体へと響き渡り、それを聞いた者達は、耐えきれないと言うように耳を押さえて地面に倒れた。

 

「まるで断末魔の叫びでござるッ!」

「ひっでェ……!」

「み、皆さん大丈夫ですか!?」

「イルマくん、平気なのか!?」

「い、一応……」

「じゃあ早く、鳴き止ませて!」

「はっ、はい!」

 

 耳を押さえて悶えるクラスメイトと、何故かなんともない入間。

 本当に苦しそうに呻く生徒達に促され、入間は咄嗟に影を抱っこしてあやし始めた。

 

「こうですか!?」

「口とか塞げって意味だよ!」

 

 全員から盛大にツッコミが炸裂した。

 

「ねんころねんころねんころりー♪」

「騒音な増えた!!」

「でも和んでるぞ!」

 

 何故かクララが子守唄を歌い出すが、意外なことに影は和んでいるようで、叫ぶのをやめて穏やかな表情をしている。次第には写真撮ろうとかお菓子上げようと楽しみ始めていると、サブノックが前に立った。

 

「よし、己に任せい!」

「ちょ、近づくと危ないんじゃ……」

「案ずるな、我がライバルよ。こんな黒煙は引っこ抜いて…」

 

ペトッ

 

ドシャァァアッ!

 

「サブノックくーーんっ!!?」

 

 啖呵を切ろうとしたサブノックだが、影のような黒煙がサブノックの鼻に振れた瞬間、サブノックは膝から崩れ落ちて倒れてしまった。

 そして、交代するように今度はアスモデウスが前に出てきた。

 

「何をやっているアホ!イルマ様、ここは私が…」

 

ガブッ

 

ビターンッ!

 

「デジャヴッ!」

 

 今度はアスモデウスがサブノックの二の舞となった。

 

「だ、大丈夫ですイルマ様…どうやら魔力を吸われたようですが…私には、この程度痛くも痒くも…ゴフッ

「被害が凄いよアズくん!」

 

 影に頭を噛みつかれて血反吐を吐くアスモデウスに、入間はツッコミをいれる。

 すると、カルエゴが入間の肩に手を置いた。

 

「おいイルマ、よく見せて──」

 

 その時、入間の肩に置いたカルエゴの腕が、一瞬にして消えた。

 

「!?」

『--先生?』

 

 僅かに動揺するカルエゴの目には、自身を見据える禍々しい影が、口元から血が滴り落ちる姿が見えた。

 

「先生!大丈夫ですか?」

 

 だが次の瞬間には、こちらを心配そうに見ている入間の姿が映った。手を見てみると、消えていたように見えた手はちゃんと繋がっており、血も流れていない。

 

(幻覚……いや、()()か)

 

 目を向けると、影はカルエゴを睨み付けて唸り声を上げている。

 

(成る程……これは、粛清対象だ

 

 カルエゴは手を振り上げ、その腕を入間の右腕に向けて振り下ろし──、 

 

「こーらっ。それはだーめっ」

 

 カルエゴの腕は、いつの間にか現れたサリバンの人差し指によって止められたのだ。

 

「りっ、理事長!!」

「はーい、おじいちゃんだよー♪もうっ、カルエゴくんったら、今入間くんの腕ごと吹き飛ばそうとしたでしょ!」

「えっ!?」

 

 プンプンと怒ったようにカルエゴを指差すサリバンに、入間はサリバン(祖父)が来なければとんでもない目に遭っていた事を知り、顔を青ざめさせ、カルエゴは眉間に皺を寄せてそっぽを向く。

 

「生徒に危害が及ぶと思ったので…」

「短気は損気!もうっ、騒音に驚いて来てみれば……」

 

 その時、標的をカルエゴからサリバンに定めた黒煙がサリバン目掛けて飛び掛かり、入間が咄嗟に「危ない!」と言おうとした、その時だった。

 

「ほいっ」

 

ボムッ!

 

 サリバンが黒煙に掌を向けた瞬間、黒煙が破裂寸前の風船のようにパンパンに膨らんだ。黒煙は苦しそうに口のなかに入った物呑み込むと、限界と言わんばかりにシュルシュルと黄金の指輪の中に引っ込んでいった。

 呆然とする生徒達に、サリバンはなんでもないように説明をする。

 

「『悪食の指輪』。持ち主の魔力を溜めとく魔具だけど、中身が少なくなると無差別に魔力を食べちゃうんだ。ある程度魔力をこめれば無害だよ。一回はめたら外せないけど」

「しかしっ」

「袋鳥くんはたまに変なものを出すんだよね。千年も生きてればレアなパターンもあるって!」

 

 そうカルエゴを宥めたサリバンは、コソッと入間に耳打ちした。

 

「……君は人間の混血(レア)だしね」

 

 その言葉を聞いた入間は、右手に填められた悪食の指輪をギュッと握った。

 

 こうして初授業は終わり、バッジが貰えなかった事で測定不能となった入間の位階(ランク)は、一番下の(アレフ)となった。

 入間はこれなら目立たないと安堵していたが、『入間は金剪の長を手懐けた』『奇声を上げてクラスメイトを襲った』だのと噂が立ち、更に悪名を轟かせる事となっていた……。

 

 

 紅入間、『悪食の指輪』入手。

 ランク〝(アレフ)〟!

 

 

 

 

 

 

 




前書きにかいた通り、原作通りでした。

他のキバ系ライダーを登場させるか検討中なので、読者の皆様からの意見をお聞かせください。

  • キバ本編のライダーは登場させる
  • 劇場版ライダーのみ
  • キバ系全員出す
  • ライダーは一人で十分だ(キバのみ)
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