ある女の歪んだ愛の話

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夜寝れずに朝書きました
作者の愛の話ではないです。多分


愛情論

 

ことの発端は、私の人間としての低級、低脳故の暴走であった。

 

 

愛があれば幸せになれるといった綺麗事を信じ、理想の愛を求め、叶わず。

その寂しさを埋めるために様々な男と唇から身体を重ね、虚偽の愛を囁かれたが、残るのは空虚と孤独のみであった。

 

 

 

同じことを繰り返し、心身共に疲弊してしまった時、ある男と出会った。

「あぁ、どうせこの方も他の男と同様、身体のみ求めて、偽りの愛を囁いて、私自身などどうでも良いのだろうな。私でなくてもいいのだろうな」

 

そう思ってみたがどうだろうか。男は私を抱く手も言動もなにもかもが優しかったのである。今までの男たちとはわけが違う。私は汚いもののない、洗われたかのような純粋な気持ちであった。

 

 

その後何度もデートをして、その度に愛を伝えてくれた。こんなにも幸せになって良いのか、そんなの愚問だ。今まで報われなかった孤独がついに、誰かを愛し、愛される幸福を迎えさせてくれたのだ。

この人だけは私を受け入れてくれるんだと信じていた。

 

 

 

だが実際はどうだろうか

 

 

夢のような幸福はぞんざいに終わってしまった。いや正確には終わりにさせられそうになった、か。

 

 

周囲の人間に言えないような事が多すぎた。

いや、周囲の人間関係に疲れたが故、愛してくれていると思っている人に対し私は心酔し、最早依存状態である。

 

 

遂に優しかった相手からは「重い」とまで言われてしまった。

 

 

 

だのに何故。貴方は私のそばにいて、連れ回してくれるの。私が求めれば抱いてくれるの。

貴方もそうしたいからでしょうけど。

 

 

 

その後、何度も何度も私は好意を伝えた。

私の拙い言葉で何度も、そう何度も…

 

 

連絡だって貴方からしてくれていたのに私からしなければしてくれなくなっていった。

 

 

 

このまま貴方との関係が終わってしまうんじゃないか、貴方にとってはもう私は必要ないのではないか、

 

ずっと、そんな不安が駆け巡っていて、「恋愛感情は無い」と言われたのが、あの人の「愛してる」と共に、やけに脳裏に焼き付いたまま離れてくれなかった。

 

それでも、不要ならば連絡しても返してもくれないだろうし、私を求めてはくれないのでしょう。

 

 

 

私は虚しさの中に、わずかばかりの憤りと不信感を抱き始めていた。

 

 

何故、何故、、?

あの人と会う度にまた胸が締め付けられるような気持ちと、胸の傷が拡げられていく。

 

痛いわ、痛い………

 

 

 

貴方を信じたいのに、信じられなくて、

でもそれを上手く言葉に出来ずに胸元が雫を絞り出し、涙になっていって、あの人はいつもそう。私が泣きそうになっても泣かないで、と。泣いてしまえば貴方に迷惑になってしまうから。

それでも貴方のせいと言いたいわ。口を噤ませて、でも胸が締め付けられるのが苦しくて、泣きたくないのに涙が勝手に溢れてしまうの。

 

あぁ、また貴方に迷惑をかけている。

そんな罪悪感と共に、貴方はこのまま私を放ってはおかないのでしょ、といったある種の安堵だろうか、そんな心を一緒に住まわせてしまうのだ。

 

 

不意に、あの人に他の女の影が見えた。

 

感情的になった私は問い詰めたが、「友人だ」とはぐらかされ、仕舞いには「なんでお前にそこまで言わなきゃいけないんだ」と怒らせてしまった。

 

どうして私といる時に他の女から連絡が来るのか。どうして私じゃいけないのか。

頭の中がどうしてで埋め尽くされている。

 

いっその事私を捨ててその女のとこに行けばいいとまで思った。

それでもあの人は私のところにいた。

 

その時に気づいたことと言えば、

貴方を殺せば私とずっと共にいてくれるのでは?私以外を見ないでいてくれるのでは?

まあ、そんなの唯のたらればに過ぎない。

 

 

 

そのような事を繰り返しているうち、私は気づいたのだ。貴方の言う事を全て聞き入れ、貴方のしたいことを全て受け入れれば良いのだ、と。

 

「そんなことが欲しいんじゃない」

そうも言われても、私はもうどうしたらいいのか分からないわ。

 

酷いわ、貴方は私がどんなに貴方を慕っているか分からないのね。

どんなに言葉で、態度で、身体で示そうにも、分かろうとすらしてくれないのね。自分のことばかりで。

 

悲しいわ。寂しいわ。

 

 

 

 

 

私がそんなことをずっと拗らせてしまっても、貴方のことではないものね。

 

もういいわ

 

 

 

あはは、、

 

 

 

 

 

「クズ」

 

 

 

 

 

 

それでもいい。私は貴方を愛しているわ。

 

 

 

貴方の人形にでもなればぞんざいな扱いを受けようとも貴方の所有物で居られるのでしょう?

 

 

或いは貴方の忠犬になればいいのかしら。名を呼ばれ指示を受けるその度に貴方の甘い声が何度も耳に響くでしょう?

 

 

私の心がどうなろうと、貴方の傍に居られるならなんだってしてあげる。全て受け入れてあげる。

 

 

愛しているわ。私から離れないで。

 

私を捨てたら…

 

 

 

どうなっても知らないわ




お読み下さりありがとうございます。
作者ですら胸糞悪い…こんなのされた側はたまったもんじゃないです。まあ、世の中には色んな人がいますから、こんな恋愛観の人も居るんじゃないですかね。

ただ、愛だの好きだのは人に対し、軽々しく使う言葉では無いですね



最近作者が胸糞作品しか書けないことに気づきました。何処かで光属性も書きたいです。


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