古代王三人衆に転生した男3人の日常   作:金属粘性生命体

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お馬鹿ズは裏バイトをする:3

 

 

 

 

 

 更衣室から出た2人は、黒嶺ユメと白浜和美。原作主人公二人の元へと歩いていくと、白浜和美は男二人の格好を見て吹き出しかけていた。いやまぁ筋肉のせいでパッツンパッツンでもう弾け飛びそうになってるシャツに、鼠径部部分が飛び出しちゃってる無駄にセクシーなズボンの履き方になっているのだ。そりゃもう吹き出しかけるだろう。

 

「……サイズがないんだ、笑ってくれるな」

「ぷふっ……なんか無駄に色気ありますけど……んふっ、んふふふふふwww」

 

 男としての魅力を醸し出すオジマンディアスと、中性的であるが故の禁断的なモラル感が溢れるその姿。こいつら自分の容姿に対して無頓着な部分もあるからこその無防備な色気が2人を襲った。

 

(ねぇ、ちょっとこの2人……色気ありすぎないかしら)

(正直裏バイトしなくてもいいと思うんだよなぁ。モデルとかで稼いでいけそうだけど。やっぱりなんか事情あるのかなぁ)

 疑問に思いつつも裏バイトは詮索無用。お互いの事情を語るには余りにも仲が浅すぎる。

 

「とりあえず、巡回行こうか。どうする?4人で回るか、2・2で回るか?」

「あーそっスねぇ……初日ですし、4人で回りますか?ユメちゃんもそれでいいか?」

「うん、私はそれで構わないわ」

「おk、俺らは警備員初心者だから頼りにしてるぞ〜」

「うっす、泥船に乗ったつもりでいてください!」

「いや泥舟かーい」

「「……ふふ」」

 ノリが似ているのか始皇帝と白浜和美は意気投合してネタを言いあっている。その様子に残り2人はため息を漏らしお互いの相方を引き摺り始めた。

 

「ほれほれ、そういうのは警備しながらでいいだろ。行くぞ〜」

「うぃー」

「りょーかいっす」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 巡回を始めてからしばらくして、お互いが雑談で盛り上がってきた頃。

 

「え、マジなんすかそれ」

「マジマジ、俺らの友人に億万長者居るんだわ。で、今回趙政がそいつに金の無心をしすぎて怒られて連れ出してるんだよな」

「えーでもそしたらわざわざ裏バイトじゃなくても良かったんじゃないっすか?」

「んー、まぁそれでも良かったんだが。俺たち的に言えば一発で稼げた方がいいんだわ。能力的にも」

 

 突如として黒嶺ユメが止まり、白浜和美の服の裾を掴んで呟いた。

 

「クサい、天井」

「え?あー……」

「クサい?なんか臭うか?」

「俺らが汗臭いのかね、でも天井って言ってるしな」

 

 その言葉に黒嶺ユメは言ってもいいのか、悩んだような顔をして──そこでオジマンディアス達が違和感を感じとった。

 

「ん……?おい趙政」

「あぁ、おかしいな」

 

 黒嶺ユメと白浜和美の前後にオジマンディアスと始皇帝が陣取り周囲を警戒し始めた。その面持ちは真剣な表情をしており両者ともに拳を握りこんでいた。

 

『聞くけどよ、オジマン。俺らの攻撃って裏バイトの作品に登場する奴らに通用するのか?』

『知らん、この作品に登場する怪異は文字通り怪異だ。宇宙人らしきものもいたり別次元のやつもいたりする』

『いやじゃあどう済んだよ、ワンチャン俺らも負けるんじゃねぇか?』

『まぁ今回は多分幽霊枠だ、英霊たる俺らにゃ勝てねぇよ……っと気配が収まった?』

 

 念話が可能な宝具を耳に着けているので両者は念話をしながら会話していたが、4人を囲んでいた悪意が霧散していったのを感じ取り警戒を一段下げて、先程からクサいクサいと呟いていた黒嶺の方へと向く。

 

「黒嶺くん、もしかして今の感じ取ってたか?」

「クサいクサいクサ……え?」

「これあれか、あるとり直感か?」

「んー、直感か……直感(嗅覚)になるのかなぁ」

「えっと、どう言う──」

「ひとまずあんたらはなんか起きてるのを感じ取っていたのか?」

 

 2人から庇うように黒嶺の一歩前へ出て立つ白浜へ、オジマン達は顔を見合せ言葉を選びながら考えていることを話すことにしたようだ。

 

「ん、まぁこの業界に居るから知ってるかもしれんが……俺らは言ってしまえば化け物専門みたいなもんなんだ。今回ここに来たのは偶然だが……」

「何を感じとったのかと言われれば、悪意なんかを感じとったな。明らかに人じゃない気配を漏らしてた。でそっちはどうなんだ?」

 

(ユメちゃん?)

(この人達からは白い匂いがするから問題ない、と思うの)

(白い匂いか……あの時の消火栓みたいな感じなのか?)

(それより強い匂いよ。多分あの時の消火栓なんかもはや嗅ぎ取れないくらいの)

 

 小声で2人は会話し、その信用出来る感覚を頼りに、今回もまた生き残るための選択をしていた。

 

「分かった。私達の方も話す。ユメちゃんがあんたらのことは信用できるって感じたみたいだし」

 

 

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